居候のさくらちゃん


 

 



第1話 行き倒れの女の子







 ――俺の住むアパートの前に行き倒れがいた。




「んー?」

 それは、コンビニバイトの夜勤明けから帰ってきた時のことだった。
 何か、路上に俯せで倒れていた。
 最初は、てっきり酔っ払いが寝ているんだと思った。
 4月も半ばを過ぎて桜の花もほとんど散ってしまった頃で、だいぶ暖かくなっていたけど外で寝るにはまだまだ寒いだろ。

 ……ていうか、女?

 スカート姿に長い髪、それに、遠目にも目立つ大きなふたつの赤いリボンで近寄らなくても女だってわかる。

 もう明るくなりかけている時間帯とはいえ、女性がひとりで道端に寝っ転がっているのは危ないよな……。

 そう思って、声を掛けることにした。
 まあ、おっさんなら放っておくところだが、きれいなお姉さんを介抱するのはやぶさかではない。
 ていうか、そこ、俺の部屋の真ん前だし。

「もしもし〜、大丈夫ですか〜?…………うん?」

 声を掛けながら揺さぶると、その女の人は、う〜ん、と唸って寝返りをうった。
 ……て、こいつ、まだガキじゃんかよ。

 仰向けになったその顔は、きれいなお姉さんにはほど遠いくらいに子供っぽかった。
 いや、そこまでガキじゃないけど、確実に大学2年の俺よりは年下だ。

 ……高校生かな?
 でも、そんなのがこんな時間に道端で倒れてるなんて普通じゃないよな。
 まさか、事件に巻き込まれたとか!?

「おい!大丈夫か?おいってば!?」
「うぅーん……おなか減った〜……」

 どう見ても普通じゃない状況なので体を揺さぶりながら呼びかけると、一瞬、うっすらと目を開けてそう言った気がした。

 ……はぁ?
 腹減っただと?

「わかった!と、とにかくなんか食わせてやるよ!」

 とりあえず、この子が腹を空かせているのはわかった。
 さすがにこのまま放っておくわけにもいかないので、その子の両脇を抱えると、体を引きずるようにして俺の部屋の方に連れて行く。
 小柄な女の子とはいえ、ぐったりしていると腕にずしりとくる。

 たしか、カップ麺の買い置きはまだあるはずだよな……。
 ていうか、俺の部屋が1階でよかった。
 いくら軽くても、人ひとり抱えて階段登るのはきついし。

 そんなことを考えながら鍵を開けると、部屋に引っ張り込む。
 その子はそれでも、うーんー、と小さく呻くだけで起きようとしない。
 それを、壁にもたれ掛からせるように座らせると、小鍋を出して急いで湯を沸かす。

 しかし、うちの前で行き倒れとはなぁ……。
 ていうか、今どきこんな女の子が行き倒れって、そんなのあんのか?
 まさか、家出とかじゃないだろうな?
 そんな場合ってどうしたらいいんだ?
 警察に連絡した方がいいのかな?それとも救急車を呼ぶか?
 ……いや、とにかく、飯を食わせてやってからだな。

 あまりにいきなりのことで、どうしたもんだかわからない。
 とりあえずカップ麺を取り出すと、包装を解いて湯を注ぐ。



「おい!起きてるか!?」

 まだ、壁にもたれ掛かってぐったりとしているその肩を揺すって声を掛ける。
 でも、反応は鈍い。

「おい!大丈夫か!?飯を食わせてやるから起きろよ、おい!」

 これは、本当に救急車を呼んだ方がいいかなと思った時、そいつが「飯」と言う言葉に反応した。

「……飯?……ご飯?」
「ああ、そうだ!ご飯だぞ!」
「……ご飯……うん、ご飯、食べる〜」
「……えっ!?うわっ、おい!」

 その目がぱちっと開いて、いきなり俺を押し倒した。

「ご飯……ご飯ちょーだい……」
「ちょっ、待てって!やるから!食わせてやるから!うわぁ!」

 そのまま、俺の上にのしかかって来て馬乗りになってくる。
 つうか、女のクセになんて馬鹿力だよ!
 さっきまでぐったりしてたってのに、今は大きく見開いた目がこっちを見下ろしていた。

 ……って、おい?体が、動かねえ?

 華奢なくせに力が強いのも確かだけど、それとは関係なく、自分の体がびくりとも動かせないのに気づいた。

「なっ、なんだっ!?おい!?」

 体を動かそうともがいても、指先ひとつ動かすことができない。
 そんな俺の顔を相手はじっと見つめている。

 ……て、なんてぎらついた目をしてやがんだ!?

 そいつの目はかわいい顔に似合わず、やけにぎらぎら光っていた。
 その目で見つめられると、体が竦むような気がする。

 くっ……体が動かないのはこのせいか!?

「おいっ!なんなんだよっ!?」

 必死にもがいている俺の顔に向かって、そいつの顔が近づいてくる。

 大きな目に鼻と口は小さめの丸顔で、赤いリボンでツインテールに結った淡い茶色の髪。
 うん……ロリ系で俺好みの顔だな……。

 ……いやいやいや!そんなこと言ってる場合じゃないだろ!
 その大っきい目をあんなに爛々とぎらつかせて……ほらっ、口から尖った牙が覗いてるじゃねぇか!
 て……ん?牙?

 ゆっくりとこっちに近づいてくるその口から、鋭く尖った牙が見えていた。
 見間違いかと思ったけど間違いない。

 まさかこいつは……吸血鬼!?

 いや、そんなのいるわけないだろうとは俺も思うけど、どう見たってあの牙は人間のもんじゃない。
 これって、マンガとかでよくある吸血鬼のあれだろ、おい!

 とか言ってるうちに、そいつの顔がどんどんこっちに近づいてくる。

 ……すっ、吸われる!

 お決まりの吸血鬼ものだと、このまま首筋に噛みつかれて血を吸われて、そうして、俺も吸血鬼になっちまうんだ。

 ……て、ええっ!?

「ちゅむ……」
「んむむむっ!?」

 首に噛みつかれる痛みを想像していた俺の唇に、柔らかくてぷにっとしたものが当たった。

「ちゅっ、んふ、ちゅうっ……」
「んんんんっ!?」

 たしかに、吸われることは吸われていた。
 ただし、血じゃなくて唇だけど。

「ちゅっ、ちゅむっ、んちゅっ……」
「んぐっ、んんんんっ!?」

 そいつは、チュウチュウと音を立てて俺の唇を吸っている。

 ……キス?
 いったい、どうなってんだ?
 ん……?あ、れ……?

 今、一瞬意識が遠のくような気がした。

 ……なんだ?
 やけに頭がクラクラしやがる……。

 いや、別に俺がそういう経験したことないから興奮してクラクラしてるとか、そんなんじゃない。
 実際、女の子とキスしたことなんかないけど、そういうのとはなんか違う。
 本当に気が遠くなりそうだ。

「ちゅむっ、んっ……ぷはぁ……」
「んぐぐぐっ!はああぁ……」

 ようやくそいつが唇を離す。

 わけもわからずキスされて、俺は息継ぎするみたいに大きく深呼吸する。
 すると、すぐ目の前にあるそいつが笑ったような気がした。

「ふううぅ……美味し♪」

 たしかに、そいつは笑っていた。
 まだその瞳はぎらついてるけど、間違いなく目尻が緩んでいる。
 てか、美味しいって、なにが?

「お腹ペコペコだから、こんなに美味しいの食べたらもう我慢できないよ……」

 俺の顔に両手を添えて、ぐっと顔を近づけてくる。
 すぐ目の前にある、そいつの目がギラッと光る。

 ……あれ?
 こいつの目、黒じゃないんだな……て、そんなこと言ってる場合じゃないって!
 その牙といい、やたらギラギラ光る目といい、こいつ間違いなく人間じゃないだろ!?
 ……って!?

「うっ、うううっ!?」

 急に、俺の息子がムクムク起き上がってくるのを感じた。
 まるで、下半身に血が集まってるみたいだ。

「ね……もっと食べさせて……」
「うおっ!?おおおおおおっ!?」

 すぐ近くに顔を寄せてニコッと笑った表情がヤバかった。
 子供っぽい顔立ちなのに、浮かべている表情は全然子供じゃない。
 まるで、年上のおねーさんが誘惑してきてるみたいにゾクゾクするほどきれいだった。
 その表情だけで、ムラムラと興奮してくる。
 股間の息子が、はち切れんばかりに勃起する。
 だけど、相変わらず体の自由はきかない。

「うふっ、いい顔……もちろん、もう準備万端だよね」

 そういってまた笑うと、後ずさるように体の位置をずらしていく。
 そして、俺が勃起してるのがわかっているかのように、ベルトを外してズボンをずり下げた。

「うっわー、すっごい元気ー!」

 俺の息子を見て、そいつは嬉しそうな歓声をあげる。

「うんっ、これならお腹いっぱいになれそう!それじゃ、いただきまーす」

 そう言ってスカートをめくり上げるとパンティをずらして、ゆっくりと腰を沈めてくる。

「うおおおおっ!?」
「んっ、んっんーっ!あんっ、かったーいっ!」

 歓声と共に、俺の息子が温かいものに包まれていく。

 ていうかきつうっ!?
 女の子の中ってこんなにきつきつなのかっ!?

 間違いなく、その子の中に俺のチンポが入っていた。
 こっ、これが……おおおっ、おまんこってやつ!?
 すっげぇチンポ締めつけてくるんだけど!?

 言い忘れてたけど、俺、童貞だから。
 あ、ひょっとして、俺ってもう童貞じゃないのか!?
 すげえぞ俺!!
 こんなかわいい子で童貞卒業なんてあっていいのか!?
 もしかしたら相手は人間じゃないかもしれないけど、おまけに体が動かなくて逆レイプ状態だけど、とにかく脱童貞には間違いない。

 初めての女の子のそこの中はビックリするくらいにきつきつだったけど、それにしては滑らかな感触があって、すごく温かくて、想像していた以上に気持ちよかった。

「うん、このおチンポっ、本当に元気っ!じゃあっ、あたしが搾ってあげるねっ!はんっ、んっ……!」
「うおっ!?おっほおおおおっ!」

 その子が俺の腹に手をついて、くいっと腰を前後に動かす。
 俺のチンポが締めつけられたままぐっと扱かれて、ついつい変な声が出てしまった。
 つうか、むちゃくちゃ気持ちよくないか、これ!?
 自分で抜くのなんか目じゃねぇぞ!?

「んっ、はんっ!やだっ、すごっく固くてっ、あたしも気持ちいいじゃないっ!……あんっ!」
「おほっ!はうっ、うほほほっ!?」

 くいくいと腰を動かされるたびに俺は間の抜けた声を上げる。
 というか、それ以外になにができる?

 温かくてヌメッとしたまんこが、チンポに食らいつくみたいにぎゅっと締めつけてくるんだぞ!?
 しかも、上下に扱くように。

「あんっ、やだっ、気持ちいいっ!こんな気持ちがいいんだからきっと美味しいよっ!んっ、楽しみっ!んっ、はんっ!早くっ、早く食べたいよっ!」
「おうっ!?あうあっ!?はへっ!?うおおっ!」

 なんか、動きがどんどん激しくなってないか!?
 いやっ、ヤバいって!これマジヤバいって!
 俺、経験値少ないんだからそんなされたら!

「おおおおっ!?」
「あんっ、あっ、今っ、ピクピクってしたよねっ!?出るのっ!?出そうなんだねっ!?ちょうだいっ!早くちょうだいっ!あたしに食べさせてっ!」
「おわっ!?うわわわっ!?んぐっ、はううううううううっ!」

 加速度的にチンポを締めつけて扱く動きが激しくなっていって、俺はあっけなく陥落する。
 頭の中がすっからかんになるくらいの心地いい開放感と共に、俺はそのこの中にびゅびゅっと射精していた。

 次の瞬間、その子が驚いたような声をあげた。

「やだっ……この味っ!そんなっ……これって!……あんっ、んふううううううっ!」

 俺に馬乗りになったまま深々と腰を沈めていたその子の体がきゅっと反って、ビクッと震えた。

「あんっ……やだっ、嘘でしょ!この味っ……うんっ、美味しい!すごく美味しいよっ!ああっ、すごいいいいいいっ!」

 ヒクヒクと体を痙攣させているその子の中に、ドピュッと精液が出ていく。
 なんか、どくどくとものすごくたくさん出てる気がするんだけど、こんなにいっぱい中出ししちゃって大丈夫なのか?
 それに、自分で抜いたときよりもものすげー疲るような気がするんだけど……。

 射精直後の気怠さが、オナニーしたときよりもひどい気がする。
 それに、頭もふらふらするし。
 セックスって、こんなに疲れるものだったのか?

 そんな、目眩に近いふらつきを俺が感じていると……。

「ねぇ……もっとちょうだい。もっと、あたしにもっといっぱい食べさせて!」
「うおおおおっ!?」

 そいつが俺に跨がったまま、また腰をくねらせはじめる。
 それだけじゃなくて、俺を見下ろすそいつの目がまたぎらついている。

「はうっ!?おおおおっ!?」

 その視線と目が合った瞬間、射精して萎えかけていたチンポがまた勃起してくるのを感じた。

「あんっ、このおチンポ、本当に元気だね!これなら、もっといっぱいできるよね!んっ、やんっ、はぁあんっ、気持ちいいっ!」

 嬉しそうな表情を浮かべてその子は腰をくねらせ続ける。
 って、元気っつうか、なんか無理矢理勃起させられてる気がするんだけど……。

「やだっ、ホントに固くてっ、気持ちいいよぉっ!」
「おわっ、ちょっ!うほぉっ!」

 チンポをぐいぐい締めつけられて、頭に血が上ったようにクラクラする。
 それなのに、俺のチンポもチンポで、まんこに締めつけられてものすごく気持ちいい。
 ものすごく敏感になってて、扱かれるたびに痺れるような快感がビリビリくる。
 そこに畳みかけるように、そいつはさらに大きく腰を揺らす。

「はんっ、すごいっ、すごいいよっ!気持ちよくてっ、また期待しちゃう!」
「おおっ!?うおおおっ!?」
「んんっ、楽しみっ!あの美味しいのがいっぱい食べられると思うと、あたしっ、腰振るのが止まらないよぉっ!」
「うわわわっ!そっ、そんなに激しくしたらまたっ!」
「いいよっ!いっぱい出して!あたしにいっぱいちょうだい!んんっ……あっ、またビクビクッて!出るのねっ!?いいよっ、いっぱい出してっ!」
「うおっ!もうっ……くうううううううっ!」

 その子の激しい腰使いに、頭の中が真っ白になってまたもや射精してしまう。

「あんっ、来てるっ!やだっ、やっぱりこの味っ!んんっ!ふああああああっ!」

 そいつもイッたのか、中出しをいっぱいに受け止めて俺の上で体をヒクヒクと痙攣させていた。

 ……て、まだ射精が止まらねぇ。
 精液って、そんなに出るもんだったか?
 それに……なんか意識が遠のいていくような気が……。
 無理もないか……夜勤バイトから帰ってきて、人間じゃないかもしれない女の子に逆レイプで童貞なくして、そのまま2回戦だもんな……。

 ていうか、このままもう目が覚めねぇんじゃないか?

 ふと、そんな思いが頭をよぎったけど、もう自分ではどうにもできなかった。
 全身が気怠くて、全然力が入らない。
 それに、頭がふらついてどんどん気が遠くなる。

「んんすごいっ!まだ出てるっ!あたしっ、このおチンポ好きぃっ!」

 俺に跨がったそいつの声が、遠くで聞こえる気がする。
 そのまま、まだ射精が続いているのを感じながら俺は意識を手放したのだった。

 
 


 

 

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