自衛官の妻


 

 



11.本当の千恵利


 平凡な一自衛官ながら、千恵利と言う最良のパートナーを得て順風満帆だった筈の俺の人生航路は、水面下でいよいよいつ難船してもおかしくない危険な水域に入って来た。表面上は全く波風も立たず、娘の奈々こそ俺に反抗して冷戦状態だが、妻の千恵利とは変わらず良好な関係。だが裏で進行しているのは、佐々木や米兵達に寝取られおぞましいSM調教で性的欲求不満を解消している不貞な妻と、その様子を隠れて鑑賞し自分を慰めるよりない俺、と言う異常な状態だ。今は何とかまともな夫婦関係を維持しているが、裏の生活が表を侵蝕して来ようものなら、一気に家庭が崩壊し兼ねない。

 そしてそんな危うい二重生活にも、とうとう転機がやって来た。そのきっかけは、千恵利が俺に持ち掛けて来たとんでもない相談である。

「タカ君、奈々ちゃんも私と一緒にカフェでバイトさせようかと思うんだけど、いいかしら?」

 千恵利とよく似て英語が得意な奈々は、これも母親と同じように大学に入ったら語学留学する事を熱望している。千恵利は帰国子女で初めからペラペラだったのだが、奈々を留学させる前にアメリカ兵を接客するカフェで英語経験を積ませるのが目的らしい。悪い事に奈々の通う高校はアルバイトを容認しており、担任からも進められたそうだ。そして、奈々自身も大いに乗り気だと言うのだが。

――冗談じゃない。どうせ佐々木が裏で糸を引いてるんだろう。千恵利のみならず、娘の奈々までとは……そんな事絶対に許せんぞ!

 俺はもちろん即座に反対したのだが、困った事に千恵利を説得する合理的な説明が見つからない。例の件があってから俺とは口を利いてくれない奈々を、直接諭すわけにもいかない。しかしながら、俺の同意を求めて来たくらいだから、千恵利が勝手に動く事はなかろうとたかを括った俺は、もう少し待ってよく考えてからにしなさい、と彼女に釘を刺しておいた。

 俺に出来る事はただ一つ。時間を稼いでいる間に、佐々木に抗議してやめさせるのだ。それが駄目ならもう決断するよりない。こんな二重生活に終止符を打ち、千恵利を覚醒させて俺を取るか佐々木を取るかと迫るのだ。たとえそれがどんな結果に終わろうとも、妻に続いて高校生の娘までやつに抱かれてしまうなんて、とても我慢出来る屈辱ではなかった。

 だが、娘に手を出すのは止めろ、それだけは絶対に許さないからな、と息巻く俺に対して、佐々木はしらばっくれているように思われた。そんな話は初耳で、千恵利に娘を連れて来いなどと命令した覚えはない、と言うのである。

「嘘を吐け!」
「嘘なんかじゃねえよ。俺が今まで嘘を吐いた事があったか?」
「じゃあ何で千恵利があんな事を言い出すんだ」
「知らねえよ。チェリーちゃん自身の意志だろ」
「そんなわけあるか!」
「まあ落ち着け。普通に娘をバイトさせよう、ってだけじゃねえのか」

 そう言われた俺は一息入れた。もしかすると俺の考え過ぎなのかも知れない。佐々木も嘘は吐いた事がなかった気がして来た。

「本当にお前が企んだ事じゃないんだな?」
「間違いなく俺は知らないんだ。チェリーちゃんにそんな命令をした覚えはない。ただ一つ、新しい命令はしたな」
「それは何だ」
「海外向けのハードコアポルノに出演しろ、と言ったんだ」

 佐々木の言葉を信じて良いものかわからなかったが、嘘を吐いているようには感じられなかった。そして千恵利を外国のAVに出演させると言われても、すっかり感覚が麻痺している俺には驚きもない。何しろ千恵利が今佐々木の店で行っているプレイ自体、アダルトビデオ好きな俺が見たどんな動画よりも過激で刺激的な内容なのだから。

「別に変わった事をするわけじゃねえ。今やってる事を編集して売り捌くだけの事だ。日本じゃ売らねえから安心しろ。もちろんお前には、これまで通りタダでくれてやる」
「千恵利はそんな事オッケーしたのか」
「そりゃそうだ。ご主人様の命令だからな」
「しかし、本当に嫌なら操ったり出来ないんだろう?」
「ハハハ、お前もようやく催眠術について理解出来るようになったんだな。だったら、ショックかも知らねえがよく聞け。チェリーちゃんと来たら、この話を聞いたら嫌がるどことかノリノリでよ、ありがとうございます、ご主人様。私はみんなに見られると興奮する変態ですから、なんてニコニコしながら言うんだぜ。俺がビデオは日本じゃ売らないと言ったら、逆に残念がってたよ。全く初めの頃とは別人だな」
「千恵利は心の底にそんな変態願望を持ってたと言う事か」
「悪いが、どんどん目覚めちまったんだろうな。おい増田、もう諦めろ。チェリーちゃんはお前が思ってるような女じゃねえ。もともとそんな変態女だったのさ」

 変態司令官やビッグペニスの黒人ポルノ男優達にアブノーマルな陵辱の限りを尽くされている千恵利は、今や拘束されていなくても積極的に男根を求め、俺以外の男に犯されるのを嫌がっている様子はまるで見られない。身体に痕跡を残す恐れのある行為は佐々木が厳重に見張っているせいもあって、男達の責めは基本的に強制的な快感を味わわせるものばかりなので、千恵利も女の本能のまま、巨大な男性器を体中の穴に迎え入れてザーメンを浴びる浅ましい快楽に悶え狂う淫乱ビッチに堕ちてしまったのだ。催眠状態にある時の事とは言え、そんな彼女が自分の出演するAVを売り捌かれて喜ぶのも不思議ではなかった、

 俺と仲睦まじく過ごしている時の千恵利は、これまで通り良妻賢母でおまけに美しい理想の妻だ。俺の不能が原因で夜の生活はすっかりご無沙汰であるが。だが、佐々木が言う通り、それは千恵利の表向きの顔に過ぎず、スクリーンの中で性の快楽を貪り喰らう変態女こそが、彼女の本当の姿なのではないか? そして俺は恐ろしい推測を口にした。

「じゃあ千恵利は、自分の変態願望で、娘まで仲間に引き入れようとしたって言うのか」
「俺の知ったこっちゃねえよ」
「奈々を連れて行ったら、お前が面接するんだろう?」
「そうだろうな」
「変な事をしでかしたら、今度こそ黙っちゃいないぜ」
「いいか増田、冷静になって考えろ。確かに俺はウェイトレスの中で器量の良い娘を何人か操って、女に飢えたアメリカ兵達の客を取らせてる。大っぴらじゃねえが、司令官様だって上得意だ。だけど、未成年の女なんかに手を出しゃしねえよ。んな事すりゃ、こっちだってマジでヤバい」
「お前の言葉なんか信用出来るか!地獄に堕ちろっっ!!」

 俺はやはり冷静さを失っていたようだ。思わず感情的になって怒鳴ってしまったために、佐々木はハッとするような捨て台詞を吐いて電話を切ってしまった。

「ヘッ、言いやがったな。娘も母親似のカワイコちゃんなんだろう? お母ちゃんが望むなら、娘にもっと割の良いバイトをさせてやっても良いんだがな」
「おい、待てっ!」

 本当の事を話していたかも知れない佐々木を怒らせ、やぶ蛇になってしまった。非常にまずい。だが千恵利には待つように言い聞かせてあるから、まだ大丈夫だろう。何とか対抗策を練らなければ、と思ったら、そんな余裕は与えられなかったのである。
 
 午前中に佐々木とそんな話をした、その日の事だった。千恵利も奈々も帰りが遅く、おかしいと思ったら、衝撃的な電話が。何でもないかのように話す千恵利に、俺は頭に血が上るのを感じていた。俺の制止も聞かず、もう奈々を店に連れて行き、一緒に働く事が決まったから、今日は遅くなると言うのである。俺は言い付けを守らなかった千恵利に声を荒げて怒鳴り、すぐ行くから待ってろ、と家を出た。

 佐々木に電話を入れると長時間待たされた挙げ句、

「今取り込み中だから後でな」

 とにべもなかった。不穏な胸騒ぎは高まるばかりである。

 佐々木の経営するカフェに実際出向いたのは初めてだったが、ただの喫茶店にしては立派過ぎる2階立ての店構えで、何十台も止められる広い駐車場まで付いていた。米軍基地敷地の外れで日本人も自由に行き来出来る場所にあるが、かなり遠方からその大きな店が確認出来た時、俺はその大きさに威圧感を覚えた。この店はただのカフェなどではない。サービスタイムと言う特定の時間帯に、わが妻千恵利を初め催眠状態の日本人ウェイトレスがセクシーな衣装で米兵を接待し、おまけに客を取って性的サービスを提供している店なのだ。いよいよ高まる緊張感を何とか鎮めた俺は、車を駐めてカフェの入り口をくぐる。

 中も外観同様にだだっ広い、と言うのが第一印象で、白を基調とし採光も十分な明るい店内では、多くの米兵達があちこちにたむろして談笑し、特におかしな様子はない。客の中に日本人も混じっていたし、従業員はほとんど日本人のようで、案内にやって来た若い学生アルバイト風ウェイトレスの服装は、普段着と思われるジーパンばきにエプロンを掛けただけ。拍子抜けするくらいごく普通のカフェで、いかがわしい性サービスを提供しているような様子は全くない。だがこれは偽装に違いなく、問題は2階なのではないかと、俺は推測した。俺がその眼鏡を掛けて真面目風なウェイトレスに増田だと名乗り、佐々木に合わせてくれ、と言うと、まだ経験が乏しい様子のその娘は困った顔で、他の従業員の助けを求めに行った。

 ひょっとして、この女子大生風の娘も催眠術で操られ、アメリカ兵への性的サービスを強要されているのだろうか? だが普段着にエプロンだけと言う服装の娘は若いが器量の良い女性ではなく、とてもそんな秘密を隠しているようには見えなかった。もしかすると店を間違えたのではないか? 彼女が去ってから、待っている間に店内を見回しても、千恵利や奈々が働いている姿を見つける事は出来なかった。広いとは言え、明るくて全貌が見渡せる作りの店なのに、一体彼女達はどこにいるのだろう。

 そして学生バイト風ウェイトレスが連れて来たのは、金髪白人の中年女性だった。昔は見られたのかも知れないが、化粧っ気のない顔は日焼けして浅黒くシミだらけだ。おまけに男みたいにガリガリにやせていて、やはりジーパンにエプロンと言う服装で色気もくそもない。愛想はないし性格もきつそうで、俺は若い売春婦を取り仕切るヤリ手ババアみたいだと、変な印象を持った。そしてそれはある意味当たっていたのである。

 その女がカタコトの日本語で、ササキニヨウデスカ? アナタハダレデスカ? と聞くので、もう一度増田だと名前を教えてやると、彼女は店内用らしき携帯電話を掛けた。早口の英語だったので全く聞き取れなかったが、電話を切った彼女は仏頂面のまま、ドウゾ、と俺を手招きした。そして従業員専用みたいなわかりにくい場所にあるエレベーターに案内されたが、そこには見張り番みたいな、黒服でガタイの良い外国人男性が立っており、俺はすぐにピンと来た。店内を見渡す限り、2階へ上がる階段などどこにもなさそうだったが、一般客にはわからぬよう隠しているのではないか。そして恐らく権利を持つ客だけが2階へ通されて、性的サービスを受ける事が出来るのだろう。秘密クラブみたいなものではないかと、俺は推測した。

 ブロンド女の方が立場は上らしく、見張りの大男は丁重にお辞儀をしてエレベーターを呼んだ。マダーム、とか呼んでいたようだが、目上の女性に対する敬称だったろうか。そしてエレベーターで上がった2階は、やはり1階とは全く別世界だった。まるでホテルみたいに部屋のドアが沢山並んでおり、どこで何が行われているのかまるでわからないのだ。今一緒に働いている筈の千恵利と奈々は、どこかの部屋の中にいるのだろうか? そして佐々木は? だが案ずるまでもなかった。キョロキョロしてしまった俺は女に案内されて一番手前の部屋に入ったのだが、そこに佐々木と思われる男がいたのである。

「よう増田、随分久しぶりじゃないか」

 応接セットに座っていた佐々木が立ち上がると、俺より頭一つは高い長身だった。握手を求められたので仕方なく応じると、佐々木はいつもの馴れ馴れしい口調で、よく来たな、と俺の肩を叩き、まあ座れ、と言う。そして俺が高級そうなふかふかのソファに腰を下ろすと、女房のキャサリンだ、とここまで案内してくれた女を紹介された。そして彼女に俺の事をオールドフレンドだとか何とか説明すると、相変わらず表情を変えないまま、ナイスツーミーチュー、と手を出され、俺も握手しながら下手くそな英語を口にした。

――佐々木のやつ、こんな外人女と結婚してたのか

 ハッキリ言って、40台になった今でも美しくいつも朗らかな千恵利と比べたら月とスッポンである。そして佐々木は彼女に何やら英語で話すと、俺に言った。

「お前が来た理由はわかってる。娘さんの事だろう?」
「そうだ」
「安心しろ、まだ働かせてもいないからな。下の階で見学してるだけだ」
「千恵利は一緒じゃないのか」
「もちろん一緒だよ」

 俺は下の階じゃ見掛けなかったと思ったが、何しろやたらに広い店だ。見つからなくても不思議はないと思って、この時初めて吐かれた佐々木の嘘を信用してしまった。

「奈々の面接はしたんだろう?」
「ああ。お母さんがじきじきに連れて来て、よろしくお願いしますと言われたんだ。会わないわけにはいくまい」
「変な事は何もしてないだろうな」
「オイオイ、俺を信用しろよ。言っただろ?」

 そこで又身を乗り出した佐々木は、俺の肩を叩くと耳元で囁く。

「女房に聞かれちゃマズイからな。娘さんは未成年だ。そんなヤバい橋は渡れねえよ。だから、心配するなって」

――俺の考え過ぎなのか? そう言えば下の階にも未成年っぽいウェイトレスなんかいなかったぞ

 それは少し席を外していた外人妻に聞かせないと言うアピールで、発言の信憑性を高めようとする猿芝居だったのだが、浅はかな俺は引っ掛かってつい佐々木に気を許してしまった。でなければ、席を外していたブロンド女が持って来たお茶に口を付けるのも、少しはためらっていただろう。彼女はたどたどしい日本語で言ったが、本当はこの女キャサリンも佐々木とグルで日本人女性に米兵の客を取らせる元締めだったのだ。

「ドーゾ。ゴユックリネ」
「飲んでみてくれ。女房は最近ハーブティーに凝っててな」

 そう言った佐々木がまず飲み始めたお茶を俺も試してしまう。ハーブティーなど飲んだ事もなかったが、少し薬っぽい味がするものの、香り高く旨かった。目の前の佐々木もごくごく飲み干そうとしているし、無防備な俺が何の疑いも持たず半分くらい平らげてしまうと、佐々木が妙にゆっくりした口調で言ったのである。

「どうですか? とても、とても、おいしいでしょう? さあ、私と一緒に、最後まで飲むのです」
「はい」

 急に改まった言葉が口をついたので俺は驚く。まるで自分でない自分が勝手にしゃべり、それを観察している
もう一人がいるようだった。俺は昔金縛りにあって、幽体離脱のようなオカルト体験をした事があるのだが、それを一瞬のうちに思い出す。

――しまった! 俺はまんまと佐々木の催眠術に掛かっちまったのか!?

 そんな冷静な意識も確かにあるのに、身体をコントロールする事が出来ないのだ。そして気が付くと、佐々木に言われるがままま、自白剤が入っていると思われるお茶を飲み干してしまう俺がいた。

「さあ、もうあなたは、嘘を吐く事が出来なくなりました。わかりましたね? 返事をするのです」

 意識はハッキリしているのに、全身が妙に気怠く、口を開くのも鉛のように重く思われた。

「……はい、わかりました」
「よろしい。それでは始めましょう。いいですか、増田さんっ! はいっっ!!」

 初めて送られて来た動画の中で千恵利がやられていたように、佐々木が大きく手を叩くと、俺はハッキリと自分がやつの術中に陥ってしまった事を自覚した。催眠術に掛かった人間は無意識に行動を操られているのだとばかり思っていた俺は、意識があるのに操られてしまっている事に戸惑う。だがそれは、無意識に操られるよりもはるかに酷である事を思い知らされるのにさして時間は掛からなかった。


12.操られる家族(1)


 俺が持っている自白剤の知識では、人間の意識を朦朧とさせ、何をしゃべっているかわからぬ状態にしてから尋問し、無意識に正しい事を語らせる麻薬のような薬だった筈だ。しかし「ハーブティー」に口を付けても俺の意識は極めて明晰だったし、佐々木の不思議なゆっくりしたしゃべりに誘導されて茶を飲み干してしまい、これはヤバい、自白剤を服用して催眠術に掛かってしまったかも知れない、とまで確かに自覚していたのだ。

 だがもうその時俺は自分の意志では動けなくなっていたのである。自分の口が勝手に佐々木と応答しているのを妙に客観的に観察しながら、俺は佐々木の術に見事に嵌まってしまった事を実感した。一体いつの間にやつの催眠術に掛かってしまったのだろう。

 そして佐々木が大きく手を叩いた瞬間、俺の世界は一変する。ハーブティーを飲んでからモヤモヤと感じていた、まるで自分でないもう一人の自分がいて、俺の意識と無関係に動いているかのような違和感が消えたのだ。意識は相変わらずハッキリしているが、操られている俺とそれを観察している俺の意識が統合して、ごく自然と佐々木の言葉に従う事を受け入れている自分がいたのである。何しろ彼の命令は俺が無意識に抑圧していた本当の自分を解放してくれるものなのだから、それに逆らう方がよっぽど不自然で良くない事なのだと見えない力が俺を納得させて支配しているようだった。
 
 佐々木はそれをさらに俺の意識に刻み付けるかのように語り掛けて来た。

「いいですか、今から私の事をご主人様と呼ぶのです」
「はい、ご主人様」
「私の言葉は全て本当のあなたを解放してあげるものです。ですから必ず従うのですよ、わかりましたか?」
「わかりました、ご主人様」
「勝手に動いたり、余計な事をしゃべってはいけません。私に言われた通りに動き、聞かれた事には正直に答えるのですよ」
「はい」
「あなたは何をしにここへ来たのですか?」
「娘が心配で……千恵利と同じように嫌らしい服を着て、アメリカ兵にえっちな事をされているのではないかと思い、ご主人様に文句を言おうと、やって参りました」
「では奥さんと娘さんに会わせてあげましょう。家内に呼んで来させます」
「ありがとうございます、ご主人様」

 こんなにへり下ってしまうのは妙な気もしたが、彼は「ご主人様」なのだから仕方ない。俺は自然に深々と頭を下げて感謝の言葉を述べていた。そして何やら英語で指示をされたキャサリンは部屋を出て行く。

「待っている間に聞こう。お前はいつもチェリーちゃんが俺やアメ公に犯られてるのをオカズに、シコシコせんずってるんだろう?」
「はい」

 佐々木の口調がいつものぞんざいなものに変わっていたが、俺は何の違和感もなく受け止めてありのまま正直に答えていた。

「嫁さんを抱こうとすればインポになる。なのに彼女が他人に抱かれているのを見てせんずるなんて、おかしいと思わないか?」
「おかしいです。自分は変態なんだと思います、ご主人様」
「チェリーちゃんと別れようとは思わないのか」
「思いません。彼女を愛していますから。千恵利と、奈々と、今の生活を続けたいと思っています」
「そうか。じゃあもう一つ聞こう。お前、娘と一発ヤリたいと思った事はないか?」
「そんな、事は……」
「正直に言え。娘にムラムラ来ちまう事はねえのかよ、増田っ!」
「ムラムラ来る事は、よく、あります」
「よし、お前の望みを叶えてやろう」

 そこまで話した時、千恵利と奈々を連れたキャサリンが戻って来た。千恵利は例の露出過剰なメイド服で、下着も着けていないのだろう。ガッと大きく開いた胸元から白い膨らみがこぼれそうだし、ムッチリと肉ののった太股が付け根付近まで見えている。「まだ働かせていない」と佐々木が言った奈々は学校帰りの制服のままだったが、露出狂みたいな母親の姿を見てどう思ってるのだろう? こんな服で仕事をしたいと思うわけはないが、と思ったら、妙に無表情でキャサリンに大人しく従っている様子がおかしい。目が泳いでいるし、彼女も既に操られているのだ。俺もあんな異様な目をしているのだろうか。

「よしよし、二人ともよく来たね。ママの仕事ぶりを見学してどうでしたか、奈々ちゃん」
「とても、恥ずかしかったです、ご主人様」
「明日から奈々ちゃんも、と言いたい所だけど、新人さんは研修が必要です。ママが軍人さん達のお世話をしている間、私が一から教えてあげましょう。男の人を接待するやり方をね」
「ありがとうございます、ご主人様」

――何を言ってるんだ! くそう! やっぱり思った通りじゃないか

 だが俺の身体は制御不能で、動く事はおろか、抗議の言葉の一つも口から出せなかった。

「お父さんの孝志さんも来てるんだよ」

 佐々木の言葉を聞き、ソファに座ったまま金縛りになった俺の姿を認めた奈々はわずかに表情を崩して驚きを表したようである。千恵利も奈々も何も言葉を発しないのは、俺と同じように行動を抑制されているからだろう。そんなに大きな部屋ではないが、俺が身動き出来ないでいるソファと、三人が入室して立ち止まっている入口とで正三角形を形作る一番離れた位置にもう一つのソファを動かした佐々木は、千恵利を呼んだ。

「チェリーはこちらへ来なさい」
「はい、ご主人様」

 そのソファの上で自分の横に千恵利をはべらせた佐々木は、ドアをキャサリンが閉めてからその場に立ち尽くしている奈々に向かって、とんでもない命令を下し始めた。

「さあ奈々ちゃん、スカートを両手で持ち上げて、中をパパやママに見せなさい」
「はい、ご主人様」
「恥ずかしがっても駄目だよ。君は本当はエッチな女の子なんだから」

 操られている奈々がスカートの両裾をゆっくりと上げていくと、色白の頬が見る見る真っ赤に染まっていく。奈々は黒いスパッツをはいていたのだが、純情そのものの娘の姿と裏腹に女らしくふっくらと発育して来た蠱惑的な美脚を包む黒い布地の眺めは、俺の目には十分刺激的だった。命令されていたわけでもないのに、俺の目は奈々のスカートの下に釘付けとなり、ズボンの中がカチカチに硬直するのがわかった。

「そんな黒いのをはいてちゃいけないよ、奈々ちゃん。パパもがっかりしてるじゃないか。なあ増田、お前娘のパンツを見たいだろ? 正直に言え」
「はい、見たいです、ご主人様」

 奈々は俺にとって本当に目の中に入れても痛くない程かわいい娘だし、誰もが認める文句なしの美少女だ。世の父親ならば皆そう願うに決まっている。正直な願望を口にした俺に、奈々は表情を歪めたように見えた。

「奈々ちゃん、パパもああ言ってる。ママだってこれから私とエッチな事をするんだから、パンツくらい恥ずかしがらずに見せなさい。キャサリンッ!」

 佐々木が英語で声を掛けると、背後に寄り添うように立っていたキャサリンはスパッツを脱がせ始めたのだが、奈々はスカートをぺろんとめくったまま身動きが取れない。たちまち露わになった子供っぽいイチゴプリントの純白パンツに、俺は咽がカラカラになる程興奮してしまった。

「奈々ちゃん、ママの方を見なさい」
「はい。ああ……」

 奈々も余計な言葉を禁じられているのだろうが、恐らく恥ずかしさの余り声が洩れ、その悩ましさに俺はドキッとした。パンツを見られるくらいで羞恥が極まってしまう初心な心と、母に似て立派な女性に成長しつつある大人の身体のアンバランスさに、俺は父親にあるまじき欲情を覚えてしまったのだ。さっきハッキリ告白してしまったのだから、今さら何を隠す事があるだろう。俺は奈々とヤりたい。操って貰ったおかげで自分に素直になれた俺は、最早人の道を踏み外す獣欲を剥き出しにして恥じなくなって来た。

 スカートをめくってお子様パンツを俺に見せ付けたまま動けない奈々が首を回して見やった先では、ソファの上で千恵利を抱き寄せた佐々木が唇を合わせミニスカの中に手を忍ばせていた。目の前で堂々と人の妻を抱こうと言う佐々木に、俺は抗議の言葉を口にする事も自分の座ったソファから動く事も出来ない。俺はやつの催眠術の強力さに兜を脱ぐよりなく、正常に動いている筈の頭の中ではさまざまな思いが渦巻いた。

――こんなにはっきり意識しているのに、操られてしまうのか。ああ、だったら千恵利。どうしてそんなに嬉しそうに佐々木に抱かれてるんだ? ああ、奈々。ママだって操られているんだよ。決して、自分から進んで浮気セックスしてるわけじゃないんだ……

 先刻承知の俺と違い純粋無垢な奈々にとっては、父親以外の男に嬉々として抱かれている母親の姿は、いかばかりか大きなショックである事だろう。だが俺の懸念をよそに、これまで動画の中でさんざん見せ付けられて来た通り、千恵利は全く無抵抗に佐々木のなすがまま身体を預けている。それどころか俺の目には、千恵利が積極的に佐々木と舌を絡めて性交を求めているのがハッキリとわかった。

――いくら催眠中でも、俺と奈々に見られてる事を意識してるんだろう、千恵利……

 自分が操られてみて初めてわかったその事実が、俺を打ちのめす。今目の前で俺を裏切り、娘の奈々にまで自分の浮気ぶりを晒してしまうくされビッチが彼女の本当の姿であり、普段の理想的な良妻賢母ぶりは仮の姿だったのではないか。そして、一体何が本当で、何が偽りであるのか、頭の中を疑念が駆け巡る程に、千恵利とは大違いの純情可憐な娘奈々を求める俺の欲望は膨れ上がる一方だった。

「奈々ちゃん、ママはこんなにえっちなパンツをはいてたんだよ」

 千恵利の超ミニスカメイド服の裾をまさぐっていた佐々木が、ノーパンとさして変わらない、股間にキリキリと喰い込む小さな布地を弄りながら言う。 

「それにほら、もうビッチョリだ」
「ああ、恥ずかしいわ、ご主人様あ」

 千恵利はそう口にするが佐々木に甘える媚態に過ぎない事は明らかで、本当に恥ずかしがっている奈々とは大違いだ。佐々木はそのグショヌレ極小パンツをアッサリ脱がせると、再び奈々に言い聞かせるように言う。

「奈々ちゃんも今度からママみたいにセクシーな下着を着けなさい。それにスカート丈はガッと上げて、スパッツなんかは禁止だ。わかったかい?」
「はい、わかりました」
「この店に来た時だけじゃないよ。学校じゃ先生や友達に、お家じゃパパやママに、エッチなパンツを見せてあげなさい。どうだい、嬉しくてゾクゾクするだろう?」
「ああ……そんなの恥ずかしいだけです、ご主人様」
「でも今だって、パパにパンツを見られて恥ずかしいだけかい? ドキドキしてるんじゃないの?」
「はい、恥ずかしくて、とってもドキドキしています」
「やっぱり奈々ちゃんもエッチな子だったんだね」
「ああ……そうだと思います」
「パンツを見られて興奮するなんて、さすがはこのイケないお母さんの娘だね、立派な変態じゃないか。どうだい、奈々ちゃん、さっきのパンツを見せる言い付けは守れそう?」
「はい、頑張ります」
「よお増田、良かったな。娘も変態みたいだぞ。何しろお前ら夫婦揃ってど変態だもんな、そう思うだろ?」

 実に巧みな誘導尋問で奈々が隠し持っていた露出願望を自白させた佐々木に矛先を向けられて、勝手な事を言うな、と反感を持った俺だったが、口をついた言葉は屈辱そのものだった。

「はい、ご主人様のおっしゃる通り、私も妻もど変態だと思います」

 もう人としての誇りまで奪われ地に堕ちてしまった感のある俺達夫婦と違い、まだ汚れていない奈々まで屈辱に身を焼きながら、あんな言葉を言わされたのだろうか。自白剤と催眠術を併用した佐々木の操りの、いかに酷薄な事か。そんな事は思っていない、自分の本心とは違う、と思っても絶対に知られたくない秘密の気持ちを暴かれてしまうのだ。だが妻を寝取られて興奮してしまう正真正銘ど変態な俺は、奈々の告白にも猛烈に昂ぶるものを覚えてどうしようもなかった。もうズボンの中は張り切り過ぎて苦痛を感じる程になっている。

――奈々のやつエッチな事を毛嫌いしてて、俺がビデオを見ながらせんずってたのを見られてから口も利いてくれなかったのに、本当はちゃんとエロ願望を持ってやがったのか。もう結婚しても良いお年頃だし、乳もケツも立派になって来てたもんなあ……それなら遠慮はいらないね。パパが女の子にしてあげよう

 こうして俺達家族三人の隠されていた変態性を容赦なく暴いていく、佐々木の催眠プレイはどんどんエスカレートしていったのである。



13.操られる家族(2)


 奈々と俺に屈辱的な本心の吐露を口にさせた佐々木は、堂々と千恵利と睦み始めていた。

「チェリーちゃん、娘も亭主も変態だと認めたぞ。さあ、遠慮はいらないからいつものようにエッチして見せ付けてやろう」
「はい、ご主人様」
「奈々ちゃん、パパからもママからも目を離しちゃいけないよ。わかったかい?」
「はい、わかりました」
「おい、増田。俺はチェリーちゃんとヤってるからな。お前もいつもやってる事を思い切りやれ。今日は娘のイチゴパンツもおかずだぞ。嬉しいか、増田」
「はい。ありがとうございます、ご主人様」

 自由にならない口が勝手にそんな言葉を吐くと同時に、俺はズボンとパンツを一気に下ろしてしまう。そしてプルンと露出した勃起ペニスを手に握ると、いきなりビュッと先走り液が飛び出してしまい、さっそくシコシコと始めてしまった自慰行為による快感は、もうどうなっても良いと感じさせる程恐ろしく甘美であった。憎い男に易々と抱かれ歓びを露わにしてしまう妻の千恵利と、子供っぽいパンツを露出して羞恥に慄えている娘の奈々を交互に見やりながら、俺はたちまちのっぴきならぬ状態へと駆け上がって行く。

 千恵利の方はソファから下りてしゃがみ込み、佐々木のイチモツを取り出すと口にくわえ、両手を股間にやって陰部と尻穴を弄っていた。そんな両親の恥ずかし過ぎる姿から目を離せない奈々は、搾り出すような言葉を口にしたのだが、佐々木はそんな娘の純情も踏みにじった。

「パパ……ママ……もう、やめてえ!」
「おやおや、変態さんのくせに言うねえ。奈々ちゃんも、もっと素直にならなくちゃ。キャサリンッ!」

 佐々木が英語で何か伝えると、スカートを両手で持ち上げた格好で動けない奈々の後ろに立ち、手持ち無沙汰にしていたブロンド女が行動を開始した。まず背後にピタリと寄り添ったキャサリンは、見るからに嫌らしい舌使いでレロレロと首筋の辺りを舐め上げる。途端にビクンと大きく反応し、狼狽を露わにしてしまう奈々。感じてしまったその反応で調子に乗ったキャサリンは、しばらくネッキングを施してから奈々の顔を強引に振り向かせ唇を求める。日本女性なら抜群に背が高いバレー選手の奈々は、自分と同じくらいガタイの良い外人女のレズ愛撫にうろたえ遠目にもわかるくらいビクビクと身体をおののかせていたので、抵抗する力もなく唇を奪われてしまう。

「キャサリンは、若くてかわいい女の子が大好物なんだよ。パパやママも楽しんでるんだから、奈々ちゃんもしっかり気分を出しなさい」

 仮にも自分の妻が同席する場で、他の人妻を抱こうと言う佐々木と、それを容認して女子高生にレズ愛撫を仕掛ける外人妻キャサリン。こいつらだって変態じゃないか、と思っても俺に非難する資格があろう筈もなかった。それどころか佐々木夫妻にいたぶられている妻と娘をオカズにせんずってしまう俺は、この異常な状況の中で凄まじい爆発がもうじき訪れる予感におののいていた。そして、唇を奪ったキャサリンに上半身の制服を脱がされブラジャーもむしり取られた奈々の、予想を上回る豊かな美乳に目を奪われ、自らの股間をまさぐりながら佐々木のペニスをねっとりとしゃぶり上げている千恵利の悩まし過ぎる痴態にやられた俺は、ドピュッと一発目の精液を噴出してしまう。ほぼ同時に射精したらしい佐々木の肉棒を愛おしげに処理する千恵利は、コクリと咽を鳴らしてザーメンを飲み下していた。

 続いてソファの上に抱き上げた千恵利を佐々木は堂々と犯し始める。千恵利は「タカ君、ごめんなさい!」「奈々ちゃん、見ないで!」などと何度も俺達を気にする言葉を吐きながら、操られている身の悲しさ、易々と身体を与えてしまう。おまけに、精力絶倫なやつの俺より逞しいペニスに貫かれてしまうと、今度は調教された千恵利の身体が否応なく歓んでしまい、20年近い俺との性生活では見せた事のない性の快楽でトチ狂うスケベ女に堕ちてしまうのだ。俺や奈々に断りの言葉を述べるのと同時に、気持ちいい〜!、ご主人様、すてきい〜!、などと胸の潰れるような本心からのよがり声も盛んに出てしまう千恵利。動画の中ではもう見慣れた寝取られ妻の痴態も、すぐ側にいながら佐々木の術で金縛りにあった状態で見せ付けられるのはとても堪らなかった。

 俺はまだ良い。普段潔癖な少女で性的な事を嫌っている奈々は、恐らく性行為を見る事自体初めてだろう。夫以外の男に抱かれる浮気セックスで悶え狂う実の母親を、彼女は一体どんな気持ちで見ていたのだろうか。それでもパンツを露出した格好で一歩も動けない奈々に、経験の少ない少女を蕩かせるレズ愛撫はお手のものだと言う佐々木の妻キャサリンがまとわりついて、ゆっくりと優しく性の歓びを教えるような淫らないたぶりを加えている。いつの間にか上半身を裸に剥かれスカートだけになった奈々の、思った以上に豊かに実りこぼれるように露わになった双乳と先端でツンと勃ったピンクの蕾が俺の目にクックリと焼き付いた。キャサリンは実に丁寧に慈しむようにその膨らみを両手で揉みしだきながら、口唇を上半身のあちこちに這わせる。しきりと英語で話し掛けているようだが、英会話の経験を積むためこの店に来た奈々も、こんな形で淫らなレッスンを受ける事になろうとは思ってもいなかっただろう。そして性の手管に長けたキャサリンが、わざと放置していたと思われる敏感な乳頭の実に唇を被せて強く吸い上げた時、反応を押し殺していた奈々がとうとうひどく悩ましい鼻声をア〜ッ!と洩らしてしまったのを、交わった千恵利を力強く突いて歓ばせながら余裕綽々の佐々木は見逃さなかった。

「奈々ちゃんも、ようやく気分が出て来たみたいだね。ママもそろそろイッチャう頃だよ、ホラ。それにパパだって……」

 両親を良く見ろと言う命令に縛られている奈々が、生まれて初めてかも知れない乳首を吸われる心地良さに喘ぎながら視線を送って来た時、俺は二発目をだらしなく射精していた。驚異的なハイペースだが、愛する妻と娘が他人にいたぶられる快感に悶える痴態で凄まじく興奮してしまう俺は最早オナニーを覚えた猿も同然。いくらでも出せそうな錯覚すら覚えていた。が、そんな浅ましい俺を観察していた佐々木は言う。

「何だ、又出ちまったのか? えらく元気が良いじゃねえか、増田。だけど一寸手を休めろ。ザーメンの始末なんかしないでいいから、大人のチンポを娘に良く見せてやるんだ」

 それは後先考えず二発も出してしまった俺のペニスを休ませてくれる、素晴らしい命令だと思った。俺はごく自然に射精直後で精液が付着したままのペニスを手に持つと、奈々に向かって誇示していた。俺は常日頃からこのかわいい娘に自分のペニスを見せてやりたい、と言う変態願望を持っている事を自覚している。でなければ、奈々にオナニーの現場を目撃されてしまったあの日、ひどく惨めな気持ちになりながらより一層興奮して出さずにはいられなかった事の説明が付かない。だから娘に性器を見せ付けろと言う佐々木の言葉に従わぬ筈がないのだ。おまけに俺の口まで勝手に動いて、不道徳な言葉を奈々に掛けていた。

「さあ奈々。お前がエッチな姿を見せてくれたから精子を出しちゃった、パパのおちんちんだよ。しっかり見ておくれ」

 キャサリンの執拗な乳首弄りによる快感で身体をくねらせ悩ましい鼻声を洩らしていた奈々が、目線を上げて俺の見せ付けるシンボルをじっと見つめて、小声で呟いた。

「パパあ」

 当分口を利いてくれなかった娘の発する甘ったるい声だけで、柔らかくなり掛けていた俺のシンボルはググッと力を取り戻して硬直した。あちらのソファでは、千恵利が派手な大声で「イク、イク」と絶頂を告げていたけれど、それが気にならぬ程俺はじっと奈々を見つめて勃起ペニスを差し出し、はっきり性の対象として実の娘を求めていた。するとそれを見透かしたかのように佐々木が言う。

「おい増田、お前娘とヤリたいんだったよな。奈々ちゃんに、正直に言ってやれ」
「奈々。パパは君とセックスしたいんだ。お願いだ、ヤらせておくれ」
「パパ、そんな事……」
「奈々っ!」

 馬鹿正直に娘にセックスの所望をしてしまった俺は、嘘を吐けない奈々が返答に困っているだけで、感激の余り泣きそうになっていた。すぐに拒絶されて、罵倒されても仕方ないと思っていたからだ。佐々木が呆れたように言う。

「コラコラ、奈々ちゃん。本当に、パパとエッチしてもいいのかい?」
「わかりません」
「もしかして、奈々ちゃんは処女かい? 男の人とエッチした事があるかどうか、答えなさい」
「はい、私は処女です。男の人とお付き合いした事もありません。あんっ!」
「驚いたね、こんなにカワイイのに。それじゃわかんなくても当然か。オナニーはした事あるの?」
「ありません……あ〜っ! 駄目です、もう駄目え〜っ!」
「おっぱいをモミモミされて、そんなに良くなっちゃったのも初めてかな?」
「初めてですう! ああ〜っ! こ、こんなの初めてえっっ!!」

 やはり慣れているのだろう。飽く事なくずっと続けられていたキャサリンのレズ愛撫は、俺が思っていた通りのオナニーすら知らない清純な娘奈々を着実に狂わせていた。おまけにこの中年外人女はまだ上半身しか手を出してはいないと言うのに。するとここで又佐々木はキャサリンに英語で指示を下した。千恵利を力強く突きまくりながらそんな余裕があるのだから、全く憎らしい程タフな男である。千恵利の方はもう2、3度は極めてしまったようで、その度に体位を変え新しい角度で佐々木の肉棒を味わわされているのだ。夫である俺の目の前だと言うのに何はばかりなくよがり泣く千恵利の嬌声が耳に痛いが、それすらも俺の変態ペニスを際限なく回復させる力の源となり、俺は動きを止められた手の中で二回射精した直後とは思えぬ程強烈な勃起を取り戻したペニスをドクドクと激しく脈動させる。何か刺激が加わろう物ならすぐさま次の爆発が訪れそうな勢いだ。

 佐々木の指示を受けたキャサリンは奈々の乳房を揉むのを一旦切り上げて正面に回り、しゃがみ込むとずっと露出を強要されているイチゴパンツを調べていた。と、思ったら佐々木に向かって乱ぐい歯を剥き出しにしてニヤリと笑う。そして奈々のパンツをずり下ろし始めた。

「チェリーちゃん、悪いが一休みだ。キャサリンから娘のパンツを受け取って、どんな状態か夫にもわかるように報告しなさい」
「はい、ご主人様あ」

 何度も連続でイカされた千恵利は完全に佐々木に媚びた甘え口調で、いかに催眠中とは言えこうまで露骨に寝取られてしまうとは、俺は正直な所グウの音も出ない心境だった。しかしそれと反比例するように股間のボルテージは超人的なまでに高まり、腹の底から無限のエネルギーがわき起こって来るような錯覚すら覚えていた。

「娘のパンツは凄く濡れてます、ご主人様。タカ君、奈々ちゃんったら、パンツをこんなビチョビチョにしちゃってるよ」

 千恵利がわざわざ広げて見せた奈々のイチゴパンツは、離れた俺の位置からでも納豆の糸が引いているような惨状である事がわかる。まだオナニーさえ未経験なオクテの娘が、外人女のレズ愛撫に負けてこんなに局部を潤わせてしまったのだ。

「奈々ちゃん、こっちを見てごらん」

 千恵利との交接を中断した佐々木は、そう言うと俺と同じように勃起ペニスを手で持ち奈々に見せ付けていた。千恵利と佐々木自身の体液でヌラヌラと妖しく光っておりひどく卑猥だ。

「パパのとどっちが大きいかな?」
「よくわかりません」
「エッチするなら、パパと私とどっちがいい?」
「ああ……パパです。パパの方が好き」

――奈々!

 佐々木の催眠術に呪縛されている俺は、やつに言われなければ勝手に動く事も口を利く事も出来ないのだが、娘に向けて勃起ペニスを握り締めて見せる姿のまま、感激で泣きそうになっていた。もししゃべる事が出来たとしても奈々に掛けてやる言葉は見つからなかったろうが。さっき告白させられたように、俺は娘とセックスしたい、処女を破ってやりたい、と言う父親にあるまじき人道にもとる欲望を隠していたのだ。それを奈々も受け入れてくれると言うのだから、彼女への想いが溢れて感情がパンクしても仕方なかろう。

 ところが、蛇のように狡猾で残忍な佐々木は、俺達父娘が心の底に秘めていた近親相姦願望を暴き出し告白させながら、それを叶えてくれるつもりなどハナからなかったのだ。

「ハハハ、パパとえっちしたいだなんて、イケない娘だな。だけど奈々ちゃん、残念ながらパパとえっちする事は出来ないんだよ。チェリーちゃん、娘に教えてやれよ、その理由を」

――やめてくれえ!

「奈々ちゃん、パパとえっちするなんて、人として許されないのよ」
「そんな事じゃない。もっと困った理由があるだろ」
「……パパはね、女の人と出来ないの。インポなのよ」

 純粋無垢な娘奈々は、その言葉の意味がわかっただろうか。

「わはは、残念だったな増田。お前まさか、嫁さんと出来ねえくせに、娘とならセックス出来そうだなんて虫の良い事を思ってたわけじゃあるまいな。どうなんだ、答えろ!」
「はい、私は娘の奈々となら出来るのではないかと思っていました、ご主人様」
「何だとお、この大馬鹿野郎がっ! 俺が今から娘を女にしてやっからよ。お前はそこで見ながら、せんずりでもこいてろ! チェリーちゃん、娘のパンツを渡してやれ」
「タカ君、バラしちゃってごめんね。はい、奈々ちゃんのパンツだよ」

 俺は自分のあまりの惨めさに、今度こそ本当に屈辱の涙をこぼしていた。それでも佐々木の命令は絶対で、俺は千恵利から受け取った奈々のパンツでせんずり体勢に入る。そして、娘の体液で汚れたホカホカの布地でペニスを握り締めると全身の血が逆流するかと思う程強烈な興奮に包まれ、簡単に放出してしまわぬよう必死で自制せねばならなかった。この状況で佐々木の嘲る通りせんずってしまう情けなさに猛烈な抵抗を覚えても、愛する女性を寝取られる事に無上の快感を覚えてしまう俺の変態性欲は最早コントロール不能だったのである。

 奈々はもちろん今日初めて会った佐々木に犯されたいなどと言う願望は毛ほどもあるわけがない。何しろバージンなのだから、死ぬ程嫌がっているだけだろう。佐々木は奈々を操る事が出来ないと判断したのか、彼女をSMグッズで拘束していった。それも絶対手出し出来ない俺に見せ付けようと、わざわざ至近距離まで近付けて置いたソファの上にと言う鬼畜さだ。こうして奈々は、俺のすぐ目の前に見るも無惨な姿で縛り付けられたのだが、佐々木夫妻だけでなく母親千恵利まで協力して四肢の自由を奪っていた事で、奈々がどれだけ辛い思いになっているかと思うと胸が苦しくなった。

 佐々木の言葉を信用するならば、そもそも千恵利は自分の意志で奈々をこの店に連れて来て、催眠術で女を操り売春させる鬼畜なこの男に引き合わせたのだ。もちろん千恵利自身が佐々木や米兵達に陵辱されている時の記憶は完璧に消されているものの、現実に戻った時娘をあえてこの店に連れて来る気持ちになったのはなぜだろう。それは今嬉しそうに奈々の陵辱に加担している、信じられない彼女の行動を見れば明らかで、千恵利は優しい母親という仮面の被りながら、心の底ではかわいい一人娘の奈々を性的にいたぶってやりたいと言う、不道徳極まりない母娘願望を隠し持っていたのである。だが、同じく奈々を犯したいと願っていた俺に、そんな妻のインモラルさを非難する資格などありはしなかった。

 こうして手を伸ばせば届きそうな至近距離に完成した奈々の拘束は、千恵利が初めて司令官に陵辱された時と同じ格好だった。すなわち、女性器をモロに露出させるM字開脚縛りに後ろ手拘束、そして口を強制的に金具で開かせる、最高に淫らで残酷な束縛だ。奈々は身体中を好きなように嬲られてしまう体勢で身動きが取れなくなったのである。

「チェリー、パパのせんずりのおかずに娘のおまんこクパアを見せてやれ」
「奈々ちゃん、パパに見てもらいましょうね。はい、クパア!」

 ぐあっ! こんなに猥褻なのに美しい眺めがこの世に存在したのか。まだ使われていない処女の淡いピンクの陰唇が母親千恵利の白く細い指で「クパア」とくつろげられて、より濃いピンクの膣内粘膜まで見えてしまった時、俺はいきなり爆発していた。

「ハハハ、気が早過ぎるぞ、増田。もう少し加減しねえと、最後まで保たねえぞ」

 実の娘に性交を所望して受け入れてもらったと言うのに、その不道徳だが本心からの願望は果たせず、妻千恵利を寝取った憎い男佐々木に今度は娘の奈々まで奪われてしまうのだ。おまけにすぐ目の前で娘が処女を散らされる様子を見ながら、無力な俺は一人寂しく自分を慰めるよりないとは。余りに酷い佐々木のやり口に今度は屈辱の涙が溢れて来たが、狂った俺のペニスは何度も出してしまった後とは信じられぬ程に猛り狂って刺激を求めていた。それは理性では説明が付かない、俺のどMな本性の露呈したものであり、半ば自暴自棄になって荒れ狂うペニスをしごき始めた俺の目の前で、奈々の処女を奪う陵辱は着々と進行していた。

「さて、俺もまず一発抜いておかなくっちゃな。奈々ちゃん、ママのえっちなお汁がこびりついたチンポを、よおく味わいなさい」

 佐々木がそんな下劣な言葉と共に、すでに放出したザーメンと千恵利の体液でヌラヌラと妖しく光る肉棒を、金具で閉じる事の出来ない奈々の口にぶち込んだ。そして嫌悪でいっぱいになった奈々の顔が、どうしようもない性的興奮で恍惚とした嫌らしい表情に変わるのにさほど時間は掛からなかった。何しろこの間、上半身への愛撫だけで奈々のパンツを潤わせてしまったキャサリンとあろう事か実の母親千恵利が協力して、彼女のロストバージンの激痛を和らげてやるべく、まだ固い蕾をこじ開けるように性感帯を目覚めさせていたのだから。処女である奈々に男根型バイブレータなどの道具こそ使われなかったが、少女の泣き所を心得た2人の中年女の手指と口唇が、心は未熟でも立派な大人に成長していた身体を這いずり回るのだから堪るまい。口内に発射してしまったらしい佐々木が、よしよしいい子だ、全部飲むんだよ、などと言いながらペニスを抜き取ると、千恵利はまだバージンなのに夥しく濡れてしまった奈々の秘唇を柔らかく指でくつろげて俺に見せ付けながら言うのだった。

「タカ君、ごめんなさい。奈々ちゃんったら、もうこんなになっちゃった」
「よおし、それじゃさっきまでオクチに入れてたチンポをおまんこに入れてあげよう。いいね? 奈々ちゃん」

 奈々は首を左右に振って嫌だと言う意思表示をした。

「聞き分けの悪い子だなあ」
「ねえ奈々ちゃん。やっぱりパパにしてもらう方が良かったの?」

 千恵利の問い掛けにコクリとうなずく奈々を見て、俺は全身全霊でペニスをしごいてしまう手の動きを止める。かわいい娘が入れて欲しがってるのに、自分で慰めて果ててしまうバカがどこにいると言うのだ。

「ご主人様、いけませんか?」

 まだ佐々木に服従するだけの女には堕ちていなかったのか慈悲を請う奈々だったが、俺達家族三人の不道徳な願いはついに叶えられる事はなかったのである。

「ケッ! 役立たずの亭主に娘を犯らせようなんて、チェリーまで頭がイカれちまったのか? せんずるしか能のないインポ野郎に何が出来るってえんだ! 増田! 娘は俺のチンポが女にしてやっからよ、オメエは言われた通りシコシコを続けるんだぜ」

 こうして佐々木は容赦なく、奈々の割り裂かれた処女の部分に押し入っていく。そしてかなりの鮮血が飛び散っていると言うのに乱暴にストロークを続ける佐々木を見て、アッサリ意志が砕け、果てしなく自慰行為を続ける事を強要されている俺は、自分の無力さに号泣した。涙が溢れて目が見えなくなり、奈々の悲惨なロストバージンを直視しないですんだのは救いだったが、それでも佐々木の命令に操られる俺はペニスをしごき続けてしまう。そして涙とザーメンが体内の水分量を減らすに連れて、意識が朦朧として来た。もしかすると俺は精液を出し過ぎて廃人となってしまうのではないか。そんな馬鹿げた考えまで頭に浮かんだ頃、佐々木の次なる命令が飛んで来た。

「おい増田、いい加減せんずるのはもうやめろ。マジで死んじまうぞ、ハハハ。チェリーと奈々ちゃんはこっちにおいで」

 ようやくオナニー地獄から解放されても、俺の悪夢はまだこれで終わりではなかった。本当の地獄への入り口に過ぎなかったのである。

「増田、いつまでも泣いてねえで、目を開けろ。そしたら床に下りて、仰向けで横になるんだ。それから、口を大きく開けておくんだぞ」

 まだ催眠術は解けておらず、佐々木の命令に俺は素直に従う。さっきまで屈辱的な試練に耐えて来たのだ。今さらどうなろうと構うものか。そんな投げやりな服従であったが、佐々木の意のままに操られていた事には変わりない、

「タカ君」
「パパ」

 床に寝そべった俺の目に、こちらへ向かって来る千恵利と奈々の真っ白な全裸が写った。いつの間にか奈々を雁字搦めに束縛していた縛めが解かれていたのである。少しだけ安心した俺だが、佐々木が妻と娘に下した命令は予想も付かぬ破廉恥で下劣な代物だった。

「ごめんなさいっ!」

 そう言った千恵利は、何と俺の顔をまたいで性器が丸出しになってしまう格好で腰を下ろすと、金具で閉じられない口を目掛けて勢い良く放尿を始めたのである。あっと言う間に千恵利の小便は口から溢れ、俺は辛くてゴホゴホ咳き込んでしまったが、どんなに嫌でも金具のせいで口を閉じる事は出来なかった。

「アハハハ! 嫁さんのションベンはうめえか? 増田。娘のもしっかり飲んでやるんだぜ」

 千恵利に続き「パパ、ごめんなさい」と腰を下ろして来た奈々にも小便を飲まされる俺は、困った事に蘇る性的興奮で恍惚としてしまった。最愛の妻と娘がモロに性器を露出して腰を下ろして来るだけでも恐ろしく刺激的だった。苦しみながら口一杯に注ぎ込まれた小水を飲み下し、顔を尿塗れに汚されながら、おぞましい興奮に包まれてしまう俺は、眠っていたM願望が完全に目覚めてしまったようだ。

「oh!」

 勢い良く降り注ぐ奈々の小便を顔に浴びている時そんな外人女の声が間近に聞こえ、いつの間にか硬度を取り戻していた肉棒をギュッと掴まれた。精液が尽きて血が出そうになるまで酷使していたのに、全く性懲りもない馬鹿息子である。どうやらキャサリンが面白がって弄って来たらしい。こんな物が拝めるなんて夢にも思わなかった奈々のどアップの性器から噴出するオシッコを飲まされている最中だったので、キャサリンの手慣れた手コキは余りにも心地良く、恥知らずな俺の肉棒はムクムクと膨らむ一方だった。そして奈々が俺の口目掛けての小用を終えると佐々木が言う。

「奈々ちゃん、かわいそうなパパにサービスしてあげなさい。オシッコが終わったらそのまま顔の上にお尻を置いてじっとしておくんだよ。増田! お前は娘のマンコを舐めてションベンの後始末をしてやれ」

 完全なド変態マゾ男に転落してしまった俺にとって、それは正に至福の時だった。まだ処女喪失時の血が残っていた奈々の陰部は、若いためかアンモニア臭がきつく血の臭いと混じって頭がクラクラする程の悪臭が漂っていたが、それが変態な俺をこよなく興奮させてしまうのだ。無我夢中でむしゃぶりついて舐めまくると、奈々は愛らしいエッチな声で、パパ、パパ、と俺を呼びながらよがってくれた。佐々木に言われて彼女なりに「サービス」しているつもりなのか、じっとしている筈の奈々は俺の口に気持ち良い箇所を押し当てるように動き、感じてくれるのだから最高だった。奇跡のように復活を遂げたペニスの方は出来たら千恵利にお願いしたい所だったが、男みたいなキャサリンの手にも鋭敏に反応し、彼女の口奥に含まれて勢い良くディープスロートを施されると、一体どこに残っていたのか相当量の精子を抜かれてしまった。そしてジュルジュルと卑猥な音を立てながらザーメンをしゃぶり取ったキャサリンは、奈々が顔から下りてもなお閉じる事を許されない俺の口の中に、怪しげなアンプル入りの液体を流し込む。アッと思った時にはもう、例のハーブティーを何倍にも凝縮したような濃厚な香りと苦みを伴った液体は咽を通過してしまい、俺はたちまち意識が混濁してわけがわからなくなってしまったのである。

 
 


 

 

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