結婚相談所へようこそ???


 

 



 さあ、今日も元気にお仕事始めましょ!

 あ、自己紹介が遅れたわね。わたしの名前は、アサオニ ココア。漢字で書いたら、麻鬼 心亜ってなるんだけど、ま、テキトーに決めた名前だから。で、わたしは、このアサオニ結婚相談所の経営者。いわば、若き女社長ってとこかしら?って言っても、社員はわたしだけなんだけどね。
 目下のところ、わがアサオニ結婚相談所の経営は絶好調。なにしろ、うちで紹介したカップルの結婚成功率は100%。どんな人でも理想の相手を見つけることができることができるんだから。

 え?そんなことがあるわけがない?

 それがあるのよね〜。
 実は、うちには秘密があるのよ。それが、奥の部屋にある金屏風。その前にふたりで座るとたちまち相思相愛、理想の結婚相手になるってわけ。
 まあ、言ってみれば理想の相手を見つけるっていうか、無理矢理ふたりを理想のカップルにしてしまうってこと。だから、うちの仕事はいつも大成功。もう、儲かっちゃって儲かっちゃって、むふふふふふ。

 あ!信じてないわね!

 いいわ、証拠を見せてあげるから。ちょうどお客さんも来たみたいだし。……て、なに!?すごい美人じゃない!なんで?こんなに綺麗なら結婚相手なんてよりどりみどりじゃん。どうしてうちなんかに来るの?
 もしかして、ものすごく理想が高いとか?それでも、これだけ美人だったらどうにでもなりそうだけど?
 まあいいわ。たとえどんな望みでも、うちで見つからない相手はいないんだから。

 さ、お仕事お仕事。



「いらしゃいませ!アサオニ結婚相談所へようこそ!」
「あの、こちらでは、どんな難しい条件でも、望み通りの人を捜していただけると伺ったんですが」

 あ、やっぱりそうなんだ。
 そうよ〜。うちはどんな条件でもクリアしてみせるんだから。ていうか、条件なんて関係ないんだけど。

「はい。さいわい、これまで当結婚相談所を利用していただいたお客様には、皆様に満足していただいております」
「でも、私の場合は本当に難しくて……」

 え?なに?そんなに大変な条件なの?でも、大丈夫。なんの問題もないから。

「まあ、そこで立ち話もなんですから、どうぞ、こちらへ。とりあえずは、お話だけでも伺いましょう」
「あ、はい」

 わたしが勧めると、その人は椅子に腰掛けた。彼女と向かい合って座ると、私は書類を広げる。書類って言っても形だけなんだけどね。

「では、まずお名前を伺いましょうか」
「タチバナ アケミです。タチバナは立つという字に花。アケミは明るいに美しいで明美です」
「立花 明美さんね。難しい条件って仰っていたけど、例えば、相手の方の年収がネックになっているのかしら?」
「いえ。そういうのは全く気にしません」

 あら、そうなの?きっぱりと言い切ったけど。

「では、相手のタイプとかイメージが問題なのですか?」
「そう、ですね……」

 ん?なんか歯切れが悪いわね。

「参考までに、どんなタイプの方が好みなのか聞かせていただけませんか?」
「はい。目が大きくてくりくりっとしていて、笑うと、口の端からちらっと八重歯が見えて、それがすごくチャーミングで」

 おろろ!?なんか、えらく具体的ね。まるで、相手に心当たりでもあるみたいじゃない。

「芸能人でいうと、誰に似ているとかいうのはありますか?」
「いえっ、そういうのではなくて、ただ、明るくて笑顔の素敵な人がいいなと」
「まるでわたしみたいに、ですか?うふふっ、冗談ですよ、冗談」
「あっ、いえっ、そのっ、そうですね。とっても笑顔が素敵ですよね」
「あら〜、ありがとうございます〜」

 いったいなんなのかしら?顔を真っ赤にして。だいいち、そんなの全然難しい条件じゃないんだけど。それだったら別にうちじゃなくても相手は見つかるわよ。

「それで、他に希望はありますか?」
「希望というか、あの、もしかしたら、相手は人間じゃないかもしれないんです」

 はい?どういうこと?

「あのー、それは、現実の人間を恋愛対象として見ることができないということですか?」

 ひょっとして、ドラマや映画の中の人物しか好きになれないタイプ?いや、小説やアニメの線もあるわね。
 たしかにそれは厄介だわ。まあ、金屏風の前に座ってしまえば関係ないんだけど。

「あっ、いえ、そうではなくて、私の好きなタイプの人が、もしかしたら人間ではないかもしれないって不安になって。あ、私ったら何を言ってるんでしょう」

 まったくだわ。何を言ってるのかしら、彼女。

「やっぱり、こんなおかしな話、信じてもらえませんよね」
「任せなさい!」
「えっ!?」
「大丈夫ですよ。わたしが責任を持ってあなたの好みに合う相手を紹介してあげますから!」
「本当ですか?」
「わたしに任せて下さい!」

 そうよ。どうせ、金屏風さえあれば当人の好みなんて関係ないんだから、とっとと済ませてしまいましょ!
 えーと、今登録している男性っていたかしら?うちって、すぐに結婚させてしまうから登録者のストックってほとんど無いのよね。



 とりあえず、わたしは、金屏風のある奥の部屋に彼女を連れていく。



「それでは、こちらに座って待っていて下さい」

 わたしが、立花さんを金屏風の前に座らせて戻ろうとした、その時。

「えっ?」

 彼女が、わたしの手を握って引き止めた。

「あの、どうかなさいましたか?」
「あなたなんです!」
「はい?」
「私の好きなタイプって、あなたなんです!」

 わたしの手を握ったままで、彼女がそう言った。

「えっ?ええええーっ!?」
「前に街で見かけて、素敵な人だなって思って。その時に一目惚れしてしまって、後をつけたら、ここに入っていって。それ以来、ずっと気になっていたんです!」
「ひ、一目惚れって、わたしたち、女同士よっ!」
「そんなのわかっています!それに、私、見てしまったんです。スカートの裾から、尻尾みたいなものが覗いているのを!」
「あっ、それで!」
「もしかしたら、人間じゃないかもしれないって。でも、好きになってしまったものはどうしようもないんです」
「ちょ、ちょっと、立花さん!?」
「お願いします!」
「あっ!」

 立花さんが、ぐいっとわたしの手を引っ張ったはずみで、わたしは彼女の隣の椅子に尻をついてしまう。

 やばっ。これって金屏風の前にふたりで座ったことになるんじゃ?
 急いで立ち上がらないと。

「あ……。た、ち、ばな、さん?」

 立ち上がろうとしたわたしは、立花さんの美しさにどきっとして動けなくなる。すっきりとした鼻筋。ぱっちりとした黒い瞳に長い睫毛。細いあごのライン。透き通るような白い肌に、つやのある長い黒髪。
 いや、もとから美人だとは思っていたけど、なんて魅力的な人なの。わたしの理想のタイプだわ。

「一目見たときから、ずっとあなたのことが好きだったんです!」

 立花さんが、私のことを好きだって言ってくれる。それだけで、うっとりとしてくる。
 でも、これは金屏風のせい。彼女のことを好きだと、理想の相手だと思わされてる。
 そんなことはわかっているのに、もう、わたしにはどうすることもできない。

「お願いします!私とつき合って下さい!」

 彼女の言葉に、わたしは黙って頷く。

「ありがとうございます!」

 立花さんに抱きつかれて、私の胸がドキドキと早鐘のように高鳴る。

 あ、立花さんの顔がすぐ目の前に。
 その端正な顔が目を閉じてこっちに近づいてくる。

 わたしも、目を瞑って彼女の唇を迎えた。



* * *





「あんっ、ココアさん!」

 わたしが、明美ちゃんの形の整った乳房に吸いつく。

 甘ったるい声をあげて身体をよじる明美ちゃんがとってもきれいで、それに、とっても可愛らしい。

「んんっ、もう、ココアさんったらぁ」
「んふ。だって、明美ちゃんのおっぱい、すごくきれいなんですもの」

 わたしは、ようやく明美ちゃんの乳房から口を離してその顔を見上げる。

「そんな。ココアさんのおっぱいだって」
「わたしのおっぱいなんか、ぺちゃんこで、何の魅力もないじゃない」

 わたしが、そう言って拗ねてみせると、明美ちゃんはふっ、と微笑んだ。それは、そう、まるでお母さんのような優しい笑み。

「ココアさんのおっぱい、とってもキュートじゃないですか」
「あんっ、て、あ、明美ちゃん!」

 明美ちゃんが、わたしの乳首をきゅっ、とつまんだものだから、身体を丸めて明美ちゃんに抱きついていたわたしの背筋が、ビクッと伸びた。

「もうっ、明美ちゃん!あっ、んむっ!」

 わたしに抗議する間も与えずに、明美ちゃんの唇がわたしの口を塞ぐ。

「んむっ、んふ、んん、あふ」

 明美ちゃんの舌が、わたしの口の中に入ってくる。
 わたしも、自分の舌を絡めて、すぐにキスに集中し始める。

 いつもは、ココアさん、って、さん付けでわたしを呼ぶのに、こういう時はいつも明美ちゃんが積極的だ。

「んっ、んんっ!んむっ」

 舌を絡め合いながら、互いの胸に手をかけて乳房を揉み、乳首をつまむと、くぐもった声がそれぞれの喉から漏れる。

「んぐっ、んむっ!」

 唇を重ね合わせたままで、互いの喉の奥からこぼれてくる、絞り出すような声がとてもいやらしく感じられて、ますます気持ちが高ぶってくる。

「ん、んふっ!あっ、あああっ、明美ちゃん!」

 明美ちゃんが、わたしのアソコに手を伸ばして、クリトリスを軽く弾いて、わたしは思わず重ねていた唇を離す。

「ココアさんのクリ、こんなにコリコリに固くなって。それに、もうこんなにぐしょぐしょになってますよ。」
「やだっ、もう、明美ちゃんったら!あ……」

 明美ちゃんが、わたしの頬に手を当てて、真っ直ぐに見つめてくる。

「じゃあ、いくわね、ココアさん」

 わたしは、黙ったままで頷く。

 いつものことだけど、この時の明美ちゃんの顔。ぱっちりとした瞳は潤んで、白い肌がほのかに赤く染まって、本当にきれいで、いやらしい顔。ついつい見とれてしまって、言葉が出てこない。

 そして、明美ちゃんはニッコリ微笑むと、わたしの足を抱え上げて、自分のアソコをわたしのアソコに押しつけてくる。

「ああっ、あふんっ、明美ちゃん!」
「あんっ、ココアさんっ!」

 そのまま、どちらからともなく腰を動かし始める。

「あんっ、んんっ、ああっ、すごいよっ、明美ちゃん!」
「うんっ、私もっ!あふうっ、ココアさんっ!」

 互いの動きに合わせて、固くふくれたクリトリスが擦れ合ってものすごく気持ちいい。
 わたしと明美ちゃんの息はぴったり合っていて、一番気持ちよく感じられるように互いのアソコとアソコを擦り合わせる。
 その度に、わたしの身体にビリビリと電気が走るみたい。

「あんっ、うふうっ、あっ、ああっ!イイッ、イイよっ!」

 わたしは、夢中になって腰を動かす。
 部屋に響くいやらしい声が、もうどっちの声だかわからない。

「ああっ、ふああっ、あっ、明美ちゃん!あっ、ああ……」

 明美ちゃんが、おもむろに腰の動きを止めると、わたしの後ろに回る。

 そう、この後はいつもの……。

「あっ、んはあああっ!すごいっ、すごいですっ、ココアさん!」

 明美ちゃんが、わたしの尻尾を手にとって、自分のアソコに突き入れたのがわかる。

「んふうっ!ああっ、はんっ、きもちっ、いいようっ、ココアさぁん!」

 手でわたしの尻尾を掴んで、アソコに出し入れする明美ちゃんが快感に喘ぐ声が聞こえる。

「あんっ、ん、ずるいよっ、明美ちゃんだけ気持ちよくなって!」
「んんっ、ずるいのはっ、ココアさんの、方ですっ!こんなっ、すごいのっ、あああっ!」
「ふわああああっ!だ、だめっ、明美ちゃん!明美ちゃんのアソコがっ、わたしのしっぽ、ぎゅうって、締め付けてるうううっ!」
「ああんっ!そんなっ、はずかしいことっ、言わないでくださいいいっ!」
「やっ、ああっ、明美ちゃん!んんっ、はあんっ!」

 そう、明美ちゃんはずるくない。だって、わたしもすごく気持ちいい。
 でも、わたしだって明美ちゃんとエッチするようになってはじめて知ったんだから。
 自分の尻尾が性感帯だったんだって。

「あっ、はううううっ!あっ、明美ちゃん!」

 明美ちゃんのアソコが、尻尾をきつく締め付けて、わたしの頭がガクッと反り返る。

「あああっ、明美ちゃん!」
「んふうううっ、ココアさあぁん!」

 わたしたちは、お互いにいやらしい声をあげながら一緒に登りつめていく。

 今、わたしは最高にしあわせ。だって、理想の人と、こんなにえっちな毎日を過ごせるんですもの。





 100%の成功率を誇るというアサオニ結婚相談所。
 その後、アサオニ結婚相談所がどうなったのか、誰も知らない。


























* * *




「あっ、ココアさん、じゃない、社長、どちらへ行かれるんですか?」
「うん、ちょっと買い物にね。すぐに戻ってくるから、店番お願いね、明美ちゃん」
「はい!あっ、社長!また尻尾が見えてますよ!気をつけて下さいね」
「おっと、いけないいけない。うん、これでよし、と。じゃあ、行ってくるわね」
「行ってらっしゃいませ!……もう、ココアさんったらそそっかしいんだから。でも、そこが可愛らしいのよね。あっ、お客様だわ!……いらっしゃいませ!アサオニ結婚相談所へようこそ!」

 
 
< 終 >


 

 

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