想い出の催ペットたち


 

 

−4−


 夜の8時を過ぎたころ、吉浜孝輔が家に帰っていく。家の窓はカーテン越しにほとんどの部屋に灯りがついている。それを見て、孝輔の足取りが少し軽くなる。

 思えば父の転勤があって、両親が家を空けるようになってから、根暗で内向的な弟との2人暮らしには、少し家が大きすぎると感じていた。顔を突き合わせても、口数の少ない弟と会話は盛り上がらない。フットサルの練習から帰っても、2階の弟、秀輔の部屋にだけ、明かりがついていることが多かった。それが、数か月前から、彼女の北岡唯香を家に呼ぶようになって少しずつ、家が明るさを取り戻してきた。秀輔も、当初よりもずっと唯香と話すようになり、最近では4歳上の兄に対しても、堂々と喋って来てくれる。そして今月になって、唯香の親友たちも集まっての、夕食が増えている。女子大生が3人も集まれば、会話が途切れることはない。賑やかで豪華なディナーが増えて、孝輔は嬉しい限りだった。


「みんな、先に食べていてくれたら良かったのに………。悪いなぁ」

 孝輔が食卓につくと、横でエプロン姿の唯香が料理をよそってくれる。

「シチューに時間がかかったから、ちょうど良かったと思うよ。………杏奈は結構、摘まみ食いしちゃってたし、そんなに待ってないよ」

 唯香さんが悪い子をたしなめるように笑って、親友の相坂杏奈をチラっと見る。杏奈は悪戯が見つかった子供のように、首をすくめた。

「こっちこそ、しょっちゅう溜まり場みたいに遊びに来ちゃって、悪いね。………だから料理くらいはね。でも美女たちの手料理をこうやって毎週のように振舞ってもらえるんだから、孝輔も秀輔もラッキーだよね?」

「杏奈ちゃんは、ほとんど料理してないじゃん。味見ばっかし。………せっかく盛りつけも頑張ったのに、杏奈ちゃんが色んなところを摘まむから、見映えが悪くなっちゃったよ〜」

 真尋が頬っぺたをふくらませてプリプリする。着ているエプロンには、少女趣味と言いたくなるほどフリルがふんだんにあしらわれていた。

「じゃ、コー君は1本だけビール飲む?」

「1本しか駄目?」

「未成年なんだから。1本だけ。………杏奈も?」

「唯香さんは赤ワインとか飲まない? ………サングリアとか………」

 秀輔が聞いてみると、これまでみんなの『お母さん』のように振舞っていた唯香さんが、急に顔を赤くして、顔を左右にブンブンと振った。結果として中学生の秀輔と唯香、そして極端にお酒に弱い真尋の席には、グレープジュースの入ったグラスが並んだ。

「いただきまーす」

 みんなで手を合わせると、楽しいディナーの始まりだった。


「シュー君。おくちにデミグラスソースついてる」

 ハンバーグを食べていた秀輔の唇の端に人差し指をつけた唯香が、ケチャップを拭う。そのまま、ごく自然な動きで、人差し指を自分の口に入れた。

「ちょっと甘すぎ? …………こんなものかな?」

 小首をかしげながら、調理したソースの味のことを小声で呟いている唯香さん。真面目な性格が伺える。

「………あ、あと、シュー君。鱈のソテー、ちょっとまだ骨が残ってるから、お皿貸してくれるかな? 骨を除くね」

 唯香が右隣りの秀輔の席から、鱈の小皿を取って、お箸を器用に駆使して小骨を取り除く。身をほぐし過ぎないように気を遣いながら、秀輔が食べやすいように、細かく気を遣う。

「シュ〜君。海老のクリームシチューもちょっと熱いから、真尋がフーフーしてあげるね。………はい、どうぞ」

 秀輔の右側に座ってる友沢真尋さんも、左側の唯香さんに負けないほど秀輔の食事を手厚くお手伝いしてくれる。スプーンに口を近づけて、息を吹きかけて、熱を冷ましてから、秀輔の口に入れてあげる。

「秀輔、ハンバーグ、ソースも旨いけど、塩コショウだけでも凄いイケるよ。一口食べてみ?」

「もう、杏奈。食べかけじゃない………」

 向かいの席から杏奈が、フォークを突き立てたハンバーグを、秀輔に突き出す。唯香がぼやくのを聞いて、ちょっと困った顔をしたあとで、顔を突き出して、杏奈が口をつけた肉をパクっと食べる弟。その姿を孝輔が笑って見ている。

 孝輔は賑やかなディナーをとても楽しんでいる。疲れた体にビールも入って、お腹も満たされていくなか、満足げなため息を漏らした。自分の彼女や友人たちが秀輔と仲良くしているのを見ると、自分のことのように、いや、それ以上に嬉しい気がする。スポーツ大好きの孝輔は夏でも食欲が落ちない。美味しくてボリューム満点の温かい料理と冷たいビールを1本。そして自分の彼女や友人たちとイチャつく弟。本当に楽しいひと時だった。


。。



「兄貴………。さっきのサラダにピーナッツが入ってたでしょ? 料理中に真尋さんが、意外な特技を見せてくれたんだよ」

 食べ終わったお皿を唯香さんが台所に下げてくれている間に、手持無沙汰になった秀輔が兄の孝輔に語りかける。こうした食後の会話も、以前だったら弟の側から口火を切るのは珍しいことだった。孝輔は上機嫌に答える。

「へぇ。真尋ちゃんが? ………どんな特技?」

 棚からピーナッツの入っている銀色の缶を持ってきた秀輔が、お片付け中の真尋の方を見て、ニッコリと笑う。

『真尋さんのナッツ芸、どうぞ。』

 秀輔が司会者のような口ぶりで紹介すると、片付け中の真尋さんは一瞬、ビクッと肩をすくめて、手にしていたお皿をテーブルに置く。テーブルの向こう側から秀輔の横に駆け寄ると、蓋が開けられたナッツの缶をひったくるようにして奪う。中からピーナッツを一粒取り出すと、ポイっと空中に投げた。天井と床の中間くらいまで上がったナッツが空中で一瞬静止して、テーブルに落ちて来る。そのピーナッツをパクっと真尋さんの口が迎えた。

「おーぉ。………真尋ちゃん。ちょっと意外な得意技」

 孝輔が感心して手を叩く。真尋さんは口の中でピーナッツをポリポリと噛みながら、恥ずかしそうに笑った。

「なんか………。こんな隠し芸出来たら、………お友達増えるかと思って…………。練習しちゃいました。うふふふ」

 照れ笑いをする真尋さんに、秀輔が次々とナッツを投げる。

「真尋さん、もう一丁。もう一個。………ちょっと高めの行くよ」

 弧を描いて、次々と飛んでくるピーナッツを、大きく口を開けて必死で追う真尋さん。難易度が高いが、それでも3回に1回くらいは口でキャッチすることに成功している。

「ちょっと真尋ちゃん。お行儀悪いよ………。シュー君も、調子にのらないの」

 洗い物の途中で、リビングに顔を出した唯香が顔をしかめる。本当にお母さんのように振舞う、落ち着きある女性だ。そこがいつも、秀輔の悪戯心をくすぐってくる。

「えー。唯香さんも特技あるでしょ? 『唯香さんの特技、どうぞ』って言われたら、何するんだったっけ?」

 唯香の目がぐっと大きくなる。頭の奥で何かの記憶の扉が開く気がする。何か約束があったような気がして、一瞬考えようとする。もうその時には、体が動き出していた。秀輔のもとに駆け寄ってきた唯香さんは何のためらいもなくピーナッツを一粒掴むと、当たり前のような顔で、そのピーナッツを右の鼻の穴に入れる。綺麗な形をしている鼻が少し歪む。唯香さんは天井を見るような角度にあごを上げて、左の鼻の穴を指で押さえながら、強い勢いで鼻息を出す。ピッと小さな音をたてて、ピーナッツがリビングルームへと弧を描いて飛んだ。

「ははっ………。唯香、なにそれ? …………イメチェン?」

 孝輔が、あっけにとられたような顔をしながら笑った。唯香はベソをかくような情けない表情を両手で覆って隠すと、キッチンに逃げ込もうと、縮こまりながら走り出す。

『唯香さん、特技を兄貴に向けて、どうぞっ。』

 言われて振り返った時の唯香さんの顔からは、恥ずかしいという感情が消え失せている。大真面目な顔でピーナッツに手を伸ばし、小さな鼻の穴に押し込んで、少しまた上を向くと、プッとナッツを飛ばしてくる。肌色のナッツは孝輔の前のテーブルで跳ねた。

「やだぁ…………。ごめんなさい、こんなっ………」

『唯香さん、真尋さんに向けて、特技どうぞっ。』

 ピッとまた一粒、ピーナッツが宙を舞う。真尋さんは口で受け止めようと顔を上下させたが、飛距離が足りなくて、ナッツは足元に落ちた。2人の特技のコラボだった。

「ちょっと……これは、予想を超えてきたな………。ははっ」

 孝輔はいつもお淑やかに女性らしい物腰の唯香が見せた、意外過ぎる隠し芸を、まだうまく受け入れられずにいたが、とりあえず拍手をした。彼女が家によく来てくれるようになって、秀輔が明るく社交的になってきたと思っていたが、唯香の性格まで変わりつつあるのだろうか? 秀輔に振られるがままに、真顔でピーナッツを鼻から飛ばしたかと思うと、今度は急に恥ずかしさに身悶えしたりを繰り返す唯香の姿は、彼氏の孝輔も見たことがないものだった。

「おい、洗い物はー? 唯香も、真尋も、………宴会芸の練習だったら、片付けが終わってからにしなよ」

 キッチンから顔を出す杏奈。目が合った秀輔が、ニヤッと笑った。



「はいっ! ………いつもより多く回っておりますっ!」

 杏奈の特技は別次元になっていた。右手にもったお箸で、プラスチックの丸い器をクルクル回す。頭の上にはピーナッツの入った銀色の缶。落とさないようにバランスを取りながら、右足を後ろに蹴り上げるようにして空中で止めている。すでに大道芸として完成しそうな出来映えだった。

 キッチンから顔を出していた、ダルそうだった杏奈が、秀輔から一声かけられただけで、見事に皿回しとナッツ缶頭上バランス。運動神経の違いを見せつける杏奈の隠し芸の上達ぶりに、孝輔はもちろん、唯香も真尋も、呆然と拍手することしか出来なかった。

「杏奈凄いけど………。これ、みんな。何を目指してんだっけ?」

 孝輔が、素朴な疑問を口にすると、真尋も唯香も首を傾げる。杏奈も一瞬同じように首を傾げそうになって、頭上で揺れる銀の缶のバランスをあわてて取り直した。

「なに目指してんだろうね? ははっ。………でも面白いからいいじゃん。こんな綺麗なお姉さんたちが、大人しくしてるだけじゃなくて、みんなを盛り上げる特技とか披露してくれたら、色んな集まりとか、凄く盛り上がるんじゃない? ………それこそ『へソでお茶を沸かす』くらいの笑える芸までになったら」

 最後の言葉を、弟がわざわざゆっくりと、噛み砕いて聞かせるように話すと、孝輔が何か、大事なことを思い出したような気になった。全身の毛穴がキュッとしまって、産毛が総毛立つような感触。気がつくと、孝輔は気がつくと立ちあがっていた。愛しい恋人、唯香の姿を見る。目が、どうしても彼女のお腹の辺りを見て、そのまま釘付けになってしまう。唯香も瞳孔が開いたような目で、孝輔のたくましい腹筋の辺りを見つめていた。

「唯香。………2階に行こう。………2人だけで」

「………うん………。……あ、………でも………シャワー………」

 顔を赤くしてモジモジしている唯香の手を、彼氏の孝輔がグッと掴む。

「………待てない。……我慢できないんだ。………唯香もそうだろ?」

「…………はい………」

 手を取り合って、リビングのドアを開けて、2階への階段を駆け上がっていく孝輔と唯香。

「凄い………。コー君、唯香ちゃんも………。積極的…………」

 手を拝むように組んで、真尋が憧れの熱い視線を2人の後ろ姿に向ける。

「おい、誰がお皿洗うんだよっ」

 杏奈さんが頭上の銀の缶に気を遣いながら、今も器用にプラスチックのお皿を箸で回しながら、文句を言う。結局、秀輔は杏奈さんの暗示を解いて、皿洗いを1人でこなすように『お願い』することにした。



「あんっ………はぁっ…………いいっ」

「ぅんんんんん。…………ふぁぁぁぁぁん。…………ん………うううん」

 2階から唯香さんの声がかすかに聞こえてくる。その声と、間近の真尋さんのくぐもったため息のような喘ぎが孝輔の耳で混じる。真尋さんのお嬢様らしい白いシャツ。縁には小さなフリルがついているシャツを半分はだけて、淡いレモン色のブラジャーも半分捲った状態で、秀輔が両手でオッパイを揉んでいる。真尋さんのオッパイは立派の一言。服の上から、下着に手を入れて、そして最後は裸にして直に揉む。その3工程それぞれに感触の違いや味わいの個性がある。秀輔は大切に3つのステップそれぞれを楽しむようにしていた。

『催ペットの真尋』と囁くだけで、美少女は完全に無抵抗、無防備な状態になる。今はソファーに深く腰掛けて、言われるままに服をはだけ、秀輔に胸を好き勝手遊ばさせている。そして彼女の意識と体に2つの感情が交互に押し寄せて来るのを、すべて受け入れている。「真尋のオッパイは魔法のポンプ。右のポンプを揉まれると、幸せの感情が全身に行き渡る。左のポンプを揉まれると、エッチな気持ちが全身に行き渡るんだよ」と秀輔に言われた瞬間から、真尋はポンプ付きの人間型浮き輪になったような自分を意識した。秀輔が左胸をブラの上からギューッと揉み上げる。あどけなさの残る、可憐な真尋の顔が、オトナっぽい艶を出す。セクシーに鼻息を漏らす真尋。今度は右胸を揉むと、幼女のように穢れも屈託もない、満面の笑顔に変わる。そして秀輔が両方揉むと、エッチで幸せな気分のスペシャルミックス。幸福感と性的快感が同時に体中に行き渡って溢れそうになる。溢れた分は………ショーツをジュッ、ジュッと湿らせていくのだった。


「………ん………さっきはゴメンね………。急に………」

 気まずそうに、恥ずかしそうに、唯香さんがリビングのドアを開ける。カットソーのシャツをまくって、お腹のあたりをフェイスタオルで拭いていた。気怠そうな足取りと口調。まだボンヤリとしているようだった。

「別に若いからいいけど………。勝手に盛り上がられると、こっちが恥ずかしいんだけど。ちゃんと教えてくれたら、うちらも帰るからさ」

 キッチンから、手を拭きながら杏奈さんが出てきてぼやく。ちょうど食器の後片づけが終わったらしい。

「ごめん………。そんなつもりじゃなかったんだけど………、急にその………」

「2人ともお疲れ様。『催ペットの唯香と杏奈』。こっちに来て裸になって」

「はい。ご主人様」

 2人の声がピタッと揃った。ごく自然な仕草で、2人の美女が服を脱いでいく。淫らで幸せそうな喜びに顔を蕩けさせていた真尋を立たせて、秀輔がソファーに寝そべる。

「唯香、僕にまたがって。………兄貴におヘソ舐められて、イキそうなとこまでいって、まだイケてないでしょ? 僕のモノをハメて、腰振りなよ」

「はい………、あ………でも、ご主人様………。ここ……、おヘソのまわりが、コー君の涎で、汚れています。私の顔も、さっきまで必死でおヘソを舐めていて、ベタベタです」

 恥ずかしそうに、そして申し訳なさそうに打ち明ける唯香。話し終えたところで、ちょうど下着姿になった。確かにおヘソ周りと鼻からアゴまでが、テラテラと光っている。まだ目は潤んでいて、まるで激しいエッチの最中で降りてきたような様子だった。

「兄貴はヘソ舐め合ってて、すぐにイッちゃって、寝てるんでしょ? 唯香のエッチなカラダが欲求不満になってるのはわかるから、僕としよう。杏奈と真尋は手伝って。真尋は唯香の体を綺麗にして、杏奈は僕の服脱がせて」

「はい」

 3人の声が揃う。本当にこの3人は仲が良い。
 テキパキと真尋さんが唯香さんの白い肌を拭いて綺麗にする。

「コー君のは、かかってない?」

「うん。それはティッシュで上手に止めた」

「上手なんだね。慣れてるんだ、唯香ちゃんたち。……ラブラブだ」

「恥ずかしい………。あんまり言わないで。………さっきは本当に急に、なんか……そんな感じになっちゃって………。真尋ちゃんもいるところで………、恥ずかしいな」

 真尋さんと唯香さんがお互いの赤い顔を近づけて囁き合う。杏奈さんがベルトを外して、寝そべる秀輔のズボンを下ろす。股間のところでわずかにズボンが引っかかる。トランクスもずらすと、ブルンッ、と勢いよく秀輔のモノが立ち上がる。顔の近くでペニスに暴れられて、杏奈が顔をしかめる。

「杏奈。ちょっと意識が残ってるからって、そんな嫌な顔しないでよ。………なんなら、僕のモノの根元から先っぽまで、ぺろーんって舐め上げてみて? ………そのあとは情熱的なキスを先っぽにお願い」

「んんん………。もうっ………」

 杏奈さんが悔しそうな顔をしながら、モデルみたいな美貌を崩してベロを限界まで突き出す。そして秀輔のアレを根元から亀頭の先まで、ゆっくりじっくりと舐め上げた。最後に目を閉じて、心をこめるように鈴口のあたりに唇をつける。吸い上げるようにしたあとで、チュパっと音がして唇が離れる。秀輔はまだ出さないように、我慢しなければならなかった。

「杏奈は僕のシャツを脱がしながら、今みたいに心をこめて全身にキスをして。唯香はここにまたがって、エッチな自分を解放して腰を振ったらいいよ。唯香の乳首が立ってるね。真尋は後ろから、唯香の乳首を責めよっか」

 唯香さんがおずおずと足を開いて秀輔の腰をまたぐ。アンダーヘアーを剃っているせいで、割れ目も光る、恥ずかしい汁も、ピンクの女性器も、丸見えになる。グリュっと秀輔のモノが唯香さんのナカに入りこむ。唯香さんの大切な部分が秀輔のペニスを当たり前のように咥えこむ。唯香さんの顔がヤラしく歪む。右手同士、左手同士、秀輔と手を握り合うと、唯香さんが膝に力を入れて、腰を上下させ始める。天井の上には、平和な顔で眠りこける恋人。その下で、清純な北岡唯香が騎乗位で腰を振る。跨って結合している相手は恋人の弟。その弟の肩や首をキスして回っているのは親友。自分の体の後ろから乳首を摘まんでクニュクニュと弄ってくるのも親友。唯香は3回腰を振っただけで、もうイキそうになっていた。

「ご主人様………。イキそう…………です………」

 秀輔はもう少し我慢できそうだった。せっかくの快感、気持ちの良い瞬間を、もう少し長く楽しみたかった。

「唯香は僕が許すまで、イケなくなるよ。本当だったらイッちゃうくらいの快感が来てても、イケないまま、快感を貯めて。じっくり味わって」

「あぁああっ…………もうっ…………もうぅうううっ……………はぁあああああっ……………、うぅうううううっ………くっ」

 唯香さんが髪を振り乱して喘ぐ。悶え狂う。絶頂寸前の状態で、次から次へと波が来る。頭がバラバラになりそうな、快感の波間に、溺れるようにして漂う。失神しそうな自分を、肩を噛んで、必死の思いで耐えて腰を振った。

 いつの間にか、唯香さんの狂態に合わせるかのように、真尋さんが力を入れて唯香さんの乳首を摘まみ上げている。自分の大きなオッパイは唯香さんの背中に押しつけていた。そしてなぜか杏奈さんまでも、秀輔の乳首を激しく吸い上げるようにキス。この3人は深い催眠状態にある時、本当にシンクロ率が高くなる。部分的には正気を残してあるはずの杏奈さんまでも、目が飛んでいた。

「ううう………。そろそろ僕もイク…………。唯香さん、僕の精子が奥まで飛んだのを感じたら、イってもいいよ」

「はぃぃいいいいっ…………いっひぃぃいいいいいいいいい。きたぁああああっ。……………あんっ、あんっ………あんっ………………………………あんっ」

 眉をすぼめて、口元が少しアヒル口のようになって、苦しむように喘いだあとで、急速に蕩けるように緩む唯香さんの顔。やがて開いた唇の端から涎が長く糸を引いて垂れる。唯香さんは限界に近いエクスタシーに達すると、こういう表情になる。真尋さんの場合は幸せ満面といった笑顔のまま黒目が寄り目気味に上に行く。そして杏奈さんの場合は、感じすぎるとボロボロに泣いてしまう。3人とも、自分でも恋人でも知らないかもしれないような無防備な素顔を、秀輔にはいつでも見せてくれる。秀輔の甘い暗示の鎖に繋がれた、従順なペットだからだ。

「杏奈と真尋。後片付けお願いね」

 秀輔がそう告げながらモノを唯香さんの股間から抜くと、慌てて杏奈さんが口で迎えに来て、秀輔の、くたびれてグチョグチョになったモノを咥える。真尋さんは床に膝をつけて、唯香さんの左足の下をくぐるようにしてふくらはぎを肩にのせ、顔を唯香さんの股間に押しつけると、割れ目から溢れ出る粘液をペロペロと舐め始めた。秀輔が唯香さんとセックスした時の、杏奈さんと真尋さんの重要な任務は、口でのお掃除だった。唯香さんが、放心しながらも時々、真尋の舌の動きに反応して、「んっ…………」と声を出す。杏奈さんは秀輔のモノを根元まで咥えこんでお掃除してくれる。時々秀輔と目が合うと、気まずそうに視線を反らす。


「そろそろ綺麗になったかな? みんな、立てるようになったら、お風呂に入ろっか」

 秀輔の提案は、催ペットたちには断ることが出来ない提案になる。杏奈が立ち上がって、面倒くさそうに服を脱ぎ始める。真尋さんはさっきから半分以上はだけていたシャツとブラの状態に今更気がついて、モゾモゾと脱ぎ始める。唯香さんは全裸なのでソファーから立ち上がってバスルームに向かうだけだが、体を起こしたあと、フラフラと倒れかけてしまうので、秀輔が手を貸す。

 お風呂は4人一緒。孝輔が外出中だったり、一足先に寝てしまったりした時は、秀輔と3人の催ペットで仲良く体を洗う。4人もいるとさすがに吉浜家のバスルームはギュウギュウになってしまうが、ご主人様が裸の女子大生たちとギュウギュウになることをお好みのようなので、いいなりのペットたちに断る権利はない。

 浴室でシャワーを浴び始めると、真尋さんがいつもよりも浮かない顔をしているのに気がついて、秀輔が尋ねる。

「真尋、どうしたの? 嫌なことでもあるの?」

「いえ………その。………いつも夜まで、お友達のおうちに遊びにいくたびに、髪の毛が濡れていると、………ママに注意されるかもしれないと思って………」

「? ………そうなの? …………じゃ、あとでしっかりドライアーも使って乾かしなよ。今度から、キャップみたいなもの持ってきてもいいよ」

 秀輔が言うと、真尋に続いて入ってきた唯香が、落ち着きを取り戻した様子で、フォローをする。

「真尋ちゃんメイクしなおすなら、お手伝いするよ。私もあとでしっかり髪乾かして、メイク直してから帰らないと、家族に怪しまれちゃうから。………必要な道具が無かったら、貸してあげるね。………真尋ちゃん、メイク薄いから大丈夫そうだけど」

「唯香ちゃんも、あんまりお化粧しなくても綺麗。お肌もツルツル」

「2人とも、せまいとこでイチャつかないの」

 口をゆすいでいた杏奈が、最後に入ってくる。声が響く浴室に男女4人で入ると、これがまた、リビングで裸を見せあっているのとは、少し違う雰囲気になる。スタイル抜群でスレンダーな杏奈。女性的でクビレのある優しい曲線を持つ唯香の裸。そして小柄な背丈に迫力のオッパイを持った真尋。3人が肩をすくめあって、くっつきそうなお互いの体をすくめている。仲が良い3人組だけに、妙に照れくさい空気。秀輔はこの感じもなんだか好きだ。ぬるめの温度になったシャワーを、3人の体に順番にかけてあげる。

「みんな、お互いの体を、優しく洗いあっこしよう。ちょっとくらい悪戯も、しあおうか。。。若いんだし」

 一番歳下の秀輔が適当なことを言って、全員の手にボディソープの泡をたっぷりとつけてあげる。誰からともなく、美女たちがお互いの体を触りあって洗いあっこを始める。時々、きわどいタッチが混じるので、お風呂には嬌声や笑い声が響く。秀輔は最初に真尋さんのオッパイを洗ってあげる。大きなオッパイだと、汗をかいたり汗が溜まったりして大変だというので、谷間やオッパイの下側の部分をしっかりと洗ってあげる。左の胸をギューッと揉むようにして洗うと、急に真尋さんの顔が上気して、隣の唯香さんへのタッチがより大胆になる。秀輔はさっきの、「左のオッパイはエッチな気分のポンプ」という暗示を、まだ解いていなかったことを思い出した。

「杏奈。さっきのお礼に、ここ洗うね」

 秀輔がニコニコしながら、杏奈の股間を洗う。杏奈がもう大丈夫と頷いても、まだ秀輔は手を止めない。だんだん杏奈さんの鼻息が荒くなってくる。

「も………、もういいってば………。あっ………」

「ちゃんと洗わないと駄目でしょう? ………杏奈、オシッコしたあとで綺麗に拭いてるか、わかんないし」

 本当は感じているところなんて見せたくないのだが、どうしても腰がヒクヒクッと前後してしまう。

「………ご主人様っ。大人をからかうのもいい加減にしなさいっ」

 杏奈さんはよく、大人を玩具にするなとか、大人をからかうな、といったことを言ってくる。実際のところはまだ未成年だけど、自意識として、大人であるという拘りが強いようだ。そこまで考えたところで、秀輔は新しい遊びについて閃いた。

「真尋、唯香、杏奈。狭いけど3人ともバスタブに入って。僕が『ミルクタイム』と言ったら、3人は身も心も変身するよ。真尋は2人のママ。唯香と杏奈はママのオッパイが大好きな赤ちゃんになる。ママのオッパイをチューチュー吸う。そうすると3人とも頭が溶けちゃうくらい幸せになるよ。ほら、『ミルクタイム』スタート」

「あ…………。2人とも。ママのオッパイ、欲しいでちゅか〜?」

「…………ほちい………。ママ………。ユイカ…………、ママ、だいちゅき………」

 いつもの関係性が逆転してるように見える。思いっきり甘えん坊になった唯香さんが真尋さんに抱きついて、真尋さんのバストに右側から吸いつく。小さく、チューという音が長く立つ。唯香さんの理知的な表情が、ソフトクリームが溶けるように柔らかく解けていく。安らぎに満ちた笑顔になって、目を閉じる。バスタブに入った杏奈さんは少し迷いを見せていたが、だんだん顔が真尋さんの左のオッパイへと近づいていく。

「……うぅぅ…………これ………ヤバい……………」

「杏奈ちゃんも、オッパイ、ちゅきでしょ?」

 母性愛に満ちた、慈しむような表情で真尋が左のオッパイを持ち上げる。抵抗できなくなった杏奈が、まるで大きな引力に引き寄せられるかのように、高い鼻を柔らかいオッパイに押しつける。唇が乳首を咥えた。

「…………んん………。アンナも…………ちゅき…………ママ」

「杏奈ちゃんは、自分もオッパイあって、乳首がちょっと立ってるのに、ママのオッパイほちいんでちゅか? ………困った赤ちゃんでちゅね」

「………はい………ママ………。ごめんなちゃい………」

 まだわずかに、左胸を揉まれるとエッチな気持ちが充満するという暗示が、真尋には残っているようで、少しサディティックに、赤ちゃんの杏奈をからかいながら、乳首を摘まむ。杏奈は幼児のように素直に申し訳なさそうな顔をしていた。それでも、真尋のオッパイを吸っているうちに、また幸福感に満たされた、安らぎの表情になる。杏奈の理性が完全に溶けた様子が伺える。

 浴槽では、3人の女子大生が重なり合って、抱き合いながら、チューチュー、チュパチュパと音を立てている。あまりにも3人とも幸せそうにしているので、しばらくそのまま3人の世界にいさせてあげたかったが、秀輔の体も冷えてきた。真尋たちも湯船でのぼせつつあるのか、顔が赤くなってきている。秀輔は幸せ一杯のママと赤ちゃんたちを、元の催ペットに戻すことにした。

「3人とも『ミルクタイム』終了だよ。目を覚まして、『催ペット』に戻ろう。ご主人様の体が冷えてきてるよ。湯船に入れて、自分たちの体を駆使して、ご主人様を気持ちよくさせないといけない」

 部分的にだが理性が戻ってくると、美人女子大生たちはお互いの顔を見合わせて恥ずかしそうに俯く。のぼせ気味だった真尋がバスタブから出る。縁にもたれかかるようにして、秀輔の後頭部を支えるようにオッパイで包み込む。唯香が恥ずかしそうに秀輔に跨って、オッパイを秀輔の乳首と合わせるように押しつけながら唇を重ねる。お湯からわずかに出した秀輔の足の指を、杏奈が丁寧に舐めていく。美女たちも髪が濡れてペタッとしていると、少しまた昼とは雰囲気が違う。秀輔はそんな3人のかわるがわるの奉仕を、たっぷりと楽しむことにした。



。。。




 閑静な住宅街の中をバス停から5分ほど歩いたところに、吉浜秀輔の家はあった。秀輔と一緒に歩いてきた若林倫世は、迷いが足取りにでてしまうように、少しずつ秀輔よりも遅れる。振り返った秀輔が、どうしたの? という顔をする。

「若林さん、うち兄貴がいつも遅いけど、兄貴の彼女がいてくれると思うから。2人きりになるわけじゃないよ? ………その、変な気遣いかもしれないけど」

 秀輔に倫世の心の動きを見透かされていた。倫世はあらためて、ここ半年くらいでの秀輔の変化と成長に驚く。4月に初めてクラスメイトになった頃には、吉浜秀輔という男子の印象はほとんどなかった。どちらかというと、内気で根暗。コミュニケーションが苦手な少年だったはずだ。それが最近、妙に大人びてきている。余裕のある会話の運び方。女子と話す時にも、違和感を与えないタイミングで、スムーズに入ってくるので、嫌がられることがない。そして今のフォローの言葉のように、女子の心理を的確に見抜いてくる。いつのまにか吉浜君は、クラスで席の近い女子たちから、色々な相談を受ける役割を担っていた。

 何人かの男女の混ざった休み時間中の会話の流れで、ふと倫世の進路についての悩みについて話題になった。倫世がちょっと触れた話について、秀輔はかなり真面目に受け止めてくれて、放課後にもう少し小さなグループで話そうと言ってくれた。確か4人くらいで話し込んだと思うのだが、秀輔の会話がなかなか巧みで、倫世は時間を忘れて話してしまった。気がつくと、他の女子たちは帰っていて、資料室に秀輔と倫世の2人だけがいた。それから、吉浜秀輔と放課後に2人で話し込むことが増えていった。彼と話した内容はあまり覚えていないのだが、いつもスッキリとした気持ちで帰宅することが出来る。本当に時間を忘れるほど、会話が心地良い。気がつくと日が暮れていることも少なくない。そこで今日はゆっくりと、吉浜君の家で話をすることになったのだった。

「ごめんね、吉浜君。…………やっぱりちょっと、男の子の家にお邪魔するのって、ちょっと抵抗があって。………私、男子が結構苦手って、前も話したでしょ? …………吉浜君たちは優しいし、抵抗ないんだけど………。ちょっと家までは………」

 秀輔がニッコリ笑う。

「そっか。しょうがないね。それじゃあまた、今度にしよう。それに話なら、別に喫茶店とかでも出来るしね」

 ここまで来ておいて、断るのは申し訳ないという思いになる倫世。そこに笑顔で一歩、二歩と秀輔が近づく。

「実は、家にこのキーホルダーの別バージョンとかもあったから、見せたかったってのもあったんだ。ほら、若林さんも気に入ってくれてた、このキーホルダー。微妙に色が違うバージョンもあってね。ちなみにこれの色って、何色だと思う?」

 吉浜君が倫世の顔の近くに掲げたキーホルダーは宝石のように多面体にカットされているガラスの中に、いくつかの層があって、光が屈折する。自宅前でお断りをした負い目もあって、真面目な倫世は秀輔の話をきちんと聞く。突き出されたキーホルダーは光の集まり方を変えながら、倫世の目の前でユラユラと揺れる。

「ほら、若林さん。よーーーく見て」


 気がつくと、若林倫世は吉浜秀輔の自宅にお邪魔していた。


。。



「ゆっくりしていってね。……って、私の家じゃないんだけど。うふふ」

 明るく迎え入れてくれたのは、唯香さんという、女優さんかと思うほど綺麗な美人さんだった。彼氏の弟が女の子の友達を連れて帰ってきたということで、テンションが上がっているようだ。アイスレモンティーを出しながら笑顔で話しかけてくれる。

「ありがとうございます………。あの。すぐにお暇するつもりですので、お構いなく」

 倫世は申し訳なさそうに頭を下げる。本当は家に入らずに別れるつもりだったはずなのだが、気がつくとお邪魔してしまっていた。秀輔と話をしていると、時々こういうことがあって、倫世のペースが狂ってしまう。それでも、男子とは距離を置きがちな倫世がここまで秀輔と親しくなっているのも、彼のこの、スルッと話の道筋を作ってくるやり方が上手だからなのかもしれない。

「唯香さんは両親も公認してる兄貴の彼女だから、うちの両親が広島にいる間、時々こうやってうちに来て、家事とか料理を手伝ってくれるんだ。僕が寂しくないように、唯香さんの友達をここに呼んで一緒に遊んでくれることもあるんだよ」

「そうなんだ………。すごく………。綺麗で、優しそうな人だね」

「若林さん、強引に連れてきちゃってゴメンね。はやく済まそう。さっきのキーホルダーがこっちね。別のバリエーションを見せる前に、この中の色合いをよーく見てくれる」

「………うん………」

 秀輔の言葉に従って、キーホルダーに取り付けられたガラスの多面体を見つめる倫世。キラキラ光る中身に意識を集中すると、周囲の生活音が少しずつ遠ざかっていくように感じる。集中力が高まってくる感覚。やがて他のことが何も考えられなくなる。一歩ずつ階段を降りるように、若林倫世がトランス状態に入っていった。


。。



「若林さん。今、貴方はどんな状態ですか?」

「………私は………。ふかい………さいみん……じょうたい………です」

 秀輔はあらためて、ソファーに座っているクラスメイトの美少女の姿に見惚れそうになる。透明感抜群の美貌。華奢な体つきと整った顔立ち、白い肌。キラキラする黒髪は肩まで伸びている。小さな頃から人目を引く美少女だったらしい。無表情になっていると、彼女の、か弱い美しさが、より一層際立つ気がする。言い寄ってきた男も多いのだろう。少し男性恐怖症気味の彼女はクラスの男子たちにもあまり心を開かなかった。そしてその態度がまた、高嶺の花といった立ち位置を強めていた。その倫世にも、放課後に学校で5回、これまでに催眠術を掛けることが出来た。秀輔は自分の技術への自信を強めていた。今日は彼女を確実に落とす。そのために家まで連れてきた。

「倫世さん。今から僕は貴方のことを名前で呼びますよ。それは僕が他のクラスメイトとは違う、特別に親しい関係だからです。………いいですね?」

「………とくべつ…………。…………………………はい………」

「どれくらい特別かというと、そうですね。お医者さんと患者さんのような関係です。僕は貴方のことを昔から知っている個人医。貴方は僕のことを完全に信頼しています。そういう、信頼しきれる人を持つって、素晴らしいことですよね。とっても安心できる」

「………はい……」

 無表情だった倫世の表情が、少し明るくなる。

「今日は秀輔先生の診察室にいますよ。さぁ、倫世さん。一度立ち上がって、いつものように制服を脱いで、先生の前に座りましょう。診察の時間ですから、当たり前ですよね」

 ゆっくり立ち上がった倫世がセーラー服のリボンに手をかける。胸元のホックを1つ開けると、ファスナーを下から胸元に向けてあげて開けていく。まだ残暑が残る時期なのに、倫世は夏服の下に薄手のシャツを着ていた。下着が制服に響かないようにしているのだろうか? そのインナーシャツに手をかけたところで、倫世の動きが鈍くなる。困ったような顔で、首を傾げたところで動きが完全に止まる。

「倫世さんは違和感を感じているみたいだね。恥ずかしさかな? そういう貴方をためらわせる気持ちは、おかしなものではないですよ。頭のここの部分にグーっとそういう気持ちが集まってくる。集まってきたところで、ほらっ。僕が引っこ抜いちゃった」

 倫世の後頭部の近くで秀輔が右手をグーにして、グッと引っ張りぬくような動きをする。この角度からは倫世には秀輔の手の動きなんて見えない。それでも、そういうジェスチャーをきちんと手を抜かずに行うことで、暗示の一つ一つに説得力が生まれる。トランス状態の被験者には見えないところの施術者の動きも、実は伝わっていることがあると、秀輔は思っている。そして彼は、今日を正念場と見定めて、一つの工程も手を抜かないことを決めていた。

「違和感や恥ずかしいという気持ち、疑問や抵抗する気持ちが全部まとまって、一気に引っこ抜かれちゃいましたよ。もう倫世さんにブレーキをかけるものは何もないです。服を全部脱いで、下着も脱いで、裸になって秀輔先生と向き合う。必ずそうなる」

 秀輔が倫世の両肩に手を当てて、グッと力をこめた。手を離すと、倫世はテキパキと、シャツをまくり上げて頭を抜く。紺のプリーツスカートもするするとファスナーを開け、床に下ろす。華奢な体つきながら、胸やお尻まわりには女性らしい膨らみがあった。ブラジャーを外すと、小ぶりな胸がこぼれ出る。白いショーツも下ろして、脱いだ服をソファーの座面に丁寧に畳んでいく。その間、秀輔はこの可憐な女子中学生の発育途上のヌードをたっぷり観察することが出来た。特に生えそろって間もないと思われる淡いアンダーヘアーと、骨盤のかたちが浮き出やすい、細い腰回りが印象的だった。従順な患者さんがソファーに座りなおすと、先生の入念な診察が始まる。

「倫世さん、まずはこっちを見て。………今度はベロを出してください。ゴメンなさいね、ちょっとベロを触りますよ。口を開けて。はい完了。今度は体を触診させてもらいますね。大事なことですから嫌がったりせずに、先生に任せてください」

 瞼の下側を引っ張って赤い部分を見たり、ベロを触れたりと、綺麗な顔を弄ぶ。一応診察らしい動きをしているので、倫世は従っている。問題はこれからだ。

「………はい………」

 若林倫世が俯いている。クラスで1番の、学年でも屈指の美少女が全裸で秀輔の前に座っている。発育途上のオッパイに触れると、少しビクッと体を後ろに反らす。それでも手を伸ばしてオッパイを捕まえると、倫世は動きを止めて、オッパイと乳首を触れるままの状態で、我慢した。死ぬほど恥ずかしいのだが、これはとても大切な診察なので、仕方がない………。そう思って耐えていた。

「膝を開いてください」

 先生に言われると、倫世はゆっくりと従うが、目に涙が溜まってくる。顔を両手で覆った。

「匂いは普通ですよ」

 先生が顔を倫世の足の間に埋めて、所見を述べる。倫世は顔を隠したまま、頭を左右に振って、恥ずかしさに耐えた。

「これは診察ですから、我慢ですよ。何をされても拒まない。倫世さんのためにとても大切なことです」

 言いながら、倫世のアンダーヘアを寄り分けて、割れ目がグッと開かれる。倫世がうめいた。そして、指が入ってきた時、ショックでついに涙をこぼしてしまった。

「後ろを向いて。背中を見ますよ」

 そういわれて、倫世が少しだけホッとする。背中にチュッと、唇が振れたような感触がした時も、お尻をずいぶんと念入りに撫でられた時も、我慢した。さっきの女の子の大事な部分を男の人に直接触られるよりは、まだ耐えられるという気がした。

「倫世さん。触診が終わりましたよ」

 長い触診がやっと終わって、倫世はホッとして秀輔先生の方を向いて座りなおす。

「倫世さん。貴方はただの男性恐怖症などではありませんね。貴方はごくごく初期ですが、進行中のフタナリ病にかかっていまして、それを自分の体が察知しているから、男性的なものに拒否反応や恐怖を感じているのです。でもこのままフタナリ病を放っておくと、ここからおチンチンが生えてきてしまいますよ」

「えぇっ…………やですっ…………。困りますっ」

 倫世が血の気を失った顔で慌てる。普段大人しい彼女が、思わず大きな声を出した。

「でもなかなか立派なおチンチンだと思いますよ。平均的な男性のサイズよりも大きくて、色も黒い。とてもたくましい巨チンです」

「…………絶対に嫌ですっ。治してくださいっ。先生。お願いですっ」

 ベソをかきながら、全裸の美少女が秀輔にすがりつく。この世の終わりといった絶望の表情をしている倫世が少し可哀想になって、秀輔が安心させる。

「治療は少し特殊なかたちになりますが、根気よく僕について来てくれれば、必ず治りますよ」

 そう言われて、やっと倫世の表情が和らいだ。大きく安堵のため息を吐くと、小ぶりの胸が上下した。

「倫世さん、じゃあ、僕の目をよーく見て」

 あらためて見ると、先生はずいぶんと若かった。倫世と同い年くらい………。そう思った時には、倫世の意識はまた深いところへ沈んでいくところだった。


 目を覚ますと、若林倫世はベッドのある部屋で寝そべっていた。前には秀輔先生と、美人のナースさんが立っていた。

「それじゃあ倫世さん。治療を始めましょう。まずはフタナリ病を止めるには、女性としての喜び、快感を充分に味わって、男性ホルモンの分泌を抑えないといけません。今日はこちらのナースに手伝ってもらいます。いいですね」

「はいっ。先生。患者さんのためなら、何でもしますっ」

 美人のナースさんはとても優しそうな笑顔で、秀輔先生にお辞儀をすると、おもむろに服を脱ぎ始める。びっくりする倫世の腕を秀輔が取る。

「唯香さんの準備を待っている間に、一本目の注射をしますよ。ほとんど痛くないから大丈夫」

 言われると、いつの間にか秀輔先生の手に注射器があることに気がつく。倫世が不安そうに見守る。

「すぐに効果が出て来ると思いますよ」

 チクッとする。

「………病気が、治るんですか?」

 倫世が期待を込めて聞くと、秀輔先生は期待と異なる答えを返してくる。

「いや、これは麻酔効果も入っている、強力な媚薬です」

「………えっ? ……媚薬って…………」

「体に力が入らなくなるけれど、全身が性感帯になって、エッチな刺激に対して物凄く敏感になる。そしてエッチな気持ちが溢れ出て、ヴァージンの貴方でもエロエロに乱れますよ。必ずそうなる」

「そ………そんな…………。私…………ぁぁ…………」

 先生に言われると、確かに薬が効いてきている気がする。手足から力が抜けて、上体をまたベッドに落としてしまう。もう起き上がることは出来なかった。頭がボーっと熱を持って、考えがまとまりにくくなっている。そして何より、下腹部がムズ痒いほど疼いてきた。そこに服を全て脱いだ、美人でスタイルの良いナースさんが覆いかぶさってくる。間近で見ると、女子の倫世もドキドキするほど綺麗な人だった。

「倫世ちゃんって言うんだよね。先生の指示はとっても正確だから、私たちは言われる通りにしていればいいのよ。心配しないでね。私が一生懸命、気持ち良くしてあげるから」

 オデコに優しくキスをしてくる唯香さんという名前のナースさん。手足が痺れて自由がきかなくなっている倫世は、ナースさんがキスを繰り返すのを、目を閉じて受け入れた。キスをされる場所の一つ一つが、熱く痺れる。全身が性感帯になっている。先生の言う通りだった。いやらしいことしか考えられなくなっている。これも薬の効能なのだから、仕方がない………、と、倫世は抵抗を諦めた。

 オッパイを揉むと見せかけて、脇腹を優しく撫でる唯香さん。同時に首筋をねぶるようにキス。女性ならではのねちっこい責め方を20分も続けていくうちに、倫世は喘ぎ声を抑えないようになっていた。小ぶりな乳房の真ん中で乳首の色は濃くなって固く起立している。目は潤み、耳から胸元まで真っ赤になっていた。美人女子大生と美少女中学生の絡みを辛抱強く見守ってきた秀輔が、そろそろ割り込みたい気持ちを抑えられなくなってきた。ズボンとトランクスを脱いでいく。

「唯香さん、そろそろ先生と交代しよう。もう患者さんは2本目の注射の準備が出来ているかな?」

「………あ、はいっ。先生。もうしっかり濡れていますっ。ご覧ください」

 倫世の両足を限界まで開いて、舌で愛撫していた唯香が振り返ると、口の周りがベタベタになっている。職務の責任感に燃えるナースの唯香さんが、倫世の、か弱い割れ目をグッと開く。倫世はもう、何をされても快感としか感じられない体になっているようで、喘ぎ声を裏返らせた。

「じゃあ、倫世ちゃん。ちょっとだけ痛いかもしれないけれど。この2本目のお注射が、病気を治す大事なお薬だから、しっかり体で覚えてね。大丈夫。痛みは一瞬で、あとは快感に変わるから」

 男の人が来る。そう思うと、倫世は痺れる両手両足で後ずさりしようとする。そんな倫世をベッドの横からナースさんが両手で押さえつけて、耳に舌を入れる。倫世はまた、恍惚の世界に引き戻される。細い腰。腰骨のかたちが浮き出やすい華奢な腰回りを、抱え込むように秀輔が持つと、膝に体重を乗せてグッと倫世の体を引き寄せる。同時に勃起したペニスを、火照って濡れた倫世のヴァギナに押し込む。固い膣口に押し入って、抵抗しようとする膜を、裂くように貫いた。倫世が声にならない悲鳴を上げる。その首筋を唯香が舐めると、倫世は切なく悶える。グリっと秀輔がもう一段、奥にモノを突っ込む。

「イッ………………痛いっ………」

 倫世が顔をしかめる。

「大丈夫っ。痛みはすぐに引いて、快感に変わるよ。ほら、僕が一突きするたびに、どんどん気持ち良さに変わる。一突きするたびに快感が倫世の体に刻み込まれる。これが治療なんだよ」

「うぅっ…………ふぅうっ…………んはぁっ……………」

 倫世が溜まらず声を出して悶える。ここでやっと、唯香が倫世の乳首を強く吸い上げる。胸と膣から、快感のエキスが絞り出されて倫世の華奢な体を駆け巡る。

「倫世はこの気持ち良さが忘れられなくなる。セックス療法というこの治療を、体と心の深いところで、求めるようになるよ。………言ってごらん。セックス療法大好き。秀輔先生の治療が大好き、って」

「はぁあああぁ…………。す……き………。んはっ…………。せっくす………りょうほう………、大好きっ。………ふぁあああっん、秀輔………せんせいの…………ぅあっ………………。治療が…………、大好きっ」

 まともな考えがまとまらない。快感の波しぶきに洗われながら、倫世は先生に求められたことを何でも言った。その言葉は水に落ちた和紙に水が染みるように、抗いようもなく倫世の深層意識に染み渡り、切り離せないものになっていく。

「イキそうだよ………、あ、もうイッてた。………ごめん。倫世のナカにたっぷりと2本目のお注射のお薬が注ぎこまれたね。これが、君のフタナリ病を治してくれる、ありがたい薬。この注射液を定期的に倫世の粘膜から子宮まで染み込ませていけば、倫世の病気は見る間に完治に近づいていくんだよ」

「はぁ………………。ふう………………。……………ありがとうございます………先生」

 倫世が上気した顔、潤んだ目で秀輔にお礼を繰り返す。秀輔はクラスで一番の美少女の処女を頂いた快感に酔う。中学生の秀輔にとって、美人女子大生たちを1人ずつ落としていくのも快感だった。教室という同じ空間を共有しているクラスメイトのヴァージンを貰うというのは、また別の種類の達成感だった。


「よく聞いてね。倫世ちゃん。今から言うことを君は目が覚めたら思い出すことは出来ない。今日うちであったことと一緒に、心の表面からは綺麗に忘れてしまう。それでも僕の暗示はすべて貴方の深層意識に記憶されて、君にとっての絶対の真実になるよ。いいね?」

「…………はい………」

 セーラー服を着ると、いつもの美少女に戻ったようだった。綺麗な顔の造形だけではなくて、綺麗な人としてのオーラを持っている。そう感じられた。

「君のフタナリ病のことは、他の誰にも知られたくないよね。だから僕らの関係のことも、他の人には知られないようにしよう。でも君の秘密を知っている僕は、君にとってたった一人の特別な存在。何でも打ち明けて、受け入れて、心の距離を近づけよう」

「………はい………。打ち明けます………。受け入れます………。………なんでも」

「そう。2人で頑張って、君のフタナリ病の完治のために戦うんだ。まず君は、凄く疲れていたり、忙しかったり、体の負担になるような日を除いて、出来るだけ毎日、オナニーをするんだよ。その時は、クリトリスを直に撫でながら、「君はおチンチンじゃない。クリトリスだよ」と何度も呼びかけてあげるんだ。そうやって、自分の体のフタナリ化を予防しましょう」

「………はい………。オナニー………。呼びかけ…………。……毎日…………」

「経過は僕が直接、君を診察して確かめるよ。だから学校にいてもどこにいても、僕が『診察するよ』と言ったら、君はそれを受け入れて、全身や……、特にアソコ、オッパイやお尻など、触診が必要なところを僕に差し出す。僕も出来るだけ2人きりになれる場所を探すけれど、最悪、どんな場所であろうとも、他に誰が一緒にいようとも、僕の指示があったら、優先するのは診察だよ。わかったね」

 倫世がコクリと頷く。トランス状態にある時の方が、この美しい造形は際立つようにさえ思えてくる。高い鼻を挟んで、顔が完全に左右対称になっているように見える。

「安全日は僕に知らせてね。集中的にセックス療法を行って、早く君を健康で、病気一つない体にして、………あとは健全にエッチな女の子にするのが、僕の使命かな。………いや、すっごくエッチになるのが、君の使命なんだ。そうすれば、君の憧れの状態にも近づける」

「すごくエッチ………私の使命…………。………私の………憧れ? …………」

 ここで秀輔は倫世の頬を両手で包み込む。両目をしっかり彼女の呆けた目に合わせた。

「そうだよ。倫世ちゃん。君が心の底で身悶えするほど憧れているのは、ここにいる唯香さん。………唯香さんのように、いつでも催眠状態で僕の自由になるペット。催ペットだよ。………言ってごらん。憧れは催ペットって」

「私の………憧れは…………。催ペット…………です………」


 倫世の男性恐怖症と、進路についての悩み。2つ同時に解決出来そうだった。



。。。




「倫世ちゃん、シュー君とは最近どうなの? ………よくここのおうちにも来てくれるから、お付き合い始めたのかな?」

 唯香さんが少し悪戯っぽい笑顔で、質問する。倫世は顔を赤くする。奥手な彼女にとっては非常に苦手な話題なのだが、倫世にとっては理想の女性ともいえる、唯香さんとの会話だから、途切れさせたくはない。精一杯誠実に、言葉を選んで答える。

「あの………お付き合いとかじゃ無いです。私、昔に男の人と色々あって………。そういうのも、ちょっと怖いんです。秀輔君とは、治療にお付き合いしてもらっているだけです。彼、私の主治医なので。………あ、これ、秘密ですよ。唯香さんだからお話してるんですから」

「治療のお話は私もシュー君から、ちょっと聞いた。………っていうか、私もかかわったような気すらするんだけど………。あんまり覚えてないんだけどね。………とにかく、早く良くなるといいわね。けど、治療にはけっこう、濃密なスキンシップが必要って、シュー君も言ってたけれど、倫世ちゃんは嫌じゃない?」

 隣にいる唯香さんの顔を至近距離で見ると、改めて綺麗で優しそうな顔立ちに、ウットリしてしまう。倫世の理想の女性だった。

「それは、私のためにしてくれているんで、………ありがたいと思ってます。恥ずかしいは恥ずかしいけど………」

「シュー君も熱心に治療に励んでるみたいだよね。やっぱり、倫世ちゃんに気があるのかもしれないよ。倫世ちゃんは、シュー君のこと、どう思ってるのかしら?」

 倫世のもとは白い肌が、ピンクから赤に変わる。

「え………。そんな………。治療の先生と思ってるから、オナニーの結果を報告したり、自撮り写真を送ったりしてるし、休み時間に恥ずかしいところを触られたり、放課後にセックス療法とかも、出来てるんですけど………。恋愛対象として見ちゃったら…………。急に色々、恥ずかしすぎ…………。やっぱり、恥ずかしいです。明日から、胸の感度チェックとか、検尿とか、これから、どんな顔で見てもらったらいいのか、わからなくなっちゃいますっ」

「うふふふ。恥ずかしいよね………。青春だよ、それも。……でも…………もし、ね。……もし、私とコー君がこのままお付き合い続いていって、倫世ちゃんがシュー君とくっついたりしたら、私たち、姉妹みたいな関係になるね」

「わーっ。それは嬉しいっ。私、一人っ子だし、唯香さんみたいなお姉さんがいるのが理想なんですっ。…………うーん。………そのためだけに、秀輔君とお付き合い、考えてみたりして………」

「コーラッ。それは不純でしょっ」

 唯香が冗談めかして笑顔でツッコミを入れる。

「あはは、もちろん冗談ですよ。私、治療以外ではキスもちょっと抵抗あるし、手をつないで外歩くとか………。キャァッ。ちょっと想像するだけで恥ずかしいです。秀輔君は私が信頼出来るたった一人の特別な男子ですけど、進展とかは………まだまだ先の話だと思います」

「そっか………。ま、ゆっくりでいいよね。若いんだし」

 2人が親密な女子トークを続けている間、唯香と倫世は秀輔の暗示で、自分たちの首から下には意識がいかないようになっている。秀輔の姿も、自分たちの状況も、一切気にならないという暗示のせいで、穏やかな恋バナに花を咲かせている。しかし秀輔から見ると、2人の催ペットは、隣り合って、全裸で四つん這い。交互に秀輔からバックで犯されている。途中から秀輔が腰を振るのに疲れてきたので、今は唯香と倫世が、ペニスが入ってきたのを感じると、自動的に腰を振って、秀輔に快感を与えるように指示していた。ふいにイキそうになると、秀輔は唯香のお尻のパチンペチンと叩いたり、倫世のお尻の肉を左右に広げてお尻の穴を剥き出しにしたりして、自分の気をそらして、イクのを我慢する。2人は自分の状況を認識出来ないせいで、快感も疲労感もちょっとした痛みも、すべて首から下に蓄積させるしかない。それらの感覚は、秀輔が射精した後で両手をパチンと叩いた瞬間に、全て彼女たちの全身に解放されることになる。

「もうちょっと我慢しておきたかったけど、………早くてもいいよね。若いんだし………」

 乙女チックな女子トークを邪魔してしまうのは忍びないが、秀輔はこれから巻き起こる狂乱の痴態の予感を楽しみながら、気をやって射精をすると、両手を叩く準備をした。



。。。




「そこのキミッ。シャツをちゃんとズボンに入れなさいっ」

 数学教師の藤津宏美が、廊下を歩きながら、すれ違う生徒の中で身だしなみの乱れているものに、注意をする。お洒落や着崩しに敏感になる年頃というのはわかるが、ちょっとした服装の乱れを許してしまうと、どこまでの学校の風紀は乱れてしまう。宏美の教育方針は、「やって良いとこと、いけないことの線引きを明確にし、一度みんなと約束したルールを破ることは絶対に許さない」というものだった。手心をくわえたり、妥協したりすると、不公平が生まれる。ルックスが良いだけの美人教師と侮ってくる生徒や同僚教師には厳しい叱責を与える。そうすることで宏美は、公平性という、自分が教師として最も大切にしている価値を保ってきた。

「リボンが歪んでいますよっ」

 宏美が指摘すると、女生徒たちも慌てて服装を直す。身だしなみを整えて、姿勢を正して歩き始めると、さっきまでの生徒たちよりも、ずっと品行方正で魅力的な学生に見える。これを宏美は大切にしている。生徒たちの目も自然と輝きを増してくる。………と思ったが、すれ違う生徒たちの視線が、少し変わってきていることを、浩美は不審に思う。目を止めて唖然とした表情で立ち止まる生徒。慌てて目を反らす生徒。なんだか様子がおかしい。宏美は何かが気に入らないと感じていた。まるで彼女自身が、興味の的になっているような………。見世物になっているような………。立ち止まって、唖然とした顔で凝視している男子生徒に、我慢できなくなった宏美が詰め寄った。

「なに? さっきから、変な目で………。みんなどうしたの? ………何か、気になることがあるなら、言いなさい」

 宏美が言うと、男子生徒は気まずそうにしながら、やっとのことで答えた。

「いや……その。藤津先生。なんで、下着を出してるのかなって思って………」

 下を見て、こんどは宏美があっけにとられる。チャコールブラウンのジャケットの下、白いシャツのボタンが上から5つも外れている。シャツの上に響かないようにと選んでいた、カーキ色のワイヤレスブラが、完全に露出してしまっていた。

「やっ………。なんで?」

 宏美が慌ててシャツの裾を交差させて、下着を隠そうとする。本当にそうしようとした。しかし、彼女の両手は、意図したことと逆の動き、残りのボタンが弾け飛ぶ勢いで、シャツを襟元から思いっきり引っ張って開いた。ボタンが飛んで、男子生徒のお腹に当たる。宏美は何か、フォローの言葉を伝えたかったのだが、何も思い浮かばないまま、走り出していた。足が、勝手に動き出していくのだった。

「いやっ…………体が…………なんで? …………いうこと、聞いてくれないっ…………」

 ジャケットを脱ぎ捨て、シャツを破り捨てて、宏美の体が走り続ける。気がつくと階段を降りて1階へ、階段の辺りでワイヤレスブラを放り出し、タイトスカートにも手がかかる。宏美は立ち止まって服を拾い上げ、どこかの教室に逃げ込みたいと思う。それなのに彼女の体は、容赦なくスカートを下ろし、ストッキングを破いて、ショーツまで足首から抜き取ると、カーキ色の地味なショーツを、自分の頭に被せるのだった。いつのまにかパンプスも失っていた彼女は、どうしようもなく廊下を疾走する。

(あぁ………私、教師なのに、校則を破って、廊下を走っちゃってる………。)

 まるで現実逃避をするように自分の唇を噛む。廊下では誰も藤津先生が校則を破って走っていることなど、気にしていなかった。みんな藤津先生が、両手を広げて、オッパイをブルンブルンと揺すりながら、ショーツを頭に被っている以外は全裸で駆け抜けていることに驚いているのだった。

「誰か………私を止めてーぇえええっ」

 悲痛な叫び声を上げる藤津先生。それでもDカップの美人教師が全裸で、オッパイを振り乱しながら全力疾走してくると、生徒も、男性教諭たちも、うまく止めることは出来ない。宏美はついに裸のままで、校舎から飛び出て、運動場へと駆け出してしまった。

「体が………止まってくれないっ………どうして? ………どうしてなの?」

 息も絶え絶えの彼女が、やっと足を止めることが出来たのは、運動場の朝礼台の上。後から多くの生徒や先生たちが追いかけて来る。校舎を見ると、在籍生徒の半分近くが、窓から自分のことを、身を乗り出すようにして見ていた。

「うっ………なに?」

 勝手な動きをする自分の体を恨めしく見ているだけしか出来ない、藤津宏美先生。肩幅に両足を広げると、足首を両手で掴んで前屈する。そしてお尻がまるで男を誘うかのようにいやらしく円を描く。自分の体の動きながら、宏美は自分で悲しくなるくらい品のない、はしたない動きで、ぱっくり開いた性器を晒していた。そのまま消え去りたい。悪夢なら今すぐ覚めて欲しいと宏美がどれほど願っても、近づく男子生徒や同僚教師たちの足音は近づいてくるのだった。

「藤津先生。………俺らに散々いっておいて、これ、風紀を守るどころの恰好じゃないでしょ」

「先生、俺らを誘ってるんですか?」

「藤津先生。どうしたんです? すぐに保健室へ…………。……行かないんですか? ………どうしたんですか?」

「いやぁぁああ。体が勝手にこうなるんですっ。私がしたいんじゃないんですっ」

「先生がこんなに誘ってくるんなら、やっちゃおうぜ」

「俺からだっ」

「俺が先だっ」

「ひぃいいいいっ、やめなさいっ…………やめてよぉおおおおっ」

 くるくる回って誘っていたお尻が、男子生徒に掴まれた瞬間。待ってましたとばかりに卑猥に前後のグラインドに変わる。慌ててズボンとパンツを下ろした男子生徒が無遠慮にズボッと後ろから入れてくる。信じられない快感。宏美は嫌悪と被虐的な快感に打ちのめされて、泣きわめく。それでも自分の腰の動きは止まってくれない。痺れるような快楽も際限なく押し寄せる。

「藤津先生。………真面目な方だと思っていたのですが、貴方にはガッカリです」

 いつの間にか、目の前には校長がいた。不良生徒にハメられて喘ぎ狂っている自分を、心底見下している目だ。

「これならいっそのこと、我々も加わって、順番に犯してしまった方が、まだ当校のケジメになると思いませんか?」

 教頭が宏美を犯す男子生徒たちの列に加わるのが見えた。宏美は泣きじゃくりながら、押し寄せるエクスタシーの雪崩によがり狂う。気がつくとカメラが回っている。宏美をレイプする男たちの列には、卒業生たちや、宏美の親戚、そして同僚や恩師たちも並んでいるではないか。

「こんなの、いやぁあああああああああああっ」

 暴力的なオルガズムに意識を蹂躙されて、宏美がイキ狂う。涎と涙と鼻水でグシャグシャになった彼女は、奇妙な解放感と陶酔の中で漂っていた。


。。



「凄いね、宏美先生。………五感を操作して、シミュレーションしてみただけだけど、さっきからイキッぱなしで、こっちに帰ってきてくれないよ」

 秀輔は、シミュレーションの場所として兄貴の部屋を選んでおいて本当に良かったと思った。孝輔のベッドが、まるで洪水に襲われたかのように、潮でグショグショになっている。暗示で幻覚を見せたところ、学校一番と噂される美人教師の藤津宏美先生は、秀輔の予想を超えてよがり狂った。

「これ………、大丈夫そうだったらシミュレーション後に現実でも試してみようと思ってたんだけど、もう再現の必要がないくらい、先生、イキすぎちゃったね」

 秀輔がボンヤリした感想を述べていると、隣で横でプルプルと震えていた唯香さんが、ついに我慢の限界に達する。

「ご主人様っ。………こんなの、絶対に駄目ですっ。こんなこと、現実で再現しちゃったら、先生の人生を完全に狂わせちゃいますっ」

「………いやぁ………。別にそこまでしたい訳じゃないんだけど。……ただその、得体のしれないなにかに動かされていく恐怖とか、レイプされることへの恐怖とか、泣き叫ぶ美人とか………。いつも厳しい藤津先生にちょっと試させてもらえればって、思って…………ね」

 秀輔が言い訳がましい笑みを見せると、唯香さんは部屋のローテーブルをドンっと両手で叩いた。

「そんなの、見たがるのなんて、人でなしのド変態だけですっ。絶対に駄目ですーぅっ」

 普段は温厚な唯香さんの爆発を見て、他の催ペットたちも言葉を失っている。秀輔が目をやると、宏美先生はまだ、泡を吹きながらイっていた。

「宏美先生って………。もしかしたら、意外とこういうドMっぽい暗示にハマるのかも。………ショック療法ってあるしね………。男性恐怖症の子が、ショック療法でエロエロ女子に………とか」

 言い訳がましく言っている秀輔のお尻を、ギュッとつねる指がある。「イテッ」と悲鳴を上げた秀輔が振り返ると、華奢な美少女が全裸で不敵に笑っていた。美貌が際立つ笑顔だが、こめかみがピクピクと震えている。

「ご主人様。それって誰のことでしょうか? くわしく教えて頂けますか?」

「い………いや………。例えとして言ってみただけだよ………。あはは……は」

 女の人は強い………。何人もの催ペットを抱えた今、改めて秀輔は実感していた。

 
 


 

 

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