作品

Panyan

永遠に続く幸せを君に。
僕は、内心のむかつきを表情に出さないように気を付けながら、今日も生きていく。
詰まらない。詰まらない。詰まらない。
薬物洗脳
第一話 「ミツル、なんか不機嫌?」
 一緒に歩いている紫が、見上げるような姿勢で僕の顔を窺った。
 もちろんだよ、なんて言えるはずも無く。

ライフ=シェアリング 祐介と亜衣
「祐介くん、わたしがあなたのお母さんになる事・・・許してくれる?」
 でも、そう言った亜衣さんの笑顔は、いままでに見たどんな笑顔よりも輝いてて、まだまだガキな俺が、どうこう言えるはずも無くて。
「なんで・・・親父なの?」
ライフ=シェアリング、支配
祐介と亜衣

ライフ=シェアリング 美星と美月と辰巳
 世の中は、理不尽だ。
 どんなにがんばったって、絶対に覆せない事なんてたくさんあるし、自分の力ではどうしようもない事もたくさんある。
 いいか、わるいかじゃない。
 例えば、わたしの双子の姉妹、美月が死んじゃったこととか。
ライフ=シェアリング、支配
美星と美月と辰巳  例えば、美月がライフ=シェアリングで生き返った事とか。
 例えば、ライフ=シェアリングしたグランツが、どうしようもないクズだった、とか。
Root A  初めて来た辰巳の部屋は、結構立派なマンションの最上階にあった。
「へぇー、凄いところに住んでるんだね・・・って、妙に郵便受けの数、少なくない?」
Root B 「やぁ、待ってたよ、美星ちゃん」
 爬虫類めいた嫌らしい笑顔で、辰巳はわたしと美月を玄関まで出迎えた。
 ここは、辰巳が住むマンションだ。

ライフ=シェアリング 美波とスグル
 あの時の記憶は、悲鳴と、泣き声と、呻き声。
 今から数年前、中学校の修学旅行で、僕たちは事故にあった。
 バスの中でシェイクされた僕たちは、怪我だらけ。
 雪穂は、そんな僕らの中でも、一番の大怪我だった。
ライフ=シェアリング、支配
美波とスグル

ライフ=シェアリング 毅と雪穂
 ライフ=シェアリングとは、死すべき身体を、命を、心を、グランツ(与える者)が、アクセプツ(受諾する者)に命を分け与える事で繋ぎ止める技術を言う。
 それは、素晴らしい技術のように思える。
 しかし・・・。
ライフ=シェアリング、支配
毅と雪穂

其は愛しき想いを紡ぐモノ
「おいしい?」
 女の子が一人、木々に覆われた山の斜面に、ひざを抱き込むようにしてしゃがんでいる。
 彼女は、目の前の小さな生き物に、自分のおやつを分け与えていた。
邪神、らう”らう”
其は愛しき想いを紡ぐモノ

魔性の少女
 この瞬間、ぼくは舞ちゃんに恋した事に気が付いた。  集団自殺するレミングスの本能の様に、破滅的で逆らい様の無い恋をしたのだと、自覚した。
催眠・支配
第一章  チャイムの音がした。
 ぼく――佐原裕司は自室でベッドに寝転がり、あからさまに暇つぶしといった様子で車専門の雑誌をめくっていたのだけど、その音に反応して身体を起こした。
第二章  目の前に映し出される、淫靡な光景。
 日常を逸脱した非日常。
 世界を侵食する異常。
 そして――。
第三章  家の雰囲気は、もはや元には戻れないと確信させられるほど、徹底的に変わってしまった。
 それは全て、舞ちゃんが来てからの事。
 舞ちゃんが行った事。
 舞ちゃんが・・・望んだ事。
第四章  舞ちゃんとセックスした夜。
 あの時からぼくもまた変質を余儀なくされた。
 それほどまでに、舞ちゃんの身体は甘美だった。
第五章  ぼくは、言語に置き換えがたい爽快感を感じている。
 舞ちゃんには感謝してる。
 ぼくを変えてくれた事を、感謝してる。
第六章  ちゅ。ぴちゅ。ちゅっ。ちゅぴっ。
 ぼくの目の前で、妹達が汗にまみれ、ねっとりとしたキスを交わしている。
最終章 「行くの?」
 ぼくは、舞ちゃんを後ろから抱き締めて、そう聞いた。

ガツン#
「たいへんっ!たいへんなのっ!!」
 ネコっぽい顔付きの女の子が、ボクの部屋に飛び込んできた。
「・・・どうしたのさ?」
ガツン
ガツン#

未来世紀日本
 西暦2153年。人々は絶滅の危機に瀕していた。
 世界中の人間以外の生命体の突然変異、そして大増殖。
 木々が、動物が、昆虫が、一斉に人間に牙を剥いたのだ。
SF、淫虫
未来世紀日本

妹のように、恋人のように
「たーかっひろっ♪」
 屈託なく、彼女がオレに笑い掛ける。
「だぁいすき・・・だよっ」
 どこか照れくさそうに、顔を少しだけ赤らめて。
催眠
妹のように、恋人のように

妹のように、恋人のように Vol.2
 ゆさゆさ。
 ゆさゆさ。
「ね、もう起きないと、がっこう遅刻しちゃうよ」
催眠
妹のように、恋人のように Vol.2

妹のように、恋人のように Vol.3
 朝の光を感じて、わたしは目を開いた。
 隣には、大好きなお兄ちゃんの寝顔。
 掛け替えの無い、大切な大切な人。
催眠
妹のように、恋人のように Vol.3

其は悪しき神のおわす山
「あの山に登ってはいけない。これだけは、絶対に守っておくれ」
 酷く真剣な様子で語りかけてくる祖母に、沙恵香は微笑を返した。
「大丈夫。適当に絵を描いてくるだけだから、じゃあ、行ってきます」
 沙恵香は心の中で舌を出すと、緋銅羅山へと向かった。
邪神
其は悪しき神のおわす山

わたしのごしゅじんさま
 ぼくの名前は佐原道明。今、世界でもっとも幸福な高校生だ。
 友達連中には小動物系なんて言われてるけど、今なら許そう。
 世界ぜんぶが輝いてるような気さえする。幸せ・・・それが、こうまで世界を変えるなんて、今までぜんぜん知らなかった。
催眠術?
第1話 〜おおきなくりの木のしたで〜 「佐原くん、ちょっといい?」
 お昼休みに馬鹿話をしていると綾峰さんが声をかけてきた。
「ちょっと付き合ってもらいたいの」
第2話 〜はじめての・・・〜  男が出す匂いとは、どこかが決定的に違う汗の匂い。
 そんな綾峰さんの匂いが、まだぼくを優しく抱き締めている・・・
第3話 〜嬉し恥ずかし初でぇと〜  そっと指先にキス。
 高感度の感覚器が集中している指先は、ちゅっという音とともに、私にささやかな快感を伝えてくれる。
 左手が、右手を捧げ持つように、動いた。
第4話 〜ご主人様、爆誕!〜 「おいおい、何をあんにゅいしてるのかなぁ?」
「よーよー、シカトかよー。なまいきだぞー、道明のくせにー」
「構ってくれよぉ、なー」

其は魔なるモノ
 ひらひらと雪が舞う。
 どこか泣き笑いにも似た自虐的な表情で、美宇は一人呟いた。
「終わりにしよう。それで・・・それで、楽になれる・・・」
邪神
前編 「おはよー」
 背中にぽふ、という感触が張り付いた。
「おはよ。・・・でもぉ、勝手に抱き付くなって、前にも言ったでしょっ!」
「ふ・・・ふぇ」
中編  美宇は自室のベッドの上で目を覚ました。
「あれ・・・なんで靴を履いてるんだろ?」
 ──あたしは死ぬ事も出来ないの?
後編 ぽたり、と美宇の肥大化したクリトリスに、暖かい雫が滴る。
「あ・・・あけみ・・・」

其は打ち砕き、破壊せしモノ
 意識が覚醒した。
 洞窟の中のようだった。
「オレは・・・誰だ・・・誰なんだよっ!!」
邪神・触手
Vol.1 「オレは・・・誰だ・・・誰なんだよっ!!」
Vol.2 そこは、神経質さを感じるほど清潔に保たれた、質素とも言える部屋の中だった。
Vol.3  そこは、広い場所だった。
 床を埋め尽くすほどに溢れかえっているのは、全てがヒトだった。
Vol.4  「ん〜っ」
 自堕落な感じのする女の声と共に、ベッドの中からたおやかな腕が伸ばされた。
Vol.4_1 その言葉にオレは、真の首に手を伸ばした。
真が怯える顔を浮かべるのが、ゾクゾクする程楽しかった。
Vol.4_2 その言葉にオレは、真に歩み寄った。
正面から真の目を見詰める。

セイレーンの恋詩
「愛してる・・・だから、”あの子たちのためにも・・・生きて”・・・」
 涙が止まらない。  声に押されたように青年は、女性に背を向けると走り出した。
伝奇・超常能力
序章  泣いている女の子。
 夕焼けに黒くシルエットを映す、幼い影。
「泣かないで。わたしがいるから」
1章  朝の通学路に、隠れたアイドルとも言うべき姉妹が歩いている。
 二人の背後から、軽い足音が追いかけて来た。
「おっはよー。今日もいい天気で良かったねー」
2章  潮崎家の朝は、父親の達哉が作る料理の匂いで始まる。
「おはよう、お父さん。」
3章  呼吸を止めて、ライフルを構える。
 達哉は地下室に設置された射撃場で、試射をしていた。
4章 「あの二人、”憑物”が憑いてたな。潮崎には狙われる憶えがあるか?」
 突然の悟の言葉に、瀬蓮は訝しげな表情を浮かべた。
5章 「美砂ちゃん・・・」
 夕緋が悔恨の涙を流しながら呟いた。
「ごめんなさい・・・」
最終章  波の音が、寄せては返し、返しては寄せ、飽きる事無く続けている。
 心音にも似たそのリズムが、心を癒して行くようだった。

黒衣の魔法使い
 そこはならず者が集まるという評判の酒場だった。
 そんな中、異彩を放つ影が一つ。
 漆黒のローブに身を包んだ魔法使いだった。
ファンタジー・魔法
黒衣の魔法使い

11回目の七夕に
 僕の”好き”は唯那ちゃんに伝わってるのかな。
 今日こそは告白しようと思ってたのに、やっぱりなにも言えなくて・・・。
 うじうじしながら家に帰る途中、僕は声をかけられた。
催眠・純愛
11回目の七夕に

なみのおと、うみのあお
 「ハイ♪諒一、元気?」
 朝、高校に行く途中で、見知った背中を見つけた。諒一だ。アタシが元気に朝の挨拶をしたのに、諒一はなんだか反応がニブい。ちょっと、むっとした。幼馴染のアタシが声をかけてるのに、どういうつもりなんだか。
音楽洗脳
第1話 −綾香− 「勉強の時に流しておくと、集中力が上がって、効率アップ・・・だっけ?」
 アタシは諒一の持ってきたMP3プレイヤーで、癒し系のBGM『海の記憶』を再生した。
第2話 −陽子−  放課後、私、田代陽子は屋上に向かって歩いてた。保健室ではタバコは吸わない主義だから、人気の無い所を探すため。
 ふと私は、屋上の直前の踊り場で立ち止まった。なんだか、声が聞こえる・・・
第3話 −沙織−  ヴ・・・ィィィ・・・ン。微かに聞こえてくる音。
 もしも今、お客さんが入ってきたら、どう思うだろう。
 私の事を、イヤらしい女って、気が付いてくれるだろうか。
第4話 −恵−  コスプレを始めたのは去年の夏から。
 視線が気持ち良かったんで、それ以降も続けてる。  やっぱり、オンナはオトコに見られないと、ね。
最終話 −諒一−  それまで何の取柄の無い僕だったけど、人間何がきっかけで変わるか、誰にも判らないものだとつくづく思う。
Other −明&美久−  狭いモノレールの車内。
 まるで何も考えられない私の頭。
何も感じない私の心。
Other2 −由布− 「ふぅっ」
 私は大きく息を吐いて、ソファーに腰を下ろした。自分の部屋に戻ってこれだけ落ち着くというのは、やっぱりそれなりに緊張していたからだろう。
Other3 −さくら− 「うふん♪」
 鏡の前で、イロっぽいポーズを決めてみる。
「ふふ、これでバイトも人気No.1間違い無しだねっ」
Other3 −夏美&冬香−  今日の天気は、これぞ五月晴れ!というぐらいに気持ちいい。
 生まれ変わったわたしにふさわしい、世界に祝福されているみたいな朝だ。

晶月の姫巫女
 山と湖に囲まれしソーサリー王国・・・そこには、あまりの美しさに神の巫女として民に愛された姫がいた。
 姫が女王として即位した暁には、この王国は千年の安泰を約束されるであろうと、城下では誰もが信じていた。
魔法・ファンタジー
前編  姫は、その日18歳の誕生日を迎えた。
 だが、すべての民が心から祝福したその日、ソーサリー王国は滅亡した。
 ただ一人の魔法使いの手によって・・・。
後編  あの頃の私は、彼がそばにいてくれるのが当たり前のことと思ってた。
 だから、彼が旅に出ると聞いた時、まるでこの世の終わりのように泣いてしまった。
 あれはいつのことだっただろうか。

ここはEDEN
 ぼくが浪人生活を満喫しようと考えていた時、亡くなった祖父の館が遺産として譲渡された事を知らされた。
 館を探検したぼくは、地下室で「EDEN」とラベルの貼られた香水をみつけたのだった。
香水・暗示
第1章  祖父のノートには人の被暗示性を高める効能がある香水、とある。
 ぼくが冗談と思うことにしたその時、声がかかった。
 「こんにちは」
第2章  今日は土曜日。
 あともう少しして、ぼくが暗示を与えた通りにかなたが来れば、ぼくはさらに暴走するだろう。
第3章  日曜日、ぼくとかなたは街を歩いていた。
 ホラー映画をやっている映画館の前を通ったとき、ふとぼくは悪戯を思いついた。
第4章  翌朝、眠れないで最低な気分のまま、白む空を眺めていた。
 ぼくは、自分だけが可愛い最低な人間なのではないだろうか?
 何もする気になれず、ただ外を眺めて無為に時間の流れるままに過ごしていた時、携帯の着信音が鳴った。
最終章  今のうちに、祖父の残したノートに続きを読む事にした。
 そこに書かれた事は、全て本当だとしたら、今の常識を一掃するほどのインパクトのある内容だった。

ここはEDEN 〜Second Season 〜
連作短編
Vol.1 「ね、ゆかちゃんは、雄一さんの事、好き?」
「うんっ!だぁい好きっ!」
「私も好きよ。だから・・・」
Vol.2 「今度の夏休み、三人で1週間ほど旅行に行かない?」
 始まりは、雄一のそんな一言からだった。
「うんっ!行くよ・・・ぼく、行くっ!」
Vol.3 「ねぇねぇ今度学校で、学園祭があるのっ!来てくれるよね?」  そう、目を輝かせて友香は言った。
Vol.4  校舎に入っていく二人の姿が、目に飛び込んで来た。
 大事なクラスメート。そういう事になっている。
 例えあたしの思惑と違う認識だとしても。

ここはEDEN 〜3rd Stage 〜
連作短編
第一章  いつものように神名と直子を誘って階段の踊場に行こうとして、あたしは立ち上がった。
第二章  ぴんぽーん。
 チャイムが、ぼくに来客を告げた。
「いらっしゃ・・・わわっ」
 そこには凄い光景が展開されていた。
第三章 「なんだよ、あれはっ!」
 あたしは大声で、直子に怒鳴りつけた。
 直子は目の端に涙を浮かべながら、神名の後に逃げ込んだ。
第四章 ぼくは、どんなにがんばっても赦される事の無い、最悪な罪をこの胸に抱えている。
ぼくが、ぼくの意思でやった事だ。
言い訳なんて、欠片も思い付かない。
それどころか、言い訳を言うだけの資格すらも、ない。
だから、ぼくは──。
最終章 不自然な体勢で寝ていたせいか、なんだか身体がぎしぎしと音を立ててるような気がした。
でも、目覚めはとても気分が良い。ぼくは寝起きの胡乱な頭で、少しだけそれを疑問に感じていた。

鳥篭の小鳥たち
「ゆっくりと目を開けて下さい」
 その声に、わたしの意識が浮上するのを感じました。
 先生の声で目が覚めるなんて、本当に素敵・・・
催眠?
鳥篭の小鳥たち


 

戻る