作品

KRT
BLACK DESIRE
 「……ど、かな?」
 「……ん?」
 「思い出せた?」
 その質問で、僕はようやくこの行為の意味を思い出した。口の中で笑いを噛み殺す。
 そう仕向けたのは僕だとはいえ……本当に、信じ込んでいるのか。
魔法
#1 黒い欲望  これが……この少女の感触なのか。すごい。
 まるで体中のアンテナがこの小さな接点に向き直ってしまったかのようだ。
 唇で他者を感じるという未知の衝撃に、僕は軽く陶酔する。
#2 星漣へようこそ 「──契約を開始します」
 地下室内に虚ろに声が響く。
 僕はそれに力強く頷き返し、決意を表明する。
「やってくれ」
#3 欲望拡大 「──それでは、ブラックデザイアの能力を説明させていただきます」
「はい、お願いします」
#4 フタカナ 「……あなたの目的は何ですか?」
 少女の透き通った声がコンクリートの壁に反響している。
 ……まずい。
#5 プール大作戦!(前編) 「姉さんがプールでみんなと遊びたいと言っています」
 放送室へ七魅に呼び出された僕は、間抜けな返事を返した。
「……話が見えないんだけど?」
#6 プール大作戦!(後編) 「さて、と……早速だけど説明に入ろうか」
 ひとしきり朝の空気を堪能した僕はそう言いながら振り返る。
「いいよー。いつでも準備OKだから」
#7 達巳裁判 I 「1F掲示板で大事件Σ(゚Д゚) 出頭セヨ(`・ω・´)ゝ」
 顔文字をふんだんに使ったハルのメールに僕はそこはかとなくむかつきを覚えながら指定された掲示板前に到着する。
#8−1 達巳裁判 II
#8−2 達巳裁判 II
#8−3 達巳裁判 II
#8−4 達巳裁判 II
「さて、幎。話というのは契約に関することなんだけど」
 気を取り直して僕は口を開いた。
「君の話では、契約の内容は変えられないって言ってたけど、それはもしかして、他の契約方法が有るってことなのかな?」
#9 達巳裁判 III 「今回の生徒総会は、1年も前の例の出来事から始まっていたのですよ」
「……まさしく裁判、『達巳裁判』というわけです!」
#10 南国のミルキー・パラダイス(前編)  そもそもの言い出しっぺはハルだった。
「よし! 合宿しよう、イクちゃん!」
「ふぁ?」
#11−1 南国のミルキー・パラダイス(中編)
#11−2 南国のミルキー・パラダイス(中編)
「そっか……合宿に来たんだったっけ」
 さあ、合宿2日目だ。今日はどんな事をしようかなっ!
#12−1 南国のミルキー・パラダイス(後編)
#12−2 南国のミルキー・パラダイス(後編)
 ブラックデザイアを開くと、表紙の裏と最初のページには「HOW TO USE(使い方)」が書かれている。
 少し気になるのは、右ページの8割以上がまだ空白であるという事だ。
#13 達巳郁太の消失 I
 幎は、大きな黒猫が座っているのを見つけた。
「久しぶりですね、メッシュ」
「――随分と羽振りが良さそうじゃねぇの」
#14−1 達巳郁太の消失 II
#14−2 達巳郁太の消失 II
 急に後ろから声をかけられて、榧子はドキリとしながら振り返った。
 そこには見知った顔があった。
#15−1 達巳郁太の消失 III
#15−2 達巳郁太の消失 III
#15−3 達巳郁太の消失 III
「――ねえ、知ってる?」
「あの噂?」
「そう……放課後の幽霊」
#16−1 達巳郁太の消失 IV
#16−2 達巳郁太の消失 IV
#16−2 達巳郁太の消失 IV
#16−3 達巳郁太の消失 IV
「あ、あの……これ……」
 条件反射で郁太はそれを受け取ってしまう。
「お昼……食べて下さい」
#17−1 達巳郁太の消失 V
#17−2 達巳郁太の消失 V
#17−3 達巳郁太の消失 V
#17−4 達巳郁太の消失 V
#17−5 達巳郁太の消失 V
#17−6 達巳郁太の消失 V
#17−7 達巳郁太の消失 V
#17−8 達巳郁太の消失 V
#17−9 達巳郁太の消失 V
#17−10 達巳郁太の消失 V
 人類は最初から敗北していたのだ。
 この戦いは、勝利するためのものではなく……ただ、絶滅を免れる為の時間稼ぎでしかなかったのだ。
#18−1 A CLOCKWORK GIRL I
#18−2 A CLOCKWORK GIRL I
 どうだい? 実に充実した内容だろう?
 これが、僕の力。
 新生・ブラックデザイアの支配力だ!
#19−1 A CLOCKWORK GIRL II
#19−2 A CLOCKWORK GIRL II
#19−3 A CLOCKWORK GIRL II
 9月の体育は、生徒達の希望もあって水泳となった。
 僕はと言えば「特別役員」の権限を利用してカメラ片手に撮影に余念を無くしていた。
#20−1 A CLOCKWORK GIRL III
#20−2 A CLOCKWORK GIRL III
「おはようございます。皆さん、もう揃っていますか?」
「これより……生徒会役員定例会議を始めます」
#21−1 A CLOCKWORK GIRL IV
#21−2 A CLOCKWORK GIRL IV
#21−3 A CLOCKWORK GIRL IV
「あなたは……いったい……」
 呆然として僕は呟く。それに男は笑みを深くして飄々と答えた。
「言った通りさ。君の協力者の知り合いの、しがない情報提供者さ」
#22−1 A CLOCKWORK GIRL V
#22−2 A CLOCKWORK GIRL V
#22−3 A CLOCKWORK GIRL V
 最初、僕は自分が何処にいるのかわからなかった。
 自分が椅子に座った姿勢のままで寝ていたのはすぐ認識できたが、周囲が暗かったので判断ができなかったのだ。
#23−1 A CLOCKWORK GIRL VI
#23−2 A CLOCKWORK GIRL VI
#23−3 A CLOCKWORK GIRL VI
『選手、入場』
 ウグイス嬢に抜擢した水原菊子の甘やかな放送と共に、グラウンドの四隅から生徒達が行進を開始した。
#24−1 A CLOCKWORK GIRL VII
#24−2 A CLOCKWORK GIRL VII
#24−3 A CLOCKWORK GIRL VII
#24−4 A CLOCKWORK GIRL VII
#24−5 A CLOCKWORK GIRL VII
 週が明け、新しい月曜日の朝が来た。
 僕は朝早く薄暗い頃から星漣学園に登校すると、正門から入ってすぐの桜の木の幹に寄りかかって生徒達の登校の様子を眺めていた。


 

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