作品

あんこう
新しい僕の家族
 彼女がここまで尽くしてくれるなんて、一体誰が信じるだろうか。
 省吾は奉仕されながら、彼女を手中にしたあの日を思い返していた。
催眠術
第一話  正面から奈央と対峙するといつも圧倒されるような気持ちになる。
 じっと見つめていたら魂を抜かれてしまいそうだ。
第二話 「奈央さん。あなたはいま、とってもエッチな気持ちです……。省吾くんを一目見たときから、あなたは彼とエッチがしたくて仕方がなかった。ほら、体が疼いていますね……」
第三話 「和沙、入るよ」
 返事を待ってからドアを開けると和沙は机に向かって参考書を広げていた。
第四話 「ほら、入ってよ」
 奈央に勧められ、広々とした玄関でスリッパに履き替える。
最終話  夏も終わり、すっかり肌寒い季節になってきた。
 あれから夢のような日々を過ごしている。

憧れの教師
 職員室に戻り、自分の席に着くと自然とため息が漏れた。
 教師になって一月ほども経つが、未だにミスなく授業を終えられたことがない。
 ため息をこぼすと、隣の席で書類を整理していた沙織が体を向けてきた。
「どうしました辰巳先生。授業で何かありましたか?」
催眠術
第一話 「近本、授業中に何を読んでるんだ!」
 教室の空気が緊張をはらむ。
 雫は静かに本を閉じると、教壇に立つ辰巳を見上げた。
第二話  この日をどれほど待っていたことか。
 辰巳は恐怖に顔を歪めたまま眠っている夏帆の体を直し、両手で顔を挟む。
第三話 「新海先生、遅くなりました。作成した予稿をメールしたので、チェックをお願いします」
「はい。いま確認します」
第四話  辰巳が出欠簿の名前を呼び上げている最中、立てつけの悪いドアが開く、いびつな音がした。
第五話  狭い室内はカビのような匂いが充満している。
「それで、話って何ですか?」
第六話 「新海先生、なんて格好してるんですか!」
 朝の気だるさに満ちた職員室に野太い叫び声が響き渡った。


 

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