枕営業マン


 

 

−4−


 ナカハラ寝具の営業マン、小林蓮太は、今日も担当エリアを歩いて回る。つつじが丘から躑躅台にいたる、担当エリアを、若干やる気無さ気にうろついてみた。飽きっぽい蓮太は、腕時計をチラっと見る。

「ちょっとフライング気味ではあるけど、・・・別にいっか。秋月邸、行ってみましょ。」

 高級住宅地、躑躅台の坂の上。白亜の豪邸という呼び方がぴったりくるような、エーゲ海風の瀟洒な建築物の門まで行くと、「秋月」という表札が、若干周囲を威圧するかのように、大理石で刻み込まれている。うっかりすると警備サービスがすぐに駆けつけそうな監視カメラを意識しながら、蓮太はチャイムを鳴らした。

「・・・・・・・はい。」

 相変わらず、優希さんは知らない人には冷たい対応だ。知り合いとそうでない人と喋る時には、声の高さが1.5オクターブくらい違う。

「・・・優希さん、僕です。ナカハラ寝具の小林です。『貴方の蓮太君』ですよ。」

「・・・あ、・・あぁ。私の蓮太君ね。今、開けるから。」

 小さな溜息混じりではあるけれど、しっかり暗示は効いているようだ。門が開錠された音がする。門を開けて、玄関までの階段を登って、重い樫の木でつくられた、豪邸の扉を開ける。不動産業でブイブイ言わせている年上の旦那と、家具や雑貨の輸入業で時々雑誌に取り上げられたりしている女社長の夫婦。秋月家は経済的に裕福なだけではなくて、ローカルな社交界に彩りを与えるような、セレブな生活をしていた。光沢のある、シルクのガウンを着た有閑マダムが、若干憂鬱そうにお出迎えする。

「手料理でホームパーティなんて、結構久しぶりなのよ。お皿や調理器具は色々揃ってるけど、自分で料理なんてあまりしてないの。いつも時間がないからね。」

 不満そうに、秋月優希がむくれる。留学経験のある30歳の女社長は、気の強さも美貌とマッチして、画になっていた。

「低血圧気味のところ悪いけど、ちょっと早めに来ちゃったよ。お部屋の模様替えがどうなってるか気になってね。」

「部屋・・・。夫と喧嘩したんだから。」

 不満そうに優希が案内する。リビングには、上等そうな白いレザーのソファーベッドの下に、虎の革が敷かれていた。ビクトリア朝様式のアンティーク机の上には、鮭を咥えた木彫りの熊と巨大な王将の駒。趣味のいい油画の横には、「熱海」、「湯河原」と銘された、提灯が掲げられていた。どこか洋風と和のテイストがごちゃごちゃと混ざって、雑然とした雰囲気になってしまっている。

「いいじゃん。優希さん。こっちの方が、僕、ずっと馴染めるよ。生活感無さ過ぎる家は、魅力ないと思うんだよね。」

 眉をハの字にして、優希は溜息をついた。ノーブルな顔立ちの美女だが、高い鼻筋と鋭角な顎は、意志の強さを感じさせる。右の泣きボクロがセクシーだ。

「だったら、貴方の家をそうやってコーディネートすればいいでしょ? 私たちの家は私たちの好きに・・・。」

 文句を言おうとする優希の目の前に、蓮太のライターが差し出された。火がつくと、彼女の話が止まる。蓮太が満足そうに振り向くと、優希の両目はもう、揺れる炎をボンヤリと追いかけることしか出来なくなっていた。低血圧気味の女社長が、よりいっそうボーっと立ちすくんでしまっている。

「優希さん。これは、ぜーんぶ。貴方の趣味・・・。そうですよね?」

「・・・は・・い。・・・私が・・・好きで・・・お土産物屋さんで・・・・買い揃えました・・・。」

 蓮太がライターをユラユラと揺らすと、火がライターの方向と逆になびく。火の動きに合わせて、優希の体がフラフラと右に左に揺れ始めた。それでも両目は、ライターの先の小さな火に釘付けになっている。

「これはとてもハイセンスなお部屋ですか?」

「い・・・いえ・・・。ダサいと・・、思います。」

「でも、貴方は、このお部屋が好きなんですよね?」

「はい・・・大好き。」

「どうしてですかぁ?」

「秋月優希が・・・、本当はダサい女だから・・・です・・・。本当は・・・、こういうのが・・・一番落ち着くからです。」

「ご主人が、こういう飾りつけを嫌がったら、どうするんですか?」

「わたしの、体を使って、不満を抑え込んじゃいます。優希は・・・本当は、ダサくて、いやらしい女だから・・・。」

「そう。全問正解。さすがは優希さんはとてもクレバーな女性ですね。このライターの火が消えると、貴方は正気に戻ります。でも、今の会話は全部しっかり覚えていますよ。そして、またライターの火がつくと、とても従順で素直な、催眠状態の優希さんに戻ります。いいですね。」

 カチン。

 銀色のライターの蓋が閉じられと、優希の表情に知性が戻る。また恨めしそうに、蓮太をにらみつけた。

「また、やったでしょっ! ・・・もう・・、いつか絶対、仕返ししてやるから。」

 蓮太の催眠にズッポリはまってしまっている優希にどれだけ毒づかれても、あまり気にならない。蓮太は、白く大きな壁に近づいていった。

「別に、嫌がられることやってないんだから、仕返しなんかしなくてもいいんじゃない? あ、もし嫌だったら、この提灯も僕がもらって帰るけど。」

「あっ・・・駄目! この湯河原のは、私のなのっ。せっかく温泉シリーズで揃えていこうと思ってるのに・・・。」

 優希が慌てて蓮太の先回りをして、壁の提灯を奪って大事そうに抱え込む。まるで宝物を山賊から守る、か弱い民のような目つきで蓮太の慈悲を乞う。

「そんなにご当地提灯大事がなんだ。じゃ、この油絵の横にも、ペナントとか張ってみたら?」

 言われて優希の表情が輝いた。

「そ・・・そうね! 黒部峡谷とか、松島とか、ペナントも沢山張りたいわ。あとは・・・、その油絵も外してしまって、代わりに猫が不良学生になってるポスターを貼るのなんてどうかしら? きっとお部屋もいっそう華やぐわ。」

 部屋の模様替えやコーディネートの話は、女性たちの好物だ。秋月優希も、自分のテイストが蓮太の催眠のせいで捻じ曲げられているということは頭では理解しつつも、あまりにも自分の好みにバッチリ合う提案をされると、心躍らずにはいられない。自分は本当はダサくて、センスもシモの方もユルい女だと、心深くまで信じ込んでしまっている。そのせいで、蓮太の誘導には頭では拒否すべきとわかっていても、部屋の改造計画を、ついつい嬉々として受け入れてしまうのだった。

 蓮太のセールスを、一旦聞き入れる振りをして、秋月優希が受け取った名刺をもとに彼の会社に「勧誘がしつこい」とクレームを入れたのが3ヶ月前のこと。蓮太はすかさず謝りに訪れたと見せかけて、優希を深い催眠に落とした。

 翌日にはクレームは取り下げられ、美人女社長とセールスマンはすぐに深い仲になったのだが、蓮太の怒りはなかなか治まらなかった。ペーパードライバーの蓮太は優希の真っ赤なアウディを借り出して御殿場までドライブして、フロントとリアとカウルに擦り傷をつけて帰ってきた。大胆なハイレグビキニを身につけた優希と腕を組んで、ショッピングモールで、この若いボーイフレンドのために派手な買い物をしたりした。彼女が経営している会社のすぐ近くの裏通りで、ピッチピチのミニスカ姿でピンクチラシを配らせたりした。蓮太のどんな言いつけも、優希はどうしても逆らうことが出来ず、いや、それどころか喜び勇んで従ったのだった。

 あとから頭痛がするほど後悔するのだが、何を言われても、優希にとって今一番大事ななすべきことのように感じられて、行動に起こさざるをえなくなってしまうのだ。

 最近の蓮太のマイブーム、つまり優希自身のマイブームは、「気取った部屋をダサく改造する」ということ。優希が喜んでいてはお仕置きにならないので、彼女の理性は少し残しながら、趣味嗜好だけ少しずつ濁らせている。もっとも仕事に影響させてしまうと、彼女と、罪の無い社員たちの将来が危機に晒されてしまう。影響の無い、優希の自宅についてと、あと一部の彼女の嗜好だけに限定して変貌させつつある。こうした、細かい調整をし始める頃には、蓮太はもう、仕返しとかお仕置きなんて後ろ向きな話よりも、純粋に奥様を弄って遊ぶ楽しさに浸っているのだった。

 今日は優希の豪邸を使って、ホームパーティをするのだ。彼女の迫力ある豪邸と、意外とダサいリビングの様子。そしてぎこちないながらも、心のこもった手料理を楽しんで、蓮太の最近のお気に入りお姉さまたちを集めて、庭で食事やお喋り、そしてその他諸々の優雅な一時を満喫する予定だった。

 そのために優希には、今日の料理やケータリングのオーダーだけではない。細々とした小物の注文まで、しっかり手配させていた。会社ではふんぞり返っているヤリ手社長かもしれないが、蓮太の前ではフットワーク軽く、働き者の付き人のように奉仕する、秋月夫人。口や表情では文句タラタラながら、蓮太が指を鳴らすともう、飛ぶように行動に出ている。その瞬発力は、雅代さんとも競るほどだった。


。。。



「お邪魔しま〜す。」

「お世話になります。優希さん。」

「あら、いらっしゃーい。」

「すっごいおうちですねー。やっぱり、優希さん、お金持ち。ドラマでしかこんなところ見たことないです。」

 若妻たちが集まると、手土産を渡したり、家を褒めたり、玄関を褒めたりと場が一気に賑やかになる。流行のロングパンツとカットソーを趣味よく着こなす藤村玲香。オーソドックスなサマードレスに身を包むお淑やかな広幡早紀。涼しげな藤色の訪問着からほんのりと日本的な情緒と艶を醸し出している新堂雅代。そして一人だけ独身、というか未成年の白塚絵美がいた。全員、「快眠グッズモニタリングイベント」かなにか(もうあまり詳しくおぼえてはいないが)で知り合って、一気に打ち解けた、年齢も職業も幅のある、美女、美少女揃いだ。今日は優希の家でのホームパーティーを楽しみにしてきたのだった。瀟洒な邸宅の、意外と和テイスト(というか80年代男部屋テイストな)リビングには若干の戸惑いをみせたが、全員楽しく歓談しながら、料理を準備して、暖かい日差しの降り注ぐ、中庭にテーブルと椅子とパラソルを並べ、テーブルクロスを敷く。真ん中の椅子が一つ多いような気もするが、細かいことは気にせずに、パーティーの準備を進めた。

 パチンッ。手が鳴らされる。

「はい皆さん、そのままの姿勢でよく聞いてください。これから、女性だけの楽しいホームパーティーですね。皆さんは引き続き、僕のことを意識することは出来ません。だから気兼ねなく、女だけの気軽な食事と会話を、くつろいで楽しむことが出来ますよ。だけど、僕、蓮太が肩に手を置いて話した人。その人だけは、僕の言葉を深層意識に染みこませて、必ず僕の言葉通りに考え、感じ、行動しますよ。そして、僕が『皆さん聞いてください』と言ったら、僕が手を肩に置いていない人も含めて、皆が僕の言葉に従うんです。でも、皆さんの表層意識では、僕の言葉や存在には気がつくことはありませんよ。いいですね。はい、もとに戻って。」

 パチンッ、もうひとつ手が叩かれると、まるでパントマイムのように動きをピタリと止めていた早紀と雅代が、テーブルクロスの上を拭いたり、盛り付けをしたりという作業を何事もなかったかのように再開する。玲香と絵美と優希は、一旦停止のように笑顔で固まっていたところを、再生ボタンが押されたかのように、会話と笑いに戻った。

 テーブルの上のものを、つまみ食いしながら蓮太が満足そうに、一つ余分と思われた椅子に腰を下ろす。パーティーの準備は万端のようだ。


。。。



「本当に素敵なお庭ですねー。こんなところ、お邪魔させて頂いただけでも、目の保養です。外国の、シャトーレストランのテラスみたい。」

「あら、そんないいものじゃないわよ。早紀さんも、旦那さんがもうちょっと出世したら、おねだりしちゃったらいいじゃない。」

「ぜっ・・・全然。ゆうく・・・うちの旦那では、宝くじに当たってもまだ無理です。」

 早紀が顔の前で手を左右に振って、無理だというジェスチャーをする。一方で横に座る玲香は、現実的な早紀よりもずいぶん夢見がちな性格のようで、両手で頬杖をついて、ポーッと夢想しながら、優希の家や庭を見回している。控えめな性格の雅代は、自分の婚家も相当広いお屋敷だということはおくびにも出さず、目を細めて品良さげに笑っている。女子高生の絵美は、飲み慣れないシャンパンの味に悪戦苦闘しながらも、背伸びしてオトナのレディーぶって談笑に加わっていた。皆リラックスして、いい頃合だ。でももう少し、緊張をほぐしてもらおう。

「優希さん、いいかな? 今から貴方は・・・。」

 蓮太が秋月優希の肩に手を当てて話しかけると、優希の目が宙を泳いだ。もう一度蓮太が、ポンと肩を叩くと、我に返った優希が目をパチクリさせる。思い出したように話し始めた。

「あの・・・よろしいかしら、皆さん? パスタもサンドイッチも、スープも、それぞれフォークやスプーンやナプキンが並んでいますけれど、・・・実は我が家のスタイルだと、フォークやスプーンは使いませんの。」

「あ・・、せっかくお外で頂くんだから、サンドイッチも手掴みで・・っていうことですか?」

 玲香が聞く。早紀は微妙な顔をしていた。サンドイッチだけならわかるが、パスタやスープは無理があるではないか? そう早紀の顔に書いてある。しかし優希の回答は、ゲストたちの想像の先を行っていた。

「手掴み? 手も使いません。こうやって直接、顔をつけて食べるんです。そうすると・・・ん・・・ンム・・・・もっと美味しいの。」

 テーブルに両手を並べて添えた優希は、顔をお皿につけて、パスタをモグモグと犬喰いの姿勢で食べ始めた。口の周りをトマトソースべったりにして、嬉しそうに犬喰いする優希。ハイソサエティな女社長が無作法に貪り出す様子を見て、雅代も絵美も早紀も絶句した。玲香はというと・・・、後ろに立った蓮太が何やらゴニョゴニョと話しかけると、頷いて、頭をゆっくりとお皿に近づけていく。優希と同じようにお皿から直にスープを舐め取って、玲香はびっくりして声を上げた。

「本当! こうすると、今までの何倍も美味しいっ。凄い。」

 元モデルの玲香が、舌を伸ばして美貌が歪むのも気にせず、ビチャビチャとスープを舐める。早紀は、この新しい友達の、あまりの行儀の悪さをたしなめようとしたのだが、肩にポンと手が置かれたような気がして、一瞬気が遠くなる。自分が「はい」と答えたような感触が喉にあるのだが、意識が戻ると早紀は顔をお皿に近づけていた。

(お呼ばれしたのだから、こちらのお宅のやり方に合わせないと・・・)

 ボンヤリした頭で、うわごとのように考えながら、サンドイッチを手も使わずに口で咥える。見る間に、香ばしい麦の、フカフカした感触の間から、大自然の恵みが早紀の口の中を駆け巡った。

(おっ・・・美味しい・・・! ・・・と、止まらないよう・・・)

 目を瞑った早紀が、口に広がる幸せの感触のことしか考えられなくなって、モグモグとサンドイッチを犬喰いで頬張っていると、そのサンドイッチが不意に引っ張られたような感触をえた。目を開けると、目の前に、楚々とした日本髪の美女、雅代さんの美貌がいきなりあった。なんと先が咥えているサンドイッチの、反対側に雅代さんが食いついている。一瞬、愛想笑いを交わそうとしたが、誰かが指を鳴らす音で、二人は野生に帰る。犬喰いで食べるサンドイッチのあまりの美味しさに理性も何もきれいに吹き飛んでしまった二人は、相手より少しでも多く食べてやろうと、凄い勢いでサンドイッチをかき込む。二人の美女が唇を重ね合うのも構わず、手も使わずにサンドイッチを食べつくした。食べ終わったあとで、また一波、恍惚となるような口福の余韻が押し寄せて二人はうっとりする。頭が痺れるような快感にあわせて、下腹部の辺りがかすかに疼いたような気がして、二人とも内腿を擦り合わせた。

「ほら皆聞いてください。料理をテーブルから犬喰いするだけでもこんなに美味しい。こんなに気持ちがいい。これで料理が、地面に置かれたものを直接食べたら、美味しさ10倍。開放感20倍。快感は30倍だよ。」

 蓮太が言いながら、食べ物を次々と芝の上に置いていく。全く躊躇せずに四つん這いになった優希や絵美が、パンやスープ、スパゲティにマカロニ、ペンネに顔ごと突っ込んだ。雅代も早紀も玲香も、負けじと群がる。まるで雌の野犬の群れに食料を供給しているみたいな騒ぎになった。「雌の」というのは、5人が食事の合間に、悶えるような深い溜息を漏らすからだ。

「はい、どんどん気持ちが良くなる。皆は、犬喰いどころか、犬そのものになってしまいましたよ。さあ、ワンちゃんになりきって、ドッグライフを楽しみましょう。」

 誰か男の子の、聞きなれた声が響いた。そんな気がした早紀も玲香も絵美も雅代も優希も、いつの間にか人間の尊厳を忘れ去って、犬になりきって吠え立てた。早紀が雅代の首元を甘噛みすると、雅代は嬉しそうにキャンキャン鳴く。絵美も玲香も優希も、くんずほぐれつのドッグファイトを披露した。

 パチンッ。

「はい、人間に戻って。皆は正気に戻りますよ。反省して席に戻りましょう。」

 手が叩かれた音がすると、若妻たちは突然に、犬の身から人間に引き戻された。早紀はふと我に帰ると、女子高生である絵美のお腹にパックリとかぶりついて、じゃれ合うように甘噛みしていた自分に気がついて、真っ赤になる。急に恥ずかしさの火炙りにあって、身を縮こめるばかりだった。前にいる絵美も、いつの間にか口に咥えていた庭履きようのサンダルを口から落として、何も無かったように誤魔化そうとしている。

「新堂先生?」

「え? ・・・はい。新堂です。何でもございません。」

 満面の笑顔で舌を突き出し、蓮太の前で『チンチン』のポーズを取っていた雅代が、両手で顔を隠しながらテーブルへ駆け戻る。近くで、存在しない空想上の自分の尻尾を噛もうとグルグル回っていた優希も、我に帰ってコホンと咳払いをした。

「み、みなさん。席に戻りましょう。急にどうしたっていうの? 皆、冷静に、れい・・・あぁ・・・あの、このまま、みんなで打ち解けたところで、ボール遊びでも、しませんか?」

 冷静を装って、席に戻ろうとした秋月優希が、後ろから誰かに肩を叩かれて、話しかけられてから、両目が寄り目になって首がガクンと後ろに倒れ掛かる。戻った頭が、軽く左右に振られて正気を取り戻すと、優希は脈絡もなく、ボール遊びを提案しだした。ボールと言っても、彼女が持ってきたのは、大きな風船だ。

「これをボールみたいに、みんなで、地面に落ちないように、バレーボールの要領で、パスを回しましょう。ほら、・・・ポーン。」

 優希が上に手首あたりで打ち上げた、赤い風船は、フワフワと中空を漂いながら、雅代のところへ落ちてくる。雅代がバレーのレシーブの要領で、また上に打ち上げた。落ちてくる風船に、玲香がトスで返そうとするが、蓮太に肩を叩かれる。

「ただボールを打ち返すのはつまらないね。玲香はこの遊びに、ちょっと刺激を加えるために、自分の体のなかでエッチな部分を剥き出して風船をぶつけちゃおう。」

 呆けたような表情のまま、口を開けて頷いた玲香は、もう一度肩を叩かれると、急に目が覚めたかのように風船を追った。ただ、風船の落下地点に追いつくと、おもむろにカットソーを捲り上げて、ボリューム満点のヴァイオレットのブラジャーを曝け出して、胸で風船を打ち返した。ブラのなかで、柔らかい胸が余韻で震えるのが見える。そしてそのボールを打ち上げようとした早紀も、蓮太に囁かれると、少しだけ顔を赤くしながらも、ワンピースの裾を捲り上げ、サーモンピンクのショーツを曝け出してお尻でポヨンと風船を押し上げた。背中を弓なりにしてスカートを捲くってお尻を突き上げた、セクシーポーズのままで、しばし風船の行方を追う。

「ほら、皆聞いて。前の人に負けないように、自分の体のエッチな部分、セクシーな部分で風船を打ち返そう。自分の体のヤラシイところアピール大会だ。はりきっていこう。」

 蓮太が言ったか、言い終わってないかというところ。すでに新堂雅代が帯まで着物を捲り上げ
 て、ブリッジのような体勢で股間で風船を打ち返していた。雅代の着付け教室の生徒が一人でもその場にいたら、新堂先生の普段とあまりにも違う変貌振りに、腰を抜かしていただろう。戻ってくる風船を打ち返した白塚絵美は、既にブラジャーとパンツだけの、下着姿になっていて、小ぶりな胸で挟み込むようにボールを上げた。艶のあるオトナの女たちに挟まれて、コンプレックスを感じていたのかもしれない。女性陣はみんなクスクス笑いながら、下着を露出させては玉遊びに興じる。柔らかい部分で風船が打ち返されるのを見ているせいか、蓮太の気持ちまで和んできた。全員がボール遊びに熱中しているうちに、あるいは蓮太に耳元で一言ずつ囁かれるうちに、服を脱ぎ捨てて、下着姿になっていた。一番苦労したのが着物を脱いだ雅代だったが、帯を解いて内掛けも落とし、襦袢も脱ぐと和装用ブラジャーと腰布、そして足袋だけの格好になった。

「はい。皆、ボール遊びは一旦休憩。ちょっとだけ正気に戻るよ。でも、もっとシャンパンを飲みながら、お互いの下着について話し合おうか。今日はただのホームパーティーじゃない。ランジェリー・パーティーです。全員、恥ずかしさの何倍も、解放感や見られる快感を感じますよ。ほら、楽しくなってきた。皆で下着やお互いの体について話し合って歓談しましょう。」

 蓮太が言うと、風船が地面に落ちるのも気にせずに、美女たちはおたがい顔を見合わせながら、緩んだ笑いを浮かべ始めた。両手で一瞬、体を隠すような素振りをしかけた広幡早紀までも、無意識のうちに両手を背中の後で組んで、胸を張っている。

「・・・うふふふ」

「あ・・・やだ・・・皆さん・・・素敵ね・・・」

「えー、この刺繍、可愛い。ちょっと触らせてもらってもいいですか?」

 お互いのランジェリーを褒めあいながら、触れたり、少しストラップをずらしたりして悪戯っぽくコメントしあう女性たち。外からは見えないように木で囲われている広い中庭だったが、オンナだけの秘密の世界が広がっていくようだった。ヴァイオレットの上下を身に付けた玲香のプロポーションは、女性たちの垂涎の的と言えるような、ダイナミックでメリハリのある曲線を持っていた。スラリと長い手足、キュッと引き締まった腰周り、そしてボリューム満点のバストとヒップ。いまも現役のモデルのように、他のゲストたちの目の保養になっていた。

 和装用のシンプルなブラジャーと腰布を身にまとった雅代の体は、華奢な手足と比べて胸や腰回りが柔らかそうな、女性的な肉付きになっている。視線を感じると、白い肌がポッと桜色に色づいた。女性たちに、嫉妬混じりに触られると、釣鐘型のオッパイやムッチリとしたお尻はポヨポよと揺れた。

 スポーツブラと、ヒヨコのキャラクターがプリントされた小学生用のようなデザインのショーツを着ていた絵美は、どうして自分がこんな子供っぽい下着を着けてきてしまっているのか、唇を噛んで後悔していた。それでも、成長過程の固めのボディーラインや、林檎のように膨らみかけの胸が、他の女性陣にはたまらなく可愛いらしく、皆の玩具にされていた。本来だったらもっと生意気に、大人びた振る舞いをしたがる絵美のはずなのに、今日はどうしてか、見られたり触られたりするのが嬉しくて、されるがままになっていた。

 絵美よりも後悔しているのが秋月優希だった。ブラジャーはきちんとした高級輸入下着なのに、下がなぜか、紳士用の、白ブリーフを穿いてしまっていた。ダランとゴムの伸びきった綿のブリーフが辛うじて腰骨に引っかかっていて、余裕のありすぎる股間部分の隙間から、アンダーヘアがチラチラと見えてしまう。セレブの女社長にあるまじきダサい下着披露に、ゲストたちは必死に笑いを噛み殺していた。プライドの高い優希は屈辱に震えながら、どうして自分がこんな趣味を持つようになってしまったのか自問しつつ、悔しがった。優希は自分で、もしかしたらこんな展開になるかもと思い、用意周到に記念撮影用のデジカメまでテーブル脇に持参しているのだ。そんな余裕があったら、もう少しマシなショーツを用意しておけばよかった。

 そして女性陣のなかでとりわけ注目を集めていたのが、一件真面目そうな新妻の装いだった広幡早紀だった。おとなしめのサマーワンピースの下には、サーモンピンクの、ほとんどシースルーのハーフカップブラとパンティー。ガーターベルトとストッキング。縁にはフリルのあしらわれた、フェミニンかつ大胆な、ランジェリー姿を披露している。ピンクの乳首もアンダーヘアーも、下着の上からはっきりと透けて見えてしまっている。恥ずかしそうにしながらも、下着の話題となると興味が隠せなくなるらしく、今までの控えめな態度とは一転して、他の友人たちの下着について、次々と積極的に質問をして回っていた。

「早紀ちゃん、せっかくだから一枚撮らせてもらうわ。はい、チーズ。」

「えっ、やだ。私こんなはしたない格好なのに・・・。・・・もう。」

 困ったような笑顔で、少しだけモジモジしながら、早紀は右手を後頭部に左手を腰に当てて、少しだけ体を捻る。口では嫌がっていながらも、体はしっかりポーズを取ってカメラに収まった。

「早紀さん、もうちょっと左足を伸ばして、背中から足までのラインが綺麗に見えるようにすると、もっと映えますよ。」

 元モデルの玲香が指導する。横でお手本のようなポージングをすると、早紀も見様見真似でセクシーポーズのツーショットを披露した。

「ひえ〜。玲香ちゃんの隣に並んじゃったら、私の貧弱さが際立っちゃうよ。恥ずかしい。」

「早紀さんこんなに綺麗なんだから、隠しちゃ駄目です。インナーもこんなに刺激的なのに、今さら真面目ぶっても駄目ですよっ。」

 フラッシュがたかれると、玲香のテンションもあがる。早紀は口ではモゴモゴと言い訳をしながらも、玲香に負けないように胸を揺すり、体をクネらせてカメラを誘惑する。ここのところ早紀が密かに夢見てきた、ランジェリー撮影会なのだ。頭がどれだけ否定しても、体は我慢できずに胸を突き出し、お尻を振って、カメラに媚を売ってしまう。隣に元本職のモデルが、とても綺麗なポージングをしている横でおぼつかないポージングをしている。とても恥ずかしいことなのだが、どこかで、負けたくないという思いが沸きあがってくる。カメラが玲香の方を向くたびに、早紀はブラをショーツの後を引っ張り上げて食い込ませたり、ハーフカップのブラをずらして、乳首をほとんど出してしまったりと、懸命にサービスショットを提供してカメラを挑発した。

「うわっ、早紀さん、エッチー。」

「ちょ、ちょっとお酒を飲みすぎたのかしら。早紀さん、大丈夫?」

 絵美が歓声を上げると、雅代はなぜか自分まで顔を赤らめて早紀の心配をする。中年オヤジのようなブリーフをはいている優希は、職人カメラマンのように様々な角度から、玲香の華麗なポージングと、早紀の普段からは想像も出来ないような大人向けパフォーマンスをカメラに収めていった。皆に声をかけられると、恥ずかしそうにごまかし笑いを浮かべて、何か言い訳しようとする早紀だったが、パステル調に赤らんで汗ばむ体と、艶っぽい表情、荒い呼吸からも、女性たちには一目瞭然だった。早紀が下着姿を写真に撮られて、エッチな気持ちになって感じまくっていることは全員にバレバレだったのだ。フラッシュのたびに眉が少し苦しそうにひそめられて、目を瞑る早紀、漏れる声。内膝を擦り合わせるように震えながら、股間が切なげに前後する。隠そうとしてもここにいる女同士では誰も騙せない。早紀は今、シャッターが切られる度に、オルガズムを迎えていた。それでも、カメラが苦しそうにする早紀から玲香の方に向けられると、早紀はもっとしどけないポーズで貪欲にカメラを呼び戻す。

 5人の女性の中で、一番大人しそうだった早紀の乱れた姿に、いつのまにか残りの4人も、引き込まれていった。それとも、4人の後ろを順繰りに回る蓮太の指示だろうか? 気がつくと、カメラを手にしていたのは蓮太で、5人の美女たちはカメラを呼ぶように、思い思いの過激なポーズで、自分のアップショットを、そしてフラッシュとともに訪れる甘美なエクスタシーを求めて身をクネらせていた。ネジが飛んでしまったかのように、遠慮なくよがり声を出して、人妻のムッチリとした色気を振り撒く雅代。ダイナマイトボディをブルンブルンと揺すりながらも、甘えた表情でカメラとオルガズムを要求する玲香。ぎこちない雌豹のポーズで小鹿のようなスレンダーな体を見せつける絵美。ゴージャスで豊満な肉体を曝け出しながら、意外と乙女チックな表情で、戸惑いながら白ブリーフを濡らす優希。そして涙と涎と鼻水とで顔をクシャクシャにしながら、エクスタシーに咽び泣いている早紀は、大股開きで股間を突き上げながら、シースルーのパンティー越しに、既に何度も潮を噴き出していた。全員がランジェリーマニアの露出狂で、カメラに感じる色呆けモデル。他のことは何も考えられない。蓮太にそう囁かれると、人妻たちはシャッターのたびに訪れる、荒々しいエクスタシーに身を委ねて痴態を曝け出すことしか出来なくなっていた。

「そろそろ、みんな心も体も開ききって、パーティーに相応しいパートナー同士になれたかな? ・・・あ、早紀さんあたり、このままにしておくと、どっか意識が飛んで行っちゃいそうだから、早めに頂いておこうかな? ・・・じゃ、早紀、絵美。よく聞きなさい。」

 近くで寝そべったりうつ伏せになったりしていた早紀と絵美の肩に両手をおいて指示を出した蓮太は、残った雅代や玲香、優希にも何か囁くと、そのまま早紀の手を引いて、中庭からリビングに上がっていく。残された絵美は、寝過ごした頭を覚醒させるように左右に振って、ボンヤリと立ち上がった。

「あ・・・テーブルの、指揮棒と・・・、タンバリン・・・。これで・・・、私、何するんだったっけ?」

 少しずつ、頭の中が鮮明になっていく。

「そうだ。これ、魔法のタクトとタンバリンじゃん。これでお姉様、オバ様達を、きっちり躾けてあげなきゃ。・・・ほら、皆、起きなさい。ランジェリー撮影会はもうお終いよ。魔法少女、マジカル・エミが、貴方たち大人をきちんと躾けてあげるから。」

 急に起こされて、周りを見回しながら立ち上がる、下着姿の玲香、雅代、優希。それでも絵美がタクトを振るって号令をかけると、途端に体が兵士のように「気をつけ」の姿勢になった。

「ちゃんと私の言うことはすぐ聞かないと駄目。お仕置きをくらうことになるわよ。・・・嘘だと思ったら、・・・優希。貴方は自分で自分にスパンキングがしたくなぁる・・・。テーブルの上で、お尻叩き20発の刑よ。ほーらっ!」

 絵美がタクトを振るうと、優希の目が大きく開かれる。気をつけのまま、ピンッと背筋を伸ばした下着姿の女社長は、勢い良くテーブルに駆け上がると、両足を肩幅に開いて、ブリーフのゴムに両手をかけ、思いっきり足首までブリーフを引き降ろした。キュッと上がったヒップを、お尻の穴まで見えてしまうくらい曝け出して突き上げた優希社長は、振りかぶった右手をお尻の肉にパチーンと打ち下ろした。

「痛いっ!」

 自分で自分のしたことが良く理解できなくて、振り返って赤くなったお尻を、情けない表情で確認している秋月優希社長。それでも右手はまた、容赦なく振りかぶられた。

「2! ・・・3! ・・・4!」

 自分で、自分のお尻をペチンペチンと叩きながら、体育会系の部活女子のように声を振り絞って数を数える優希。絵美は満足そうに頷いた。

「貴方たちももう少しピシッとしたレディーになるために、躾が必要ね。・・・じゃあ雅代は側転でこのお庭を一周。それっ。」

「きゃっ・・・私・・・なんで・・・」

 新体操のリボンを回転させるように、絵美がタクトを回すと、その動きに合わせて、思いのほか綺麗な円を描いて雅代が側転を始める。足袋のまま足を大きく開いてグルリと体を一周させると、腰布が胸元まで捲れ上がって、白い内腿と、黒々としたヘアが顔を出した。日本髪の雅代が懸命に側転をしながら、大きな庭を木々の壁に沿って一周しようとする。意外な運動神経を発揮する彼女の姿は、やがて小さくなっていく。

「最後の玲香ちゃんは・・・。やっぱりセクシーダイナマイトだから、踊ってもらっちゃおうかな? ほら、この魔法のタンバリンが鳴ると、・・・ね? ダンスタイム、スタート!」

「えっ・・・あ・・・やだっ・・・もう・・」

 シャリンとタンバリンが鳴らされると、玲香は自分のヒップが右に大きく突き出されたことに、後から気がつく。シャラシャラシャラとタンバリンの鈴が鳴らされると、玲香は腰を小刻みに振って体を揺すりながら、両手もつけて踊り出していた。絵美はずば抜けた美少女ではあるものの、6歳以上も年下の女子高生だ。そんな小娘に、こうして自分の体を自由にされるのは、大人の玲香としてはとても悔しくて恥ずかしい状態だが、「魔法のタンバリン」が鳴らされてしまっては、踊るしかない。跳ね回ってお尻をプリプリ振っているうちに、玲香は自分でも楽しくなってきてしまうのだった。

「だ、誰か止めて〜。・・・ハッ・・・ハイッ・・・・・・ホッ。」

 眉をハの字にして、泣きべそをかきながら踊り狂う玲香だったが、「タンバリンの魔法」のせいで、口からは笑みと合いの手が漏れて、いる。既に身も心も踊り子になりきって、魔法少女を楽しませることしか出来なくなっていた。


。。。



「ほら早紀さん。と〜ってもセクシーな気持ち。僕を誘ってごらん? 大好きなエロ下着で男の人を誘惑しちゃう。貴方がずっと内緒で夢見てきたシチュエーションだよね。」

 蓮太が囁くと、うっとりとした表情の早紀は、緩んだ満面の笑みのままソファーに上がりこんで背もたれに右足をかける。ピンと足を伸ばして爪先から膝、太腿まで撫で上げた彼女は、嬉しそうに蓮太を見て「どう?」とばかりに反応を伺う。深い溜息をつきながら両手でサワサワと体のラインを撫で回した後で、形のいい丸い胸を、ブラジャーの上から両手で持ち上げて、悪戯っぽく左右に揺らして見せた。右足をさらに高く上げると、髪の間に指を通しながら、色っぽい表情で蓮太にウインクしてみせて、口をキスするようにすぼめる。

 真面目で恥ずかしがり屋だった若妻が、1月足らずでここまで扇情的に男をたぶらかすようになったのは、蓮太の暗示の力だけではない。早紀の自由な感受性と多少抑圧は受けていたが健康的な性欲があったおかげだろう。

「そのままゆっくりと下着を脱ぎ捨てて、自分の裸を隅々まで僕にアピールしてみせて。僕の大好きな早紀の裸を、旦那さんも見たことのないようなポーズと角度で、じっくり見せびらかしちゃおうね。それから僕のチンチンを、おねだりするんだよ。」

 嬉しそうに火照った顔と潤んだ目つきで背中に手を回し、ブラジャーのホックを外してストラップから両腕を抜いていく。焦らしながら、早紀がブラをとって生のオッパイを両腕に抱えた。丸く柔らかそうなオッパイはブラから解放されてプルンと揺れながら、ツンと充血した乳首を上下させる。蓮太のまとわりつくような視線を感じて、乳首がいっそう膨らむ。あごを少し上げて、両手をだらりと横に下げながら、早紀がオッパイを全面に曝け出してゆっくりと吐息を漏らした。腰のあたりに垂れた両腕が、ゆっくりとパンティーのゴムのあたりにまとわりつく。両手の親指の腹を引っ掛けると、少しずつ、躊躇うかのようにパンティーを下ろしていく。濡れそぼったショーツは、股間のあたりがべったりと早紀の肌に張り付いていた。陰毛まで恥ずかしい液で光らせながら、早紀がショーツを脱ぎ捨て、ガードルも、ストッキングもクルクルと巻き下げるように脱いで、全裸になる。

 ここ1ヶ月ほどで何度も満喫した広幡早紀の裸だが、他人の家で披露させると、新鮮味もあっていっそう蓮太を興奮させた。それは早紀にとっても同じようだ。お邪魔した他人様のリビングで、年下のセールスマン相手に演じるヌードショーは、いつも以上の背徳的な刺激を彼女に与える。最近植えつけられ、刷り込まれるたびに強化されてきた彼女の露出趣味が、一気に開花させられてしまった。思わせぶりに舌を出して、自分の唇をヌラヌラと嘗め回して挑発する。ソファーに跨ってヒップを突き出すと、膝をグッと開いて、ゆっくり円を描くようにお尻を回して雄を誘った。グッと踏みとどまる蓮太。寂しそうな早紀は、今度はお尻をソファーの座面に深々とつけて、開いた両足を踏ん張ると、腰を浮かした。両手で大事な場所を引っ張って、股間の恥ずかしい割れ目を広げる。

「はぁぁ・・・・、蓮太君・・・。おチンチン・・・、早紀にください。・・・奥まで・・・欲しいの・・・。」

 熱にうなされたような乱れた声で、マングリ返しになって股を広げた早紀が、蓮太におねだりする。頭の中が芯まで甘美な痺れに惑わされた広幡早紀は、もう全身全霊で雄を求めるばかりだった。蓮太もそろそろ我慢の限界が来て、ソファーでおっぴろげになっている美人妻の極上の体に飛び掛る。乳房が変形するくらい強めに揉みしだいてしゃぶりついて、腰はほとんど前戯もなしにモノを突っ込んだ。待ちわびたように早紀の迎え腰が、少しの抵抗の後で蓮太のモノをズルリと粘膜の中に咥え込む。熱い膣壁が、ヌルヌルと蓮太の固いモノを握り締める。早紀の両足が、はしたないくらい強い力で蓮太の腰の後ろにしがみついた。

「いっ・・・イイッ・・・、これっ・・・好きっ! ・・・ぅうううっ!」

 挿入されただけで、早紀はすでにオルガスムの淵にまで達している。蓮太が乱暴に腰を振ると、高い喘ぎ声を出しながら、髪を振り乱して悶えた。受け答えも洗練された、近所で評判の美人妻の面影はどこか遠くに飛んでいってしまっている。ここにいるのは、長い露出プレイの快感で茹で崩れた、セックスのことしか考えられない一匹の雌だった。そんな、(作られた)素顔を惜しげもなく曝け出す彼女の前で、蓮太も張り切って、ただの雄になりきり、腰を突き上げる。押し寄せる快感に震えながら、二匹で肉を擦り合わせて励むだけ。汗と涎と恥ずかしい分泌液をお互いになすりつけあいながら、二人は真っ白になるまでお互いの肉を貪りあった。

「だめっ、怖いっ。死んじゃうっ。良すぎるのっ・・・ぁあああああああああああぅうううううっ! ウッ! ウゥウウッ!」

 激しいピストンのたびに、エクスタシーのダムが高々とそびえたっていく。不意にどちらかが我慢の腱を一瞬緩めた瞬間に、ダムの堰が切れたかのように、二人は同時にオルガスムの濁流に飲み込まれる。下半身からも濁流をほとばしらせながら、昇天した。歯をくいしばって、お互いの肩や二の腕に噛みついて、荒々しく下半身が波打つような快感の乱舞を耐え忍ぶ。二人とも自分が余りに強烈な快感に、失禁してしまったのかと思うほど、激しく長く射精してしまう。グリュッ、グリュリュッと音が聞こえるように感じるほど、強烈な射精が何度も押し寄せて、最後の一滴まで搾り出すように放出してしまう。永遠とも思えるような射精の波が、やっと穏やかになってきたころ、二人は体を重ねたまま脱力した。たがいの顔が近づいたのに逆らわず、二人は首から下が脱力しきっていても、最後の力を振り絞って舌を絡めあう。早紀も蓮太も、おたがい相手の体から出てくるものは一滴でも無駄にしたくないとばかりに、混ざり合った唾液さえ愛しげに吸い上げた。

「し・・・死んじゃうかと、思った・・・。気持ち良すぎて・・・。」

 鼻をグスグス言わせながら、涙をポロポロこぼして早紀が蓮太にしがみつく。

「そうだよ。早紀は僕との本気セックスのたびに、新しい早紀に生まれ変わっていくんだよ。どんどん素直で従順で、淫乱なオンナに生まれ変わるんだ。わかるね。言ってごらん。」

「はい・・・。早紀は、蓮太君のいやらしいオンナです。生まれた時から蓮太君のものです。・・・蓮太君をセックスで満足させるために、生まれてきました。」

 陶然とした表情で、まだ少し焦点の合わない目で懸命に蓮太を見つめて、心なしかあどけない口調で呟く。蓮太が満足そうに微笑むと、それに気がついた早紀は、母親に抱かれた赤ん坊のように、屈託のない満面の笑みで口を広げた。


。。。



「ありゃ、ちょっと絵美、やりすぎじゃない? なんでこうなってんの?」

 まだ腰や膝がふらついている早紀の手を引きながら、庭に戻ってきた蓮太は、少し呆れてしまった。ずぶ濡れの雅代と玲香と優希が、庭に裸で転がってバタバタしている。

「誰? 私に無礼な声を聞くのは。私は、魔法少女、マジカル・エミよ。私はこの子たちを躾けるのに忙しいの。ほら、見てなさい。『戦闘員2号。もう一度、プールの水面を走って向こう岸まで渡るのよ。』ほらっ」

「イーッ!」

 足袋と腰巻だけ身に付けている着付け教室の先生、新堂雅代が目と口を剥きだして直立する。右手を高々と上げて高い奇声を上げ、タクトが指し示した、10メートルほどのプールに向かって全力疾走をし始めた。左右のオッパイがブルンブルンと上下左右に振り乱れるのも気にせずに、腰布の裾を上げて、足袋のままでプールを駆け渡ろうとする。数回転空中を足がかいたあとで、すぐにドボンとプールに落ちてしまった。日本髪の奥様は、黒髪をべっとりと顔や背中につけながら、プールサイドに上がっては、また助走を取ってプールを走り抜けようとしてドボンする。

「頑張りなさい。じゃあ戦闘員1号と3号はお互いをイカせるまでのシックスナイン。良く出来たから、ご褒美を上げるわ。世界一甘い蜜を舐めさせてあげる。こっちに跪いて、大きく口を開けなさい。」

「イーッ!」

「イーッ!」

 訓練された賢い犬みたいに、絵美のもとに駆け寄ってきて跪いた元人気モデルの藤村玲香と、話題の美人社長である秋月優希は、なんの疑問もなく、口を大きく開けた。

「世界で一番甘くて美味しい蜜になーれ。ほら、ベロをしっかり伸ばして。そうそう。」

 テーブルからマスタードとワサビのチューブを持ってきた絵美が、チューブにタクトを振るったあとで、ワンちゃんのように舌を突き出して大口を開けている玲香の舌に、グルグル模様を描くようにマスタードをかける。

「あ〜、おいひ〜。」

 幸せそうな表情で、口の中をまっ黄色にした玲香が恍惚の表情を浮かべ、眼を閉じて両手で頬を包む。マスタードの上からワサビをしっかり垂らしても、玲香は嬉しそうに堪能していた。

「うわっ・・・ちょっと絵美、Sっ気を強くしすぎちゃったかな。それでも、これは興味あるかも。」

 感覚支配の暗示の限界が試せそうで、若干可哀想ではあるけれど、蓮太は様子を見守ってしまう。絵美は隣の優希には、口の中にたっぷりワサビ・マスタードのとぐろを巻くだけでなく、鼻の穴にまでワサビをねじ込んだ。蓮太は見ているだけで、自分の鼻がツーンと痛くなるような気がした。

「はぁ・・・美味しそう。」

 横で羨ましそうな呟きを耳にして蓮太が振り返ると、全裸の早紀までもが、物欲しそうな目で絵美の手にあるワサビとマスタードのチューブを見つめていた。しかし絵美は、残酷な宣告を優希と玲香に与える。

「はい、二人とも正気に戻りなさい。味覚も嗅覚も元通りよ。辛かったら、プールで口ゆすいで着てね。」

 ブーーッ

 勢い良く、黄緑色の涎と鼻水が宙に舞った。二人の裸の美女は涙と涎と鼻水でクシャクシャになりながら、さっきの雅代先生にも負けないくらい全力疾走でプールに飛び込んでいく。絵美がおなかを抱えて笑い転げていた。

「へー、最後まで暗示が持ちこたえられるんだ。さすが、異性だとここまで試せずに、躊躇しちゃうよな・・・。でも、絵美はやりすぎ。ほら、僕の言うことを聞きましょうね。」

 笑い続けている絵美の肩に蓮太が手をおくと、絵美の目が遠くなった。

「今から手を叩くと、絵美は正気に戻るよ。もう魔法少女ではありません。でも一つだけ、絵美が知らなかった魔法の効力だけは残ります。それはね。これまで絵美がかけた魔法は、最後に全部絵美自身に戻ってくるよ。いままでの悪戯の効果が、全部君に仕返しのように跳ね返ってくる。ほら、目を覚まして、絵美。」

「・・・あ・・蓮太・・。どうして? ・・・ん・・・や、やだ・・・。何これ? わぁーー、痛いっ、辛いっ。」

 美貌を学校で持てはやされる美少女が、庭で一人で騒ぎ出す。下着を脱ぎ去って、側転をしたかと思うと自分でお尻を叩いたり、急に踊り出したり、忙しい庭のランニングが始まった。口や鼻も燃えるほど痺れるようで、涎や鼻水を出しながら跳ね回る。途中で立ち止まってはお尻を振ったりスパンキングしたり、絵美の悪戯魔法が全て自分に戻って来た、忙しいお仕置きが始まった。

「じゃ、残りの3人もこっちに連れてこよっと。早紀ちゃんはそこに座っていてね。もう自分ひとりの体じゃないんだから、転んだりしないように気をつけないと。」

 蓮太が思わせぶりな言葉を告げると、早紀はポッと赤くなって頷く。素直に椅子に腰掛けた。蓮太はプールまで歩いていって、何度も向こう岸まで水面を駆け抜けようとしてズブ濡れになっている奥様と、情けない泣き声を出しながら、口をすすいでいる美女二人を連れて帰ってきた。

「皆、ゆっくり正気を取り戻しながら聞いてね。僕の言うことは変わらず皆にとっての一番の真実だよ。皆は僕の言う通りに見て、言うとおりに感じて、言うとおりのことを信じて行動するんだ。でも、このことだけは皆にショッキングなニュースかもしれないね。早紀さん。ほら、自分の口から皆に、おめでたいニュースを伝えてあげて。」

「あ・・・あの、・・私。妊娠したみたいです。」

 早紀が恥ずかしそうに、それでも幸せ一杯の笑顔で告げると、ようやく頭のはっきりしてきた雅代と玲香と優希は大いに驚いた。

「えー本当?」

「おめでとう。一人目だよね〜。」

「はひひゃん、おへへほ〜。」

 最後の玲香はまだ、ビリビリと痺れる舌に苦慮しているようだが、3人は素直に早紀を祝福した。

「・・・で、他にも、伝えること、あるんじゃなかったっけ?」

 蓮太に振られると、新しい暗示が作動する。早紀は目を見開いて、急に焦り始めた。

「・・そ、・・・そうなの・・・。あの、気が早いかもしれないけど・・・も、もう。生まれそうなの。う・・・生まれるっ。」

 早紀が全裸のまま、両足を椅子の手すりにかけて、「M字開脚」のポーズになる。残りの3人は仰天してしまった。まだお腹も大きくなっていない早紀なのに、こんな急に産気づくなんて・・・。しかし、3人の戸惑いも、蓮太が何かを後で囁いて行くと、すーっと引いていく。今は驚いていたり戸惑っていたりする場合ではない。大事な友人である早紀の出産を手助けしなくては。3人が手分けをして、タライとタオルとビデオカメラを用意する。玲香が早紀の手を力強く握ってやった。

「早紀ちゃん。お腹に力を入れて、せーの。ひーひー、ふー。」

「ひー、ひー、ふー。」

 女4人で声を合わせて、掛け声を口にする。早紀の開かれた両足が、グッと踏ん張る。誰もが神聖な生命誕生の現場に居合わせていると思っているが、早紀の股間には蛍光紫のバイブレーターが挟まっているだけだ。早紀が下腹部に力を入れるたびに、ズルズルとバイブが出てこようとするが、まだ早いとばかりに蓮太が押し込む。早紀の声には時折、妙に甘美な喘ぎが入り混じった。周りの3人は真剣な表情そのもので、大切な命を取り出そうと声を張る。しかしビデオカメラのクロースショットには、膣口とクリトリスと肛門とを3点同時に刺激している卑猥なオトナの玩具が、振動音とともに蠢いているだけだった。

「ひー、ひー、ふー。」

「ひー、ひー、ふー。」

 皆で声を合わせて、応援すると、早紀も下腹部と足に力を入れてグッと踏ん張る。やっとバイブレーターが、ズブッと早紀の股間から抜け落ちた。それを愛しげにタオルでキャッチして抱えこむ雅代。優希も両手を叩いて飛び跳ねた。早紀の頭を撫でて嬉しがる玲香。優希と玲香は自分のことのように感動して涙を流していた。

「凄い。とっても元気な赤ちゃんよ。」

「わー、可愛い。」

「ほんほに、へんひな、ははひゃん。」

「みんなありがとう・・・。赤ちゃん・・・。会いたかった。私がママよ。」

 友人たちの祝福に包まれて、タオルにくるまれた作動中のバイブレーターを手渡された早紀は、感涙しながらバイブに口づけし、頬ずりした。幸せ一杯の、微笑ましい光景の外で、舌を出して泣きながら側転している絵美が、小さくカメラに写りこんだ。

「うんうん。生命。人生。裸。いのちバンザイだね。」

 妙に感動の渦に感化されてしまった蓮太も、腕組みしながら意味不明の呟きを漏らして、何度も頷いた。


。。。



 全裸の広幡早紀が、幸せ一杯の表情で、同じく全裸の若妻たちに囲まれながら、蛍光紫のバイブレーターに授乳している間、寝室まで蓮太につれてこられた藤村玲香は、急に最愛の恋人にしてご主人様である蓮太の存在に気がついて、熱烈なキッスと抱擁で再会を喜んだ。

 チュパッ。唇を離す。

「玲香さん。口が、まだちょっと辛いよ。」

「ほうれひょ。からひの。」

 よくよく見ると、玲香の唇はいつも以上に肉感的に、ぽってりと腫れていた。

「これ、家に帰るまでに治るといいけどね。まったく、絵美の奴、あれじゃお仕置きが足りなかったかな。」

 困った顔で目をパチクリさせている玲香を見ると、いっそう気持ちが昂ぶってくる。言い終わらないうちに、蓮太は玲香の首筋をベロンと舐めてやった。

「あぁんっ。」

 蓮太に触れられた部分が玲香の性感帯になる。そう信じ込んでいる玲香を喜ばせるのは、いつでも楽勝なことだ。指で乳輪周りを弄っても乳首を転がしても、脇腹を撫でてもお尻を揉んでも、玲香は楽器みたいに蓮太の思うがままに感じいって声を出す。きめの細かい張りのある肌に吸いつくと、すぐに股間を濡らして悶え出す。感度抜群のスケベボディだ。

「蓮太ふん・・・、だいっ好ひ。」

 抱きついてくる、いい匂いの玲香さんとそのままベッドに倒れこんで、蓮太はゴロゴロとキスしながらベッドを転がる。秋月家のだだっ広いベッドでなければ、出来ない遊びだ。裸で上になったり下になったりしながら、体中の色んなところにキスをしあって、おたがいにべチョべチョになる。二人の陰毛をわざと絡めあうように、股間を擦り付けあう。こんな動きでも快感に感じてくれる玲香は、もう子犬が鳴くみたいな喘ぎ声を漏らしている。こんな迫力のあるバストとクビレ、日本人離れしたスラッと長い手足を持った元人気モデルが、蓮太の勝手気ままな愛撫によがり狂って歓喜してくれる。蓮太もこれほど見事な体、存分に味わいつくさないと勿体無いとばかりに、窒息するほど胸の谷間に顔を押しつけたり、お尻の肉を玲香が痛がるくらい甘噛みしては、弄ぶ。徐々に玲香の体が、オンナの匂いを漂わせながらジットリと発汗し始めた。目は天国にいるみたいに気だるく漂って、蕩けるような笑を浮かべて蓮太の次の責めを待っている。早くも準備万端のようだ。

「さっき相当、搾り取られたばっかりだから、玲香ちゃんはお手柔らかいにね。」

「あぁん、駄目っ! 玲香にも一杯出してくらはい〜。」

 むくれるように不満の声を出して、玲香が蓮太の上に馬乗りになる。騎乗位の体勢になって、蓮太のモノを大事そうに摩りながら、その上に腰を下ろしていく。

 グググッ

 押し込む感触を経て、強い締め付けの中、玲香の内部に蓮太のモノが押し込まれる。口をアヒル口のようにすぼめて、目を閉じた玲香が快感を噛み締める。

「はぁああぁん。・・・ほら、蓮太君のおひんひん、ちょうろ、れいはのこことぴったしれひょ?」

 まだ舌が痺れているのか、舌ったらずな喋り方で、嬉しそうに語る玲香は、反論を許さないとばかりに、腰を浮かせたり沈めたり、蓮太のモノをズリュリュと膣壁で擦りたてた。蓮太の下半身が、退行的な快感に浸る。

「すごい上等なベッドね。ほら、くっひょんがすごひ。ほら、ほらっ・・・はぁああんっ、あんんっ、あんっ」

 ベッドのクッションに助けられながら、玲香が跳ねるように騎乗位のまま腰を上下させる。すぐに蓮太も快感を堪えるのに一杯一杯になる。いつも玲香の磨かれた豪華な肉体は、蓮太に最高の快楽を与えてくれる。まるで愛されるために作られてきたような、高機能ボディだ。ピストンのたびに、張りのあるオッパイがボヨンボヨンと大きく揺れる。それを見ていると、いっそう射精が近づいてしまうようで、蓮太は必死で内股に力を入れて、エクスタシーを先延ばしするため、懸命に堪える。玲香はそれに対してまるで意地悪をするかのように、締め付けて激しく捻りあげる。駄々をこねるかのような玲香の下半身のおねだりだった。

 思わず蓮太も放出してしまう。玲香も同時に、陶然として歓喜に果てた。名残を惜しむように、腰をふる玲香。ドクッ、ドクッと蓮太のモノから熱い精液が吹き出て玲香の中に取り込まれる。満足げに鼻をならす、日本人離れした美人妻。二人はやっと重なり合ったまま力尽きた。


「ねぇ、蓮太フン。玲香、フェラしてあへよっは?」

 シーツからピョコンと顔を出し、蓮太の胸に頬を付けながら提案する玲香。一瞬お願いしようかと思った蓮太だったが、慌ててお断りをさせてもらった。

「いや、今はいいよ。なんか、今玲香にフェラさせると僕のモノまでヒリヒリしそう。」

「そんなほと・・・はふぇ・・・。」

 憤慨してむくれた玲香の眉間をチョコンと指で押すと。寄り目になった彼女はそのまま脱力して、蓮太の胸に沈み込む。張り切りがちな玲香のブレーカーとして、埋め込んでいる彼女の小休止ボタンだった。そろそろ「授乳」も「赤ちゃんバスタイム」も終わっている頃だろう。絵美の暗示も解いてやらないと、明日の学校に差し支えそうだ。蓮太はフラつく玲香を伴って、中庭に戻ることにした。


。。。



「いないいないいない、ばぁ〜。・・・きゃー。今、私を見たわ。」

「えー私ですよ〜。」

 幸せそうな早紀ママと意外と乙女チックな優希。そして柔和な雅代が、必死にシリコンとプラスチックで出来たバイブレーターのご機嫌を取っている。おどけた顔やお遊戯でバイブと遊んで嬉しそうにしている全裸の美女たちを、蓮太がまた暗示でホームパーティーを楽しむ新妻たちに戻してやった。命じられるままに服を着て、優雅にアフタヌーンティーを楽しみ始める早紀と玲香に雅代と優希。4人の絢爛豪華な美女たちを、絵美が頬杖つきながら眺めた。

「みんな綺麗だねー。そりゃ、蓮太がはまっちゃうのも無理ないか・・・。」

「蓮太『さん』だろ。絵美は年下のくせに、いつまでたっても生意気だな。」

「ふんだ。どうせ私は、どうやったって、ここにいるお姉さんたちみたいな大人の魅力は出せないですよーだ。何よ、私ばっかり庭を何週も側転させたりプールに飛びませたり。後半全然、みんなといられなかったじゃない。」

「それは、絵美のせいだろ? 俺はちょっとSっ気だして躾けなさいって言っただけで、あとは全部絵美が考えたんだから。」

 今回のホームパーティー。参加者全員が蓮太の催眠術の最も深い段階までかかっているのだが、今のこの時間、白塚絵美だけは、自分の意識は操られながらもそれを認識できていると思っている。だから彼女は、自分だけは、体は操られつつも冷静なんだと信じ込んでいる。いわば、蓮太の共犯者気取りでいるわけだ。蓮太に報われない片思いをしている絵美は、その共犯者の位置を、少しだけ誇りに感じているのだが、残念ながら今自分がホットパンツを膝まで下ろされて、成長過程の小ぶりなオッパイを揉みしだかれながら、バックではめられていることだけは、気がつけないよう、暗示が刷り込まれている。だからダルそうに「可哀想な蓮太の餌食たち」のアフタヌーンティーを眺めながら、彼女たちに同情と嫉妬をおぼえながら、実は後ろから激しく突き上げられている自分にだけは、気がつかないでいるのだった。

「そのうち絵美も、魅力的なレディーになったら。俺や男たちが放っておかなくなるよ。」

「そんな・・・こと・・・ばっかり・・いって・・・、いつまで・・・たっても・・・、わたしのこと・・なんて・・・、放ったらかし・・・じゃないっ・・・。」

 口を尖らせて、不満をたれる絵美。彼女のまだ成熟していない、固くて華奢な体が、高背位で突き立てられて、ガクガク揺れる。それでも彼女は、蓮太にちょっかいの一つもかけられない(と思っている)切ない身を憂いて、溜息をついていた。

(絵美にはまだ、僕からはオンナの喜び、快感をあげないよ。学業に差し支えるかもしれないからね。・・・ま、君の若い体はしっかり味わわせてもらうけど。・・・セックスの喜びは、彼氏を作ってからたっぷり味わわせてもらいなさい。)

 ガラにもない親心を出しながら、美少女の大事なところを後ろから満喫させてもらう蓮太。フィニッシュに至ったら、美女たちの優雅なお茶会に混ぜてもらって、楽しいオームパーティーをお開きにしようか。それとも体力が回復したら最後に、雅代さんと優希さんを同時に頂こうか。とりとめもなく、フィナーレの画をあれこれ想像しながら腰を振っているうちに、蓮太の快感がまた高まってきた。

「ふんふんふんっ。今日はいい日だなっ? 絵美。」

「何か、ズコズコうるさいなぁ〜。ったく、乙女の悩みの邪魔しないでよ・・・。」

 日が少しずつ西へ傾いている。もうすぐ夕暮れが近づいているようだが、蓮太はもう少し、今日という日を満喫させてもらうことにした。

 
 


 

 

戻る