闇からの視線 〜黒と白外伝〜


 

 

4.人形の館


 カラン....

 心地よく流れるブルースに紛れ、溶け落ちた氷がグラスを鳴らすのを響子の意識がふと捉えた。
 その僅か数秒、全ての嫌な事が頭から抜け落ちた刻が何にも増して心地よく感じられる瞬間...。

「....で、俺にどうしろってんですか?」

 その僅かな安穏を遮った菅沼を疎ましくも思いながら、しかしそれを表に出す訳にはいかない事情を飲み込み、響子は告げる。

「...ちょっとね、協力して欲しいのよ。事情は言えないけど、捜査に組織の後ろ盾が無くなっちゃってね。だから今回は脅しも見返りも何もないけど、お金なら払えるだけ払うわ....どう?」

 菅沼にしてみれば響子のその提案は彼の危険察知のアンテナにビンビンに引っかかる物だ。ざっと状況を並べただけでもヤバイって事は子供にでも分かる。しかし密かに憧れてもいたこの女刑事に下手に出られ、ましてや迷子になった少女のような瞳で見つめられた時、動く筈の無かった男の天秤がフラフラと揺れた。
 それに、この件に関してはいつか決着を付けねばならないという思いが、頭の隅にしまい込まれていたのも分かってはいた。

「ま、それに関しちゃ俺も気にはなってたんでね。出来るだけの事はしてもいいっすよ。....ただし条件があります」

「聞くわ」

 そう言いながらもグラスを目の前に掲げた響子の視線は今もその中の氷塊に囚われている。

「まず、やり方に関しちゃ俺に従って頂きます。なんせ言葉一つ間違えても命が無い所なんでね。それとヤバイと俺が判断したらその場で取りやめる。たとえ”あと一歩”にまで迫っていようが、です。その微妙な判断は暖かい布団で眠ってる方々には分かんねっすからね。そして最後に後ろ盾のない警察手帳は百害あって一利無し、その気配ごと全部置いてってください。今からあんたは只のか弱い女のコ、ちっとばかし腕に覚えがあろうがそんな物が役に立つと思って貰っちゃ困ります。....イけますか?」

「そうね、ちょっとムカつくけどあんたの言い分はもっともだわ。裏の世界の機微なんて知る訳もないし、知る必要も無いと思ってたけど....ま、よろしく頼むわ」

「ですか....ならまず始めに、裏の女の多くは男に媚びて生きてますから、その言葉使いから気を付けて貰いましょう」

 響子の眉がピクンと吊り上がったが、チラと横目で睨んだ菅沼はいつものようにビビる様子もなく、まるで自分を値踏みするかのようにじっと見つめている。

「そう、ですね...よくわかりました。よろしくお願いします。菅沼さん....」

 チラと流された響子の視線に、菅沼の背筋と股間が一気に固まる。だがその後に思わずククッと漏れた含み笑いは決して勝ち誇った所から来る物ではなく、響子の切替の速さに若干驚かされた、という所だろう。






 こんな所が本当に新宿なのか?いや、日本であるのかすら疑いたくなるような怪しげなクラブで、響子と菅沼はカウンターに向かっていた。

「いよぉ竜二、随分久しぶりじゃねぇか、ヤクでも仕入れに来たのか?」

 厳つく冷たい顔立ちに似合わない下品な言葉使いで、中のバーテンがこちらに寄ってきた。

「けっ、んなモン扱いだしたら命がいくつ有っても足んねえよ。俺はいつでも地道にコツコツが信条なんでね」

「けっ、チクリ屋が地道にねぇ?俺からすりゃお前が今でも生きてんのが不思議でならねぇがな」

「ま、それなりに企業努力ってのはしてるんでね。それよりよ、お前以前関西から”女”運んだろ?半年前だ。ちっとそん時の話、聞かせてくんねぇかと思ってな」

 バーテンの眉間に訝しげな皺が刻まれた。

「はぁ?お前そんな事何処で聞いて来たんだよ。そいつぁこの街じゃトップシークレットだぜ?」

 菅沼の顔が若干自慢げに綻びる。これまでの響子との合同捜査の苦労話でもぶちあげそうな雰囲気だ。

「へへっ、まぁ蛇の道は蛇ってね。んな事ぁ俺の専門分野だっての。で、どうよ。運んだんだろ?」

「そんな事、今更調べてどうすんだよ?神代会の親分さんから『忘れろ』って言われてんだろ?やめてくれよ俺までヤバい橋に連れ込むのは....」

「ああ、まぁな...ヤバいってのは分かってんだけどよ、ちとでかい金が動くんでね」

 菅沼の話よりも今磨いているグラスの曇りの方が気になるといった風だったバーテンの眉がピクリと動いた。

「ほう...でかい、ねぇ。ま、俺もそれ次第じゃヤバい橋、渡らなくもねぇけどな」

「...ああ、だけど俺だって仕事が成功するまで一円の金も入って来ねぇし、不発に終わったからってお前さんの取り分がタダってワケにもいかねぇだろ?いつもの倍位で手ぇ打っといてくんねぇか?」

 息がかかる程にグイッとカウンターに乗り出したバーテンがニヤけた笑いを菅沼の顔に寄せる。

「ま、竜二のこったからな。いいぜ倍で...ただし成功ボーナスは付けてくれよな?」

「あ、ああ...分かった。....だがいくらかなんてのは分かんねぇぜ?」

「へへっ、信用してますって、竜ちゃん。おっとそれよりそっちのべっぴんさんは誰だよ?お前の新しいコレか?」

 響子に嘗め回すような視線を絡みつかせながら、男の小指がぴこんと立った。

「ん?ああ、いいだろ?借金のカタに売り飛ばされるトコを俺が下取りしたのさ。まだまだ小便臭いが、いいモン持ってんぜ」

 ド派手な化粧と下品なドレスに包まれた響子の肩をグイッと抱き寄せ、菅沼は自慢げに言う。
 背筋に走る悪寒を意思の力でねじ伏せた響子は、「あん」といいながら菅沼の肩に頭を乗せた。

「ほぉう、なかなかじゃねぇの。いい出物があったら今度俺にも廻してくれよ」

「ああ、これ程のはなかなか出ねぇけどな。憶えとくよ」

「だけどお嬢ちゃん、あんたの事情なんてのは聞くつもりもねぇが、借金で墜ちて来た女にしちゃぁなんか目つきが鋭ぇよなぁ。まるでポリみたいだぜ....」

 表情を変えない菅沼の額に汗だけがどっとが噴き出した。

「バカなこと言ってんじゃねぇよ。ポリの女がいくらなんでも俺のイロになるワケねぇじゃねぇか。借金如きで....」

「まあ、そりゃそうだけど...」

 疑わしそうにその切れ長の瞳を覗き込むバーテンの視線から逃れるように響子は、菅沼の肩に恥ずかしげな素振りで顔を伏せる。

「おいおい、お前の目、曇ったんじゃねぇの?こんなド淫乱な女の目がなんで鋭ぇよ?」

 そう言いながら菅沼は肩に廻していた手を響子の胸元に滑り込ませると、ふくよかな乳房をヤワヤワと揉みしだき始めた。
 一瞬引きつった響子の表情を隠すように、もう片方の手で摘んだ顎先を振り向け、真っ赤に彩られた唇に舌を差し込んでは極力いやらしく絡ませる。

「あ、あふぅ、んん....あああん.....」

 いつかのどこか、一度だけテレビドラマで見た事のある妖艶な喘ぎを作り出し嬉しそうに舌を差し出す響子の痴態に菅沼の理性の残りは皮一枚と言ったところか。

「へへっ、イイ声で鳴きやがる。そろそろコイツをぶち込んで欲しくなってきたんじゃねぇのか?」

 小刻みに吐息を吹きかけ甘く見上げる響子の視線に、どこまでも調子にのってしまう菅沼の足を強烈なヒールの直撃が襲った。

「が、ぐ.......ん、いや、もうちっと我慢しやがれ、部屋に帰ったらたっぷりと可愛がってやるからよ」

 そう言いながら手と舌を名残惜しげに抜き取ると、カウンターの上にいくらかの札を並べ、正面に向き直った。
 出来ればその痴態をもう少し見ていたいという顔のバーテンだったが、渋々その札を拾い、しまい込むとポツポツと話し始めた。

「ああ、半年前の話だったな。あん時俺は神代の組長から直々に”運び”を依頼されて関西まで行ったんだよ。向こうの”ある組織”にいる女だって話だったけど、詳しくは知らねぇよ。ま、いつものこった。
 場所は、....神戸の港街の廃屋みてぇなトコだった。連れ出すのはちとヤバかったがその後は車に乗せてコッチに運んで、降ろした、それだけさ。特に怪しい事なんかありゃしねぇって。強いて言えばその女が”超”の付く美人だったって事と、ずっと黙ったまま真正面を見続けてたってコトくらいかなぁ。ひょっとしてコイツは人形なんじゃねぇかって思った位だからな」

 響子の目がキラリと光ったが、それはなんとか気付かれなかったようだ。

「名前は?」

「確認用の名前は”マイ”って言われたよ。当然本名かどうかなんて知るワケねぇけどな」

「で?そいつを運んだ先は?」

「....そいつは.....勘弁してくれ。俺ももうちっと長生きしてぇじゃねぇか、な?分かってんだろ?」

 菅沼は黙ったまま、さっきと同じだけの札を並べた。
 バーテンは喉から手を出しそうになるのを押さえつけている。

 もう一度札を並べた。

 キョロキョロと辺りを見回したバーテンは、一気にその札を掻き込むとポケットにねじ込み、菅沼の耳元に口を寄せる。

「ぜーーったいにネタ元、バラすなよ」

「わーかってるって、長いつき合いじゃねぇの」

「.................」

 ヒソヒソと菅沼の耳元で囁かれる話をその肩に甘えるような仕草で聞き耳を立てていた響子に断片的に飛び込んで来たのは....”郊外”、”館”、”美女達”、そして....”影一”。



 その後、他愛もない話をいくらか交わした二人は、店を後にした。
 コツコツと薄暗い路地を黙ったまま歩き、角を2つ曲がった時、菅沼は襟口が何かに引っ掛かったかのように後ろに引かれ....倒された。

 響子の舌と乳房の感触を思い出し、噛み締めながら歩いていた菅沼には一瞬何が起こったのか理解出来なかったが、喉元にひんやりと感じる冷たい金属の感触にようやく事態を飲み込んだ。

「あんた、今度やったら殺すわよ。私が捜査の為にどこまでも下手に出ると思ってんなら今ここでやってもいいんだけど...どうする?」

 ついさっきまでは響子がすっかり自分の女になった様な錯覚に陥り、にやけきっていた菅沼の顔が真っ青に引きつると、動かせない首の代わりに眼で大きく頷く。

「すっ、すんません....でも、あんときは....」

「もしバレたら、私がそいつを殺ってあげるわよ。あんたも一緒にね?」

 裏の世界で生き抜いてきた男をも怯えさせるその気配と形相は、とても一介の公務員が持ちうるそれとはあまりにもかけ離れている事に、菅沼は今始めて気付いた。






 この街で昼と夜の顔が入れ替わろうとする頃、一台のワゴン車がゆったりとそこへ横付けされた。
 と同時に後部座席の両側から降り立った二人の女が異様な気配で仁王立ち、辺りを見回す。

 一人は紺色のタンクトップにホットパンツ、白人特有の透き通るような太腿には細い革紐で幾つかのナイフホルダーが巻き付けられ、豪奢な金髪に片側を覆われた瞳が射殺すかのような視線を行き交う人々へ放っている。
 腰までスリットの入った妖艶なチャイナドレスに身を包んだもう一人は武器らしい物を身に着けてはいなかったが、漲る”気”はそれだけで肉を切り裂けそうだ。

 冷たく凍り付くその周りの状況にしっかりと”安全”が確認されると、二人の手が順に上がる。その合図を待ちかねたように後ろの両開きのドアが一気に解放され、様々な機器や鞄を両手に携えた女達が飛び出した。
 そして最後に運転席から降り立ったスーツ姿の女が助手席の前に回り込み、その扉を取り囲むように警護する女達の中、ドアは丁寧に、ゆっくりと開けられた。

「お疲れさまです、ご主人様」

 真っ赤なスーツの女、白鳥茜が多少仰々しい程の礼を示し、片方の膝を着くと、中からその物々しい光景に相応しい威厳を持った態度で、男が一人、降り立った。

 足元の茜には一瞥もくれず、男はゆっくりとサングラスと外し、階段十数段の向こうにある建物を眩しそうに見上げる。
 古びた板に毛筆体で書かれたその厳めしい看板をさも蔑んだ目で見た後、男は、「ふんっ...」という鼻息を残し、足を踏み出した。


 6名の絶世の美女達を従え階段を登りきった男を、開け放たれていた玄関の前で最敬礼を表しながら出迎える一人の美しい婦警。

「お待ちしておりました、ご主人様。ようこそ新宿署へ」

 主人の手向ける言葉を、視線をじっと待つその婦警、堂島綾香は嬉しそうに上気する頬をそっと仰向け、端正な男の横顔を、ぼんやりと眺めている。

(『よくやった』そういって下さるだろうか?それともいつもの冷たい、しかし自分にとっては掛け替えのない笑みを投げかけて下さるだろうか?もし、暖かく微笑んでくださったなら...それだけで、私はただそれだけで....)

 だがそんな思いなど届く事もなく、愛らしい笑顔を愛でる視線も無いまま、綾香などまるで居ないかのように通り過ぎた影一はその奥で警官や婦警達が連なり直立している廊下へと歩は進められていく。


 市場で食材を探すようにゆっくりと歩いていた影一がふと立ち止まると、その内の一人の顎をツイと摘み上げ、裏返し、隅々までを値踏みしたかと思うと、いきなり差し込まれた手がスカートの中でモゾモゾと蠢きだした。

「ああああっ!んふぅぅっ...ご、しゅじん....まぁん」

 一瞬で官能の渦に呑み込まれたその婦警は自ら紺色のスカートを腰まで捲り上げ、捧げるようにしてその性器を突き出している。

 グチャグチャと卑猥な音と匂いを立ちのぼらせるその行為を、影一の後ろから唇を噛み締めて睨み付けていた綾香から思わず声が漏れた。

「み、どりぃ....」

 その嫉妬と怨念の籠もった呟きが耳に入った婦警、君嶋みどりはビクッと肩を震わせ血の気を失う。

「あ、あ、やか、さま....」

 それでも股間に与えられる快感から意識を切り離せず、目は恐れるように綾香を見ながらもだらしなく零れる喘ぎと愛液は止められはしない。
 その二人のやり取りは影一の耳にも入ってはいたのだろうが、全く気にもせず、いやそれを楽むようにみどりに囁いた。

「お前、餌が欲しいか?」

 予想だにしなかったその言葉にみどりの理性や綾香に対する忠誠心は一瞬で吹き飛んだ。

「はい、はいっ!!欲しいですぅ、ご主人様のお情け、ぜひぜひ頂きたいですぅぅっ!!」

 にっと笑った影一の背後から、ギリギリと噛み締める綾香の歯の音が耳の奥に心地よく流れ込む。

 さっきから自分には一瞥すらくれない愛しい主人が、自分のハイヒール一つでイきまくる野良犬に情けを掛けるなどと....嫉妬や憎悪の他にもプライドまでもうち砕かれたその顔面は引きつり、歪み、涙に濡れるにまかせ打ち震えている。

「脱ぎな」

「はひっっっ!!!」

 警察署の玄関ホール、いつ、誰が来てもおかしくないその場所でみどりは引き毟るように制服を脱ぎ捨てた。

「這え」

 その一言だけで、みどりは倒錯の境地に追いやられた。倒れ込むように四つん這いになり、尻を高々と掲げ、股の間から媚びた視線で見上げている。その視界の端には綾香の姿も映ってはいたが、もう彼女の頭には影一の情けを受ける以外に残っている物など何も無い。

 だが、彼女が待ち望んでいた男の肉棒はやはり露出すらされることなく、ゆらゆらと揺れ続けるみどりの羞恥の器官は衆視に晒されたままだ。
 猫が延びをするように尻だけを高々と掲げたその姿勢は、余りにも不格好で恥知らずな物だと言うことはみどり自信よく分かっていた。いや、だからこそ自らの性器を正に捧げるといった思いをよく表してもいるのだ。
 目を伏せたみどりにも痛い程に感じ取れる主人の視線は、今も尻の谷間へと突き刺さり、舐めまわしている。
 しっとりと密を溢れ出し開ききった花弁。ヒクヒクと物欲しげに口を開け閉めする禁断の菊座。彼女の体の器官全てが、もう二度とやって来ないかもしれない主人との歓楽を待ち続けていた。

 だがそれら男を惑わせるみどりの淫乱な痴態なども、影一にとっては思い通りに目の出せる賽の程度でしかなく、掌でコロコロと思いのままに転がされ、投げられる。
 ふと影一が、傍らに直立していた厳つい警官の腰から警棒を抜き取ると、みどりのアナルに押し当て、グリグリとこね回し始めた。

「あぅぅっ、んんっ....はぁぁぁぁぁぁぁっ...あんぅぅっ......あがっ!んぐぅっ、くぅ、ぐ、が........ぁ....」

 ずぶずぶぅっ..

 捻り込むように突き入れられた警棒がゆっくりとみどりの尻肉に呑み込まれる。
 ささくれ立ったその木目の一つ一つを刻み込むように喰い締めるその蕾は、周りの尻肉を伴って内側へとめり込んでゆく。

「ぐぁっ、んぐ...はぁ、ふぅぅっ....く..はふぅっ、はふっ、はふっ、はふっ、はふっ...」

 綾香の調教で仕込まれたよりもかなり太めのそれをなんとか呑み込む為に、みどりは小刻みに息を吐く。それも主人の興を削ぐまでに、主人のどのような楽しみをも受け入れられるのだとアピールしなければならない。

 そんなけなげで必死なみどりの努力を少しは楽しんでいた影一だったが、刺し入れた棒がようやく終点にまで突き当たると、つまらなそうに首を傾げた後、半ば露出したその取っ手をさらにグイッと押し込んだ。

「あがぁぁぁぁぁぁっ!!」

 直腸を突き破るかのような激痛を歯を食いしばって耐えるみどり。しかしその力が弱まる事はない。

「おい、さっさと歩かねぇと腹が千切れるぞ」

 その言葉にようやく主人の意図が自分を痛みめつける事では無いのだと知り、みどりは警棒から逃げるように歩き始めた。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ....はぁっ、はぁっ、はぁっ、」

 四つん這い、といっても膝などはとても着けられず、ピンと延ばした脚と腕で自分の体重を支えながら懸命に這うみどり。
 苦しく、辛い....だが確かにそれもみどりの心と身体が望んでいた物で、苦渋を浮かべる額とは裏腹に彼女の淫裂は歓喜の証を主人の眼前に晒している。
 閉じる事を忘れられた口から零れた涎は額から脂汗と共に床に滴る。大きく開ききった淫裂から溢れる愛液は波打つ腹を伝い、ゆらゆらと揺れる乳房の先から糸を紡ぐように垂れ下がる。
 それら点々と落とされていた跡はやがて線になり、苦しげに立ち止まった所では瞬く間に水溜りを作る程の量にまでなっていた。

「クゥゥン、クゥゥゥン.....」

 命じられてもいないのに、犬の如き啼き声で主人の興を買おうとするみどり。
 時折股間の向こうに見えるその冷めた視線が彼女の嗜虐心をどこまでも煽り立てていく。


 そんな淫靡な犬の散歩をのんびりと楽しんでいた影一だったが、当初の目的だった部屋の前を通り過ぎると、決して主人の前には出ないよう付き従っていた女達が茜の指示の元、一気に駈け出していった。

「宏美、電話の交換機の方お願い、盗聴と館へのホットラインを。佳奈はLANのポートを確保、ファイアウォールの書き換えとパスワードの自動送信プログラムも忘れないで。舞はデータベースのバックアップ。ケイトと香蘭は倉庫と資料室を、持ち帰る物、処分する物、判ってるわね?署内各部所の担当官はこの娘達の指示に従って頂戴、てきぱきとやんないと餌はお預けよっ!」

 パンパンッ!!

 最後に二つ叩かれた茜の掌を合図に、署内にはいつも以上の喧噪が溢れかえり、瞬く間にホールには誰も居なくなった。

 只一人、今も涙を流し立ち竦む綾香を残して....。


 今日こそは褒めて貰えると思っていた。
 言いつかった期限も守れた.....。
 なのに、餌が与えられないばかりか、あてつけるように格下だと思っていたみどりに手を差し伸べられ、自分は居ないかのように玄関に置き去られたままだ。

(何故?....私はもう、要らないの?この仕事が終わったら、私の価値は無くなったの?...この身体はもうご主人様のお役に立てないの?あの、みどりよりも...私は....魅力が....無いの?)

 自分の存在価値が認められない。絶対無二の主人に見放された絶望感に覆われたまま呆然と立ち竦む綾香の背中を、ポンと叩く手があった。

 涙で流れたマスカラ、血が滲む程に噛みしめた唇、額には刻まれたかのような皺、そして絶望に醜く垂れ下がった目。いつもの強気の綾香からは想像も出来ない程歪んだ顔を上げると、そこには可愛い妹を愛でるかのように優しげな笑みを讃えた茜が居た。

「あらあら、ひどいわね。あなたそんな顔、ご主人様に見られてもいいの?」

「ひぐっ、くすん...あ、かねさん....わたし、もう..ダメなの?私にはもう価値が無いの?わたし、わたし、もう...捨て.....うぅっ!」

 ”捨てられる”その言葉を口にするのをさえ恐れた綾香は、嗚咽に喉をつまらせ、ただ少女のように泣きじゃくる。

「やっぱり...綾香、あなたご主人様のお考え、分かってないみたいね?」

「え?」

 不思議そうに見上げる綾香の顔を、取り出したハンカチで拭ってやりながら茜は少し厳しい口調で言う。

「この仕事、ホントはあなた一人では荷が重いかもって私は言ったんだけど『いいからやらせろ』っておっしゃったのはご主人様なのよ。それだけあなたにはご期待下さってるのをあなた、分かってないのよ...歯がゆいわ。私なら1週間で済ませるのに。いいこと?ご主人様は最後の詰めが甘いのがお嫌いなの。あなた、忘れてたでしょ?あの女刑事の事.....それとも取るに足らないとでも思ってた?あの娘を放って置いたらどうなるか、一番分かってるのはあなたじゃなくて?」

 はっ、と気付いたように顔を上げ、惚けていた頭をフル回転させている綾香の顔に見る見るうちに元の鋭い眼差しが戻り始めた。

「茜さんっ!」

 茜の瞳がフッと一瞬優しい姉のような温もりを放ち、手に持っていたハンカチを綾香に渡すと、再びキリッと吊り上がる。

「あと5時間よ」

 それに弾かれたように背筋をピンッと延ばした綾香がハンカチを握り締め、玄関を飛び出していった。






 駅前のタクシー乗り場で響子は途端に慌ただしくなった街の様子を不信に思いながら眺めていた。

「なんかあったんすかね?」

 菅沼にしてもこの喧噪はただ事ではないというのはヒシヒシと感じていた。
 普段なら影に潜んでいる筈の裏の住人達が人通りの多い繁華街を多数動き回っている。
 中には勤めを今放り出してきたかのような夜の女達までいるし、なにより二人を不信がらせたのはそれらに混じって同じく駆けまわる警官達。
 時には互いに情報を交換しながら何かを探す素振りの連中を後目に、二人はようやく回ってきたタクシーに乗り込んだ。

「こんなのは初めてっすよ。裏と表が仲良く合同捜査ですか?あ、まぁ俺たちもそういやそうっすけどね」

 菅沼が自己防衛のアンテナを張り巡らせながらチラと目をやった響子の顔は、その現象に思い当たる物が有る様にも見える。

 そんな菅沼の視線に気づきもせず、響子は窓の外に意識を集中している。
 彼女の細まった目には、この街が黒い霧で象られた掌に掴み取られている様が写っているに違いない。

(綾香が...天野が...動いた。という事はターゲットは私...か?)

「急いで頂戴」

 少し身を乗り出しながら運転手にそう告げた響子は、その喧噪から逃れるようにそっと目を閉じた。






「菅沼?誰よそれ?」

 綾香の目が訝しげに吊り上がる。

「あ、いや、裏の隙間を這いずってるしがないチンピラなんですが、課長とちょくちょく接触があったらしくて...恐らくは課長御用達の情報屋、ではないかと...」

 官側の陣頭指揮を取らせていた一課係長竹下が綾香の不機嫌さに”恐る恐る”といった感じで報告をしている。

「そいつが今先輩と一緒に居るっての?」

「はい、裏街で”運び屋”をやってる男の話では、その菅沼ってのが連れていた女がいかにも飼われた女の素振りをしていたにも関わらず、やけに鋭い目つきをしてて、その身のこなしに隙が無さ過ぎたのを気にしてました」

「....で、とびきりの美人?」

「そのとおり」

「間違いないわね、その線に絞って頂戴。ジュク中の動かせる人間全てを当たらせて。動きの鈍いのが居たら全部リストアップして私に廻しなさい....って言えばゆっくり歩いて探す人間なんて居ないわよね、竹下?」

「は、はいっ!ただちに!!」

 響子の鋭い睨みにも飄々とマイペースを保っていた竹下だが、綾香の追いつめられた狂気に正に命の危険をすら感じ、逃げる様に駆け出していった。




 綾香の報告を受けた茜が一枚の紙を手に影一の元へやって来た。

「ご主人様、あの女刑事の協力者と思われる男が一人、浮かんだらしいのですがご覧になられますか?」

 散歩に飽いた影一が、四つん這いのみどりの背中に腰を降ろし、今は二本に増えている警棒をこね回しながら、つまらなそうに顔を上げる。
 が、その名前の部分をチラと見ただけの影一の貌に、見る見ると嬉しそうな笑みが湧き起こった。

「くくっ....竜二か?なるほど...。ならそろそろ館の事を嗅ぎ付ける頃だ。綾香では恐らく捕まらんよ。麻里は、館に居るんだろうな?」

「はい...彼女があそこを離れる事などありませんもの」

「くっ、くくくくっ...おいお前ら!早くしねぇと楽しい見せ物が終わっちまうぜ?!」

 不思議そうに影一を見つめる女達の中で事情を知る茜だけが嬉しそうに頬を上気させていた。






 月光を覆い隠す靄が、夜の闇に巣食う恐怖を呼び覚まそうとしている。

 ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ....バサバサッ.....

 見上げる程の格子門扉を前に立ち竦む響子の孤独を、吹きすさぶ風に啼く林の木々達が助長する。

 これは.....”狂気”か?

 いや、そんな生易しいものではない。狂気とは人が発するからそう呼ばれるのだ。

 今彼女の前に立ちこめるそれは明らかにヒトなどが持ちうる物では無い。”物の怪の妖気”...そんなモノを感じ取った事など在るわけがないのに、響子にそれを形容する他の言葉は見つからなかった。

 外面上、明るく清潔な雰囲気を装ったShiratoriのオフィスとは違い、吹きすさぶ北風すら淀ませる厳めしく異妖な外観はこの世の全ての者を拒んでいるかのようだ。
 現に隣で響子と同じ所を見上げていた菅沼などは、初めて体験するその感触に唖然と開いた口を閉じる意も失っている。

「しのみやさん....コイツは...ヤバイ..っすよ。もうビンビンにキてます。約束ですぜ、もうここまでにさせて貰います...あんたの唇は魅力的だったすけどね、命には替えられない...」

 ”そんなコトは言われなくても判ってるわよ!”そう言いたかったが、幼い頃のトラウマがどうしても響子の踵を返させてはくれない。

「.....わかった。あんたもう帰っていいわ。言っとくけどここでなんか有ったからって新宿署に飛び込んでも無駄だからね。そんなに大事な命なら、ちゃんと家に蔵っときなさい」

「へっ、自分の命は自分しか守ってくんないモノっすよ。ずっとそうやって生きてきましたんで」

「そうね、私もこれからはそうするわ」

 そう言った響子の顔にはもう、警察官僚としての規律やプライドに縛られていた頃の生真面目さは抜け落ちていたが、瞳の奥底に覗くハンターの光だけは今も根強く息づいていた。

「ふぅ....どうやら一緒に帰る気は無さそうっすね。んじゃ、気を付けて...もし無事に戻れたら一杯奢りますよ....」

「例の76年物ね。楽しみにしてるわ」

「おっと、今度の稼ぎが吹っ飛びそうだ....ま、いいっすよ。四宮さんが横に座ってくれんなら、奮発しましょ」

 カチン...口元に灯したライターの火が男の深い陰影を響子の脳裏に焼き付ける。

 表情を窺わせないまま振り返った響子が怖々にそっと押した門扉は、キィィッと耳障りな音を立てながらゆっくりと開いてゆく。

 スカートの中から小型の拳銃を取り出す時にほぼその付け根まで見えた白い太腿を、ぐっと閉じた目に焼き付けた菅沼が名残惜しげに闇夜に紛れ込んだ後には、煙草の灯りだけが蛍火の様に線を残していた。




 コツッ、コツッ、コツッ....

 古ぼけた床板をハイヒールの踵が踏みつける音が響く。

 本当にここには人が居るのか?さっきから全く人の話し声や気配すら感じとれない。ただ、響子の防衛本能をギスギスと苛む黒い霧だけがここが空き家でない事を告げている。
 玄関はもちろん全ての部屋も施錠はされておらず、まるで響子を誘なうかのように各部屋が飽食の口を開けて迎え入れていた。

 額から流れ落ちた汗が目の縁を通りその美しい顎のラインをなぞっても、響子の視線は揺らぐ事も無く、薄灯りの奥を睨み付けたまま、館内で最も豪華な扉をそっと押し開いた。
 数センチ開いたその隙間に、まず視線を、次に銃口を差し込み、音もなく足を踏み入れていく。

 毛足の長い絨毯が敷き詰められたその部屋では流石に足音も上がらず、静寂の中に自らの鼓動だけが早鐘のように響きわたっている。

 ここは...なにかのホールだろうか?壁際にいくつも飾られた蝋燭。正面に一脚だけ置かれた豪華な椅子。そして、その椅子を見守るかのように置かれた...等身大の人形。
 ゴシカルなメイド服、白磁器のようにきめ細やかな肌、しなやかで美しい黒髪、水晶のように深い光を讃える瞳...緊張の極みにあった響子ですら思わず見とれさせるそれが、揺らめく蝋燭の灯と共に妖しく陰影を変えている。そして、その少女のように無垢な瞳に響子が引き込まれるかと思った時、それは動いた。

「いらっしゃいませ、四宮様...ようこそお館へ」

 反響するその声がどこから発せられたのか?そんな疑問が頭を掠めた瞬間、目の前の人形がぺこりと腰を折った。

「くっ!」

 反射的に後ろへ飛び退き、片膝立ちで銃を向けた先の人形は、しかし臆する事なく響子に歩み寄って来る。

「いかがなされました?四宮様。....なにか不都合でも?」

 至極にこやかに手を差し伸べるその人形からは、狂気どころか人としての気配すら感じさせはしなかったが、ただ一つ、溢れんばかりに滲み出る幸福感だけがその無邪気な微笑みから読みとれた。

「お、まえも...天野の...人形か?」

 そう言われた人形の表情が嬉しそうに綻びる。

「そう、そうです。嬉しいですわ、そう言って頂けるのは....。私はご主人様に可愛いがって頂くお人形です。名前はマリと申します」

「!!マリ?....風見麻里か?」

 人形の笑みが少し曇り、不思議そうな目で響子を眺めている。

「風見?....その名前はご主人様に頂いてはおりません。私は...麻里です....お人形の麻里です」

 いつしか麻里のその無邪気な瞳に取り込まれた響子の手は、知らず内堅く握り締めていた銃床から離れ、目の前に差し伸べられた手を取っていた。
 か細く、柔らかいその手から伝わるのは、あくまでも自分を慕い、労おうとする優しげな感傷。

 立ち上がった響子の胸あたりにトンッと当たった彼女の額、首筋に拭き掛かる彼女の吐息、そして儚く見上げる潤んだ瞳。
 それらは男ならずとも思わず抱きしめたくさせるもので、響子の母性をズキズキと刺激していた。

「あなたを助けてあげたいけれど...それを望んではいないのでしょうね?」

 少し頭を傾け、響子の言葉を理解できないといった顔の麻里が問いかける。

「助ける?...私を?...何から?......分からないわ...。私が今感じている幸せを、あなたはご存じないのかしら?
 ......そうね...やはり、私ほどの幸せを頂ける人は、居ないのでしょう......可哀想ね...」

 心から自分に同情する麻里の瞳が一層潤み、その光に囚われた時、響子の腕は麻里の頭を掻き抱いていた。

「可哀想...私が?....そう、かも知れないわね...あなた程には愛も幸福も知らないわ。でも、あなたの大事な人は犯罪者よ。たとえあなた達にどれほどの幸福を与えようがそれを法律は許していない。だから私は天野を捕らえなきゃならない。それが私の...仕事だから....」

 響子は今自分が発したばかりの言葉に言いようのない違和感を感じた。

(仕事?仕事の為?...それともキャリアの為?....違う。それを認める組織などとうに無くなっているというのに...。ではなんの為に?)

 ふと気付いた疑問に響子の意識は囚われ、今の今まで持ち続けていた確固たる信念を求めて彼女の心は彷徨い始める。
 その思いを助長するかの如く、腕の中から漏れ出る小さな啜り泣きの声が響子の耳を切なくなぞる。

「やめて...やめて....もうこれ以上、私の大事な物を、とりあげないで....あの方は私の...たった一つ残った私の物よ」

 自分は決して間違ってはいない筈だ...。懸命にそう言い聞かせながらも響子の心はシクシクと痛みを告げている。
 このいたいけな少女の涙に自分の胸が溶かされていくような感覚に襲われながら、彼女を抱きしめる腕に力が込もる。

 啜り泣く声だけが流れ続ける広大なホールで、響子は時を忘れ、その華奢な体を抱きしめる程に感じる心地よさに心を委ねていた。


「くくっ、くっくっくっくっくっ....さすがのキャリアも麻里には敵わなかったみたいだな?」

 背後から聞こえた低い声に、響子の身体を緊張が駆け抜ける。

 とっさに振り返る、が、本能的に影一の視線を避けた響子は床に転がっている筈の拳銃を探し彷徨った。
 だが、彼女が求めたそれは、既にその男の手に握られている。

 響子の狼狽を後目に、手際よく弾倉を抜き取り、装填されていた弾をカシャンとはじき出した影一は、瞬く間に銃身とスライド、銃床をバラバラに分解してしまう。

「ここじゃぁこんな無粋なモンは御法度だぜ?ここはな...楽しむ所なんだ」

 影一の、そして廻りに居る数人の女達の頬が、妖しく吊り上がる。

 ふと背中に麻里の豊かな胸が押しつけられ、そのか細い腕が響子の腹にしがみつくように廻された。

「ねぇ、四宮様?....一緒に楽しみましょうよ。あなたもご主人様と一緒に私のコト、可愛がってくださらない?」

 一瞬、その光景が響子の脳裏を駆け抜け、影一に向けられていた膨大な敵意が、和む。

「くっ、やはりお前も....魔性かっ?!」

 響子の苦渋の言葉に影一は思わず笑いを漏らした。

「くっ...くくくくっ....あーはっはっはっはっはっ.....魔性?麻里が?...違うね。麻里はただ純粋なだけさ。純粋にあんたの幸せを願ってるんだぜ?それにあんたのヒトの部分が応えた、それだけだ。ま、所詮あんたもヒトで...女なんだよ。はっはっはっはっはっ....」

「....つまり人ではお前を倒せない....そう言いたいのか?天野っ!」

「ん〜、どうかな?俺も無敵だなんて思ってないぜ?あんたがあのレストランに銃を持ってきてたらぶっ放してたんじゃねぇのか?」

「ふん、ならば素手でもお前を殺せる、という事だな」

 響子は影一の目を見ないようにしながら一気に間合いを詰め、ヒールの踵をその喉元に突き刺すべく脚を繰り出した。
 本気で命を絶つつもりで放たれたその蹴りはしかし標的を捉える直前、影一の横に控えていた香蘭の手に軌道をずらされ、身体ごと空を舞う。

「ぐあっ!」

 突然に視界が回転し、身体に感じた浮遊感の訳も分からないまま響子の背中はしたたかに床に打ち付けられた。ようやく瞼が開いた時にはケイトのナイフが、唾液を飲み込むのをすらためらわせる程に喉に押しつけられていた。

「ああ、残念だったな。素手で俺を殺すにはちっと修行が足りんようだ。ま、この二人にサシで勝てるヤツはそんなには居ねぇから悔しがる事はねぇよ」

 改めて気付けば、この女達に隙などは微塵も見えない。恐らく影一の目の前に居たとしても指一本触れる事は難しかったろうと思わせる者達を前に、もう自分の力だけでこの場を逃れる事は出来ない事を直感した。

 我知らず震えだす身体を意思の力で押さえつけながらも、今の響子に出来る事といえば自らに迫り来る絶望的な行く末に思いを巡らせる程度の事だった。

 
 


 

 

戻る