緑色の幸福


 

 

07. 飼育


「ふうぅっ....」

 喜悦の表情を浮かべたまま机の上に横たわる香の前で、俺は椅子に崩れ落ちた。

 机からだらんと投げだされた美しい脚の間には未だに蠢動を続ける淫唇が妖しく俺を誘っている。
 舌なめずりしながらじっと眺め、やがて少しずつ漏れ出てきた俺の名残をポケットから取り出したティッシュで拭き取ってやりながら、今はもう俺の物になったその柔らかな肉感を堪能する。
 やわやわと表面を揉み込み、時にはざらついた内壁を擦ったり可愛く頭を覗かせている肉芽を撫でさすったりする度に、眠る香の肢体がピクッ、ピクッと反応するのが悩ましい。

 既に力を漲らせている俺の分身は、今すぐにでも、いつ、どこででもここへぶち込む事が出来るのだ。この肉はもう俺の物なのだから...
 そう思うと今までは演技だと思っていた鬼畜の形相が知らず内に滲み出る。 
 ほんのりと色づく頬か尻にでも平手を叩きつけ、もう一度床に傅かせる事も出来る。だが今は、正に性人形ととなっている香をもう少し楽しむのも悪くない。

 ゆらゆらと揺れながら投げだされている脚をそっと持ち上げ、そのまま机で膝を立たせ開脚すると、さっきよりも大きく開いた淫裂とその下で小さく口を閉ざした蕾が顔を出した。
 掌全体で流れる愛液をすくい取り、その終点にある肉芽を摘み捻りながらもう片方の指先で菊蕾をやわやわと揉み込んでやる。

「んふぅぅ.....」

 喘ぎとも吐息ともつかない音を微かに漏らし、香の身体がピクンと跳ねる。

 もう少し調教が進めばここでも楽しむコトが出来る。いやその過程でもすでに楽しんでいるのだが、その時香はどういう反応をするだろうか。処女を捧げる時のように痛がり、しかし嬉しそうな表情で俺を向い入れる筈だ。前のそれをあんなに俺に捧げたがっていたのだから。

 股間をより大きく広げ、そこに集中するあらゆる性感帯を刺激し続けた。

「ん..あん.....あ......」

 香の反応が小刻みになり、敏感さが増しているようだ。おそらく夢の中でも気持ちのいい事をしているのだろう。

「あ、あん、あん....ん...うふぅぅぅぅっ....ん...あっ、くぅ.....あ、あ、あ、............あ、え?.....キャッ!....あっ、しゅに......ご、ごしゅ...じん...さま?」

(ふぅぅっ、おっどろいたー。”キャッ”なんて言うからまた洗脳から醒めたのかと思ったじゃねぇか)

 思わず心臓が止まりそうになったが、その後には確かに”ご主人様”とも言った。目が覚めた時のシチュエーションに単に驚いただけだったか。

「やっと起きたのか」

「あ、あの..ごしゅじん..さま....なんです..よね?」

 机の上でゆっくりと身体を起こしながらも胸に手を当て、開いていた股間を閉じながら香は心配そうな顔で俺を見下ろしている。
 その香の仕草に少しだけ不機嫌そうな色を浮かべ俺はぶっきらぼうに言った。

「ああ、そうだ。もう忘れたのか?」

「いえっ!とんでもないです。ただ、前からずっと夢に見ていた事だったので、起きたらまた、ご、ご主人様が居なくなっているような...そんな気がしたものですから...わたし、わたし、本当に...あなたの物に、なれたのですね....嬉しい...」

 胸を掻き抱きながらうっとりとした表情で俺を見上げる香は、夢見る少女のようだった。
 だが、そんな愛しさに囚われている訳にはいかない。余計な感傷を振り払うと俺はもう一度眉を吊り上げ、言った

「香、その手はなんだ?胸を見られるのが恥ずかしいのか?それに今せっかく俺がお前の汚いおまんこを触ってやってたってのに、脚を閉じるばかりか『キャッ』ってのはどういう事だよ?この前のホテルとおんなじじゃないか。一回満足したらもう俺は用済みってワケか?やっぱりお前なんかを信用した俺がバカだったよ」

 軽く手を広げ、呆れたような仕草を残して俺は立上り身支度を整える。

 顔面を蒼白にした香が机から飛び降りると、俺の足元に縋り付く。

「待って下さい!さっきのは驚いただけなんです。本当です。ごめんなさい、隠したりして。もう二度といたしません、許して下さい!」

 香の必死の哀願を聞きながら、また余計な感情が俺の邪魔をするのを感じていたが、そんな甘い感情が計画に支障を来すのではないかという不安もある。先の見えない綱渡りはまだ始ったばかりだというのに...。

「ふぅ」と溜息をつきながら再び椅子に腰掛けると、それを俺が思い直したとでも思ったのか、安堵の表情を浮かべた香は、

「ありがとうございますっ!どうか香の身体をご覧下さい。もしよろしければ香の汚いおまんこをお好きなだけ触って下さい」

 そう言ってゴロンと仰向けに寝転がると、膝を持ち上げて局部を全て俺に晒し服従のポーズを取った。
 恥ずかしげに顔を真っ赤に染めながらも、おまんこをピクピクと蠢かし、下から媚びた目つきで見上げる香。
 香にとって昨日までのような俺を見つめるばかりの生活になど到底戻れないのだろう。自分の全てを賭けるかのような必死の哀願を目に込めて見上げている。

「香...」

「はい、ご主人様!」

「服を着ろ」

「え?.....あの....本当に私....なんでも...」

「俺は服を着ろと言った。俺の言う事が聞けないならそれでも構わんがな」

「は、はい....すみません、すぐに...」

 香はこぼれそうな涙を懸命に堪えながら落ちていた服を広い集め、震える指でボタンを掛けている。


 俺から1mでも離れると置いて行かれるとでも思っているのか、遠慮がちにスーツの裾を僅かに指で摘んだままピッタリと寄り添う香を夜の繁華街へと連れ出した。

 フラフラと不安そうな表情の二人がホテルに入ったのは、9時を少し回った頃だった。



 部屋に入るとその場で傅く香を残し、服を脱ぎ始めた。

 俺の服が一枚落ちる毎に次第に目を輝かせ、ゴクッと唾を飲込みながら俺の体に見とれている香に向かうと、こちらも乾いた喉を鳴らし、意を決したように言放つ。

「香、何をボケッとしている。俺が脱いでいるのに奴隷が服を着たままなのか?」

「あっ、はいっ!」

 俺のようやくの呼びかけに先程までの不安そうな表情を一変させ、慌てて服を脱ぎ去るとしずしずと膝立ちですり寄り残っていた俺のズボンに手を掛ける。

「失礼します」

 ズボンに続き心底嬉しそうな顔で俺のパンツを降ろすと、香と俺の残滓の匂いが立昇り、大きくそれを吸込んだ香の肩がブルッと震えた。ひょっとしたら軽くイってしまったのかもしれない。
 まるで夢の中に居るような惚けた顔をそれに近づけ、クンクンと匂いを嗅ぐ内にまるで無意識のように舌先が延され、触れた。
 既に再び血液を充満させているそれがピクンと蠢くと、ふと我に返ったようにビクッと舌を引込めた香は勝手に舐めた事で怒られはしないか俺の顔色を窺っている。
 彼女にとって俺の一挙手一投足はまさに命に関わる程の大事となっているのだろう。

 もうこの計画に心配するべき事などないようだ。後は俺の好みに変えていくだけだ、身も心も。
 一気に理性のタガが外れた俺は香をベッドに押倒し、今はもう演技ではない陵辱者の貌を浮べ襲いかかった。

「くくっ、これは..俺の物だっ!体も、心も、全て俺の好きな様に出来る!おもちゃだっ!そうだろ、香っ!」

「はいっ、はいっ!私の体も心もご主人様の為にありますっ!私の望みはご主人様のお好きにされる事ですっ!!」

 激しく暴力的な行為で今まで夢に描いた欲望を思うさまぶつけ、俺の匂いと言葉だけでもイってしまう程枯渇していた香もそれこそ数え切れない絶頂を迎え、際限なく俺の身体を求め続ける。
 壊れたように求め合う二体の肉食獣が体の隅々まで味わい尽すように飽食する。
 頭がピリピリと痺れるような倒錯感に包まれ、何かに心を乗っ取られたように思いつく限りの陵辱を繰返す。

 だが絡み合い疲労が増す程に頭の中は冷えてゆき、反対にやがて満ち足りていく俺の心には、全てが上手くいった安堵感と天にまで昇る程の高揚感が改めて湧き上がってきた。

 おそらくは香もそうなのだろう。ようやく手に入れた幸福にしがみつくように必死で片時も俺から離れる事を嫌がった彼女の顔にも少しずつ安堵の表情が浮かび始めている。
 
 全ての不安と性欲をぶつけ合うように交わり続け、そして疲労の極限と何度目かの絶頂を同時に迎えた時、二人はようやく深く安らかな眠りに落ちる事が出来た。






53日目


 バラ色の未来を予感させる清々しく気持ちのいい朝に迎えられ、俺は緩やかに眠りから覚めようとしている。
 窓から射し込む白い光と、軽やかな鳥の鳴き声、そして下半身をピリピリと痺れさせる快感に包まれながら...。

 全身は未だ弛緩し、朦朧とした意識の中、再び夢の中に引き戻されたような感覚に支配される。本来寝相が悪い筈の俺の肩にまできっちりと掛けられた布団の中から微かに漏れ出す唾液を弾く音は朝の音楽としても申し分なく、俺の寝覚めをより心地よく現実へ誘なおうとしている。

 夢と現実の狭間で俺の脳に送り込まれるその感覚がはっきりとするに従い、今までの事、昨日の香の言葉が全て現実なのだろうかという不安は徐々に薄まっていく。

 ようやく動き始めた俺の腕をかろうじて伸ばすと、暖かく、おそらくはほんのりと上気している柔らかな頬にそっと触れた。
 その感触を確認するようにしばらく指先で撫でさすっていると、それまで執心していた宝物をあっさりと明け渡した香の舌がそこにねっとりと絡まってくる。
 目を閉じればありありと浮かぶ彼女の愛らしい顔をなぞる様に指先をゆったりと這わせ、それを追いかける様に香の舌が這ってくる。
 嬉しそうに俺の指を眺めているだろうか?それとも惚けた瞳で指先の愛撫を感じているのだろうか?

 それがどちらであっても可愛い香である事を確信していたが、その表情をこの目に焼き付けたいという衝動と共に堪らず俺は布団を剥ぎ取った。

 そしてそこにはやはり、昨日の陵辱の跡を残しながらも目尻をだらしなく下げた香の嬉しそうで惚けた顔があった。

 今日からは俺の、俺専用のかわいい奴隷だ。

「おはようございますご主人様」

 じっと見つめる俺の視線を恥ずかしげに受けながら、この上ない幸福感を醸し出している香に愛しさが募る。
 昨夜の激しい交わりの中、今まで溜りに溜っていた性欲と不安を全てはき出せた事で、香の顔からは昨日までの悲壮感は抜け出し、失ったと思っていた以前の愛らしい笑顔が見え隠れしている。
 俺にしても鬼畜の所業に高ぶっていた人格は今は影を潜め、満ち足りた幸福が朝の清々しさと共に俺を優しくしてくれる。

「おはよう、香。いつからしゃぶってるんだ?」

「30分程前からです。少し私のモノが付いておりましたのできれいにさせて頂こうかと...申し訳ありません、勝手に頂いてしまって..いけなかったでしょうか?」

 計画ではまだまだ香に甘い顔を見せる訳にはいかない所だが、今俺を支配している感傷がどうしても非道な所業を許してはくれない。

「いや、取り敢えず今のは気持ちよかったからよしとしよう。これからも目覚まし替わりに頼もうか」

 少し心配そうだった香の顔が明るくなり、さっきまでのにこやかな笑顔が戻った。

「ありがとうございます、ぜひ毎日務めさせて下さい」

「毎日か...ならお前俺と住むのか?」

「え?...あ、すみません。つい甘えてしまって...お許し下さい」

 またも心配そうな顔になる香を可哀想に思い『今日から一緒に住もう』と言いたかったが、思いとどまった。
 未だ計画の成果に一抹の不安は残っているし、甘い言葉が彼女を失わせる事になりはしないかと怯えてもいた。

「香」

「はいっ!」

 しかられるとでも思ったのか、真剣な表情で正座し直しながら背筋を延し、大きな声で返事をする香。

「お前は俺の物になったんだから俺の世話をする為に一緒に住む事にもなるかもしれない。だがお前はまだ半人前の奴隷だ。俺の指先一つで全てを理解し俺を喜ばせる事が出来る一人前の奴隷となるまでには、まだまだ調教が必要だと思ってる。もしその途中でお前がモノにならないとなれば、お前はまた今のマンションに帰らなきゃならなくなるからな。もう少し試用期間だと思え」

 香は先程までの表情を一層引き締め、悲壮とも言える程の真剣さで俺を見つめた後、三つ指と額をベッドに擦り付けた。

「分かりましたご主人様。死ぬ気でがんばりますからどうか御調教よろしくお願いいたします」

 彼女が思わず言った『死ぬ気』というのが誇張では無い事は図らずも思い知っている。その上で俺が香との離別を口に出す訳は無いのだが、俺は卑怯にも彼女のそんな一途な思いを利用しているのだ。

 自分の罪悪感をごまかす為か、俺は少しだけ優しそうな目で香の顎を掴み、

「がんばるんだぞ」

 そう言って口付けを与えた。



 別々にホテルを出た二人が一旦自宅に戻り、着替えを済ませてから出社したのは辛うじて始業に間に合う時間だった。

 仕事中も人目を忍んでは視線を交わし、その度に嬉しそうで恥ずかしそうな顔の香を見ているだけで、昨日放った数発分の疲れも吹っ飛び、いくらでもムラムラと性欲が湧いて来る。
 おそらく香も同じ思いなのだろう。その度にモジモジと太腿を擦り合わせ、自分の妄想に触れ真っ赤な顔で俯いている。


 昼休み

 他の所員達が部屋を出て行き、俺と香の二人だけが残った。俺はいつもの様に静かな昼休みを使って溜まっていた仕事を片付けて行く。

 香は誰も居ない事を確認すると俺の方へ椅子を廻し、背筋を伸ばして嬉しそうに俺の仕草を眺めていたがお互いに無言のまま、静寂の中でキーボードを叩く音だけが響いていた。それもやがてパタと止ると俺の背もたれがキィと鳴った。

「ふぅ〜...片岡君?」

「はいっ!なんでしょう?」

 香はやっと声を掛けて貰えた嬉しさとそのよそよそしい言葉使いへの不安を含ませ、飛び上がる様に駆け寄ってきた。

「君、お昼ご飯はどうしたの?早くしないと休みが終わっちゃうよ」

「あ、いえ..私は主任と...その..一緒に...」

「なに言ってんだ、奴隷の昼ご飯は俺のザーメンだろ。ぐずぐずしてるとみんなが帰って来るじゃないか」

「えっ、はい、ありがとうございますっ!お昼ご飯、頂戴しますっ!」

 香は、喜び勇んで俺の机の下に潜り込むと、チャックを降ろし丁寧に俺の肉棒を取り出した。
 わずか1日とはいえ、俺への奉仕に人生や命までをも掛けている香のそれが上達しない訳はなく、ピチャピチャといやらしい音を響かせながらねっとりと股間から俺の神経を侵していく。

 そして俺は背もたれに深く体を預けたまま、最後の刻へと股間に神経を集中していた。
 そのとき....

 ガチャッ

 あともう少しで果てるという所で所員の一人が慌てた様に駆け込んで来た。

「あー、あったあった..良かったぁ!」

 自分の机の上の書類を大事そうに見直しながら、こちらに向かって歩いて来る。

「いやあ、この書類、昼一の会議で必要なのにコピー取るの忘れちゃって...
 あ、主任。お昼食べなかったんですか?ダメっすよ、ちゃんと食べないと..主任もそろそろ弁当作ってくれる人探した方がいいんじゃないっすか?ははっ...」

 そんな軽口を叩きながら、俺の席近くにあるコピー機の前で作業を始めてしまった。

(んー、まずいな..早くしないとみんなが帰って来ちまう...)

 完全に出るタイミングを無くした香であったが、俺程には困った様子も無く、俺に媚びた視線を向けたまま懸命に肉棒をかわいい口に出し入れさせている。

 切羽詰まったその状況に射精の瞬間も遠のき、萎えた息子で香の舌を感じながら俺は打開策を考えていた。
 しかしそのうち昼休みも終わり、みんなが部屋に帰って来ると、そこから脱出する事は不可能だと悟った。終業するまでこの部屋に人が居なくなる事はもう無いだろう。

(はぁーっ、万事休すだな..。こうなったら腹をくくるしか無い...か?)

 幸い俺の席は一番奥にあり、机の後ろには備品や機器類も置かれていない。つまり余程の用事が無ければそこまで回り込んで来る者はいないと言う事だ。

 俺は机に伏せると小声で香に告げる。

「香...」

「はい..何でしょうか?」

「お前これから終業までそこで隠れていられるか?」

「ご命令ならいつまででもここに居ます」

「ん、頑張るんだ。その代わり好きなだけ餌を絞ってもいいぞ、嬉しいだろ?」

 その言葉に無邪気に嬉しがった香がまた俺にむしゃぶりついてくる。今の彼女にとっては他の同僚にバレる事など全く恐れてはいないようだ。

 他の所員達には香は医務室に行き、状況によっては早退もある由を告げた。それからの俺は席を立つ事もできず股間に香を隠したまま、仕事をこなして..いる振りをする。
 彼女の口元から漏れるいやらしい音は俺を高めてくれる反面そのたびに周りを気遣わなくてはならず、なかなかに頂は見えてこない。ようやく果てるかと思う頃には誰かが俺の席を訪ねて来て再び萎えさせてしまう..そんな事が繰り返された。
 だが餌がなかなか貰えなくても香は落ち込む事も無く、勝手に脱がした靴下の匂いを嗅ぎながら夢中で肉棒や足指を嘗めしゃぶっている。
 そのうっとりと酔った様な瞳は、欲情というよりも幸福感を醸し出していた。
 なんの希望も無いまま目の前の椅子に股間を擦り付けていた頃の事を思い出しているのかもしれない。
 やむを得ず俺がトイレに立とうとした時も、彼女のたっての願いでその場で済ませてしまった。その時彼女は自らの淫部に触れる事も無く、喉を通り抜けるそれの感触だけで軽くイってしまった様だ。さすがに慣れていない事もあり少しは零してしまったが、床に落ちたそれをさえ彼女は惜しがっているようだ。
 おそらくこれは彼女の性癖などでは無く俺の物や匂い全てに欲情し、彼女の身体全てでそれを感じる事が出来るようになった、という事だろう。実験前に立てていた仮説が証明された事で、俺の推論もまんざらでもないのだと多少満足している。


 結局終業までの4時間以上、飽く事も無く香はそこでしゃぶり続けたが、その間に俺は2回果て、香の方は10回以上は達していただろうか。ようやくそこから出られた頃には香の顎は閉じる事も出来ない程に疲労し、だらしなく涎を垂らしていた。

 そして二人の腰もふらふらで立つ事もままならなかったが、何気なく見つめ合う二人の顔には自然と微笑みが溢れていた。






83日目


 調教が始まってから一ヶ月、すでに香にはあらゆる種類の性行為が試された。

 中には俺の趣味に合わない物もあったが、人の本能が嫌悪しそうな物程 調教には必要であると判断し、そしてそれに彼女は見事に付いて来た。
 羞恥はもとより、痛みや汚辱に関する物でも今では喜びを感じる程にまでなっている。
 通常の関係ではとても受け入れられない要求であればある程、自分が特別な存在だという実感が得られて嬉しいのだそうだ。
 特にアナルの開発がようやく終り、俺にその処女を捧げられた時には、『ここは本当にご主人様だけの物です。もっともっと感じるようになりたいです』そう言って感涙の喜びを表していた。

 以前は閉じこめられ焦りまくった机の下も、今やすばらしい香の聖地と化しており、机の奥に”香専用”という表札まで掛かっている事は最近まで俺も知らなかった。

 そんな中、香の体中の器官の開発はほぼ完了し、最早香はどこででも俺の精液を吸い取れる身体と性技を持つ一人前の性奴へと成長していた。



「ご主人様、おはようございます。今日もご調教よろしくお願いします」

「ああ香、もうお前に調教は必要ない。もう奴隷として一人前だからな」

「あの..それはお褒め頂いてるんですよね...もうお相手して頂けないって事は..」

「馬鹿言うな、お前は一生俺の物だと言ったろう。特に調教の計画を立てていないだけで、これからは俺のやりたい時にやりたい事をさせてもらうってコトだ」

 香は少しだけ心配そうな顔をしたが、自分が認められた事に対して素直に喜んだ。

「ありがとうございます。精一杯がんばりますので、これからも香の体を一杯使ってくださいね」

「ああ、そうだな..みんなが出社するまで後20分程だ。とりあえずアナルから使ってやろう..準備は出来てるな?」

「はいっ!今朝もお湯ですっかりきれいにしておきました。いつでもお使い頂けます」

 そう言ってしずしずと後ろを向きスカートを捲り上げると、ノーパンの尻を突き出した。
 俺の命令に躊躇はしないが、目を閉じながら未だに頬を染め恥ずかしそうに肩を震わせる香はいつまでも初々しい。

 俺は無言のままチャックからイチモツを取り出すと、すでに期待でベチョベチョのおまんこにまず挿入し、円を描く様に掻き混ぜ愛液をたっぷりとからませた所で抜取り、次にずぶずぶっとアナルへ突き入れた。

「あっ....んんっ..くうっ....ん、ん、ん、んんんー、あっぁ、くっ、ああん.....」

 声を押し殺しているとはいえ、早朝の静かな研究室に響き渡る香の喘ぎ声はそれだけで俺の脳髄をとろけさせる。

「ここでも随分と感じるようになったようだな」

 俺の問いかけに香が苦悶の表情を押込め、精一杯の笑顔を俺に向ける。

「は、はい。私にとって初めてを捧げられたここが一番嬉しくさせて頂けます。お..んこのようにもっといろいろと使えればいいのですけど...」

「ははっ、それはいくらお前でも難しいだろうな。だがお前の嬉しそうな顔は俺を高ぶらせてくれるよ」

 そう言いながら動きを少し早めてみる。

「あうっ..くぅっ...うっ、嬉しいですっ...どうか..もっと....もっと、香の体を....いやらしくして...くっ、くださいっ!」

「ああ..まだまだ..やることは..いっぱい..あるぞっ!」

 ブラウスの下から手を差し込み、邪魔な者に包まれていない乳房を乱暴にこね回す。そしていい所で乳首を強く抓り引っ張ると、アナルがキュッと収縮し俺の肉棒を締め付けてくる。

 あれから経験を積んだのは香だけでは無い。俺の方も香の性感帯は知り尽くしていて、どこをどう嬲れば俺の思う反応を示すのか...信頼を交わした馬と騎手の様に思うさま香を乗りこなしていく。

 香の声や身体の反応を様々にコントロールしながら腰を叩きつけている内に俺の高まりを香も感じ取ったのだろう。官能に流されないよう歯を食いしばりながらアナルをグイグイと締付け、俺の動きに呼応するように腰を押しつけてくる。

「香、イクぞ!今日は口に出してやる」

 そう言って速いリズムで出し入れしていた肉棒を抜取ると、間髪入れずに香がそれをくわえ込み、 さっきまでの腰と同じリズムで頭を振りながら強く吸引しつつ舌を絡ませる。

 その匂いと感触に酔いながらドクッドクッと大量に排出されるザーメンを恍惚の表情で飲込むと、肉棒の中に僅かに残っているそれまでをチュウチュウと絞り取る事も忘れない。

 ピクピクと動いている大好物を愛しそうにいつまでも離そうとしない香の頭を無理矢理引き剥がすと、一杯にのばされた舌から肉棒の先端までの唾液の糸が伸びていく。
 仕方なくそれを味わう事をあきらめた香はポケットから花柄のハンカチを取出し、丁寧に唾液を拭取ると名残惜しそうにズボンの中にしまい込んだ。


「ご主人様...今日も香においしい餌を恵んでくださいまして、ありがとうございます」

「ああ、ずいぶん巧くなった。よかったぞ...」

「はい!ありがとうございます。でも、もっともっとご主人様に喜んで頂けるようになりたいです。出来ればこれからも時々はご調教してくださいね」

 満足そうな笑顔を浮べながら俺を見上げる香は本当に可愛くて、いくらでも性欲が湧いてくる..しかしとりあえず今は時間切れだ。お楽しみはこれからいくらでもある。そう自分に言聞かせると席に戻った。


 だがいつでもどこでも俺の欲望を受け入れる準備の出来ている香は、社内でも評判になる位フェロモンをまき散らしてしまい、他の部署からチラチラと覗きに来る者がいる程になってしまった。中には無理矢理仕事を作って香に持ってくる者までいる。
 そんな男達に声を掛けられる度に無愛想な笑みを返し 追い払っている香の様子を微笑ましく眺めていられる程、洗脳に自信を持てる様になった俺は、そっと香の携帯にコールしてみた。

 丁度営業部の若いのに開発中の製品について話し掛けられている最中に、香の体がビクンッと跳ね、熱い溜息がそいつにふきかかる。

 小刻みに震え、スカートを汚すのではないかと思うほど愛液が湧出し始めている香の股間からは一本のコードが延びていた。
 その先、秘奥に埋込まれた卵形の携帯電話はブルブルと振動し続け、一瞬で香の神経を支配したが、どうにか取直すとポケットにそっと手を入れる。

 股間から這い出ているイヤホンマイクのコードはポケットの中にスイッチが廻され、襟口から耳まで延びるそれは肩までの髪に隠され見えない筈だ。

「片山くーん..男に誘われて嬉しそうだねー、いっそそいつに飼って貰ったらどうだい?」

 こちらの方を横目で見ながら泣き真似をして見せる香だったが、一応仕事の話なので無下に追払う事も出来ず、顔をモニターに向けたままキーボードを叩いている。

「香、今すぐそこでオナニーして見せろ」

 一瞬驚いてこちらを見た香であったが、俺のニヤニヤした顔を見て冗談だと分り少しホッとした表情を見せる。
 無論、俺が真面目に命令すればすぐにでも実行するだろう事は分っている。ただそうすればお互いにマズい事になるのは明白で、香は俺の真意を確かめたに過ぎない。

「お前、もう濡れ濡れじゃ無いのかー?今日はいつもよりマンコ汁の量が多いんじゃないかぁ....
 そいつとデートの約束でもしているのか?他の奴のちんぽなんか挿れたらもう抱いてやらないぞ....
 ほれほれ、今日の靴下は臭いぞー。臭いから捨てちゃおっかなー....
 あーあ、俺は一人でつまらんから便所でオナニーでもして来るか....」

 俺の言葉嬲りに感極まったのか、そわそわしながら男にプリントアウトした製品の資料を押しつけ、さっさと追返してしまった。

「なぁんだ、もう返しちゃったのか?せっかく誘ってくれてたのに..ちょっとフェラチオ位してやれば良かったんじゃないか?」

 俺の言葉が冗談だと分ってはいても、それが現実になるのを恐れているかのように半分ベソをかきながら俺の席までやってきて、掌を突きだし、言った。

「主任!」

「な、なんだ?」

「ください」

「な、なにを?」

「さっき言ってた、臭い靴下..捨てるって言ってた靴下...下さい!」

「あ、ああ、あれか?あれはお前....じょうだん....」

 今にも大声で泣出しそうな香の表情に圧倒されて俺は初めて香に負かされてしまった。

「わ、わかった...やるから泣くな...お前なにもあのくらいで...」

 これ以上じらしたら本当に泣き出しそうで、俺は急いで靴下を脱ぐと机の下から香に渡した。

「お便所でオナニーもされるんですか?」

 一度引かされると何故か香に頭が上がらなくなってしまう俺...。

「あ、いや..今日はやめとこうかな..香ちゃんも帰ってきた事だし...あ、そう言えば今やってるプロジェクトの資料が必要なんだった。ちょっと隣の資料室で一緒に探してくれない?」

 それで少しだけ気を取直した香は、

「はい、分りましたっ!」

 そう言うと小走りで部屋を出て行った。



 資料室に入り、鍵を掛けると同時に暗闇から飛出てきた香に襲われ、俺は押し倒された。

「おっ、おい、ちょっと...」

 真っ暗闇の中で香の啜りあげる様な泣き声だけが聞え、何も言えなくなった俺は初めて香に主導権を渡す事にした。

 既に素っ裸で待伏せしていた香は、俺のネクタイをムシる様に抜取ると、ワイシャツのボタンをアッという間に外してしまい、グスグスと涙と鼻水を俺の胸にこすり付けながらあちこちにきついキスマークを付けていく。
 伸した舌を俺の肌から離す事無く首筋から耳、そして唇と舐め回し、俺の舌を無理矢理 吸出すと自分の舌と絡め合わせる。その時感じたしょっぱい味は涙か鼻水かは分らなかった。
 再び頭が胸に下がり、乳首をかなり強めに吸上げながら俺のズボンのベルトとチャックを外すとトランクスと一緒に下げ、肌に吸付いている唇も腹へと降りていく。
 そして俺の一物にヌルンとした感触があったと思ったら、すぐに超激しい頭ピストンが始った。
 まるで内臓ごと吸出されるかの様に俺の肉棒は強く吸い込まれ、首の骨が折れないかという位 頭を激しく振立てるフェラチオに俺の下半身をピリピリと痺れる様な快感が襲う。
 俺の膝を上に押上げ腰を裏返すと、腸の中まで味わうかのようにアナルに舌を差込れたり吸い出したりしている。
 たっぷり唾液をまぶしたそこにそっと中指を突き入れられ、前立腺を裏から擦り上げるようにしながらまたも超絶フェラチオが再開された。
 片手でアナルを絶妙にほぐし、空いた片方の手は体中を這い回り、乳首で素肌をくすぐり、俺の足首ではおまんこがにゅるにゅると擦り付けられている。
 まさに全身性具と化した香にたちうち出来る男など恐らく居ないだろう。俺はアッという間に追上げられ、僅か5分で精液を絞り取られてしまった。
 竿の奥まで絞られた後も一向にそれを離す気配は無く、今度はねっとりと舌を絡めながら指先で軽く身体を愛撫している。コリコリと乳首を転がし、ヤワヤワとアナルの入口を揉みほぐす。
 俺の身体の隅々まで知り尽した香の性技にすっかり元気にされた分身は、ようやく可愛らしい口から放たれ、刑の執行を待つ囚人の様に直立している。
 香の顔が再び俺の首筋に移り、今度は優しく舐めていると思ったらいつの間にか肉棒の先端には淫唇が吸い付きまとわり付いていた。
 真っ暗闇でも俺の部分を全て体で憶えている香は的確に俺の性感をとらえてくる。
 香の下の唇が休む間も無く亀頭の先をヌルヌルと弄んでいたが、ジュポッという卑猥な音と共に俺の肉棒を包み込み、まとわり、あっという間に奥へ引きずり込まれた。
 香は激しく腰を上下させ、にちゃにちゃといやらしい音を立てながらも俺の耳元ではさっきまでよりも大きくしゃくり上げ、わんわんと泣き声を上げている。
 そんな香も可愛いと思いながら一度位は好きにさせてやろうと思い、手を頭の後ろで組むと目を閉じた。

 それから僅か30分の間におまんことアナルで各1発..計3発分の精液を搾り取られ、俺の全身は香の愛液と唾液でニュルニュルになっていた。
 それでも泣きやまない香の頭を優しく抱き寄せると俺は何も言わずに髪の毛を手鋤いてやる。

 しばらくしてようやく落着いたのか、しゃくり上げるのを止め、ゆっくりと口を開いた。

「あ..の..ご主人様...申しわけありませんでした。奴隷の分をわきまえず..その..無礼なご奉仕でした」

「ああ、そうだな..あまり好ましくない態度だった..」

「本当に...すみませんでした...なぜか、ご主人様に捨てられた様な気がして..さっきご主人様がおっしゃられた事が本当になったら..”他の人に飼われろ”って本当に命令されたらどうしよう..って...勝手に思ってしまって....あの、怒ってらっしゃいますよね..?」

「ん?ああ、正直俺にも分らない..。今の香の気持は嬉しいと思ってるが..たとえどんな命令だとしても、それに不満をもらすのは奴隷としては失格だな。俺がそんな事を言うとも思えないが、お前がどう考えようと俺の決定を覆す権利はお前には無い。それは分っていると思ってたが...」

「分ってます!分ってはいるんですけど.....すみません。

 .....あの...いつか...もし..ご主人様に私がまだ必要で..でも..お金とかの為に..”他の人に抱かれろ”っておっしゃるなら..出来るかもしれません...でも...私に飽きられて”もういらない”って思われたのなら..その時は.....死なせてください...お願いします...」

 香の必死の言葉に俺は初めて自分の考えの浅はかさを知り、激しく胸を痛めた。
 俺が思っている以上に香はもう俺に依存し、隷属しきっている。俺が調教だと思っていたのはただ欲望をぶつけていたにすぎない...精神の上では俺の考え以上に香は純粋に俺を愛し、必要としていたのだ、心の底から...。
 俺が当初持っていた筈の香への愛情は、肉欲の為に消え去ってしまっていたのか?

「香....」

「はい..ご主人様....」

「俺がお前を捨てる事も他人に抱かせる事も絶対に無い...。お前に俺が必要な様に、俺にもお前が必要だ。そしてお前と同じくらいに俺はお前を愛してる...と思ってる。....今まで酷い扱いをしてすまなかった...これからは二人で一緒に生きていこう...香...俺と結婚してくれ....」

「っ!!.............!けけけけ、けっ、けっこん?ごっ、ごっ、ごっ、ご主人様と?...そんな...わたしなんかと...だっ、駄目です...私が..ご主人様と..けっ、けっ、結婚だなんて....私は...奴隷です...牝犬です....ご主人様のお傍に置いて頂けるだけで..ご主人様にご奉仕出来るだけで...充分幸せなのに...そんな.......」

「香、これは俺の最後の命令だよ...これから俺とずっと一緒に暮すんだ。もう奴隷じゃなくてもいいんだ...そのかわり俺を死ぬまで愛してくれ...頼む...香...」

 大きく目を見開いたまましばらく呆然と俺を眺めていた香だったが、そこから大粒の涙が幾つか零れると、俯き、静かに言った。

「...........はい...ごしゅ..健児さん...ありがとう...私..幸せです」

 
 


 

 

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