作品

一樹
ガツン(?)
「ご注文は以上で宜しいでしょうか?」
 美貴子はバイト先の喫茶店で働いていた。
「ごゆっくりどうぞ」
 笑顔でその場を離れようとした時、唐突な衝撃が彼女を襲ったのだった。
ガツン
ガツン(?)

指人形 〜 glove-puppets
 他人を操る力を手に入れたら、まず何をするか?
『綺麗な女を、好きにする』……ほとんどのヤツならば、真っ先にそう言うはずだ。
魔術
「あ、ナオ君、おはよう」
 門を出たところで、そう声をかけられた。
“キィ……”
 車が停止するのを待って、助手席に乗る。
「お待たせ、ナオ君」
 少しだけドキドキしてしまっているのを隠しながら、僕は扉をくぐる。
 女の子の部屋にはいるのは、正直これが初めてだった。
「ふーん。やっぱり、ちゃんと片づいてるんだ」
 朝、登校する生徒達の間に『彼女』の姿を見かけたときには、思わず笑ってしまいそうになった。
 あんなことがあった翌日なのに、きちんと学校に来るとは。

ふらっぴんぐ・すり〜ぱ〜
「ハ〜ルく〜ん! ちょっと待ってよ〜」
ちょっと舌っ足らずな、子供っぽい声だ。
制服の裾を揺らしながら、トテトテと廊下を走って近寄ってくる小柄な姿。
夢魔
前編 「そんなに急いで帰らなくったって、いーじゃない」
 真っ直ぐのショートボブの髪に囲まれた、やっぱり小さくまとまった可愛らしい顔。
後編 「ああ、が……っ、うううっ……!」
「はあ……早乙女さんの中、凄く気持ちいいよ」
その後の、いち  ──―― 夜。『私』は、奴隷になる。
『うんっ、ん……んぁ、……んんっ』
その後の、に  ―――― そして『私』は、今日も夢を見る。
『私、やっぱり、変わっちゃったのかなあ』
その後の、さん  ―――― そして『私』は、夢と現実とを重ねる。
『私……こんなに、イラらしくなっちゃったんだ』
またまた、そのいち (あ……っ!?)
 帰宅途中、電車の中で誰かの手の平がぺたりと触れた。
 痴漢だ。

My Sweet Sweet Witch
「ねえ、どうして助けてくれたの?」
「別に、理由なんかありませんよ……」
 あれから、僕は蓮さんと時々会うようになった。
催眠
My Sweet Sweet Witch

胸の中の、ちいさな…
 …泣いても、もう、お母さんはかえってこない。
 どのくらいのあいだそうしていたのか…、へやにだれか入ってきた。
「はじめまして、さつきちゃん。僕はさつきちゃんのお兄ちゃんだって」
妹・媚薬
胸の中の、ちいさな…

夢の続き
 ……夢を見ていた。
 いつもの、翠色の夢。
不可思議・アイテム・洋館
プロローグ  物心ついた頃から何度も何度も見てきた、同じ景色。
 どこかの森の中。高い壁に囲まれた、古い2階建ての大きな洋館。
第一話  ……鍵? すぐ目の前には、門と鍵穴。
「まさか、ね……」
 そうは思いながらも僕は、鍵を取り出した。
第二話 「高嶋センパイ!」
「え?」
 その顔が、ビクッと怯えるように引きつるのを感じた。
第三話  この頃なんとなく高嶋センパイとの間に溝を感じる。
 夢の中の話ではなく、現実の方の話だ。
第四話 「あの子、知り合いなの?」
「草加部のことですか?」
「……草加部さん、っていうんだ…」
 センパイの顔は、なんだか蒼白くなっているように見えた。
第五話 「本当だったんだ…」
 夢なんかじゃあ、ない。
 昨日の会話も、行為も、すべて本当にあったことなんだ。
ending  夢を、見た。
 翠色の、夢。
 何度も何度も見てきた、同じ景色。

夢の続き 〜 第2章 〜
 ……人を好きになるということが、こんなに簡単に、自然に訪れるものだなんて、これまで知らなかった。
 そんな『資格』なんて無いはずの、私だったのに。
不可思議・アイテム・洋館
プロローグ  きっかけは、本当にささいな、自分でも笑ってしまうほどに単純なものだった。
第1話  その門は、二度と開くことは無いはずであった。
『なのに、どうして……?』
幕間 1 『彼』が私に会いに来てくれた。
 ただそれだけで私は幸せだった。
第2話  僕は考える。
『多分、彼女は本当に僕を知っている』

碧色の黄昏
 その瞳は今までに見たこともないほどに『黒』く、そして底知れず、深く、暗く……
 しかしその奥には、そこにある物は確かに………
淫魔
第一話 前編 「おい、学校では『先生』だ。そう約束したろう?」
「ごめん、じゃあお詫びにこの娘、紹介するから。
 私のクラスに転校してきた、神条さん」
第一話 後編  裕美は、全てを和人と沙夜香の目にさらしたまま、その目はどこか呆然としていて、どこを見ているのかよくわからなかった。
第二話 「お話ししたはずです。先生には、何か古い『力』があると。
それが目覚めた今、先生はもはや『普通の人間』ではあり得ません」
第三話  流れる雲を長めながら、弥生はぼんやりと考える。
『渡辺先生、練習来てなかったな…』
 まるで、弥生を避けるような…
第四話(上)  ホームに着いた電車から人々が降り立つ。
 一人だけ、ホームの中程に立ち止まる人影があった。
「ふう……」
第四話(下) “シャリン、シャリン”
 左手に持つ採物(えりもの)。右手には、小さな剣。
 それらを両手に持ち、少女は舞う。


 

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