魔法使いの小冒険


 

 

第4話

 僕は今、食卓でテレビを見ているんだ。でも、うーん、見てるって言うよりは、単に目で追ってるって感じだね。だってカウンターの向こうの台所では、里美ちゃんが手料理を作ってくれてるんだよ。気になって、テレビの内容なんか全然頭に入ってこないよ。もちろん格好は裸にエプロン・・・といきたいところなんだけど、まだ寒いんで、裸に、母さんのパンストとエプロンをつけてもらってるんだ。母さんよりは小柄な里美ちゃんは、大きめのエプロンをダボっと着てるんだけど、それがまた可愛いんだよ!後姿からはパンストの下のお尻が丸見えになってるんで、こっちはおちおちテレビにも集中できないよね。(ピンプルは今、二階のベランダで植木にぶらさがったり、外で近所の猫と人生論でも戦わせてるんじゃないかな?)

「里美ちゃーん、なに作ってんの?」

「うーんとね、お野菜が沢山あったから、シチューを作ろうと思うの。草野君は嫌いなお野菜とかある?」

 何か包丁で切ってるみたいで、こっちを振り向かずに返事する里美ちゃん。まるで本当に新婚さんになったみたいで嬉しくなっちゃった。

「玉ねぎは生っぽいとヤだけど、シチューにしてしっかり煮込んでくれるんだったら甘くなるから大丈夫かな。・・・あ、実は僕、ニンジンあんまり好きじゃないな〜。」

「好き嫌い言っちゃ駄目!小さいニンジンだからちゃんと食べてね。」

 ちょっと甘えた口調の僕を、大人ぶってたしなめる里美ちゃん、いいカップルだと思うんだけどな〜。おっと、ノロケになってる?ごめんね。ちゃんとイタズラもしとくよ。ちっちゃいバブルをフワ〜っと・・・、僕もシャボン玉作るのかなり慣れてきたって感じだね。

 そして、ぐつぐつシチューを煮込んでる間にフルーツ入りのサラダも出来て、ご飯をもったら、里美ちゃんの手料理の出来上がり!シチューのナベも食卓に持ってきて、2人でいただきますをしたんだ。

「次作る時までには、ちゃんとお味噌汁の作り方もお母さんから聞いてくるね。」

「高1でこれだけ出来れば十分じゃない?・・・うん、おいしいよ。」

「本当?よかった〜。」

 里美ちゃんが屈託なく笑うと、見慣れたリビングの雰囲気が本当に一変するんだよ。僕の体も浮き上がるみたいさ。

「・・・だけどさ里美ちゃん、さっき言ってたニンジンってシチューに入ってないね。」

「え、あ、ニンジンは・・草野君が好きじゃないって言ったでしょ。だから・・」

「さっきは、好き嫌い言っちゃ駄目って言ってたよね。だから僕も食べるつもりでいたのに・・・結局あのニンジンどうしたの?」

「えっと、あのニンジンは・・・どうした・・かなぁ・・・」

 一生懸命とぼけようとしてても、里美ちゃんって嘘がつけないタイプだね。口がすぼんで、すっかり目が泳いじゃってるよ。可愛そうだけど、しどろもどろの里美ちゃんをさらに追及!

「それでさっきの小さいニンジンってのは、冷蔵庫に戻したの?それか捨てちゃったの?」

「その・・捨てては無いんだけど・・もう・・汚れちゃってるの。」

 うなだれながら、消えそうな声で返事する。こんな、か弱い感じの里美ちゃんも魅力的だから、ついついイタズラしちゃうんだよね。

「え?汚れちゃってるってどういうこと?ニンジンはどこなの?」

 ちょっと厳しく(男っぽく)問い正すと、うつむいた里美ちゃんは箸を置いた。イスをずらして、戸惑いながらエプロンをまくりあげ始めたよ。全部僕が仕組んだシチュエーションだけど、エプロンの裾が太腿をスルスル上がっていくシーンには生唾飲んじゃったね。

「ごめんなさい。・・・ここです。」

 パンストを透けて、オレンジ色の物体が股に挟まってるのが見える。さっきのバブルがちゃんと里美ちゃんを操って、アソコにニンジン突っ込んだまま料理をさせてたって訳だね。まあ、ちょびっと血がにじんじゃってるのは予想外だったんだけどね。やりすぎちゃったかな?

「あ、血が・・・そうだ、里美ちゃんって今日処女じゃなくなったばっかりだよね。こんなことしてて大丈夫なの?」

「う・・ん、何だか急にこうしたくなって、絶対駄目って思ったんだけど、我慢できなかったの。動くたびにこすれて痛いんだけど・・・気持ちいいの。・・・本当にごめんなさい。」

「まあ、気にしないでいいよ。夕飯がちゃんと出来たから、これはお仕置きしないでおいてあげる。でも、僕以外の人の前でこんな変態的なことは絶対しないようにね。約束だよ。」

「はい。気をつけます。」

 潤んだ目でこっちを見て、ホッとしたように笑顔を見せる里美ちゃん。うーんたまらん。早くご飯食べて、一緒にお風呂に入ろっと。

 2人で一緒にごちそうさまをした後、僕らはさっそくお風呂に入ることにしたんだ。僕はソファーにゴロンとなって、先に全部脱いだ里美ちゃんが服を一枚一枚脱がせてくれるのに任せる。まるでお殿様みたいな気分だよ。そうだなぁ、お殿様ごっこにでも挑戦してみようか・・・。

プゥゥゥーーー
『何だかこうしていると、優しいお殿様に仕えてる従順な腰元みたいで、楽しいわ。あれっ、そういえば、私って本当に腰元なんじゃなかったかしら』
――ゥゥゥウウウッ
フワフワフワ

 里美ちゃんの幸せそうな微笑が、だんだん緊張し始めたよ。ちゃんと床に正座して、背筋を伸ばして僕の残りの服を脱がせてくれる。

「殿、お召し物が脱げましてございます。」

 三つ指を立てて丁寧にお辞儀してくれるんだけど、なんか口調が微妙に変な気もするなぁ。まあ、いくらちゃんと勉強もして本もよく読んでる里美ちゃんといっても、昔の人になりきって喋るのは難しいのかな?殿様なんだから、そのへんには寛容でいてあげないとね。

「うん、では一緒に風呂に入ろう。案内してくれ。」

 また仰々しいお辞儀をして、立ち上がった里美ちゃんは、僕の前を歩いていくよ(僕の家なのにね)。全裸で両手を前に添えて、すり足でしずしず歩いてる彼女の様子がなんか、変な感じなんだけど、僕も殿様らしく胸を張って歩く(何してんだろうね)。威厳を持って堂々と歩くうちに、だんだん気分よくなってきたんだけど、残念ながら僕の家はお風呂までそんなに歩く必要が無くて、すぐ着いちゃった。無念じゃ。

 脱衣所で正座した里美ちゃんは、またまた長いお辞儀。

「殿、こちらでございます。」

「うむ、苦しゅうない。一緒に入ろう。」

 湯気が充満しているお風呂に2人で入ったら、里美ちゃんはタオルにボディーソープをつけようとしたんで、もちろん止めたよ。

「タオルはいらん、そちの体にそのボディーソープを塗りたくって、余の体をゴシゴシするのじゃ。」

「ははぁ〜。かしこまりましてございます。」

 なんだか学芸会やってるみたいな気分になってきたけど、やってることはけっこう大人なんだぞ。ほらイスに腰掛けた僕の、後ろに回った里美ちゃんが、背中に体を押しつけてきた。

ムニュ〜

 ゆっくりと上下左右に体を動かして、僕の背中を洗ってくれてる。鏡に映る里美ちゃんと目が合うと、向こうはちょっと恥ずかしそうにしながらも、うやうやしく目を伏せる。すっかり腰元になりきっちゃってるよ。ところで殿様って、ホントにこんなことばっかりやってたのかな?そりゃ鎖国もずっと続くわけだね。

 今度は前に回ってきた里美ちゃんは、駅弁スタイルみたいに僕にしがみついて、体を上下にずらしてこすってくれる。こっちはもう我慢の限界だよ。里美ちゃんに抱きついたまま湯船めがけて・・・。

「殿、まだ石鹸をお流ししておりませぬ。」

「かまわん。もう我慢ならん。」

「あ〜れ〜」

ドボーン!

 すっかり興奮しちゃった僕は、石鹸の泡がゆっくり溶けていく湯船の中で、伝家の宝刀でもって腰元を成敗(しつこい?)しちゃったよ。2人のたて揺れに合わせてお湯が波うってこぼれるのが豪快な感じだったね。そんなこんなで、熱いお湯の中でハッスルした僕らは、風呂から出たときにはもうフラフラだったんだ。もう2人ともカニを茹でたみたいな顔色で脱衣所に上がったんだ。今日一日で、僕は何回出したんだろう?しばらく口もきけないくらいに疲れちゃった。

「殿、少々お待ちください。」

 暗示を解除するためのノーティー・バブルを作るのもおっくうなぐらい、疲れとのぼせでボーっとしてる僕のせいで、里美ちゃんはまだ腰元になりきって、僕の面倒を見てくれてる。まず僕の体を拭いて、トランクスだけはかせた後、すっぽんぽんのまま脱衣所を出てっちゃった。

 しばらくすると冷蔵庫に入れといた、飲みかけのオレンジジュースのボトルとコップを持った里美ちゃんが戻ってきた。

「殿、ジュースにございます。お布団も敷いてきましたので、そちらでお休みください。」

「あ、ありがと。里美ちゃん、腰元はもういいよ。」

「お布団の方へ参りましょう。」

 やっぱりバブル以外では解除出来ない。まぁ、いっか。僕の肺が復活するまで腰元のままでいてもらおう。里美ちゃんに、ジュースをついでもらう。そのしなやかな動作がまた可愛らしいんだ。もうしばらく殿様でいさせてもらおうかな。

「だいぶよくなった。布団でごろんとしながらジュースとかお菓子とかつまむから、用意しておいてくれ。」

 いくらか調子がよさそうになった僕を見てホっとした様子の里美ちゃんは、僕を座敷まで連れてくると、またおもてなしの準備を始めたみたい。台所からお盆にかっぱえびせん入れて持ってきてくれたよ。

「もう、お体のほうはよろしいですか?」

「うん、ありがとう。・・・もうちょっと横になっておこうかな。膝枕してくれる?」

「はい、それでは服を着てまいります。」

「待てないぞ。そのまま膝枕しなさい。」

 やれやれって感じで溜息をついた腰元は、枕もとに正座して僕の頭を、まだ暖かく濡れてる太腿と下腹部のところに載せてくれたんだ。右耳の先が、しっとり濡れてる彼女の大事な毛に触れてくすぐったい。むずむずと頭を動かしたら、今度は僕の髪の毛がチクチクと股をいじめちゃったみたいで、里美ちゃんがびくついたよ。

「やっ・・、と、殿、じっとしててください。」

 しばらくそんなやりとりと、彼女の反応を楽しんでたんだけど、さすがに退屈になってきちゃった。

「腰元、退屈になったんで、踊りでも踊って、余を楽しませてくれ。」

「踊り・・でございますか?」

「う〜ん、そうだな、ドジョウすくいでも踊ってくれ。」

 里美ちゃんが困っているのが、強ばる太腿の感触でも分かっちゃう。しょうがないからバブルを作って、ドジョウすくいはどうやってやるのかを指示してあげたんだ。僕を大事そうに枕に戻した彼女は、一度部屋から出て行くと、ピンクの布を頭にのっけて、あごで結んで戻ってきたよ。

「ドジョウすくい、やってみますので、お待ちくださいませ。」

 おもむろに僕の手元にあったお盆と、お皿の中のかっぱえびせんを手にした彼女は、かっぱえびせんを二本、両方の鼻の穴にぐっと突っ込んで、お盆を持って踊りだしたよ。よくみると、頭にかぶってる布は、指令したとおり、トイレにあった便座カバーだったんだけど、まあなんとかドジョウすくいの感じは出てるよね。

 クラスの・・・学校のだーれも、まさか里美ちゃんが今頃、裸に便座カバー巻いて、かっぱえびせん鼻に突っ込んで踊ってるだなんて思わないだろ〜なぁ。いつもとは全然違う、里美ちゃんのひょうきんな仕草を見てると、彼女を独り占めしてるって優越感の笑いが止まらないね。それに、僕だってドジョウすくいなんて詳しくは知らないんで、踊りも途中からなんか炭鉱節みたいになっちゃってるけど、里美ちゃんだって本当に楽しそうに踊ってるんだ。こういう隠れた一面を引き出すのも、魔法使いの仕事だよね、きっと・・・。

ピン ポーン

 僕の殿様気分は、突然のチャイムで一瞬にして壊れた。父さんと母さんが帰ってきたぁっ!楽しくて、外食に行った両親が帰ってくることを忘れてたよ。こんなことだったら、2人に外泊するように仕向けとくんだった・・。とにかくこんな格好して踊りに熱中してる里美ちゃんを早く隠さなきゃ。

「里美ちゃん、ちょっと押入れに入って隠れてて。」

「ヨーイ、ヨーイ」

 僕の話にちゃんと反応してくれないで踊ってる里美ちゃんを強引に押入れに入れようとしてると・・

ピンポーン! ピン ポンピンポーン!!

「は〜い、今行くってば〜。」

 まだ踊ってる里美ちゃんを押入れに押し込んで、慌てて玄関に走ったんだ。そんで、ドアを開けて両親を確認するや否や・・。

プーゥゥゥゥゥ
『今日は疲れたから今すぐ二階の知也の部屋で寝よう。知也に起こされるまで寝ていよう。』
―ゥゥゥゥウウッ
フワフワフワフワ

プーゥゥゥゥゥッ
フワフワフワフワ

 二つのバブルが両親の頭に当たってはじけると、2人とも大急ぎで二階に駆け上がってった。ふ〜ぅっ、これで一安心。ホッとしながら座敷に戻ると、まだ押入れがギシギシ言ってたよ。ふすまを開けると、能天気な格好でまだ踊ってる里美ちゃん。そろそろ正気に戻してあげないとね。

プーゥゥゥゥゥッ
『私からお願いしてやった腰元ごっこも面白かったわ。もう踊りもやめて、元に戻ろっと』
フワフワフワフワ・・・パチンッ

「里美ちゃん、もう遅いから寝ようよ。・・・その頭に巻いてるのもとっちゃったほうがいいよ。」

「え、あれっ?・・・う、うん。」

 鼻声の里美ちゃんが、ゆっくり正気に戻る。

「きゃっ、やだ〜。私、裸のままだったっけ?」

 慌てて僕が入ってた布団にもぐりこんで、もぞもぞやってた彼女は、顔を出すと、僕にちょっと怒り出したんだ。

「草野君!これ、手ぬぐいじゃなくて・・その、便座カバーじゃない!ひど〜い。何で教えてくれなかったの?」

「え?だって君が持ってきたんでしょ。」

「・・・私って、裸でこんなの頭に巻いて、こんなの鼻に入れて踊ってたってこと?も〜ぉぉぉぉ、恥ずかしいよぉ!とめて注意してくれたってよかったじゃない。」

 ふくれっ面になった里美ちゃんが眉をひそめて僕を睨む。恥ずかしさも手伝って、自分に腹が立っちゃったってとこかな?

「だって凄く楽しそうだったからさ・・。」

「そりゃ、楽しかったけ・・・ど、・・・もういい!知らないっ!」

 真っ赤な顔ごと思いっきり布団をかぶって、里美ちゃんが隠れちゃった。いつも優しい娘ほど怒ると止まんないみたいだね。掛け布団の上からつっついてみる。

「ねえ、里美ちゃんってば。」

「知らない。お願いだからちょっと1人にさせて。」

 布団の中からこもった声が返ってくるだけ。・・しょうがない。ここはまたもやピンク魔法の力を借りて・・

プーゥゥゥゥゥッ
『いつまでも草野君を困らせちゃいけないわ。でも・・・そうだ、この機会に、すっごく過激なTバックの水着をおねだりしちゃおう。』
フワフワフワフワフワフワフワフワフワ

 隙間を探してさまようシャボン玉のために、布団の端っこをめくってやると・・・、うまく当たったみたいで、里美ちゃんがやっと顔の上半分を出したよ。よかったよかった。

「里美ちゃん、何でも言うこときくから、機嫌直してよ。」

「・・・本当に私のお願い聞いてくれる?」

「もちろんだよ。」

 ほら、険しかった表情がだんだんトロケてくる。

「私ね、Tバックの水着が欲しかったんだけど、恥ずかしくって買えないでいたの。」

「じゃあ、さっそく明日、デパートに買いに行こうよ。すっごく過激な・・ひもみたいなヤツ買ってあげるよ。」

「でも、明日の学校は?」

「さぼっちゃって大丈夫だよ。里美ちゃんには僕がついてるんだから。」

「本当?お母さんにも怒られないかなぁ・・・。でも嬉しい。」

 すっかり機嫌が直った里美ちゃんと、一つの布団で抱き合って寝ることにしたよ。裸の里美ちゃんを意識すると、またドキドキするけど、とにかく今日は色んなことがあって疲れちゃった。明日は金曜日だから、駅前のデパートだと日中から混んでるだろうなぁ、よし、今夜はしっかり寝ておこうっと。




ハーックシュン!

 自分のくしゃみで目が覚めた。まだ深夜みたいな暗さなのに、何で目が覚めたのかなぁってぼんやり思ってると、僕が布団からはみ出てることに気がついたんだ。布団の方を見ると・・・お姫様みたいなドレスを着て、寝たままよがってる里美ちゃんの耳に、ピンプルが腰を押しつけてカクカクやってた。夢か・・・

「・・って、何やってんだよ、ピンプル!」

「おう、目が覚めたかボーズ。上玉連れてきたじゃねぇか、オイラにもちょっと味見させてくれよ。このドレスいいだろう。昔はお高くとまったお姫さんに夜、こうやってイタズラしたもんだ。」

「やめろよ。里美ちゃんは俺の彼女なんだぞ。」

「使ってる穴だって違うんだから、固いこと言うなよ。俺たちパートナーだろ?」

 都合のいい時だけ「パートナー」なんて言うんだから・・・。どうやらピンプルは、里美ちゃんの右耳を性感帯にしちゃってるみたいで、腰を振るたびに、里美ちゃんが、アソコに入れられてるみたいに反応してる。

「そう、ジロジロ見んなよ。オイラは自分のセックスに関してはシャイなんだよ。」

 振り返ったピンプルが左手をあおぐと、また眠くてしょうがなくなった僕は目を閉じちゃった。次に目が覚めた時には朝だったよ。





「昨日はよく眠れた?」

「うん、ちょっと耳鳴りがしたような気がしたんだけど、気持ちよく寝れたよ。ありがとう。」

 耳鳴りねぇ〜。ま、黙っとくしかないけどさ。僕らは今、駅前のデパートに着いたところなんだ。両親を上手い事送り出した後、学校をさぼって里美ちゃんとの約束を守るためにバスでここまでやって来たってわけ。普段だったら平日は学校にいる僕らからは意外なぐらい、金曜日のデパートには午前中からたくさん人が来てたよ。

 ゆるやかな階段とエスカレーターが正面入り口につながってる大きなデパート。入ってすぐに、一旦別行動を取ることにしたんだ。

「じゃぁ、1時間後ぐらいに6階のスポーツ用品の前で待ち合わせだよ。それまでゆっくり選んでてね。」

「うん、それじゃあね。」

 笑顔で里美ちゃんが歩いてく。僕がわざわざデート中に別行動をとるのは、もちろん他の女の人とも遊びたいからさ。さっそく入り口の、自動ドア横の壁に一つ目の紋章と、『店内で起きたことは外では秘密にするデパート』って書いてみた。多分これで準備OKだね。キョロキョロしながら店内のエスカレーターを上がってみたよ。すると、・・いきなりいました、美人デパートガール。二階の案内所でにっこりお辞儀してくれてる!前髪をあげておでこを出して、清潔感あふれる面持ちの、さぞ育ちがよさそうなおねーさま。さすがはデパートの顔って感じだね。これはイタズラしないわけにはいかないでしょう。

プーゥゥゥゥゥッ
フワフワフワフワ

 頭にシャボン玉が当たったおねーさんは、苦しそうに受付を離れて、おなかを押さえながらお手洗いへ・・・しかも紳士用に入って行っちゃった。またもや成功だね。

 そろ〜っと化粧室に入っていくと、なんと入り口のすぐそこ、手を洗うところに美人のおねーさんは上がってしゃがみこんでたんだよ。スカート、ストッキングと、みじめに濡れちゃったパンティーがトイレの床に脱ぎ散らかされてる。おねーさんは鏡に背を向けて、手を洗うリンクのところにおしっこをしてたんだ。近寄って、声をかけてみよう!

「すいません、ここ男用ですよ。」

「あっ!いやぁーっ!あっち行って下さい。」

 寝坊に気づいて飛び起きたみたいに、おねーさんはショックを受けて悲鳴を上げた。慌ててシャツを下に引っ張って、下半身を隠そうとした。でもおしっこはすぐには止まらなかったみたいで、手やシャツの裾に飛び散っちゃってたよ。おねーさんの格好悪い様子がおかしくって、またシャボン玉を飛ばしちゃった。

「はいはい、あっち行きますから安心してください。」

「・・・いやっ、行かないで。」

 にんまりしながら振り返ったんだ。予想通り、彼女はガタガタ震えてたよ。

「あの、私・・・、重度の高所恐怖症なんです。ここからも怖くて降りられないんです。なんでこんなところに上がってこんなことしちゃったのかしら・・。お願いします。降りるの手伝ってもらえませんか?」

「えーっと、困ったなぁ。おねーさんの服、おしっこで濡れちゃってるから降りるの手伝ったら僕まで汚れちゃうでしょ〜。降りようと思って下を見るから怖いんですよね。そこにいるぶんには大丈夫じゃないですか。」

「そんな〜。私、仕事中ですから、すぐ戻らないといけないんです。」

 年上の美女をイジメちゃうのって、こんなに楽しいんだね。困った顔のおねーさん見てたら、もっと意地悪したくなっちゃった。僕って酷いヤツかなあ?

「じゃあ、こうしましょう。僕はここに落ちてるおしっこ付きのパンティーだけでも、案内所のカウンターの上に置いてきてあげますね。そうすればみんな、あなたがトイレにいるって分かるでしょ?あとは、他の男の人にお願いして降ろしてもらってください。」

「そんなのやだ〜、待ってくださいよ〜ぉ!」

 待てませーん。待ち合わせがあるんだもん。それじゃあ「デパートの顔」のおねーさんにもう一つおまけ・・・。

プゥゥゥゥゥーーー
『降りるの手伝おうとしてくれた人に、またおしっこひっかけずにはいられないわ』
―――ゥゥゥウウッ
フワフワフワフワ

 お仕事頑張ってね。噂どおり、ここの店員さんってつくづくレベルの高い人が多いなぁ。さ〜て、今日もいっぱいイタズラするぞぉ。魔法でこのデパート全体をピンクに染めちゃおう!

 
 


 

 

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