奴隷の部屋2 アヤネ編

〜高校時代の友達に誘われて復讐の餌食になった私〜


 

 



前編



 全ては、その電話から始まった。

『あ、もしもし、アヤネ? ひさしぶり!』
「どうしたのよハヅキ、ひさしぶりじゃないの!? 」

 相手は、高校のときの仲良しグループのメンバーだったハヅキからだった。
 彼女と私とは中学も一緒だったこともあって、特に仲がよかった。

『うん、ちょっとアヤネの声が聞きたくなってね。そうだ、今度の週末って予定空いてる?』
「え? 特になにもないけど?」
『じゃあさ、今度の土曜日ひさしぶりに遊ばない?』
「なに、どうしたのよいきなり?」
『ダメ?』
「いや、ダメじゃないけど」

 最近は仕事が忙しくてほとんど会ってないけど、私、坂上絢音(さかがみ あやね)とハヅキたちとは大学生の頃まではよくみんなで集まって遊んでいた。
 でも、会うのは本当にひさしぶりで、それもいきなりだからちょっとビックリしたけど一緒に遊ぶのは全然嫌じゃない。

『じゃあ遊ぼうよ、アヤネ』
「うん、いいわよ」
『それじゃ決まりね』
「だったら、エリカやサチコにも声をかける?」
『うーん、それはまたにしようよ……』

 スマホの向こうから聞こえるハヅキの口ぶりが、急に歯切れが悪くなる。

「どうしたの? ふたりとなにかあったの?」
『いや、そんなことないよ。エリカとは最近よく会ってるし』
「じゃあどうして?」
『うん、ちょっとね。エリカやサチコには内緒で相談したいことがあるんだ』
「相談したいこと?」
『それは会ったときに話すよ』

 やっぱり、ハヅキの返事ははぐらかすように歯切れが悪い。

『とにかく、アヤネにだけは知らせておきたいことがあるの』
「なによもう、気になるわね」
『でも、悪いことじゃないから。会ってからのお楽しみよ』
「もう……まあいいわ。で、待ち合わせとかどうするの?」
『あ、それはアヤネの都合に合わせるわ。何時がいい?』

 そのときの私は、それ以上不審に思うこともなく待ち合わせの時間と場所を決めて通話を切る。
 まだその時点では、そこに待ち受けていた罠の存在になどもちろん気づくはずもなかったのだから。





* * *






 そして、土曜日。

「あっ! アヤネーっ! 待った?」
「ううん、全然…………?」

 待ち合わせの時間に少しだけ遅れてやってきたハヅキに向かって振った手が止まる。
 その理由は、ハヅキのすぐ後ろに立っていた男のせいだった。

 背は私たちより少し高いくらい。
 口許に笑みを浮かべているけど、その姿を見ているとやたらと胸がざわつくのは男が痩せ気味で目つきが妙に鋭いためだろうか。
 もちろん、見覚えのない相手だ。

「ハヅキ?」
「あっ……紹介するわね。こっちにいるのは私の彼氏。名前は神山淳大(かみやま あつひろ)っていうの」
「……えっ!?」

 ハヅキが口にした名前に、ざわつく思いがさらに広がっていく。

 カミヤマ……アツヒロ……。
 私たちにとって、それは思い出したくもない名前のはずなんだから。

 高校生の頃、私たちのグループがいじめていた男子が神山だった。
 そして、3年生になる前の春休みに神山はいじめを苦にして自殺した。
 だから、たった今紹介された男があの神山であるはずがないのはわかってる。
 だいいちあの神山はデブでのろまな奴で、こんなに痩せて鋭い雰囲気の男じゃなかった。

 でも、あの神山じゃないにしても、同姓同名の相手とつき合おうっていう気持ちがわからない。
 いや、もしかしたら字が違うかもしれないけど、私たちのせいで自殺したのと同じ読みの名前の相手とつき合う気になんてなれないはずなのに。
 ……それなのに、なんで?

「どうしたの、アヤネ?」
「えっ? あっ、いや、なんでもないわ」

 ハヅキったらどうしてそんな満面の笑顔を浮かべていられるの?
 まさか、あの男のことは忘れたとでもいうの?

 いかにも幸せいっぱいといったハヅキの表情が、かえってモヤモヤするものを募らせる。
 それに、どうしてこの場に彼氏を連れてきたのかもわからない。

「あのさ、ハヅキ」
「なに?」
「エリカやサチコには内緒で相談したいことがあるって言ってたじゃない。それって、もしかして?」
「ああ。じゃあ、先に済ませておいた方がいいかな」

 そう言うと、ハヅキは急に真剣な顔になった。
 そして、傍らに立っていた彼氏に声をかける。

「ごめんね、ちょっとそこで待ってて。……じゃ、あっちで話をしようか」

 それだけ言うと、私の手を取って少し離れたところまで連れていく。

「あのね。アヤネはもう気づいてると思うけど、彼の名前ってさ、あの名前じゃない」

 やっぱりハヅキもわかってたんだ。
 それはそうよね。
 だって、私たちにとってその名前は忘れたくても忘れられないものだから。

 きっとハヅキだってあいつのことは思い出したくないはず。
 それはその、どこか言いづらそうな、遠回しな言い方にも表れてると感じた。

 でも、ハヅキの表情は真剣そのもので、私としてはただ頷くことしかできない。

 それでも私の中にわだかまっているものがわかっているのか、ハヅキは少し困ったように下を向く。

「それはね……私だって最初は戸惑ったけど、でも、彼って本当にいい人なの。今は彼がいないと生きていくこともできないくらい、これは大袈裟じゃなくて本当にそれくらい好きなの。だからみんなにも紹介したいけど、でも、やっぱり彼の名前を聞くとあのことを思い出しちゃうでしょ。だからすごく悩んで、まずはアヤネに相談しようかなって思ったの。アヤネは昔から私たちの間のまとめ役だったから、それがいいかなって」

 本当にそのことで悩んでいたのか、ハヅキはさっきから俯いたままだ。

 でも、彼がいないと生きていけないって思えるのはすごい。
 いや、これが熱しやすく冷めやすいタイプのエリカが言ったのなら、また調子のいいこと言って、とか思ってしまうけど、どちらかというと慎重なタイプのハヅキが言うんだから本当にそれだけ好きなんだろうなって思える。
 それは、あいつと同じ名前を聞くとやっぱりドキッとするけど、ハヅキのことは応援してあげたい。
 だいいち、あいつはもう死んでいる。
 名前は同じでも別人なんだから。

「私は大丈夫よ。ハヅキの人生なんだもの。そんなにあの人のことを好きなんだったら、私はハヅキたちを応援するわ」
「本当に?」
「いいのよ。友達なんだから当たり前じゃない」
「ありがとう、アヤネ」
「そうね……エリカやサチコにあの人をいい感じで紹介できるような場を私も考えてあげるから」
「うん」

 私の言葉に、ようやくハヅキは安心したように顔を上げる。

「やっぱりアヤネに話をしてよかった」
「いいのよ。それより、いつまで彼を待たせるつもり?」
「そうね。じゃあ、ご飯食べに行こうか? アヤネにも彼のことをもっと知ってもらいたいの!」
「うん、いいわよ」
「じゃあ行こう! 最近お気に入りの店があるの!」

 そう言うと、さっきまでの不安そうな表情が嘘かと思えるほどの笑顔でハヅキは私の手を取った。





* * *






 それから私たちは、ハヅキおすすめの店でランチをした。
 オープンテラスのあるお洒落なイタリアンレストランで、テラス席に座ると表通りのポプラ並木の間を抜ける風が心地いい。

 食事の間、ハヅキがずっとしゃべってばかりで、彼氏の方は口数も少ないしあまり笑顔も見せないでいた。
 だから私としてはどういう人か掴みにくいというか、とりあえず物静かな人という印象を受けた。
 でも、ハヅキがこんなに幸せそうにしてるんだから、きっととてもいい人なんだろう。





 そして、食事の後で。

「で、この後はどうするの?」
「そうだね。ひさしぶりにカラオケ行こうか?」

 その、ハヅキの提案に軽い違和感を覚えた。

 ハヅキはどちらかというとカラオケが苦手で、昔から渋るハヅキを私やエリカがなだめすかしながら連れていくことが多かった。
 そんなハヅキの方からカラオケに誘うなんて意外だった。

「どうしたの?」
「いや、ハヅキの方から積極的にカラオケに行こうなんて珍しいなって思ったから」
「ああ、最近はまってるのよ。だって、気持ちいいから」
「そうなの?」
「そうよ」

 カラオケが気持ちいいって、そんな、ストレス発散してスカッとするような歌を歌うタイプじゃなかったと思うけど。
 でも、一緒にカラオケに行くのなんて大学生のとき以来だし、本人が言っているように最近になって変わったのかもしれない。

 と、そう思うことにして自分の中の違和感を打ち消す。

「じゃあ、カラオケに行こっか?」
「うん!」

 そんな短いやりとりでその後の予定が決まる。
 その間、ハヅキの彼氏は黙ったまま会話に入ってくることはなかった。








 で、カラオケに来てはみたものの……。

 ハヅキったら学生の頃からレパートリーが増えてるわけでもないし、昔と比べても楽しんで歌ってるようには見えないんだけど。
 だったら、どうしてカラオケに行こうなんて言い出したの?
 それに、さっきから私とハヅキが歌ってるだけで、ハヅキの彼氏は1曲も歌ってない。

 どこか釈然としないものを感じながらも、私たちが数曲歌った後のことだった。

「ねえ、ちょっとこの新型のマイクで歌ってみない?」

 そんなことをハヅキが言い出した。

「新型のマイクって?」
「うん、固定式でちょっと扱いが難しいんだけどね」
「え? 固定式って……?」

 戸惑いを覚えながら私が目にしたものは、しゃがみ込んだハヅキが握った棒状の物だった。

 ……マイク?
 そう、これってマイクだよね?
 でも、なんでこんなところに?

 見慣れない色をしてるけど棒状で、先っぽに近いところが少し膨らんでて、その形はたしかにマイクだ。
 でも、それが固定されている場所はハヅキの彼氏の股間だった。

「ごめんね。このマイク、ここから動かせないのよ」
「そうなの?」
「そうよ、だからちょっとこっち来て」
「うん……」

 マイクを握るハヅキの隣にしゃがみ込んで、まじまじとそのマイクを見る。
 本当に、今まで見たことない不思議な感じのマイク。
 特殊な樹脂かなんかでコーティングされてるのか妙に肉感がある感じで全体にヌメってるし、色もなんて言うか人肌みたいな、いや、もうちょっと赤黒い色をしてる。
 少し膨らんだその先端には縦に小さな裂け目が入っていて、ここから音を拾うんだと思うけど……。

「ほら、アヤネ、曲が始まるわよ」

 ハヅキに言われて、慌ててマイクを掴む。
 そして、口を近づけて歌い始める。

 ……あれ?
 このマイク、スイッチ入ってる?

 ちゃんとマイクの先に向かって歌ってるのに、スピーカーから声が出てこない

「もう、それじゃダメよ。このマイクは口の中に咥えるようにしなきゃいけないんだから」
「……えっ?」

 呆れたようなハヅキの言葉に面食らってしまう。
 だって、マイクを口に咥えてどうやって歌うのよ?

「なに意外そうな顔してるの?」
「だって……」
「このマイクは口に咥えて歌う新しいタイプのマイクなの」
「そうなの?」
「そうよ」

 口に咥えて歌うマイクなんて聞いたことないけど……。
 でも、どうしてだろう?
 ハヅキの言ってることが正しいような気がしてくる。
 そうよね、このマイクは口に咥えなくちゃいけないのよ。

「……んぐっ、はむむっ、ん〜っ、ん〜ん〜」

 やだもう、これってすごく歌いにくいじゃないの。
 それにこのマイク、やけに弾力があって暖かくて、気のせいかトクトク脈打ってる気がする。

「もっとよ。もっよ深く咥え込んで、頭を振りながら歌うの」
「ふぐぇ? んっ、ふぐっ、んっ、ん〜っ、ん〜っ、ん〜っ!」

 頭を振りながらって、こんな感じ?

 ハヅキに言われたとおりにマイクを深く咥えて、シェイクするように頭を振る。

「む〜ん〜ん〜、ん〜ん〜……」
「そうそう、そんな感じ。うん。すっごく上手よ、アヤネ」

 そんなことを言いながら、ハヅキが手にしたスマホを構える。
 もう、なに撮ってんのよ……。
 だいいち、ハヅキはああ言ってるけど全然うまく歌えない。
 こんなにマイクを咥え込んで歌ったことなんかないんだもの。
 それにこのマイク、やっぱり変な感触。
 ヌルヌルするというか、やけに滑りがいい気がするし、匂いや味もなんかおかしい。

 気になることばかりだけど、それでも必死にマイクを咥えて頭を振り続ける。

「ん〜ん〜ん〜、ん〜む〜む〜……」
「そうよ、その調子。頑張って!」

 頑張るっていわれても、私は局に合わせて歌うだけよ。

「ん〜ん〜ん〜ん〜、んん〜、ん〜…………んんんっ!?」

 きゃっ!?
 今、マイクの先からなにか噴き出してこなかった!?

「アヤネ、吐き出したらダメ! それを全部飲み込むの!」

 吐き出したらダメって……でも、なんかドロドロしてて生暖かくて、それにすごい匂いがする。

「頑張って全部飲むのよ、アヤネ」
「んむむむむっ、んぐっ……ごきゅっ」

 どうしてこんなことで頑張らなくちゃいけないんだろうって思うけど、口の中のドロッとしたものを全部飲み下す。
 それでもまだ口の中には変な味と匂いが残ってる。
 ていうか液体を噴き出すマイクって、いったいなんなのよ?

「ね、このマイクを使ってみた感じはどうだった?」
「うん……なんか私には難しいかな。やっぱり、普通のマイクの方が慣れてるから歌いやすいよ」

 ハヅキに対してはそう言ってごまかしたけど、正直なところまともに歌うこともできなかったし、このマイクは私には向いてないように思えた。

「そっかぁ……まあ慣れ不慣れはしかたないよね。でも、アヤネが歌ってる動画を撮れたし、それでよしとしないとね」

 なんなのよ?
 私が歌ってる動画が撮れたからいいって?
 って、そのマイクしまっちゃうの?
 さっきまであんなにそのマイクを奨めてたのに?
 もう、結局ハヅキも普通のマイクで歌うんじゃないの。

 ハヅキがさっきの新型マイクをしまい込んで、普通のマイクを手にしたのにはなにかすっきりしないものを感じるけど、いちいち腹を立てるほどのことでもないとも思う。
 



 そして、ハヅキが歌い終わってまた私が歌う番になった。

 曲が始まると、今度は普通のマイクを手にして歌い始める。

 ……って、えっ? なにするつもりなの?

 ふたりが立ち上がったかと思うと、ハヅキが壁に両手を突いて彼氏の方にお尻を突き出した。
 そのスカートを彼氏が捲りあげて、自分のズボンをずり降ろして取り出したのは……さっきのマイクだよね?
 それを、ハヅキのアソコに向かって……。

「ちょっ、ちょっと、なにしてるのよ!?」

 あまりのことに驚いて、歌うのを中断してしまう。
 だけど、ハヅキはかえって不思議そうに首を傾げた。

「なにって……んっ! 手拍子をしてるんじゃないの」
「いや、手拍子って……?」

 だってそれ、手使ってないし。
 どう見ても、その太いマイクがハヅキのアソコに入ってるよね?

「どうしたの、アヤネ? ……んっ、はんっ……男女が複数でカラオケでいるときは、こっ、こうやって手拍子するのがちゃんとしたやり方でしょ?」
「……えっ?」

 そ、そうだったっかしら?
 でも、そう言われると、そんな気がしてくる。
 ……そ、そうよね、カラオケで手拍子するのは男と女がこうやって腰を打ちつけ合うのがちゃんとした方法だったわよね。

 そう思うと、ふたりはごく当たり前のことをしてるだけじゃないの。
 ふたりの腰がぶつかるときに鳴るペチッペチッと乾いた音も、ハヅキのあげる短い声もちゃんと曲のリズムに合ってるし。
 さっきまで、なんで自分が面食らっていたのかよくわからなくなってくる。

 そして結局、ふたりの手拍子がすっかり気にならなくなって私は気持ちよく最後まで歌い終える。

「じゃあ、次は私の番ね」
「ちょっと、すごく顔が赤いけど大丈夫?」

 私の手からマイクを受け取ったハヅキは、ほっぺたを真っ赤にして息が荒くなっていた。

「大丈夫大丈夫。手拍子が少し激しかっただけだから」

 そう言って笑うと、ハヅキは始まった曲に合わせて歌い始める。

 すると、ハヅキの彼氏が私の肩を叩いた。

「坂上さん、今度は僕たちで手拍子をしようか?」
「えっ? あっ、はい……」

 そう答えると、さっきのハヅキと同じように立ち上がって彼氏に向かって腰を突き出す。
 もちろん、戸惑いもためらいもなにもない。
 だって、男と女がカラオケをするときはこうするのが手拍子のちゃんとしたやり方なんだから。

「じゃあ、始めるよ」

 スカートを捲られてお尻のあたりが少しすうっとしたかと思うと、背後から声をかけられる。

「はい、どうぞ」

 私の返事に応えるようにアソコに固いものが当たって、そのまま中に入ってきた。

「はうっ!? ……んふぅうううっ!?」

 ちょっ!? なにこれ!?
 アソコからお腹の中にいっぱいに入ってきてっ!
 息が詰まりそうな圧迫感に思わず変な声が出たじゃないの!?
 正式の手拍子ってこんなに息苦しいものだったの?

「大丈夫かい?」
「……えっ? あっ、はい、だ、大丈夫ですっ」
「それじゃ叩くよ」
「はいっ……はうううっ! ……んくうっ!」

 やだっ! お腹の中でゴリゴリ動いてる!

 ハヅキの彼氏がゆっくりと腰を引いて、ぐっと打ちつけてくる。
 すると、私のお尻と彼の腰が当たってバチッと鈍い音がした。
 それはいいんだけど、アソコに出入りする固いのが思いっきり中を擦って思わず大きな声をあげてしまう。

「声を押し殺そうとしなくてもいいんだよ。さっきハヅキがしていたように、曲に合わせて声を出せばいいんだから」
「はっ、はいっ! ……はっ! ……はぁっ! ……あっ! ……はっ!」

 テンポのゆっくりとした切ない曲を歌うハヅキに合わせて、私たちの腰がぶつかり合う手拍子が響く。
 同時に、私が短く息を吐く声も。

「……はっ! ……はあぁっ! ……はうっ! ……ああっ! ……ふえっ!? ハヅキ?」

 やけに近くで声が聞こえると思ったらハヅキがマイク片手に私の傍らに来て、もう片方の手に持ったスマホをこっちに向けて撮影していた。

「やっ! やだっ! なんで私なんか撮ってるのよ!?」
「だって、こんなに手拍子が盛り上がってるんだからこの様子を撮っておいて後でエリカたちに見せたいじゃない」
「でもっ! ……はぁっ! ……はうううっ!」

 ハヅキと話している間も、手拍子を打つのは止まらなかった。
 彼の腰が打ちつけられるたびに、太いのがアソコの中をゴリゴリ擦って奥にゴツッて当たる。
 呼吸が止まりそうな衝撃に思わず大きな声をあげる私を見たハヅキがクスリと笑うと、スマホで私を撮りながら歌を再開する。

 ていうか、私を撮るのなんかどうでもいいから!
 この手拍子、けっこう来る。
 こんなにゆっくりしたリズムなのに、体が熱くなってきて息が上がってる。
 早く曲が終わらないと、私、保たないよ。

「……はっ! ……はぁああっ! ……はうっ! ……あああっ! ……はっ! あっ……はあああああぁー……」

 ハヅキが歌い終わって、ようやく彼氏の動きも止まる。
 それでようやく大きく息を吐いた私に、ハヅキの楽しそうな声が降りかかってきた。

「あっ、ごめん、アヤネ。私、連続で入れちゃった。だから、もう1曲ね」
「えっ? ……ええっ!? ええええっ!?」

 すぐに続けて始まった曲の、イントロだけでもわかるリズムの激しさに血の気が引くのが自分でもわかった。
 さっきのゆっくりしたテンポでもきつかったのに、こんな激しい曲でも手拍子をしなきゃいけないの?
 いや、そもそもいつの間にこんな歌を覚えたのよ!?
 こんなにテンポの速い曲をハヅキが歌うのなんて初めてじゃないの!?

「ちょっ! 神山さん! ……はううっ! あっ、あっ、はぁっ、ああんっ!?」

 たじろいでいる私には構うことなく、ハヅキの彼氏の腰が動き始める。
 もちろん、曲の合わせてさっきよりもずっと早く、激しく。

「えっ!? あっ、ちょっ、こっ、こんなっ……はうううっ! はんっ、あっ、ああっ、やっ、はぁああんっ!」

 こんなの無理! と言うことすらできなかった。
 テンポよくアソコの奥まで抉られて、まともに話せない。
 それはたしかにハヅキの歌に合わせてペチペチッて手拍子は鳴ってるけど、こんなのもう保たないわよ。

「ふえっ、はんっ、ひゃっ、だめっ、はふっ、んっ、あんっ……!」

 ホントにダメ……。
 膝がガクガクして力が入らなくなってきてる。
 それに、お腹の奥からジンジンと痺れるような感覚が全身に広がっていく。
 おまけにものすごく熱くて、痺れと熱で頭がぼうってしてなにも考えられない。

「やぁっ、はへっ、はぁっ、あふっ、ひあぁっ、あへっ、んふぅっ……」

 もう、私はぐったりと壁に寄りかかったまま、ハヅキの彼氏が腰をぶつけるのに身を任せるだけになっていた。
 体の熱を少しでも逃がそうとだらしなく舌を出しっぱなしの口からは情けない声しか出てこない。
 なんかもう体がおかしくなってるのか、アソコの奥からこみ上げてきて全身を冒していく痺れが不思議と心地よく感じられる。

 あっ、今目の前がチカチカッて……!

「はへぇっ、ひゃうっ、あっ、ふあっ!? ひゃふぅううううううううっ…………!」

 一瞬、頭の中が真っ白になったような気がしたかと思うと、アソコの中の固いのがビクビクって震えたのを感じた。
 次の瞬間、お腹の中で何か熱いものが弾けて、さっきまで真っ白になっていた私の意識は一気に暗闇の中に落ちていった。
















「アヤネ? アヤネったら、大丈夫?」
「……ハヅキ?」

 気がつくと、ハヅキが心配そうにこっちを覗き込んでいた。

「えっと……私?」
「手拍子のしすぎで気を失っちゃってたみたいね」

 ハヅキの言葉で、自分がカラオケに来てたことを思いだした。
 そして、ハヅキの彼氏と一緒に手拍子をしてたことも。

「そっか。……もう、ハヅキのせいだからね。あんなに激しい曲を歌うんだもの」
「ごめんごめん。で、もうすぐ時間なんだけど、大丈夫? 立てる?」
「うん、大丈夫。……っ!」

 そう答えて立ち上がろうとしたけど、よろめいてしまう。
 やっぱり、まだ頭も足元も少しふらついている。

「ちょっと、本当に大丈夫なの?」
「うん、大丈夫だから」

 ぐらついたところをハヅキに支えられてようやく立ち上がる。

「そうだ、私の部屋に来てちょっと休んでいかない? ここからすぐ近くだから」

 私に肩を貸しながら、ハヅキがそう提案してきた。
 それで、ここがだいぶ前にみんなで遊びに行ったハヅキの部屋の近くだってことを思い出した。

「でも……きゃっ!」
「ほら、まだ足元がふらついてるじゃない。いいからうちで休んでいこうよ」
「うん。……そういえば、彼氏は?」
「あ、先に出てお会計してるよ。じゃあ、私たちも出ようか」
「うん」

 結局、ハヅキの言葉に甘えて少し休んでいくことにして私たちはカラオケを後にした。






* * *







「さあ、そこに座って。ゆっくりしていってね」
「うん」

 カラオケから少し歩いたところにあるハヅキの部屋に着いて、勧められるままに椅子に腰掛けて一息つく。

 すると、私の正面にハヅキの彼氏が立った。

「ハヅキ、もうお芝居はいいぞ」
「はい、アツヒロ様」

 ……えっ?
 アツヒロ様って?

 彼氏のことを様付けで呼んだハヅキが、笑みを浮かべて私を見下ろす。
 どこか淫猥で、悪意すら感じさせるその笑顔は、中学生の頃からつき合いがある私が初めて見る表情だった。

「アツヒロ様って……どういうことなの、ハヅキ?」

 戸惑いを隠せない私の問いかけに、ハヅキは答えることなくただニヤニヤと笑っているだけ。
 その代わりに、ハヅキの彼氏が口を開いた。

「やっぱり僕のことがわからないみたいだな」
「……どういうこと?」
「本当にわからないのか、坂上?」

 いったいなんなのよ?
 それに、さっきまでさん付けだったのに、いきなり呼び捨てにされるなんて?

 わけもわからずに首を傾げる私を見つめて、ハヅキの彼氏は薄ら笑いを浮かべている。

「だったら教えてやる。僕は別人でもなんでもない、高校のときにおまえたちと同級生だった神山淳大だよ」
「……そんなっ!?」

 そんなはずがない!
 だいいち、あのデブの神山とは全然見た目も雰囲気も違うじゃないの。

「ふっ、信じられないとでも言いたそうな顔だな?」
「信じられるはずがないわ。だって……」

 そうよ……。
 あいつは高校のときに死んだはずよ。
 だから、今ここにいるはずがない。

「どうした? 死んだはずの人間が現れるわけがないってか? 残念だな。僕はあのとき死んじゃいなかったのさ」
「そんなっ!?」

 まさか……私たちの間では死んだことになっていたのに。
 あの神山が生きていたなんて。

 でも、おかしいわ!
 もしあの神山が生きていたとして、あいつとハヅキが一緒にいられるはずがないもの!

「嘘よ! だったらハヅキ、なんであなたが神山と一緒にいるのよ!?」
「あら? だって私はアツヒロ様の奴隷なんだもの。一緒にいて当然でしょ」
「奴隷って……なに言ってるのよ、ハヅキ!」
「なにって、そのままよ。私は身も心もアツヒロ様に捧げた奴隷なの」
「……ハヅキ?」

 神山に寄り添って私を見下ろすハヅキの笑みは淫靡さを増し、いやらしく体をくねらせてさえいた。

 身も心も捧げた奴隷って、なに言ってるの?
 それに、なんでそいつの隣でそんな笑顔をしていられるのよ?
 いったいどうしたっていうのよ、ハヅキ?

 呆然としてハヅキを見上げることしかできない私に向かって、再び神山が口を開いた。

「なにがどうなってるのかわからないって顔だな。……ハヅキ、さっきのあれを見せてやれ」
「はい、アツヒロ様」

 楽しそうに神山に返事をしたハヅキがスマホを取り出し、なにか操作をして私の方に向ける。

「さっきはアヤネもアツヒロ様とこんなことをしてたじゃないの」
「……それはっ」

 スマホの画面に映っているのは、カラオケで熱心にマイクを咥えている私の姿。
 ううん、マイクなんかじゃない。
 私が口に咥えているのは男のペニス、それも神山の。
 どうして私はこんなものをマイクだって思ってたのよ!?

 なぜ自分がそれをマイクだと思い込んだのか、どう考えてもわけがわからない。
 あのときの、妙に肉感があって変な匂いと味がした感触を鮮明に思い出して、こみ上げてくる吐き気に口を押さえる。

「それに、こんなこともしてたわよね」

 ハヅキがまたスマホを操作して映し出されたのは、さっき神山と私が手拍子をしていたときの様子。
 いや、それも違う。
 どう見ても画面の中の私がしているのはセックスだった。

「ほら、こんなにいやらしい顔しちゃって。アヤネはエッチなんだから」
「ちっ、ちがうっ!」

 必死に否定しても画面の中の私はだらしない表情で舌を出し、自分からも腰を動かしているように見えた。

「嘘ついてもダメだよ。アツヒロ様のおチンポで突かれてこんなに気持ちよさそうにしてるじゃない」
「だからそれはっ……!」

 反論しようとしても、画面の中で緩みきった表情をしている私の姿がそれを許さない。
 それどころかハヅキの言葉で、さっきの固くて大きいのがアソコの奥までぐちゃぐちゃに掻き混ぜて擦れる感触や、痺れるような感覚や熱さが甦ってくる。

 スマホに映った自分がアソコの中に思いきり射精されて体を震わせたまま崩れ落ちていくのを見て、思わずお腹を手で押さえた。
 自分の顔から、完全に血の気が引いているのがわかる。
 本当に、なんでこんなことをしたのか全然わからない。

「なんで……? どうしてあれをマイクや手拍子だなんて……?」

 なぜ自分がそう思い込んでいたのか、いくら考えてもわからない。

「まあ、考えてもわかるわけがないよな。あれは僕の力を使ってそう思い込ませていたんだから」
「あんたの力ですって?」

 薄ら笑いを浮かべた神山の言葉が、私をさらに混乱させる。
 しかし、神山は私の想像をはるかに超えた恐ろしいことを話しはじめた。

「そう。人を思いのままに操れるっていう僕の力だよ」
「そんなっ! 人を思いのままに操るだなんて!?」
「じゃあ、このスマホの画面なかでおまえがしていることをどうやって説明するんだ?」
「そっ、それは……」
「全部僕がそうさせたんだよ。僕の力でチンポのことを新型のマイクだと、そして、セックスのことを手拍子だって思い込ませたんだ」
「そんなことが……」

 人を思いのままに操る力なんて、そんなものが実際に存在するとは思えない。
 でも、さっき自分の身に起きたことはそういった力でもないと説明ができない。

「いいか坂上。たしかに8年前のあのとき、僕は首を縊って自殺しようとしたさ。おまえたちに受けたいじめを苦にしてな。でも、僕は死なずに一命をとりとめた。代償として長い間意識が戻らず、昏睡状態のまま病院のベッドで過ごすことになったけどな。だけど、3年前に意識が戻ってから、僕は自分がこの不思議な力を得たことを知ったんだ。自分の視界の中にいる相手なら、頭の中を弄って僕の思いのままにする力をね」
「まさか……そんなことが……」
「自分の手にした力のことがわかった僕は、高校時代に僕を苦しめたおまえたちに復讐することを決意したのさ。まあ、この力があればハヅキを奴隷にすることなんか簡単だったけどな。なあ、ハヅキ?」
「はい。私なんかがアツヒロ様に敵うはずないですもの」
「ハヅキ!」
「でもね、本当のことよ。それに、私たちはアツヒロ様の奴隷になることで自分が犯した罪を贖わないといけないと思うの。あ、それにね、ユウトとタクヤも、それについこの間ダイキもアツヒロ様が始末したのよ」
「うそ! ユウトたちが死んだなんて連絡は来てないわよ」
「それはそうよ。だってアツヒロ様の力で犯罪を起こさせて不名誉な死に方をさせたんだから、連絡が来るわけがないじゃない。ていうかニュース見てないの? ダイキのときはけっこう派手な事件だったから名前が出てたわよ」
「そんな……どうしてそんな酷いことを……」
「そう? でも、高校生のときに私たちがアツヒロ様に対してしていたことを考えたら当然の報いじゃないの。アツヒロ様は私たちのせいで自分の命を絶つところだったんだから」

 自分のかつての仲間が神山に殺されたっていうのに、そして自分は神山の奴隷にされたというのに、ハヅキはそれが当然だと言わんばかりの表情をしている。

「そんなっ! ハヅキ! 目を覚まして!」

 あまりのことに私は必死にハヅキに呼びかける。
 しかしハヅキは平然と笑みを浮かべたままだった。

「あら? むしろ今の私の方が目を覚ましたと言えるんじゃない? 自分の犯した間違いに気づいて、アツヒロ様の奴隷として償おうとしているんだから」
「でもそれはこいつの力のせいで」
「そうよ。でも、そんなことはもうどうでもいいのよ。もう私はアツヒロ様の奴隷なんだし、どのみちアツヒロ様の力に抗えるはずがないんだから」
「そんな、ハヅキ……」

 もう、私のよく知っている河合葉月はいない。
 今、自分の目の前にいるのは完全にこの男のいいなりの奴隷。
 そう悟った私の目から涙がこぼれ落ちてくる。

 しかし、打ちひしがれている私に、神山の言葉がさらに追い打ちをかける。

「さてと、それじゃそろそろ始めるとするか」
「……私もハヅキみたいに奴隷にしようっていうの?」
「だれがそんな簡単に楽にしてやるものか」
「なっ、なにをするつもりなのよ?」
「なに、これは復讐なんだから、おまえにはもっと苦しんでもらうだけさ」
「だからなにをっ! ……えっ、えええっ!?」

 いきなり自分の体がすっと椅子から立ち上がった。
 自分でそうしたわけでもないのに。

「なっ!? どうして!?」

 また足が勝手に動いて、奥の部屋の方に歩いて行く。
 そしてそのままそこに置いてあったベッドの上に仰向けに寝転ぶ格好になった。

「やだっ、なんでこんなこと!?」
「言っただろ、人を思いのままに操れるって。僕の力を使えばおまえの意志とは関係なく行動させることなんか朝飯前さ。そら、次はこうだ」
「えっ!? いやぁあああっ!」

 今度はバンザイをするように両手が動いて、そのまま手首を交差させる位置で止まる。
 それと同時に両足が大きく開いてMの字を描くように膝を立てた姿勢になった。
 本当に自分の体が神山の思い通りになることを思い知られて、恐怖に顔が引き攣るのが自分でもわかる。

「ふん、いい格好だな。……おい、ハヅキ」
「はい、アツヒロ様」
「やっ! ちょっと、ハヅキ!」

 ハヅキが覆い被さってきて、私のブラウスのボタンを外していく。

「もう、アヤネったら少しおとなしくしなさいよ」
「やめっ、やめてっ、ハヅキ!」

 抵抗しようとしてもがくのにもかかわらず、どんどんボタンを外されていく。
 そもそも、こちらは満足に体を動かすこともできない。
 上に挙げた両手も、クロスした箇所でロープかなにかで括りつけられたみたいにびくともしなかった。

 そして、そのままブラウスをはだけさせたハヅキの手が私の背中に回ってブラのホックを外す。

「うん、大きさといい形といい申し分ないわね。肌もきれいだし、合格だわ」
「な、なに言ってるのよ!?」
「なにって、アツヒロ様にご奉仕するのにふさわしい体かどうかチェックしてるんじゃないの。じゃあ、次は……」

 悪意があるとしか思えない笑みを浮かべたままで、ハヅキがいきなり私の乳房を掴んだ。

「やああっ! なにするのっ!」
「うんうん、弾力も触り心地もいいわね。さてと、今度は……」
「きゅああああっ! やめてっ、そこはダメええええっ!」

 ハヅキの手が伸びてショーツの中に潜り込んだかと思うと、アソコの中を突き入ってくる感触に思わず悲鳴をあげた。
 だけど、それにかまうことなくハヅキは2本の指でアソコの中をグチュグチュに掻き混ぜる。

「やだもう、アヤネったらなんだかんだ言ってこんなに濡れてるじゃないの? うん、これならアツヒロ様にも喜んでもらえるわ。……アツヒロ様、さっそくアヤネのまんこをお使いになりますか?」
「そうだな。……まあ、その穴ならさっきカラオケで使ったばかりなんだがな」
「ああ、そうでしたね。あ、そっか、アヤネったら濡れてるんじゃなくてさっき出されたアツヒロ様の精液がまだ残ってるのね」
「いや……ハヅキ、そんなこと言わないで……」
「どうして? アツヒロ様におまんこを使っていただけるなんてこの上ない喜びなのに。……さあ、どうぞ、アツヒロ様」
「ああ。だけど、その前に……」
「やだ……まだなにかするつもりなの?」

 ベッドに上がってきた神山が私の足を抱えて、ニヤリと笑った。
 その笑顔に、言いようのない恐怖がこみ上げてくる。

 神山がなにをするつもりなのかわからないけど、私をさらに苦しめることに決まっている。 
 ただでさえこのまま犯されるのは確実だというのに、この上なにをしようっていうの?

「まあそんなに怖がるなよ。これはちょっとしたサービスなんだからな」
「なにを言って……ひっ!? ひぐぅううううううっ!」

 アソコから頭まで突き抜けていく衝撃に、思わず悲鳴をあげる。
 お腹の奥に電気ショックを受けたみたいな強烈な痺れに、アソコが激しく痙攣しているのがわかる。
 それと同時に、体がカッと熱くなるのを感じた。

「いっ、いったい……な、なにをしたのよっ!?」
「おまえのまんこをチンポが欲しくてしょうがない発情まんこにしてやったのさ。ただし、感情や思考はそのままでな」
「そ、そんなっ……ななっ、なんてことをっ……!」

 神山の返してきた答えを聞いた私の声が震えていたのは、恐怖とショックからだけではなかった。
 自分ではそんなつもりはないのにアソコから強烈な疼きがこみ上げてきて、それに耐えようとするだけで小刻みに声が震えてしまっていた。

「さてと、そうなっているところにこいつをぶち込むとどうなるかな?」
「いっ、いやっ……やめてっ……ひぅううううううっ!」

 薄笑いを浮かべた神山が、その醜くそそり立ったペニスをアソコに押し当ててくる。
 その先端が当たっただけなのに、一瞬目が眩むほどの刺激が駆け抜けていった。
 だけど、その固い感触はそこで止まることなくそのまま中へと入り込んでくる。

「あふぅっ!? ふぁあああああああああああっ!」

 全身をビリビリと冒す圧倒的な感覚に反射的に体が反り返り、目の前が白く弾ける。
 あまりに敏感になりすぎていて、アソコの内側を擦りながら入ってくるペニスの形まではっきりとわかる。
 しかも自分では認めたくないけど、体中を駆け抜けていくその痺れは快感に間違いなかった。

「どうした、入れただけでイッたのか。そんなに気持ちよかったか?」
「ちっ、ちがうっ! 気持ちよくなんか……ひぁああああっ!」

 必死になって否定しようとする言葉の途中で、奥をゴリッと抉られる。
 それでまた頭の中でバチバチと火花が散って、体がきゅっと弓なりになった。
 
 そんな私を見下ろして神山が、ふん、と鼻で笑う。

「なに言ってるんだ? そんないやらしい声をあげてるくせに。まあ今のうちにせいぜい強がっておくんだな」

 そう言うと神山はいったん腰を引いて、今度はぐいっと捻るように突き込んできた。

「はうっ! いぁああああああああっ!」

 ゴリゴリと擦れながらペニスをねじ込まれて、また目の前が熱く弾ける。

 やっぱり間違いない。
 アソコの中いっぱいに擦れて、奥にずしんと響く快感。
 好きでもない、それどころか嫌悪と恐怖すら催させる相手に体がこんなに感じてしまうなんて。
 信じられないけど、それは紛れもなく事実だった。

 そして、また一突き。

「ひぃああああああああっ!」
「どうした? これだけでイッてるのか? 突くたびにぎゅうぎゅう締めつけてくるじゃないか」
「やっ、それはっ! ……あふぅううううううううっ!」
「ふん、いい締めつけだ。それじゃあ、こんなのはどうだ?」
「ひぃいいっ!? あっ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、ああっ!」

 神山は、大きく腰を動かしていたリズムを変えて、今度はテンポよく小刻みにアソコの奥を突きはじめた。

「どうだ? いいだろ? ふっ、奥を叩くたびにキュッてしまりやがる」
「あっ、やっ、あ、あ、あっ、はっ、あ、あ、あ、あっ……」
「やだ、アヤネったらすっごくいやらしくていい顔してるわよ。おっぱいもこんなにぷるぷる揺れて、かわいい……ん、はむっ」
「ふあああっ!? らめぇっ! はっ、はぁっ、あっ、ああっ、はふっ、ああっ……!」

 楽しそうに私を見下ろしていたハヅキが、こっちに覆いかぶさるようにして唇で乳首を咥える。
 敏感になった体は軽く甘噛みされただけなのにガツンと殴られたような快感が走って、意識が飛びそうになる
 もちろん、ズクズクと刻みつける神山のピストンは続いたままだ。

「はうっ、あっ、ああっ、ふぁっ、あっ、はっ、あんっ、あっ、はううっ……!」

 やっ、こんなのホントにダメ……。
 ただでさえアソコが敏感になってるのに、こんなに何度も何度もアソコの奥叩かれたら、私おかしくなる。
 子宮の入り口をゴツゴツと小刻みに突かれるたびに、頭の中がぐちゃぐちゃになるほどの快感が駆け抜けていく。
 アソコだけじゃなくて、頭の中まで掻き回されるような快楽のうねりに飲み込まれる。
 もう、さっきからイキっぱなしでわけがわからない。

「あっ、ふあっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あああっ……!」
「どうした? 気持ちよすぎて飛んじまったのか?」
「やだ、もう聞こえてないみたいですよ、アツヒロ様」

 神山とハヅキの楽しげな声が遠くで聞こえるみたいに感じる。

 頭がぼうっとして、なにも考えられない。
 ただ、この快感がもたらす全てが痺れる感覚だけが体を、そして頭を支配している。

「それじゃそろそろ出すとするか。こっちもぎゅうぎゅうに締めつけられて我慢できそうにないしな」

 もう、神山のその言葉を理解する思考力も残っていなかった。
 ビルの上から落としたスイカの方がましなくらいに頭の中がぐちゃぐちゃになってて、理性なんか完全に吹き飛んでいた。

 そして、小刻みに私のアソコを掻き回していた神山のグラインドがまた大きくなる。

「ああああああっ! ふあっ、ふぁあああああっ! ああんっ、ひゃふぅううううっ!」
「どうした? もうまともな言葉も出ないのか?」
「ああああああああんっ! ああっ! んんんんんんんっ!」
「ふっ……さあ、くれてやるからたっぷり受け取るんだな!」
「あ゛っ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁっ」

 アソコの奥に熱いものが叩き付けられて、かろうじて意識をつなぎ止めていたものが完全に弾け飛ぶ。
 そのまま、急速に意識が遠のいていく。

「……ふふっ、今日はこのくらいにしておいてやる。明日の朝がまた楽しみだな」

 意識が完全に闇に包まれる直前、そんな言葉が聞こえたような気がした。

 
 


 

 

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