誘導尋問 〜言霊使い〜


 

 

-序章-

 ある日俺は、パチンコ屋で不思議な老人に出会った。
 ちょうど職を失ったところで、暇にあかせて平日の昼間っから出かけたときのことだ。
 自分で言うのも何だが、俺のパチンコの腕前はかなりのモンだ。
 確かに負けることもたまにはあるが、体調が悪くなければ滅多なことでは損をしたことがない。
 だから、ちょっと失業したくらいではたいして困らないのだ。
 もっとも、最近では、近場にある店はすべて出入り禁止状態なのだが。
「よしこい!それいけ、6度目大当たりだっ」 
 その老人は、俺が連チャンを続けてアツくなっているときに声をかけてきた。
「ほほう、なかなかやるもんじゃな、若いの」
(何だぁ、このジジイは?)
 見ると、あごから白いヒゲを長々と生やし、恰幅のいい体に白っぽい着物をはおった、妙に浮世離れしたジジイがニコニコとして俺の横に立っていた。
「おだてても玉ぁ、やらねーよ」
「はっはっは。まあ、そう邪険にするな。さっきから見ておったが、ワシはおぬしが気に入った。どうだ、『今日はもう出ないから』少しワシにつきあわんか」
「ふざけたこと言ってんじゃねぇ!このマシンは6回まわると9割で7回目がくるんだ。こんなところでやめられるか。それにジジイにナンパされたって、誰がついてくもんかよ」
「じゃが、すでに『まわっとらん』ぞ、おぬしの台は」
 くっ。確かにそうだ。ジジイが現れてからまもなく、俺の台のスロットは嘘のようにぴたりと止まった。玉受けにあんなにあった銀玉は、すでに残りわずかだ。
「け、やめだやめ。俺ぁ帰るぜ。おーい、兄ちゃん、これ集計してくれ!」
 俺はかたわらに積み上げられたドル箱をさして店員を呼んだ。
「待つのじゃ。ワシはおまえさんの才能を伸ばしてやると言うとるのじゃぞ」
「才能?」
 

 ジジイの話は驚くべき物だった。
 普通に聞いていたら、頭がおかしいんじゃないかと思われるような内容だ。
 俺も証拠を見せられなければ、信じていなかったろう。
『言霊』
 口から発した言葉が力を持ち、どんな物理法則をも無視してその言葉通りのことを実現してしまうという。
 たとえば、砂漠のど真ん中で『水よ、あれ』と唱えれば、辺り一面水浸しになってしまう。
 もちろん最初は俺も信じなかった。
 しかしジジイが唱えると、本当に何もない空中から金が出現したり、突然雨が降ってふってきたり、挙げ句の果ては昼が夜になったりしたのだ!
 俺は何か悪い夢か、あるいは催眠術にでもかかっているんじゃないだろうかと疑った。
 しかし、ジジイによればなんと、俺にもその才能があるというのだ。
 俺がパチンコで負けないのも、そのおかげらしい。
「おぬし、玉が出る前に必ず台に向かってつぶやいておったろう」
 確かに俺は、パチンコをしてると無意識に台を擬人化してしまうクセがある。
 端から見ていると不気味だろう事は想像できるが、つい出てしまうのだ。
 そしてよく思い出してみれば、玉が出る前に確かに俺は「回れ」とか「出ろ」とかつぶやいていた記憶がある。
「どうじゃおぬし、ひとつワシのところで修行せんか。さすればその力、もっと確実な物にできるやもしれんぞ。悪い話ではないと思うがの」
「ふうむ。確かに、そうだ。そんな力が使えるのなら願ってもない。だがいくらなんでも話がうますぎる。ジイさん、あんたの目的は何だ」
「ほっほっほ。抜け目がない奴じゃて。おぬしが不審を抱くのもわからんではない。だがワシは、単に暇をつぶしたいだけなのじゃ。さすがに2000年以上も生きていると退屈での、いろいろな才能ある若者を集めて道場を開いておるのじゃよ」
「いろいろ集めている?」
 ジジイが長生きしていることは何となく判っていた(端にいて、何かこの世ならざる雰囲気があるのだ、このジジイは)ので、俺は引っかかったことを聞いてみる。
「そうじゃ、ワシは何も言霊だけが専門じゃあない。おぬし陰陽道という物は知っておるか。そう、かの阿倍野清明めが創設したとされているやつじゃ。占術、まじない、式神など、いろいろな術で妖物どもを退けたというな。じゃが、本当はきゃつめは何もしてはおらん。あれはほとんどワシがやったようなモンじゃ。それなのに、きゃつは恩を忘れおって、ワシを都から追い出したのじゃ。やはり名誉欲には勝てなかったらしいわい。ま、ワシは人間が出来ておるから、それくらいのことで怒ったりはせん。ちょいときゃつめの末代までたたる呪いをかけてやったがの、ほっほっほ」
 図々しいジジイだ。しっかり怒っているじゃないか。
「ジイさん、あんた何モンなんだ」
 すでに俺は、ジジイの言う能力に興味を示し始めていた。
「ワシか、ワシのことは芦屋道満とよぶがよい」
 

 それからは、俺の修行が始まった。
 朝も夜も、およそ休みという物はなかったが、俺はがんばって耐えた。厳しい戒律にも耐えた。
 半年、一年があっという間にすぎ、いつしか俺がこの山に籠もって三回目の初夏を迎えていた。
 そんあある日、ジジイは突然俺を呼び出すとこう言った。
「おぬしは破門じゃ」
 俺は自分の耳を疑った。
「は?」
「聞こえぬか、おぬしは破門だと言ったのじゃ」
 ジジイは苦り切った表情で俺にそういった。心なしか青ざめているようにも見える。
「なぜだ。俺は修行も真面目にやっている。戒律だって破ったことはないぞ」
「ワシの見込み違いだったようじゃ。おぬしにはこれ以上の才能はない。さっさと山を下りて、どこへなりとゆくがよい。これだけやって何一つ習得しとらんようでは、とても言霊なぞ唱えるようにはなれん。さらばじゃ、もう会うこともなかろう」
 それだけ言うとジジイは身を翻した。
「おい、ちょっと、待っ・・・」
 俺は必死で追いすがろうとしたが、その瞬間、ジジイの姿がかき消えるようになくなった。
 そしてそれと同時に山寺も忽然と消えてしまったのだった。
「くそっ!なんなんだよいったい」
 ぽつんと山の中に一人取り残された俺は、途方に暮れた。
 2、3日そのあたりで待ってみたが、山寺は二度と俺の前に姿を現すことはなかった。
「ふん、所詮ジジイの道楽だ。気まぐれに人を振り回して、さぞや面白かったろうよ。畜生!」
 俺は仕方なく山を下りることにした。
 あの時、本当はジジイが何を考えていたか俺に判ったのはもっと後のことになる。
 自分でも気づいてなかったが、俺はある能力をすでに身につけていたのだ。
 
 

-1-

「ちょっと、そこのあなた。駐車違反ですよ」
 長いこと止めてあった車に戻ってきたとき、若い婦警二人が俺を呼び止めた。
「そんな、止めてませんよ。5分くらいトイレに行ってただけで・・・」
「いいえ、あたしたちは見ていましたっ。あなたもう4時間もここに止めているのよ。ホラ、駐車禁止の標識も立っているでしょぉ!」
 二人組の少し髪の色が茶色がかった方の婦警が言った。
「いや、だってこんなとこみんな止めているでしょう。何で俺だけなんですか」
 このあとTV局に行く用があった俺は食い下がった。
「みんなそういってたら、いつまでたっても駐車違反がなくならないでしょう。さあ、切符を切りますので免許証を提示してください。早く!」
 今度は、もう一人の先輩らしき婦警が言う。
 どうやら、許してくれる気持ちはないらしい。しかし俺は慌てなかった。
「いいじゃないですか。たかだか駐車違反なんかでそんなにカリカリしなくったって。ほら、もっと重要犯罪ってのが世の中にはたくさんあるじゃないか」
「あなた・・・。何言ってるの!バカなこと言ってないで早く免許証出しなさい!」
 俺の態度に腹を立てたらしく、今にも取り押さえんばかりの勢いで言うと、婦警は俺の腕につかみかかった。
(ふん、権力をカサにきやがって高慢チキな女め!ちょっといたぶってやろうか)
 見れば二人ともいい女だ。
 栗毛の方はさらさらの髪を肩まで伸ばし、瓜実顔でかわいらしいタイプだ。
 胸も大きいし尻もでかい。制服の真新しさから言ってたぶん新米だろう。
 それに対して先輩らしき婦警の方は、黒髪を後ろでまとめたスレンダーな美人で、制服のスカートからはスラっとした脚がのぞいている。
「何してるの、早く出し・・・」
「婦警さん、『違反者はミニパトの中で取り締まる』でしょ、普通は」
「えっ、あ・・・」
 先輩婦警は、俺に言われたとたん一瞬瞳の焦点が合わなくなったようになった。
 ほんのわずかの間、ぼうっとする。
(あら、そうだったかしら・・・。なんだろう、私ってこれからこの人に切符を切るつもりだから・・・・・・違反者・・・違反者は・・・・ミニパトで取り締まるのが普通・・・よ、ね・・・)
 彼女は正気に返ると、俺の腕をつかんだままきびすを返してミニパトの方へと向かった。
「違反者はミニパトの中で取り締まるわ、いらっしゃい!」
「あ、ちょっとセンパイ、どうしたんですかいきなりぃ」
 新米婦警も慌てて後を追う。うまくいったようだ。
 これが俺の力、『言霊』だ。
 あのジジイが消えて、俺は何にも身に付かなかったと思っていたが、修行の成果はそれなりにあった。
 本来『言霊』は、物理現象を意のままにする能力なのだが、俺の場合は未熟だったらしい。限定した能力だったのだ。
 つまり、物理的なことはたいして出来ないが(せいぜいパチンコの出玉を操作する程度)、こと人間に対してこの力を使用すると、相手の考えを根本から操作できるのだ。
 ただちょっと難点なのは、あくまで考えだけしか操れず、しかも『言霊』なので相手に聞こえるようにしゃべらなければならないことだ。
 だから声の届かない相手には使えないし、記憶を操作することも出来ない。
 まあ、記憶の方は『気にするな』と言ってしまえばいいので、さほど問題はないが。
 ミニパトの後部座席に連れ込まれた俺は、先輩を後ろに、新米を前の座席に座らせると先輩の方に向かって言った。
「真面目な婦警さんたちだねぇ。『取り締まりは、違反者に好き勝手に体をもて遊ばれる事』だしね。毎日大変でしょう」
「あ・・・。そ、そうね。じゃあ、今から取り締まりをします。取り締まりは、違反者に好き勝手に体をもて遊ばれる事なので、・・・どうぞ」
 そういうと先輩の婦警は、俺の横でおとなしくなった。不審そうな顔はしていたが。
(なんだか恥ずかしいわ。どこかおかしいのだけれど・・・?)
 自分でもよく分からない羞恥心が浮かんでくる。
 彼女は頭を巡らせた。
(私は今まで、違反者の前でまさかこんな変な事を言った記憶はなかった・・・と思う・・・。それははっきりと思い出せるわ。でも・・・・自分は・・・違反者に好き勝手に体をもて遊ばれるべき・・・よ。そうだわ、それは間違いない。だって私は婦警だもの)
 その考えはいくら吟味しても、最良かつ、良識ある選択だと彼女には思われた。
 俺の言霊にとらわれると、もうその考えが自分の物としか思えなくなり、しかも正しいと信じ込まされるのだ。
 だが、これに驚いたのは新米の方だった。
「何を言っているのッ!センパイもあなたも!いったい・・・」
「『新米婦警は先輩が何をされていても、黙って見ていなきゃならない』んじゃないのか?」
 くらっ。新米婦警の頭が一瞬だけ揺れる。
(なんなの?だってこんなの変よ、センパイが違反者に弄ばれるだなんて、そんなのっ!それを黙ってみてろだなんて・・・黙って・・・黙って見て・・・・・・黙って見て・・・いるべきよね・・・)
「そうよ!新米婦警はセンパイが何をされていても、黙って見ていなきゃならないのよ、だから・・・」
「だから?」
「だから・・・、あれ・・・?そうか、黙ってなきゃいけないんだった・・・。すみません、以後気をつけますっ」
 表情はまだ不満そうだが、規則には従わなきゃならない。
(そもそも、何であたしは声を上げてしまったんだろう。あたしは後輩だからしっかりセンパイを見てなきゃいけない。そうよ、当然じゃない)
 新米婦警は押し黙る。食い入るような視線はこちら側に向けたままだ。
 俺は先輩に向き直ると胸を掴み、激しく揉みしだきながら言った。
「じゃあ、スカートをまくってもらえるかな」
「そんな・・あっ・・・そんなことできません・・・ううっ」
 彼女は嫌そうに答える。痛みに耐えているようだ。
「『婦警は市民に命令されたら決して逆らってはいけない』んだろっ?さあ、やれよ!」
 俺が少し強めに言うと、彼女は一瞬体をびくっとさせ、早口で俺の言葉を繰り返した。
「◎◆■∋∀≪∝♯♭ひゃうっ!!・・・はいっ婦警は市民に命令されたら決して逆らってはいけないんですっ」
 慌ててスカートをまくり上げる。ちょっと言霊が強烈だったか。
「おっと、こいつは・・・。黒のレースとはな。いい趣味してるぜ。よし、脚を開いてその長い足を抱えろ。命令だ」
「はい・・・」
 くくく、いいざまだ。あれだけ高飛車だった婦警が、ミニパトの後部座席で胸をもまれながら、足を開いてやがる。
 俺は左手はそのままに、右手を彼女の股間に手を伸ばすと、パンストとレースのパンティの上からオ○ンコをさすってやる。
「あっ・・・いや・・・ふっ・・・あああっ!」
(や、やだ、腰がひけちゃう!・・・どうしてこんなことしてるんだろう?恥ずかしいっ!こんなこと人前でしたことなんかないのに・・・。婦警の仕事ってこんな事だったかしら・・・?いえ、私は・・・私は市民に逆らってはいけない立派な婦警。がんばらなくては)
 彼女は腰をひくつかせるが、避けてはいけないと思うのだろう、懸命に我慢しているようだ。
 なにしろ違反者を取り締まるのが婦警の役目だ。
 取り締まりは弄ばれることだとの考えを植え付けられた真面目な彼女は、自分の意志で職務を忠実に実行していると思いこんでいる。
 俺は執拗な愛撫を繰り返した。
「・・・ううぅ・・や・・・ああん・・・・〜〜〜〜っ!」
 だんだん感じてきたようだ。
 俺の指はいつしかパンティの中をまさぐっている。そしてスリットに人差し指を突き立てた。
「ひゃああっ!・・・・あっ・・あああ」
 何度も出し入れするうちに、次第に彼女のオ○ンコが濡れてくる。
 そろそろいい感じだ。
 俺はパンストを取り払い、彼女の片足だけをパンティから抜かせてこう言った。
「『婦警の取り締まりの第一歩は、オナニーしながら男のチンポをくわえること』じゃなかったかな、どうだい婦警さんよ」
(そんな!オ、オナニーだなんて!?!だって婦警は・・・婦警の取り締まりの第一歩は・・・・・・オナニー・・・しながら・・・男のチンポをくわえること・・・だったわよね)
「あ・・・、そ、そうよ、婦警の取り締まりの第一歩は・・・」
 クチュッ
「はあっ・・・オナニーしながら・・・」
 クチュッ
「あふっ・・男のチンポをくわえることです。さあ、早く出しなさい」
 彼女は四つん這いになって自分の股間に手を伸ばすと、自らクリトリスをいじりながら俺に迫った。
 だが、そこで俺はわざと彼女に従わなかった。
「やだね」
「やだねとは何ですか・・・」
 クチュッ
「あふっ!これは・・・」
 クチュッ
「あああ・・・取り締まりですよ!早く・・・早くチンポを出して私にくわえられなさいっ」
「婦警さん、あんた自分で何を言っているか判ってるか?ひょっとして『婦警ってみんなところ構わず欲情する淫乱』なのかい?」
(や、やだっ、私がそんな事口走るなんて絶対にありえない!だって・・・だって婦警はみんなところ構わず欲情する淫乱なのよ。チンポがほしいなんて思うのはおかし・・・おかし・・・・・・おかしく・・・ないじゃない。チンポをくわえるのは職務なんだから)
「ひっ・・・。あ、あ、あたりまえじゃないの!」
 クチャッ
「あん・・・確かに、私たち婦警はみんな・・」
 クチャッ
「ああっ・・ところ構わず欲情する淫乱ですけど・・・」
 クチャッ
「ひっ・・・でもそれとこれとは別です!これはちゃんとした公務なんですよ!だからチンポを出してって言ってるでしょう!」
 チュクチュクチュクッ
「ふああああっ!・・・これ以上抵抗すると公務執行妨害で逮捕しますよっ」
「やれやれ、おっかねぇ淫乱婦警さんだ。判ったよ、じゃあ、ズボンだけはおろしてやるから、あとは婦警さんがやってくれよ。命令だ。それも手を使わずにな」
「・・・わかったわ・・・」
 俺はズボンをおろすと、彼女の目の前にトランクスをさらした。
 淫乱といったのが効いたのか、男の股間を前にした彼女の瞳は、心なしか妖しく潤んだ。
 表情に喜びが映ったと思ったのは俺の気のせいではないだろう。
「はむっ・・・む・・・」
 クチャッ
「ふむぅ・・・」
 クチャッ
 彼女は歯をたてないように俺のトランクスをずらしていく。
「ふっ・・・・」
 クチャクチャッ
「ふむふぅっ・・・・」
 クチュッ
「あふっ・・・むふっ・・・」
 チュクチュクッ
「むああっ」
 自分の指がオ○ンコを刺激するたび、思わず漏れてしまう吐息が俺の股間にかかる。
 そして、苦労して俺のトランクスを全部ずらした彼女は、嬉しそうに俺のチンポをくわえこんだ。
 ハフゥッ・・・ハフハフ・・・チュククチャッ・・ジュルッ・・・・ハフッ
「うまいぜ、婦警さん。その調子で頼むぜ」
 恍惚とした表情でチンポを舐め回す先輩婦警の指は、いっそう激しくオ○ンコをかき回しだす。
 俺は気持ちのよさに、あやうく助手席から身を乗り出して俺たちを眺めている新米婦警を忘れそうになった。
「おっと、もう一人いたんだっけな・・・・・・おいおい、なにしてんだよ」
 見ると、新米婦警は先輩の痴態を見つめながら自分もオナニーの真っ最中だった。
 彼女はパンストをはいてなかったので、直接スカートの中に手を突っ込んでパンティの中をまさぐっていた。
 どうやら俺の『婦警ってみんなところ構わず欲情する淫乱』ってヤツを側で聞いていて影響されたみたいだ。
 見ると、疑問に思う気持ちはあるらしく、表情に喜びは見受けられないが、混乱つつも押さえきれないといった風情だ。
 そして健気にも目線は先輩に釘付けで、ともすると溢れそうになる嬌声を、歯を食いしばって必死に我慢している。
 よし、この娘には嗜虐的な喜びを与えてやろうか。
 俺は考えを巡らすと、こう言ってやった。
「『後輩のキミはSで、先輩をいじめるのが大好きな淫乱』婦警だろう?手伝ってほしいからちょっと後部座席に回ってくれないかな。ほら、『市民の財産と生命を守り、性欲を処理するのが女性警察官の役目』だと警察学校で習っただろう」
「ひっ・・・そんなこと習ってなんかぁ・・・」
 彼女の顔が泣きそうにゆがむ。
「何でわたしが・・・・・・・・・でもぉ・・・」
(あたしは・・・あたしは・・・え、え、Sで・・・センパイをいじめな・・・いじめるのが・・・大・・・大き・・・だいきら・・・だいすきな淫乱婦警だわ!)
「あたしはSで、センパイをいじめるのが大好きな淫乱だしぃ・・・」
(それに、私は婦警だから・・・「市民の財産と生命を守るのが・・・守る・・・守り、・・・せ、性欲を処理しない・・・・処理し・・・・・・処理するのが・・・役目・・・よね?)
「市民の欲望を処理するのが女性警察官の役目だもの・・・・・・。そうよ・・・そうよね・・・ええ、分かったわ、お安い御用よ。ちょっと待ってて下さいね」
 彼女は曇っていた表情をだんだんと輝かせ、ニコっと笑うとパンティから手を抜き、濡れた指もそのままに、シートを倒して後部座席に入り込んだ。
 バックシートは既に倒してあるので、窮屈ながらも何とか3人入ることが出来た。
 今のやりとりを横目で見ていた先輩婦警は、青ざめながらも指と口を止めることが出来ない。
「どうだ、先輩のお尻の穴が見えるだろう。そこをいじってやってくれよ」
「はあい」
 自分をいじめようと近づく後輩に、先輩婦警は何とか動かせる口で抵抗しようとする。結局は俺のリクエストなので強くは拒めないのだが。
「ひょ、ひょっとひゃめなひゃい、ほりはひはん(ちょ、ちょっとやめなさい、森崎さん)!!」
「あ、えーとあたしの名前、森崎というんです」
 聞いてもいないのに、俺に向かって森崎は自己紹介した。
「あたし前から麗美センパイのこと、いじめてみたかったんですよねぇ」
 俺に植え付けられた感情だというのに、勝手に記憶を改竄した彼女の顔には、いつの間にか獲物をいたぶる猫のような邪悪な微笑みが浮かんでいた。
 シャキンッ
 森崎は特殊警棒を腰から引き抜くと、それを片手で振り出し、たっぷりと舌で舐め回してから、いきなり麗美の肛門に突き刺した。
「い”やあああああああっっっ!!!!」
 麗美は突然肛門を襲った体を突き抜けるような痛みに激しくのけぞった。
「おいおいっ。いきなり刺すヤツがあるか!傷ついたらどうするんだよ」
「だって、やさしくしたらいじめにならないでしょぉ?甘やかしちゃダメよ。センパイは職務中なんだからこれくらい当然です。あ、あたしも職務中かぁ、あははっ」
 ・・・・・・。コイツ、根っからSっ気がありやがったな。イっちゃってる瞳を輝かせて、すっかり女王様気分でいやがる。
 森崎にあてられ、毒気を抜かれた俺は、すっかり覚めてしまった。
 俺がS役ならばまだいいが、自分以外にSがいると思うと、参加する気がなくなる。こういう時は鑑賞するのが一番だが・・・。
 俺は麗美から自分の息子を取り返すと、ズボンをはき直した。
「あ・・・い、いやあ、まだ飲んでいないわ・・・。出しなさい。出してよぉ」
 こっちもか!
 既に彼女は、肛門への刺激を快感に感じて腰を振りだしている。こちらの瞳には輝きは既にない。
「あーあ、ちょっとやりすぎちまったな。なかなか力加減が難しいモンだぜ。ここまでやるつもりはなかったんだがね」
 そういえば、俺はこれからTV局にいくつもりだったのだ。
 ため息をついて身支度を整えると、俺はミニパトを降りようと前に回ってドアを開ける。
「あ、だめですよう、まだ取り締まり中ですよぉ」
「あ、『俺は何の関係もないただの通行人だから無視して続けてよ。君たちはSM好きのレズカップルだけど、ミニパトの中以外ではやっちゃダメというが婦警の規則だ。この他に俺が言った規則は全部間違いだったから、全然気にしなくていい』よ。じゃあな」
 バタンッ
 俺は勢いよくドアを閉め、ゆったりと歩いて愛車にたどり着くと、そのままTV局へとハンドルを向けて走り去った。
 ミニパトからはその後しばらくの間、彼女たちの嬌声が聞こえていたという。
 
 
 



 

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