ねこのみゃー


 

 

四ヶ月後(後編)


「二人とも凄いいきっぷりね」

 たま姉ちゃんが頭上で楽しそうに言う。その声に見上げると、みゃーがたま姉ちゃんの腕の中で気持ちよさそうにぐったりとしていた。その体は時折思い出したかのようにぴくっと震え、ひくひくと蠢くあそこからはとろとろと僕の精子を零していた。

「みゃー・・・大丈夫?」
「大丈夫。気持ちよすぎて動けないだけだから。意識が朦朧とはしてるみたいだけど、気絶してるわけでもないみたいだし、お風呂に入れておきましょ」

 そう言ってたま姉ちゃんはみゃーを浴槽へと浸からせる。たま姉ちゃんの手が離れる時、みゃーがぶるっと身を捩らせた。

「ん・・・ぅぅ・・・」

 そんなみゃーの反応にたま姉ちゃんはふふっと優しげな笑みを浮かべる。しかし、その後僕の砲へと振り向いた瞬間にはその笑みは妙に楽しそうなモノへと変わっていた。

「さて、ミケ君」
「な、なに・・・」

 たま姉ちゃんの笑みに言い知れない悪寒を感じ、後ずさりをしようとしたけど、僕の背中は既に壁にぶつかっていた。

「ミケ君のそれ、まだ元気なんだけど」
「えっ!?」

 たま姉ちゃんの言葉に僕は慌てて自分のあそこを見る。あそこはたま姉ちゃんの言う通り、力一杯反り返っていて、まだまだ元気だとアピールしていた。

「なんで!?」

 みゃーにあれだけ盛大に出したというのに、僕のあそこは全く力を失っていない。それどころか、もっと出させろと言わんばかりにはち切れんばかりに硬くなっている。そんな今までにない事態に僕は吃驚していた。

「ふふ、元気ね。ミケ君。みゃーにあれだけ出したのに。それとも、そんなにお姉ちゃんが魅力的かな?」
「ちょ、たま姉ちゃんっ」

 たま姉ちゃんはふふっと笑いながら、腰を曲げて僕へと顔を近づける。アイドルにだって負けないくらいに美人なたま姉ちゃんに迫られて、僕は顔が熱くなるのを感じた。

「なーんて、ね♪」
「え・・・?」

 突然のたま姉ちゃんの言葉。その意味がわからずに呆然としている僕にたま姉ちゃんは言葉を続けた。

「ねえミケ君、媚薬って知ってる?」
「び・・・やく?」

 聞き慣れない単語をたま姉ちゃんは口にする。その意味がよくわからず、僕はたま姉ちゃんへと問い返した。

「そう、媚薬・・・ん〜、知らないか」
「座薬なら・・・」
「あははっ。座薬、座薬ね。それ、いいわ。今度、エリカさんに言ってみよう」
「え・・・と・・・たま姉ちゃん?」

 そんなにツボにはまったのか突然笑い出したたま姉ちゃんに吃驚して、声を掛けてみる。するとたま姉ちゃんはすぐに気がつき、その場にしゃがみ込んで僕へと向き直る。その豊満な胸は足と髪で隠れたけれども、たま姉ちゃんのあそこは何も隠すものもなく目の前に晒された。
 みゃーとは違うあそこは髪の毛とは違う真っ黒な毛が覆っている。そんなたま姉ちゃんのあそこに僕は慌てて顔を背けた。

「そうそう、媚薬媚薬。媚薬って、結構色んなのに出てるんだけど・・・って、どうしたのミケ君♪」
「た、たま姉ちゃんっ!? 前っ、前っ」

 早く隠してっ!

「前? 前がどうしたの? ひょっとしてミケ君、見られて恥ずかしいの? あれだけみゃーに入れてたのに」
「そうじゃなくてっ!?」

 たま姉ちゃんわかっててやってるでしょっ!

「ふふ、ミケ君可愛い」
「たま姉ちゃんっ!」
「はいはい・・・よいしょっと。これで良いかな? ミケ君?」

 そんなたま姉ちゃんの声に僕は恐る恐る目を戻す。けど、戻した視界の中でたま姉ちゃんはさっきと何も変わっていなかった。

「たま姉ちゃんっ!!」
「ふふふっ」

 僕は顔を背けつつ、たま姉ちゃんに抗議の声を上げる。そんな僕の姿にたま姉ちゃんは楽しそうに笑っていた。

「もう、これで隠してよっ!」

 ふっと目に入ったタオルをひっつかみ、たま姉ちゃんへと突き出す。

「えー。めんどくさい」
「たま姉ちゃんっ!!」
「はいはい」

 なんか渋り出すたま姉ちゃんに無理矢理タオルを押しつけ、露わになっている部分をなんとか隠させた。任務完了とばかりに一息吐いた僕にたま姉ちゃんはさっきの続きを話し始めた。

「それでね、ミケ君。媚薬って辞書にも載ってるんだよ。あとはエッチな漫画とか小説とか」

 辞書はともかくエロ漫画とかエロ小説とかどうしてたま姉ちゃんが知ってるんだろう。見たの?

「でね、扱われ方は大きく二つに分けられてね、惚れ薬と発情される薬なんだけど、現実的にはちょっとかゆくさせたり、エッチな気分にさせるくらいの効果しかないの」

 っていうか、何でこんな話になってるの?
 僕は何となく話の流れに嫌な感じを感じた。

「ね、これ、なーんだっ」

 たま姉ちゃんはぱっと手のひらを向けたかと思うと、くるりと手を返し、次の瞬間にはその手に小さな小瓶を持っていた。
 え、今何したの? 手品?
 突然現れた小瓶に吃驚しながらそれを見る。小瓶とは言っても容器はガラスではなく、プラスチック、目薬みたいな容器に無色透明の液体が入っていた。

「たま姉ちゃん・・・それって・・・」

 突然出てきた物体に僕は思わず問い返す。すると、たま姉ちゃんはふふっと楽しそうに笑った。

「そう、媚薬♪ でもね、これは市販されてる物じゃなくて、知り合いの才媛ティストが作った飲んで良し、塗って良し、嗅いで良しの万能媚薬なんだ。効果も市販されてる物なんか比べものにならないんだから」

 そして、たま姉ちゃんはくすっと笑い、にやりと僕を見る。その笑みに嫌な予感を感じた。

「たま姉ちゃん・・・まさか・・・」
「これをさっきミケ君の飲んだお水に入れたって言ったらどうする?」
「なっ!?」

 さっきの水って、あれか!
 たま姉ちゃんの爆弾発言にさっき飲んだ水を思い浮かべる。
 ってことは。

「これはたま姉ちゃんのせいじゃないかっ」
「ふふ、当たり〜」

 たま姉ちゃんは僕の声に楽しそうに笑い、はらりとタオルを落とした。再び、均整の取れたたま姉ちゃんの肢体が曝される。先程までお風呂に浸かっていたたま姉ちゃんの肌は水滴が照明を反射させ、その綺麗な体をより艶やかに彩っていた。
 僕はたま姉ちゃんに見とれ、一瞬呆然とする。その隙間を縫ってたま姉ちゃんはずいっと上半身を寄せてきた。

「たっ、たま姉ちゃん!?」

 その行動に僕は慌てて身を離す。だけど、そこは狭い御風呂場の中。横にずれてもすぐに壁にぶち当たった。たま姉ちゃんはゆっくりと僕の方へと向きを変える。その動きは獲物を捕らえた肉食獣のようで、たま姉ちゃんがまるで豹か虎の様に思えた。

「だからね、ミケ君の相手、してあげる」

 そう言ってたま姉ちゃんは身を低くし、上半身を僕の下半身に擦りつける。そして、僕を見上げるとふふっと妖艶に笑った。

「みゃーじゃこう言う事は出来ないでしょ?」

 たま姉ちゃんはそう言うと、おっぱいを寄せて僕のあそこを挟み込む。ふにっと柔らかい圧迫感が僕のあそこを襲う。あのたま姉ちゃんの胸に包まれているという事実だけで、僕のあそこは更に力を入れてしまった。

「ふふ、ミケ君の此処、凄く元気ね」

 そう言ってたま姉ちゃんはゆっくりと体を上下させる。僕のあそこに絡みついたままの精子やみゃーの体液が滑りを良くし、ぬるぬると何とも言えない快感を僕に伝えてきた。

「ぁっ、たま姉ちゃんっ」

 ぞわぞわと寒気が走る。たま姉ちゃんはそんな僕の震えを敏感に感じ取って、くすと笑みを浮かべた。

「まだまだ、これからだよ。ミケ君」

 たま姉ちゃんの言葉通りに僕に伝わる快感が変化する。たま姉ちゃんが体の動きをちょっと変えただけで、ゆっくりとしたぬるま湯のような快感から水風呂に放り込まれたかのような鋭角の快感が僕のあそこから全身へと伝わった。
 びくっと僕の体が震える。その震えを感じ取り、たま姉ちゃんは楽しそうに笑っていた。

「ぅぁっ・・・くぅ・・・た、まねえっ・・・ちゃんっ」
「ふふ、ミケ君のモノがびくびくと動いてる。もっともっと気持ちよくしてあげるね」

 縦に動いたり、前後に動いたり、圧迫を強くしたりとたま姉ちゃんは様々な動きを見せる。その動きに連動して色んな快感が僕の体を伝ってくる。その快感にギリッと歯を食いしばり、僕は必死に耐えていた。

「ミケ君。出しちゃっても良いのに」
「そんっ・・・なぁ・・・できっ、ないよぉっ」

 だって、たま姉ちゃんはたま姉ちゃんじゃないか。凄い綺麗でドキドキするけどたま姉ちゃんはみゃーじゃない。僕はみゃーの彼氏なんだし、たま姉ちゃんはみゃーの姉じゃないか。そんな事して、後でみゃーに何されるかわからないって言うのもあるけど、それ以上にみゃーに悪い。

「ふふ、本当、ミケ君ってば可愛い」

 だけど、そんな僕の抵抗などお構いなしにたま姉ちゃんはふにふにと刺激を与えてくる。柔らかな刺激は僕にいっそうの快感を与え、ゾクゾクと僕の全身を震わせた。

「ミケ君の我慢、どれだけ保つかなぁ〜?」

 たま姉ちゃんが楽しそうに言った直後、僕のあそこの先におっぱいとは違う、鋭角の刺激が走る。驚いてたま姉ちゃんを見ると、事もあろうにたま姉ちゃんは僕のあそこをぺろりと舐めていた。

「ぅぁっ・・・ま姉ちゃんぅっ・・・」

 ビクンとあまりの快感に腰が引ける。だけど、後ろは既に壁だというのもあるし、たま姉ちゃんが簡単に逃がしてくれるわけもなかった。何度もたま姉ちゃんの体が上下し、その度に僕の体に快感が走る。その激しい快感に僕の体は痺れたように動けず、ただ、どくんどくんと心臓が激しくなるのを聞くだけだった。

「れろ・・・めろ・・・ほら、ミケ君のがどんどん大きくなってく。」

 先をくるむように舐めてきたかと思うと、先の先をちょんちょんとつつくように舌を動かす。もちろんその間、おっぱいは僕のあそこを挟み込み、ゆっくりと動いていく。そんなたま姉ちゃんの動き、そしてちらりと僕を見る妖艶な表情に全身を走る快感があそこへと集まってきた。

「く・・・・ぅ・・・やめぇ・・・・だぁ・・・くっ」

 ぎりぎりと歯を食いしばり、必死に快感に耐える。ぎゅっと目も閉じて耐えている僕の耳にたま姉ちゃんの楽しそうな声が聞こえてきた。

「もうちょっとだね。ミケ君。じゃあ、もっと気持ちよくしてあげる」

 そして、舌が付いたり離れたりする度にちょっとだけ冷たい空気を感じていた先が、熱い空気に包まれた。先の根本。おっぱいに挟まれている所と先っぽの間の辺りがおっぱいのようでそれでいて細い何かで包まれる。さっきまでとは違う動き、違う感覚に薄目を開けてたま姉ちゃんを見ると、たま姉ちゃんは僕の先を咥えていた。

「ふふっ」

 僕と目があったたま姉ちゃんが楽しそうに笑い、声の代わりに息が漏れる。もうそれだけで出してしまいそうになるが、僕は必死に耐える。だけど、そんな僕の我慢を嘲笑うかのようにたま姉ちゃんは頭を動かし始めた。

「ん・・・む・・・あむぅ・・・・じゅぅ・・・」

 あのたま姉ちゃんが僕のあそこを咥えている。それだけで目眩がしそうな程の倒錯感を感じさせるのに、たま姉ちゃんが頭を動かす度に物凄い快感が僕の体に走る。ふふっと咥えながら笑みを浮かべるたま姉ちゃんは恐ろしく妖艶だった。

「くぅ・・・あ・・・たまぁ・・・姉ちゃんぅ・・・」

 たま姉ちゃんは僕の動きを見ながら深く感じさせたり、浅く痺れさせたりと変幻自在の舌使いで僕の快感をコントロールしていく。その動きに翻弄され、僕の体はイキそうでイケない状態を維持され、際限ない快感を与えられた。

「ふぅ・・・んっ、ちゅぅ・・・れろ・・・」

 びくびくと震える体はたま姉ちゃんに僕が感じている快感を伝え、たま姉ちゃんの動きを導いていく。たま姉ちゃんの舌が僕の敏感な所をべろりと撫で、それがまた僕の体を震わせた。
 たま姉ちゃんはふふっと笑いながらも口を離さず、更に僕のあそこを刺激してくる。ぞわっと走る快感に僕は必死に歯を食いしばって耐えていた。

「くぁぅっ・・・・」

 熱い口内でたま姉ちゃんの舌が僕のあそこの先をつつく。際限のない快感は僕の頭を灼き、真っ白にしていく。既に僕は条件反射的に快感に抵抗していて、なんで抵抗しているのかわからなくなっていた。
 たま姉ちゃんの舌の動きにびくんと体が震える。ぞわぞわと寒気にも似た快感が腰からあそこへと集まってきた。兎に角出すまいと僕はぎりぎりと歯を食いしばる。そんな僕の限界を見て取ったのか、たま姉ちゃんが急に息を吸い込み始めた。

「ずずっ、じゅぅぅぅぅぅっ」
「ぅあぁぁぁぁっ」

 突然変化した刺激に僕はあっという間に抵抗を決壊させられた。一気に溢れ出た精子はいつの間にか口を離していたたま姉ちゃんの顔へと降りかかる。その様を完全に真っ白にさせられた僕は呆然と眺めているだけだった。
 びくんびくんとあそこが震え、一通り精子を出し切る。そのシャワーを浴びたたま姉ちゃんは綺麗な金髪やきめ細やかな肌に白の斑模様を装飾し妖艶に笑っていた。

「ふふ、いっぱい出たね。ミケ君」

 そう言ってたま姉ちゃんはつんと僕のあそこをつついてから体を起こす。お風呂場の柔らかな光を背中に受け、たま姉ちゃんの体は柔らかな影を落とした。その姿は寒気がするほど綺麗で、女神というのはこういうものなのかもとぼうっとした頭で考える。
 でも、女神は女神でもそれは淫蕩の女神、愛の女神だった。

「でも、まだミケ君のは満足しきれていないみたいね」

 まだまだ力を失わない僕のあそこを見て、ふふっと蠱惑的な笑みを浮かべる。そして、片手を自分のあそこへと宛がい、そっと押し開いた。影になっているのでちょっと見にくいけど、そこからとろとろと液体が零れているのが見て取れる。

「ふふ、私もみゃーにあてられてね」

 たま姉ちゃんはくすりと笑うと先程の瓶の時と同じように手を返す。すると、次の瞬間にはたま姉ちゃんの指の間にコンドームの袋が挟まれていた。

「本番、したくなっちゃった♪」

 その袋をピッと破くと、中に入っているゴムを僕のあそこへと着けて僕の上へと跨る。片方の手で自分の、もう片方の手で僕のあそこを掴み、つぷと自分の中へと導いた。びくんと僕のあそこが震える間もなくずぶずぶとたま姉ちゃんのあそこへと呑み込まれていく。

「ぁぁぅぅっ・・・たまっねえちゃんぅ・・・っ」

 みゃーの中も気持ちよかったけれど、たま姉ちゃんのあそこは桁が違った。入口はキュッキュと締め付け、中はうねうねと撫で上げる。そして奥はざらざらと刺激を与え、僕のあそこへと出せと命令してきた。
 あまりの快感にぼうっとしていた頭が更に真っ白になる。

「ふふ、ミケ君のが中で暴れてる」

 たま姉ちゃんは僕の覆い被さるように上体を傾け、手を僕の後ろの壁へとつく。そして、気持ちよさそうに笑いながらゆっくりと腰を動かしていった。
 ずちゅ、ずちゅ、と水っぽい音が響き、たま姉ちゃんの体が僕の目の前で動いていく。形の良いおっぱいがぷるぷると動き、はあと熱っぽい吐息がたま姉ちゃんから零れた。

「ミケ君の・・・おっきいね」
「たっ、まぁ姉っ・・・ちゃんぅ」

 たま姉ちゃんがくすりと笑う。その途端、きゅっとたま姉ちゃんの中が締まり、僕のあそこを刺激してくる。ゾワッと僕の体に快感が走り、それと連動して僕のあそこがビクンと震えた。その反動でこつんとたま姉ちゃんの奥へと当たる。ぷるっとたま姉ちゃんの体が震え、それが良かったのかたま姉ちゃんはにこりと笑った。

「そぅ、いいよ、ミケ君。もっと感じさせて」

 たま姉ちゃんははぁと吐息を漏らしながら、ゆっくりと上下に動いていく。僕はと言うと、そんなたま姉ちゃんのエッチな姿をまだ上手く動かせない体で呆然と見上げているだけだった。

「ふっ、んっ、ふっ、んっ・・・」

 たま姉ちゃんはかくんと頭を下げる。僕とたま姉ちゃんの顔が近くなり、たま姉ちゃんの長い髪の毛が一房、僕の顔へと垂れてきた。はあはあと零れる吐息が僕の顔にかかり、たま姉ちゃんの表情が変わるのが間近に見える。

「んっ・・・んぅ・・・・はぁっ・・・ふぅ・・・っ」

 たま姉ちゃんから漏れる息に熱っぽいモノが混ざった。たま姉ちゃんの綺麗な眉毛がハの字を描く。いつも綺麗なたま姉ちゃんの顔が気持ちよさそうに歪んでいく。その貌はさっきのみゃーによく似ていて、流石に姉妹と考えるのと同時に僕は自分の顔が熱くなるのを感じた。
 たま姉ちゃんから伝わる刺激が僕の頭を灼いていく。みゃーに悪いと思いながらも僕は目の前でいやらしく動くたま姉ちゃんから目を反らせずにいた。

「はぁっ・・・ぃぃ・・・よぉっ・・・ミケくぅん・・・」

 たま姉ちゃんの身体がぷるぷると震え、零れる声に甘い物が混ざる。その声は僕の頭を痺れさせ、たま姉ちゃんから与えられる快感が僕の頭を真っ白に染めていった。
 ゾクソクと快感が走る。たま姉ちゃんの中がきゅっとしまり、うねうねと僕のあそこを撫で上げていった。

「ぅっ・・・・くぅ」

 圧倒的な快感が僕のあそこから溢れでそうになり、慌ててギリと歯を噛みしめる。僕のそんな姿が楽しかったのか、たま姉ちゃんは体の動きを速くしていった。

「はっ、あっ、んっ、ふっ・・・」

 たま姉ちゃんの貌も快感に染まっていく。水っぽい音はどんどん早く、大きくなり、ぐちゃぐちゃとお風呂場に響き、それに呼応するようにたま姉ちゃんの体の震えも多く、激しくなっていった。
 もちろん、僕に伝わってくる快感も激しくなる。僕はわき上がってくる衝動に必死に耐え、早くこれが終わるように祈っていた。

「あっ、んんぅっ、くっ、ふぁあっ」

 こつんとたま姉ちゃんのあそこの奥に僕のあそこがぶつかる。その瞬間、ビクンとたま姉ちゃんの体が大きく震え、僕のあそこをギュッと絞った。物凄い快感が僕の中へと溢れていく。

「たっ、たまっ、姉ちゃんっ!」

 ゾクゾクと溢れ出しそうな快感の中、僕は必死にたま姉ちゃんへと叫ぶ。たま姉ちゃんは僕の叫びを受けて、余計に体の動きを速くした。ハアハアと甘い吐息を漏らしながらたま姉ちゃんは快感に蕩けた貌を僕に向け、エッチに笑う。

「いいっ、いいよっ。一緒に、イこうっ」

 そう言って、たま姉ちゃんは僕の上に体を下ろした。ずん、と深くたま姉ちゃんのあそこと僕のあそこが繋がる。ゴリッと僕のあそこがたま姉ちゃんのあそこの奥深くを抉り、そのお返しにたま姉ちゃんのあそこは僕のあそこをぎゅぅっと締め付けた。

「たっまぁっねえっ、ちゃんんぅっ!」
「ミ、ケっ、んんんぅぅぅぅっ!!」

 たま姉ちゃんは前屈みだった上体を大きく仰け反らす。そして僕はぶるぶると震えるたま姉ちゃんの中にあそこを入れたまま精子を一気に吐き出した。びくんびくんと僕のあそこが震え、たま姉ちゃんも一緒に震える。
 がくんと僕とたま姉ちゃんの体から力が脱けた。









「ほら、お姉ちゃんはもう動けない」









 その瞬間にたま姉ちゃんよりもやや甲高い声がお風呂場に響いて、後ろに崩れ落ちるたま姉ちゃんを支える。

「みゃ・・・・ぁ・・・・?」

 はあはあと朦朧とする視界の中で僕はたま姉ちゃんを後ろから抱きしめるみゃーを見た。みゃーはちらりと僕を見ると、ふふとたま姉ちゃんみたいな笑みを浮かべて、たま姉ちゃんへと語りかけていく。

「ほら、こうしていくと気持ちよくなっていく。とてもとても気持ちいい。お姉ちゃんはとても気持ちよくなっていく」
「みゃ・・・みゃー・・・」

 みゃーにふにふにと胸を揉まれて、たま姉ちゃんが弱々しく声を漏らす。そんなたま姉ちゃんにみゃーは楽しそうな笑みを返した。

「ミケ、ゆっくり動いて」
「あ、うん・・・」

 みゃーに言われた通り、たま姉ちゃんの中で動く。ゆっくりも何も、体勢的に少ししか動けなかった。それでもいいのか、それがいいのか、みゃーは満足そうに目を細めると、たま姉ちゃんへと語り続ける。

「ほら、どんどん気持ちよくなっていく。気持ちよさがお姉ちゃんの中へと溢れて何も考えられなくなっていく。さあ、お姉ちゃん。気持ちよさをしっかり感じて。感じていくとどんどん体から力が脱けていく。ほら、ゆっくりとお姉ちゃんの瞼が閉じていく。でも、とても気持ちいい。逆らおうとは思わない。」
「ぁぁ・・・・」

 たま姉ちゃんはだらりとみゃーに体を預ける。その瞳は安らかに閉じていて、微かに開かれた口からははあはあと小刻みに熱い息が零れていた。

「とても気持ちいいね。でももっともっと気持ちよくなれるよ。ほら、もっと素直にミケを感じて・・・」
「はぁ・・・・ぅんぅっ・・・・ぁ・・・ぅ・・・・ん・・・」

 たま姉ちゃんのあそこがひくひくと僕のあそこを刺激してくる。だけど、それは先程と比べて弱々しいもので、ゆっくりと撫でられているような柔らかい刺激を与えてきた。

「ね、とても気持ちいいでしょ? もっともっと感じて。お姉ちゃんは感じれば感じるほど深く深く落ちていく。それがとても気持ちよくて、お姉ちゃんはもっと感じたくなる」
「ぁ・・・・ぅ・・・・・ん・・・・・」

 みゃーの言葉にたま姉ちゃんは身じろぎする。その表情はとても気持ちよさそうだった。

「そうどんどん気持ちよくなっていく。あたしの言葉を聞いていると気持ちよくて仕方がない。もっともっと、あたしの声を聞きたくなるよ。さあ、お姉ちゃん、これから三十数えるよ。一つ数える度にお姉ちゃんはもっともっと深い所へと落ちていく。沈んでいくよ。ひとつ・・・ふたつ・・・みっつ・・・よっつ・・・」

 みゃーは僕の腰の動きに合わせて数を数えていく。たま姉ちゃんは時折ひくっ、ひくっと震えながらみゃーの言葉を受け入れていった。

「・・・ここのつ・・・・とお・・・・ほら、とても気持ちいい・・・じゅういち・・・じゅうに・・・じゅうさん・・・」
「は・・・ぁっ・・・・ぅ・・・ぁ・・・ふ・・・ぅ・・・」

 みゃーは数を数えながらたま姉ちゃんの体を撫でていく。たま姉ちゃんの口から溜息のような喘ぎ声のようなよくわからない音が零れた。

「にじゅうろく・・・にじゅうなな・・・にじゅうはち・・・にじゅうきゅう・・・さんじゅう。はい、お姉ちゃんはとてもとても深い所へと沈んでしまった。ミケ、もう良いよ」

 みゃーの言葉に僕はたま姉ちゃんからあそこを引き抜く。その瞬間、ぴくんっとたま姉ちゃんの体が動いた。何とか重なり合う状態から、体を引き抜く。僕はふらふらとする体で立ち上がり、浴槽の縁へと座った。
 その間にもみゃーの声が優しげにたま姉ちゃんへとかけられていく。

「そこはお姉ちゃんの心の奥。聞こえてくる声はお姉ちゃんの心の声。全て、お姉ちゃんの望んだ事。だから、どんな事でも従ってしまうし、どんなに嫌でも逆らう事は出来ない」
「ちょ、ちょっと、みゃー」

 なんか物騒な事を言い出すみゃーに声を掛ける。なんかいつものみゃーとは違うみたいだ。
 だけど、みゃーは俺の言葉なんか無視してたま姉ちゃんへと声を掛ける。

「さあ、お姉ちゃん。四つん這いになって」
「うん・・・」

 本当にみゃーの言葉に従い、たま姉ちゃんはゆっくりとみゃーから体を起こし四つん這いになる。長い金色の髪が肩口からまとまって下に垂れ、綺麗な背中が曝された。前からだと胸とかに目がいってしまうが、後ろからだとたま姉ちゃんの腰のラインがよくわかる。極端すぎないラインできゅっと見事なくびれを見せていた。

「ほらミケ。ぼうっとしてないで、やっちゃってよ」

 呆然としている僕を見上げて、みゃーが声を掛ける。

「うんって・・・ええ? やっちゃてって何を!?」

 その台詞に頷いてから驚いた。
 みゃーはそんな僕に当たり前のように答える。

「何をって、エッチに決まってるでしょ。お姉ちゃんにはもっと気持ちよくなって貰いたいし、それにミケだってまだ満足してないじゃない」

 そう言って、みゃーは僕のある一点を見た。みゃーの視線を追って辿り着いたあそこはまだ薬が効いているらしく、力を全く失っていない。

「だから、ミケがお姉ちゃんとエッチをすればお姉ちゃんは気持ちよくなるし、ミケも満足して一石二鳥♪ ね、わかったらお姉ちゃんとエッチして」
「はぁ・・・わかったよ」

 どうせ、みゃーの事だから退くわけがない。仕方なく僕は四つん這いになるたま姉ちゃんの後ろについた。たま姉ちゃんの良い感じに大きなお尻を手で押さえる。おっぱいの柔らかさとは違う、適度に張ったお尻の弾力に驚きながらも、僕はたま姉ちゃんのとろとろと涎を垂らすあそこへと宛がおうとした。

「あ、ちょっと待って」

 それをみゃーが止める。
 僕が動きを止めると、みゃーはすっと僕のあそこへと手を伸ばし、その先に着けられていたゴムの膜をするりと取った。

「さ、これで良いよ」

 くすりとたま姉ちゃんのように笑うみゃーに促され、僕は再びたま姉ちゃんのあそこへとあそこの先を宛がう。そして、みゃーと視線を一度合わせると僕はたま姉ちゃんの中へと入っていった。

「んはあぁぁぁぁ・・・・・」

 僕のあそこが入った瞬間、たま姉ちゃんから甘い声が漏れ出す。きゅうっとたま姉ちゃんのあそこが締まり、ゾクゾクと快感を与えてきた。

「くぅっ・・・」

 ゴム越しではない、生のたま姉ちゃんのあそこはとんでもない気持ちよさだった。本当にさっきから何回も出していなかったら入れただけで出してしまっていたかも知れない。動かなくても入れているだけでウニウニと蠢くあそこが僕に途切れることなく快感を与え続けてくる。
 とはいえ、このまま止まっていても意味がない。僕はギリと歯を食いしばりながら、ゆっくりと腰を動かしていった。

「ほら、お姉ちゃん感じるでしょ? ミケのモノがお姉ちゃんの中に入ってるのを。今から三つ数えるとお姉ちゃんは体中が敏感になってしまう。ミケに突かれる度にイッてしまいそうな程の快感を感じてしまう。そして、お姉ちゃんは何度でもイッてしまうよ」

 ゆっくりと僕が腰を動かす中、そう言って、みゃーはたま姉ちゃんの耳元で三つ数えるとパチンと指を鳴らす。その瞬間、たま姉ちゃんの感じ方が劇的に変化した。

「ひあああああぁっ!!」

 ビクン。
 たま姉ちゃんは弾かれたように背中を反らし、長い髪を振り乱す。瞬間的にきゅっと締まったあそこが僕に激しい快感を与えてくるが、たま姉ちゃんはそれ以上に感じていた。

「ミケ、もっと激しく」
「んっんんぅっ!」
「ああっ! ひぅっ! うあぁっ! はぁっ!」

 みゃーの言葉に従い、腰の動きを速くする。それにあわせて、たま姉ちゃんの叫びにも似た喘ぎ声がお風呂場に響いた。

「どんどん気持ちよくなっていく。お姉ちゃんはもうこの気持ちよさしか考えられない。もっともっとイッてしまう。何度でもイッてしまう。そしてもっともっと深い所へと落ちていく」
「あんっ! はぁんっ! ふぁぁっ! ひぁぅっ!」

 みゃーがたま姉ちゃんへと話しかけ、たま姉ちゃんは乱れていく。ガクガクと震えていた体は上体を支える事が出来なくなり、べちゃっと崩れ落ちた。だけど、腰は僕が押さえていたのでお尻を突き上げるような形になる。背中に隠れて微かにしか見えないけれど、たま姉ちゃんの胸が押し潰されているのが少しだけ見えた。

「ふぁぁっ! ひいぃっ! あぁぁっ! うあぁっ!」

 ずん、ずんと突く腰の動きに押され、たま姉ちゃんの体がずりずりと前後に動く。たま姉ちゃんの中がぎゅうっと痛いくらいに締め付けてきて、僕のあそこを激しく刺激してきた。ゾクゾクと激しい快感が走る。僕のあそこもビクビクと震えて、限界が近い事を伝えてきた。

「くぅぅっ、みゃ、みゃーっ!」

 僕は叫んでみゃーに伝える。その思いは伝わったのか、みゃーはたま姉ちゃんへと再び声を掛ける。

「お姉ちゃん。お姉ちゃんは中に出されると、今まで感じた事のないくらいの快感を感じて激しくイッてしまう。物凄く感じて何も考えられなくなる。そして、イッた後、お姉ちゃんはもっともっと深い所へと沈んでしまう。絶対にそうなるよ」
「だっ・・・めだぁっ」

 みゃーがたま姉ちゃんに言い終わったのと、僕がたま姉ちゃんの奥深くに突き入れたのは殆ど同時だった。ドクッドクッとたま姉ちゃんの中へと精子を出してしまう。

「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 その瞬間、たま姉ちゃんの体がビクビクと震え、絶叫がお風呂場に響き渡る。そして、ぎゅうっと僕のあそこを締め付けてきて、僕にさらなる刺激を与えた。根本から吸い上げられるように僕は最後の一滴までたま姉ちゃんの中へと吐き出す。
 僕もたま姉ちゃんもそれが合図だったかのように吐き出しきった瞬間に、がくんと硬直が解けた。ずるりとあそこを引き抜き、僕はその場に尻を突く。

「はあ・・・はあ・・・」

 僕は壁に背中を付いて、呆然とたま姉ちゃんを見る。たま姉ちゃんはあそこからとろとろと僕の精子を零しながら、お尻を突き出す形のままびくっびくっと断続的に震えていた。そんなたま姉ちゃんにみゃーが近寄り、何かを囁き始める。
 何を言っているのかわからないけど、さっきから何か変だ。みゃーが自分からあそこを咥えるわけないし、いくらたま姉ちゃんが相手だからと言っても、自分以外の相手と、その、エッチをしても怒らないとかあり得ない。
 そこまで考えて、みゃーがたま姉ちゃんに囁いているのが目に入った。
 もしかして・・・催眠術?
 今、みゃーがたま姉ちゃんにかけているように、既にみゃーが催眠術にかかっていたらどうだろう? 自分でもなんか無理矢理だなあと思える状況だけど、僕はある一言を言ってみる事にした。

「”人間のみゃー”っ」

 僕の声がお風呂場に響き渡り、みゃーがぴくんと体を震わせる。
 これは催眠状態のみゃーを元に戻すキーワードだと・・・前にたま姉ちゃんに聞いた。たま姉ちゃんがみゃーに催眠をかけたのだとしたら、これで元に・・・

「き、きしゃーっ!!」

 体を震わせた後、きょろきょろとしていたみゃーはいきなり顔を真っ赤にしたかと思うと、僕の視界がぐるっと動いてブラックアウトした。正気に戻ったみゃーにアッパー気味のフックを食らったというのを知ったのは全てが終わった後だった。





















「つ・・・・ぅ・・・・・ん、んん?」

 僕はお風呂場で一人、横になっていた。左頬というか、顎というかがずきずきと痛む。僕は体を起こすと、まず、自分のあそこが元の姿に戻っているのに気がついた。
 よかった。効果が切れたんだ・・・
 ふうと安堵の息を吐き、僕はきょろきょろと辺りを見回す。
 どれくらい気絶していたんだろう。夏とは言え、裸のままで少し冷えた体をブルッと震わせると、僕はお湯をかけてお風呂を上がった。用意してある着替えを着て、僕はとりあえず居間へと入る。何となくそこにいるかな? 程度の理由だったんだけど、みゃーとたま姉ちゃんはそこにいた。二人とも服に着替え、みゃーがたま姉ちゃんに何かを囁きかけている。

「みゃー」
「・・・」

 僕が声を掛けると、みゃーはちらりとこちらを見て、すぐにたま姉ちゃんへと視線を戻した。ちらりと交わされた視線はちょっと待っててと言っていて、僕はそれに従い、みゃーを待つ事にする。

「いい、お姉ちゃん。お姉ちゃんはもうあたし達に催眠術をかける事は出来ない。お姉ちゃんがあたし達に催眠術をかけようとすると、逆にお姉ちゃんがこの深い所へと落ちてしまう。その言葉を心の奥深くに刻んでしまおう。お姉ちゃんは催眠術にかかるのがとても気持ちいい。とても大好きになる。だから、すぐに催眠術に落ちてしまう、お姉ちゃんがあたし達に催眠術をかけようとするととても深い催眠状態に落ちてしまうよ」

 みゃーの言葉にソファーに体を投げ出しているたま姉ちゃんがこくりと頷く。それを見て、みゃーは満足に頷き、続けた。

「うん、じゃあ、今から三つ数えるとお姉ちゃんは目を覚ます。目を覚ましても心の奥底に刻まれているのでお姉ちゃんに言った事は必ず実行してしまう。絶対にそうなるよ。わかった?」
「はい・・・」
「うん。じゃあ、お姉ちゃんは目を覚ます。一、二、三っ!」

 パン、とみゃーが勢いよく手を打ち鳴らす。びくっと体を震わせて、たま姉ちゃんの体に力が戻る。ゆっくりと瞼を開き、たま姉ちゃんが起き上がった。

「ん〜、よく寝たー」

 開口一番そんな事を言うと、たま姉ちゃんはぐっと体を伸ばし、ふうと息を吐く。そして、みゃーの方を向くと、たま姉ちゃんはくすっと笑った。

「あーあ、催眠術かけられちゃった」
「え? 覚えてるの?」

 たま姉ちゃんの言葉に僕は目を丸くする。催眠術はかかっている間の事を忘れるものだと思っていたからだ。
 僕の言葉にたま姉ちゃんはうんと笑いながら頷き、こっちを見る。

「覚えてるよ。ミケ君と激しいエッチをしたのも、ミケ君がいっぱい中に出したのも♪ ミケ君、そんなに子供が欲しかったの?」
「な、ななななな何言ってるんだよたま姉ちゃんっ!? あれはみゃーがっ・・・」
「みゃーが?」

 くすくすと楽しそうに言い、後ろを伺う。たま姉ちゃんの後ろではみゃーがぎろりと睨んでいた。
 だめだ・・・終わった。どう考えても、どっちを選んでもみゃーに殴られるのを避けられない。

「きしゃーっ!」
「痛いっ」

 結局僕は殴られたのだった。











「もう行くの?」

 翌朝、僕とみゃーは外に出てたま姉ちゃんと対面する。時刻は午前八時を回った所で、夏休みの今は登校する学生の姿も無く、道は閑散としていた。じわじわと熱気が辺りを包む中、たま姉ちゃんの横には昨日持っていた荷物が置いてある。

「うん。ミケ君とみゃーの顔も見れたし」

 たま姉ちゃんは何やら紙を折りながら答えた。切り紙の様に何度も紙を動かしては緻密に折っていくその紙は、何かの上で折っているわけでもないのにピッと綺麗に折られていく。

「もうちょっと居ても良いのに」

 僕の横でみゃーが言う。いたらいたでたま姉ちゃんにからかわれて叫んでいる癖に、いざそれが無くなると寂しいみたいだ。

「良いの? ミケ君と二人っきりの時間が減っちゃうよ?」

 くすっと笑いながら言うたま姉ちゃんの言葉に、みゃーが僅かに声を詰まらせる。そんなみゃーの反応にふふっと笑いながら、たま姉ちゃんは置いてある荷物に手をかけた。

「それにね、私も色々やりたい事があるのよ。楽しい事は何処にだってあるんだから」

 そう言って、たま姉ちゃんは折り上がった紙飛行機を空へと飛ばした。真っ直ぐ空へと上がっていった紙飛行機はやがて重力に負けるが、ふわりと進行方向を変えて、くるくると上空を旋回しながら下りてくる。
 風も計算されていたのか、一分近く優雅な空の旅をしたそれはふわりと僕の手の中に舞い降りた。

「みゃー、ミケ君。それじゃあねーっ」

 僕とみゃーの視線が紙飛行機に行った隙に動いていたのか、いつの間にか豆粒大の大きさになったたま姉ちゃんが叫ぶ。

「みゃーっ、もっとミケ君を大事にしなさいよーっ。そうしないと、お姉ちゃんが奪っちゃうぞーっ」
「きしゃーっ!!」

 たま姉ちゃんの言葉にみゃーが僕の隣で奇声を上げた。僕はそんな微笑ましい姉妹の様子に苦笑を浮かべ、たま姉ちゃんの折った紙飛行機を見下ろす。その時、微かに開かれた折り目から紙に何かが書かれている事に気がついた。

「ミケ君もーっ、そのままいると捕まっちゃうぞーっ♪」

 僕ががさごそと紙飛行機を開くのと同時に、たま姉ちゃんが大声で叫ぶ。書いてあった文字、そして、たま姉ちゃんの言葉に僕は慌てて自分のあそこを見た。

「き、きしゃーっ!?」

 隣でみゃーが叫ぶ。僕につられてあそこを見てしまったんだろう。みゃーの奇声は御近所ではいつもの事と微笑ましく思われてるけど、誰かが出てきたらまずい。僕は慌てて家の中へと入っていく。
 紙飛行機には”昨日の薬が朝御飯にも入ってたらどうする?”なんて、恐ろしい事が書いてあった。
 こんな姿では外はおろかみゃーの前にも出られないと部屋で一人、慰めていた僕にみゃーが襲撃してきたのはまた別の話。

 
 
< 了 >


 

 

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