Format

〜白無垢の人形〜


 

 

裏面


「やだ〜!もう、ミキったらなに言ってんのよ〜!」
「いや、本当だってば!」
「そんなことあるわけないじゃん!」

 すっかり酔っぱらったユミがパシパシとあたいの頭をはたく。
 まあ、そう言うあたいもかなり酔ってんだけど。

 今日は、知り合いのライブに行った帰り。
 途中のコンビニでしこたま酒を買い込んで、いつものメンツで、公園での宴会が始まった。
 もう、どんだけ飲んだんだろう、よく思い出せない。

 何時間経ってるのか、今何時なのかもわかんない。
 ろくに家に帰ってないけど、うちの親はあきらめてもう何も言わない。
 ま、帰ろうにも、どーせもう電車のない時間なんだけど。

「……ん、あれ?」

 タバコを吸おうとして、箱が空になってるのに気が付いた。
 ……んー、酒もだいぶ減ってきたし、ちょっとコンビニまで行ってくっかな。

 よし、決めた!

「じゃ、あたいコンビニでタバコと飲むもん買ってくる〜!」

 勢いよく手を挙げて、あたいは立ち上がる。
 その拍子に、ちょっとよろけちゃった。

「ちょっと〜、大丈夫、ミキ〜?」
「だーいじょーぶだって!それじゃ、行ってくんね!」

 心配してるユミにひらひらと手を振ってあたいは公園を出た。

 ふらふらと夜の街を歩いていく。
 酔って火照った顔に、風が冷たくて気持ちいい。

 このあたりはいつもの遊び場だからどこに何があるかはわかってる。
 ええっと、コンビニはあっちと……ん? 

 コンビニへ行く角を曲がったところで、なんかが首筋に当たった気がした。

「ん?なんだ?」

 振り向くと、そこにうさん臭いおっさんが立っていた。

「なんだっ、てめえはっ!?」

 なんだよ、このオヤジ?キショクわりーな。
 こいつ、今さっきあたいの首に触ってきただろーが。

「なんなんらようっ、てめえはっ!いまなんらしたらろーがっ!」

 あたいが怒鳴っても、そいつはにやにやと笑ってるだけ。
 それがますますキショク悪くて、あたいは腹が立ってきた。

 あたいが、もっと大声で怒鳴ろうとしたとき。

「黙れ、声をあげるな」
「なっ……んぐっ!?んんんっ!?」

 あ、あれ!?声が出ない!?
 なんで?どうしてだよ?

 怒鳴りたくても、もごもごいう呻き声しか出てこない。

「静かにしろ。そのままおとなしく俺についてこい」
「ぐむむっ!……!」

 いやっ!なんでだよ!?体が勝手に動く!?

 そんなことしたくないのに、体が勝手におっさんの後ろについていっちゃう。
 どうなっちまったんだよ、あたいの体!?

 あたいの体は、自分じゃないみたいに勝手におっさんの後ろについて行ってしまう、
 大声で助けを呼びたくても、どうしても声が出ない。

 どれだけ歩いたんだろう?
 この辺にはあまり来たことがない。
 街灯も少ないし、通りかかる人もいない。

 前を行くおっさんが、薄暗い路地の奥にあるビルに入っていく。
 あたいの体も、ふらふらとそれに続いた。

 ビルの中、階段を降りると、細い廊下があって、その一番奥の部屋にあたいとおっさんは入った。

 ……なんだよ、この部屋?

 コンクリートがむき出しの壁と床。
 そこに、ベッドと机がひとつずつ。
 向こうに扉がふたつある。

 おっさんが、あたいたちが入ってきたドアを閉めた。

「よし、もう声を出していいぞ」

 なんだって?
 ……え?声が……出る。

「……てっ、てめえっ、あたいに何をしたっ!!」
「何って、おまえはもう俺の思いのままだってことだ」

 やっと声が出せるようになってあたいが怒鳴ると、おっさんはしれっとした顔でそう言った。
 ていうか、なに言ってんだよ、こいつ!

「ふざけんじゃねえよっ!そんなことっ!」
「おっと、暴れるなよ。じっとしてろ」

 おっさんがそう言うと、あたいの体はピクリとも動かなくなった。

「なっ、くっ、体がっ!」
「だから言っただろ。おまえの体は俺の思いのままだって」
「そっ、そんな馬鹿なことがあってたまるかよっ!」

 なんなんだってんだよう!そんなこと、信じられるかっての!

「それがあるんだよ。現におまえは俺の言いなりじゃないか」
「くっ!」

 あたいは、必死に体を動かそうとするけど、このおっさんの言ったとおり、ちっとも動かない。

「無駄だって。指1本動かすこともできないから。ああ、でもおまえはかなりがさつで荒っぽいやつみたいだから、一応言っておくか、おまえは俺に暴力を振るうこともここから逃げ出すこともできない」
「な、なに言ってやがる!」
「うん、これでおまえは逃げることも俺に傷ひとつつけることもできなくなるってことさ。ほら、自由に体を動かしてごらん」

 あ……体が動く!

「ふっ、ふざけるなあああっ!」

 体の自由が戻って、あたいは目の前のおっさんを思い切り張り倒そうとした。

 でも……。

「そ、そんな……どうしてっ……?」

 思いっきり力を入れたはずなのに、あたいの手はそっと撫でるようにおっさんの頬に当たる。

「な、俺が言ったとおりだろ」

 いったいなんで!?
 あたい、今、ものすごく力を込めてたはずなのに?
 あたいの体があたいの言うことを聞いてくれない!?

 本当にあたいはこいつの思いのままだっての?
 いったいなんなんだよ、こいつは!?

「て、てめえっ!あたいをどうするつもりなのよっ!?」
「そうだな、とりあえずはおまえの名前を聞いておこうか」
「誰がてめえなんかにっ!」
「言うんだ。おまえの名前は?」
「ミキ……タケダ、ミキ……はっ、あたい、また!?」

 やだっ!?口が勝手に動くっ!

「いいかげん状況を理解しろよな。おまえは俺の言うことには逆らえないんだって」
「だって、そんな馬鹿なことがっ!」
「さてと、それじゃ次は体のチェックでもさせて貰うとするか。ほら、服を脱いで、下着もな」
「なに言ってやがるっ!あああっ!?」

 なんでだよっ!なんで自分の手があたいの思うとおりにならないんだよ!?
 どうしてこんなおっさんの言うとおりに動いちまうんだよ!?
 あたいはっ、あたいは服なんか脱ぎたくないのにっ!

「いやあっ!なんでっ、なんでよっ!?」
「だから、俺が脱げって言ったからだよ。……うん、全部脱いだな。こら、腕で体を隠すな」

 おっさんが、裸になったあたいを見てにやついてる。
 本当なら、思いきりぶん殴ってやりたいのに。
 でも、あたいにはなにもできない。
 いったいなんなんだよ?絶対になんか仕掛けがあるに決まってんだ。こいつ、あたいの体になにをしたってんだよ?

「てめえっ、こんなことしていいと思ってんのかっ!?」
「それは何に対してだ?おまえは俺に対してどうすることもできないし、まあ、犯罪行為なのは確かだろうが、だからといってどうってこともないしな」

 あたいが怒鳴っても、おっさんはしゃあしゃあとそう答える。

「今頃みんながあたいを探してるに決まってるっ!」

 そうだっ、今ごろユミたちがあたいのこと心配して探してるよ。

「ああ、でも、ここら辺の路地は入り組んでるから、そいつらはおまえを見つけることはできないだろうがね。それに、ここは地下で周囲は分厚いコンクリートの壁だ。おまえがいくら泣こうが叫ぼうが助けが来る見込みはないね」
「そ、そんな……」
「ま、そんなわけだ。じゃあ、俺は仕事に取りかからせてもらから動くんじゃないぞ」
「し、仕事って……?」

 なんなんだよ、仕事って?
 おっさんは、答えもせずにあたいに向かって手を伸ばしてきて、アソコの中にいきなり指を突っ込んできた。
 跳び退いて避けようとしたけど、体が動いてくれない。

「いやあああああっ!なっ、なにしやがるっ、てめえっ!」

 あたいのアソコの中を指で掻き回されてムチャクチャ気持ち悪い。
 この変態野郎がっ、女のそんなところっ……て、なにすました顔してやがるんだよ!

 このクソオヤジ、そんなやらしいことをしといてまじめな顔で頷いてやがる。

「うん、処女じゃないんだな。まあ、別に処女じゃなくていいっていう注文だったからな」
「注文?注文ってなんなんだよっ!?」
「ああ、依頼主からのね」

 そう言われて、あたいは前に聞いた話を思い出した。

「わかったぞっ!てめえ人身売買やってるだろ!女の子を海外とかに売り飛ばすって、噂で聞いたことがあるわ!」

 そんなことをしてる奴らがいるって、たしか、あれはタケトが言ってたんだっけ……。
 こいつがそれかよ!?

「あー、そうだな、形だけ見たら人身売買みたいなもんかな。でも、海外じゃないしな。それに、今のおまえじゃ商品価値がない」
「そ、それも聞いたことがあるよっ!ちょ、調教とかいうんだろ!言うことを聞くように、無理矢理おとなしくさせるんだって!」

 それもそん時に聞いた。
 日本の女の子はおとなしくて言うことを素直に聞くから人気があるんだって。
 ていうか、閉じ込めて言うことを聞くようにさせてるんだって。

「うんうん、まあ、似たような感じだな」
「あたいは絶対にそんなんにならないからね!助けが来るまで、てめえの言うことなんか絶対に聞かないからなっ!」

 そうだよ、あたいは絶対にこんな奴に負けない。
 体がこいつの言いなりになってたって、そう、心は……。

「心配しなくても大丈夫。そのうちおまえはおまえじゃなくなるから」

 ……なに言ってるんだよ、こいつ?

「どっ、どういうことだよ!?いやっ、やめろっ!」

 あたいのアソコの中を、おっさんの指がくちゃくちゃと掻き回す。
 それが、ムチャクチャ気持ち悪い。
 当たり前だろ、そりゃ、あたいはエッチなことするのは好きだけど、こんなオヤジに無理矢理こんなことされて気持ちいいわけがないだろうが。

「嫌なんかじゃないだろ?ほら、こうしてるとすごく気持ちいい」

 そう言われたとき、あたいの中を電気が走ったような感じがした。

「そんなはずあるわけがっ……ああっ!?あっ、いやっ、なんで?いあああああっ!」

 そんなバカな……でも、間違いない。
 この感じ、セックスしてるときの気持ちいい感じと同じ……。

「そっ、そんなバカなあああっ!こんなのが気持ちいいわけがっ!」

 なんで?無理矢理こんなことされて、気持ちいいわけないのに、どうして気持ちいいんだよ?

「でも、すごく気持ちいいだろ?ほら、腰が抜けそうなほど気持ちよくて、もう立っていられない」
「いいいいっ!あっ、きゃあっ!」

 だめだ……気持ちよすぎて足に力が入らない。
 あたいは、そのままへなへなと尻餅をついた。

「ふん、いやらしい体してやがるな。もうこんなにぐしょぐしょになってるじゃないか」
「いやっ……違うっ……」

 違う……あたいはそんなにいやらしくない……。

「違わないさ。じゃあ、俺も本格的に取りかからせてもらうからな」

 ……え?

「本格的にって、いったい……」
「こういうことさ」

 おっさんがにやつくと、アソコの奥まで指が入ってきて、そして、もう片方の手がクリを弾いた。

 あたいの目の前で火花が弾けた。

「いぎいいいいいっ!いああああああっ、やめてっ、やめてえええっ!」

 いやああっ!だめっ、刺激強すぎいいいっ!
 そんなにされたら、体に、力が入らない……。
 ……あっ、あたい……お漏らししちゃってる。
 いやだ、こんな奴にこんなことされて……恥ずかしい……。

「いいいいいいいっ、だめっ、だめええええっ!あがっ、あああああっ!」

 あたいのアソコの中をおっさんの指が好き勝手に掻き回して、クリを弄られて、頭のてっぺんまで痺れてくる。

「まったく、酒臭い小便漏らしやがって。どんだけ酒飲んでたんだよ」
「うぎいいいいいっ!いいいっ、いはああああっ!」

 なに?もうわけわかんないよ……。
 さっきから目の前がバチバチとフラッシュしっぱなしで、なにも考えらんない。

「なんだ、言葉にならないくらい気持ちいいのか?じゃあ、いっぺんイっとくか?」
「ひいいいっ!いぎあああっ!ああっ、いぐっ、もういぐっ、いいいいいいいいいいいぃっ!」

 きゅうっとクリをつままれて、あたいの頭の中でなにかが弾けた。



「……あぁああ……ううっ、はあああぁ……」



 ううう、体中だるくて、力が入らない。
 なにか冷たいものが背中に当たってる……ああそうか、あたい、お漏らししちゃって……。
 いや、気持ち悪いよ……あたい、おしっこの中で寝てる……。



「まだまだいけるよな、ほら」

 あたいのアソコの中で、指がまた暴れ始めた。
 また、体中が痺れるような快感が走る。
 嫌なのに、体が勝手に感じちゃってる……。

「ひあああああっ、やめてっ、もうやめてええええっ!ひぐうううううっ!」
「今度はこっちなんかどうだ?胸を触られるだけでイキそうなくらい気持ちよくなるぞ、ほら」

 胸に何か熱いものが当たる感触。
 なに、これ?あのオヤジの手なの?
 すごく熱くて、ビリビリくるくらい気持ちいい。
 
「ひぎあああああああっ!らめえっ、そんなのらめえええっ!」
「そんなに気持ちいいのか?おまえの体は本当にいやらしいな。どこをさわられても性感帯のように感じてしまうんだろ?」
「あぐうううううっ!いあっ、いあああああああっ!あひいいいいっ、いいっ!」

 いいいいいいいっ!な、なんで……?
 このオヤジに触られると、どこでも電気みたいに快感が体中を走る。

 びくんびくんって体が跳ねて、気持ちいいの、止まらないっ!

「じゃあ、もう一度イっとくか」
「あああっ、あぎいいいいいいいいいっ!」

 ぐっとアソコの中を指で突かれて、また頭がショートした。






「いはああああああああっ!いぐっ、またイクううううううううううぅ!」

 もう、なんかいイったんだろう?それとも、ずっとイキっぱなしだったの?
 ずっときもちいいのがつづいてて、なにがなんだかよくわからない。

「いいイキっぷりだな。でも、まだまだやり足りないだろ?」
「……んんん……むり……これいりょうは、むりいいいぃ……はうっ、うああああっ!」

 これ、あたいのこえ?
 なんだかとおくできこえてるみたい……それに、なんていってるのかわかんないよ……。

「ほら、まだ元気じゃないか。ここもこんなに指を締めつけてるしな」
「はあああああああっ!やめれっ、もう、ほんろうに、むりなのっ!ひいいいいいぃ!」

 だめ、もうそれいじょうアソコをいじめないで。
 ほんとうにもうだめだよう……。

「なんだ、もうイキそうなのか?」
「ら、らっれ、もっ、もう、なんろもイカされひぇ、きもひいいの、ろまらないいい……んんっ、んはあああああっ!」

 ああ、またきもちいいのでいっぱいになる。
 きもちいい、きもちいい、きもちいい……。

「本当にしようのないやつだな」
「らっれ……んんんっ、あひっ、らめっ、あらい、も、もう、いっひゃうううううううううううっ!ううっ、あ……」

 また、アソコのなかかきまわされて……あたいのあたまのなかがまっしろになった。










「ん、んんん……」

 あれ?あたい、なにしてたんだっけ?
 公園でみんなと飲んでて、そして……。

「あ、あれ、あたい?……あっ!」

 あたいを見下ろしてにやついてるオヤジ。
 そうだ、こいつにあたいは……。

「やっと目が覚めたか」
「て、てめえ……」

 怒鳴ろうとしたけど、それだけしか言えなかった。
 さっき、いいようにこいつにイカされ続けて気絶したことをはっきりと思い出すと、ものすごく怖くなってきた。
 
「今日のところはこれまで。続きは明日だ」

 オヤジが腕に手を組んで言う。

「つ、続きって!?」
「あっちの、右側のドアがトイレで、左側がシャワールームになってる。シャワーは1日に最低1回は必ず入っておけ。ちゃんと体をきれいにしておくんだぞ。食事は1日3回持ってきてやる、あと、換えのタオルもな。それと、ここでは何も身につけるな。裸で過ごすんだ」
「なっ!」

 涼しい顔でなに言ってやがるんだよ!
 そんなことできるわけないだろうが!

「嫌なら普段は毛布でも被っておくんだな。じゃあ、俺は行くぞ。また明日な」

 オヤジはそれだけ言うと、そのまま部屋を出ていく。

「おいっ!待てよっ!」

 慌てて立ち上がった目の前でドアが閉まった。

「おいっ、てめえっ!待ちやがれ!」

 ドンドンとドアを叩いて叫んでも、手が痛くなるだけで何の返事も返ってこなかった。





* * *






 あの後、しかたなくあたいはシャワーを浴びた。
 あの時、お漏らししたのは覚えてる。

 気が付いたときには、床もきれいに拭いてあったし、体も乾いてたけど、やっぱり汚い感じがしたし、気持ち悪かった。
 それよりも、あいつにイカされまくってたあの感覚を洗い流してしまいたかった。

 でも、シャワーを浴びた後で、あたいはまた打ちのめされる。
 部屋の中には、あいつに脱がされた、いや、自分で脱いだんだけど、あたいの服がそのまま置いてあった。
 他に着る物もないし、それを着ようとしたけど、できなかった。
 着ようとしても、体が言うことを聞いてくれない。

 本当に、あいつの言うとおりにしかならないのかよ……。

 しかたなく、裸の上に毛布をかぶってベッドの上にうずくまる。
 窓ひとつない、コンクリートの部屋じゃ、今、夜なのか昼なのかもわからない。
 空調だけはついてるのか、寒くはなかったけど。

 そのまま、あたいはじっとうずくまる。
 もちろん、眠れるわけがない。





 どれだけ時間が経ったんだろう?

 ドアが開く音がした。

 入り口の方を見ると、いたのは……あいつだ。

「てめえっ、あたいをここから出しやがれってんだ!」
「ふん、まだそんな悪態をつく元気があるのか」

 あたいが精一杯の元気を振り絞って怒鳴りつけても、あいつは相変わらずのすまし顔だった。

「やかましいっ!あたいは絶対にあんなのに負けねえからなっ」
「せいぜい頑張るんだな。じゃ、始めるとするか」
「始めるって……まさか、また……」
「決まってるじゃないか。さあ、毛布をとってこっちに来い」
「だ、誰がっ!」
「こっちに来るんだ」
「……あ、ああ、いや、また体がっ!?」

 まただ!
 体があいつの言うとおりに勝手に動いて、一歩ずつあいつに近づいていく。

「いいかげん理解するんだな、おまえの体は俺の言うとおりになっちまうんだって」
「いやだっ、やめろぉっ!」

 い、いやだ……。
 このままじゃまた昨日と同じだ。
 また、あいつにイカされ続けて……。
 そんなのはいやだ!

 でも……。






「いやあああああっ、イクっ!あたいっ、またイクうううううううううううううっ!」

 ……ああ、またイっちまった。
 これで何度目だろ?
 3回?……いや、4回かな?

 ……いやだ、こんなのもう耐えられない。
 このままじゃ、あたい、おかしくなってしまうよ。

「ううう……本当に、もうやめてくれよぉ……」

 つい、弱気が顔を出した。
 それじゃあ、あいつの思うつぼだってのに。

「まだだ。まだ、俺が気持ちよくしてもらってないだろうが」

 それなのに、あいつはすました顔でズボンを脱いでいく。

「な、何をしようってのよっ?」
「ほら、俺のこれをしゃぶってくれよ」

 そう言って、あたいの目の前にチンポを突き出した。

 それ、知ってる、フェラチオって言うんだ。
 聞いたことはあるけど、やったことはない。
 だって、気持ち悪いじゃんか、男のチンポを舐めるなんて。

 それなのに……。

「そんなことできるわけがないだろうがっ!」
「しゃぶるんだ」
「いやだっ!……あ、ああ!?んっ、んぐっ!」

 だめだ、あたいの体はこいつの言いなりだ。
 こんなに嫌なのに、目の前にどんどんチンポが近づいてくる。
 違う、あたいの顔がチンポの方に近づいてるんだ。

 そして、口が開いてチンポをくわえ込む。

「んぐっ、んむっ!んむむっ!」

 うえっ、臭い……。
 それに、ヌルヌルして、なんか変な味がする。
 ……気持ち悪い。

「なに嫌そうな顔してるんだ?全然嫌じゃないだろうが。男のチンポはおいしくて、しゃぶっているとおまえも気持ちよくなってクセになりそうなくらいだろうが」

 そんなバカなことが……。
 ええっ!?

「んぐぐっ、むっ、むむっ!?」

 なんで?
 どうしてチンポなんかが美味しいんだよ!?

「ぐむむっ、んんっ、んむむっ!」

 いやだ、勝手に舌が動く。
 でも、全然気持ち悪くない……。

「どうした?気持ちいいんだろ?おまえの思うようにしゃぶってみろよ」
「んんっ、じゅるっ、あふう……いやっ、なんでっ、こんなのがおいひいの?んむ、ちゅる、んふ」
「ほら、おいしくて気持ちいいだろ?」
「あふっ、えろろっ……そ、そんなはずじゃないのに、きもひいいよっ、あむ、じゅるる……ああ、おいひい、おいひくて、とまらないようっ、あふ、れるっ」

 こんなの、おかしいのに。
 あいつのせいなのはわかってるのに。
 でも、気持ちいい……。
 チンポが美味しくて、しゃぶるのを止められない。

「んむっ、んふ、あふう、じゅるっ、ちゅるるっ……あふ、あ、ああ、こ、こんなに大きくなってる、ん、れろ……」

 あたいの口の中で、チンポがむくむくと大きくなってくる。
 チンポが大きくなると、気持ちいいのも大きくなるみたい……。

「ほら、こうするともっと気持ちいいだろ」
「ぐっ!んぐっ、んっ、んぐぐっ!」

 喉の奥にチンポを突っ込まれて咽せそうになる。
 苦しいのに、涙が出るほど気持ちいい。

「喉の奥を突かれると、アソコでやってるみたいに気持ちいいだろうが」
「んぐっ、ぐむむっ!むむーっ、んっ、んんっ!」

 喉の奥にごつってチンポの先が当たってる。
 でも、だんだん苦しいのが薄れてくる。
 本当にあたいの口がアソコになったみたい……。

 体がじんじんと痺れてきて、頭がぼーっとしてくる。
 だめだよ、しっかりしないと、気持ちいいのに流されちゃだめだ……でも、やっぱり気持ちいい。

「そら、イってもいいんだぞ。出してやるから、全部飲み込め」
「んぐっ、ぐくっ、んぐぐっ!?ぐぐぐぐぐぐっ!ぐむむーっ!」

 口の中で、チンポがビクビクッて震えた。
 頭を押さえつけられて、喉の奥までチンポが入ってくる。
 そして、その先から熱いものが噴き出した。

 く、苦しいっ!……でも、熱くて、気持ちよくて、わけがわかんない。

「んっ、んぐっ!んくっ、んくぅ!」

 あたいの喉を、熱くてドロッてしたものが流れ落ちていく。
 それに、さっきからまともに息ができなくて頭がクラクラしてくる
 それだけで、軽くイキそうになる。

「んっくっ……ごほっ、うっ、げほっ、けほっ!」

 やっと口を塞いでいたチンポが抜き取られて、大きく息をしようとした拍子に咽せ込んでしまう。
 ぽたぽたと、白くてドロッとした汁が口からこぼれ落ちるのが見えた。

 ……あたい、口の中に精液出されて、イキそうになったんだ。
 思わず泣きそうになったあたいの上から、あいつの声が聞こえた。

「どうだ、気持ちよかっただろうが?」
「こほっ、けほっ!……ふ、ふざけるなっ!誰があんなのでっ!」
「そうか?俺にはずいぶんと気持ちよさそうな顔に見えたんだけどな」

 そう、ホントは気持ちよかった。
 でも、あれはこいつのせいだ。あんなの絶対におかしい。

 くそ……くそっ!

「くっ、てめえ、こんなことしていいとおもってんのか!」
「そのセリフは聞き飽きたよ。さてと、次はこれを使わせてもらおうかな」

 あいつがにやつきながら取り出した物。
 チンポに似た形の棒……知ってる、バイブだ。
 前のカレシが使ったことがある。

「なっ!?それでどうしようって……」
「決まってるだろ。こうするのさ」

 あいつがあたいの足を広げて、アソコの中に無理矢理バイブを突っ込んできた。
 あうっ!
 ……アソコの中がバイブでいっぱいになって、ぶるぶると震えてる。

「ひあああああああっ!やめっ、やめろおおおおおっ!」
「なんだい?気持ちよさそうじゃないか」
「てっ、てめえっ!ああっ、あうっ、あひいいいいっ!」

 あいつは、楽しそうにバイブをぐりぐりと押しつけてくる。
 もう、何度もイカされて敏感になったあそこが一気に熱くなった。

「やめろっ、ああっ、あくうっ、あひっ!」
「ほら、こうやって奥に押し込んだら、こっち側の突起がクリに当たってもっと気持ちいいだろ?」

 奥まで押しつけられた瞬間、全身が痺れるくらいの電気がクリから走って、目の前がスパークした。

「いいいいいいいいいいっ!いやっ、それ以上はっ、だめええええっ!」
「なんだ、もうイキそうなのか?」

 あ、当たり前じゃないかっ。
 もう、何度イカされたと思ってんだよ?
 そこにそんなにされたら……あああっ!もうっ、だめだっ!

「だ、だってっ、イキ続けて、そこっ、敏感になってるっ、ああっ、イクイクイクっ!いくうううううううううううううっ!」

 また、頭の中が真っ白になって、全身から力が抜ける。

 体中が痺れてるようなこの感じ。
 これを、もう何度味合わされたんだろう。

「う、ううう……うああ……あふっ!」

 アソコに挿し込まれたままのバイブからの振動が、あたいをゆっくりと休ませてくれない。

 その時、あいつがとんでもないことを言った。

「うん、いい格好じゃないか。よし、今日はこのくらいにしておこうか。……そうだ!そのバイブはずっと入れっぱなしにしておくこと」
「……なっ、なんだってっ!?あうっ!」
「ああ、トイレに行くときだけは外してもいいから」
「そんなっ!?シャワーを浴びるときも外すなって言うのかよっ!……あああっ!」
「だって、シャワーを浴びるのにバイブがあっても問題ないだろ?」

 しれっとした顔でそう言うと、あいつはくるりと背中を向ける。

「ふざけるなっ!……あっ、待てっ、こらっ!」

 あたいが言い返すのも待たずに、あいつは部屋から出ていった。





* * *






「ん、んん……」

 アソコから伝わってくる振動に、あたいは目を覚ます。

 ……あたい、眠ってたの?
 それとも、気を失ってたのかな?

 ヴーン、という低い振動音と、鈍い痺れが全身の感覚を麻痺させてる。

「……あうっ!」

 体を動かそうとすると、アソコの中の敏感な部分にバイブが当たって、それだけで意識が飛びそうになる。
 いや、もう何度も意識が飛んでた。
 何度もイって、気を失って、また鈍い快感で目を覚ます。

 もうだめ……あたい、このままじゃ壊れちゃう。



 ……あれ?
 いま、ドアの閉まる音がしたような?

 よろよろと頭を上げると、あいつがこっちを見ていた。

「ううう……ああ、お願い、助けて……」

 もう、恥も外聞もない。
 怒りよりも、このイキ続けるのを止めて欲しい。

「なんだ?昨日までの元気はどうしたんだ?」
「もうだめ、あたいずっとイキ続けて……もうやめて、イカせないで……」
「ふーん。じゃあ、おまえの名前を言って見ろ」

 なに、それ?
 それがなにか関係あんのか?
 それに、あたいの名前ならこの間言ったじゃないか。

「……え?ミキ、ミキだよ。この前も言ったじゃないか」
「そうか、じゃあ、だめだな」
「なっ、なんだよっ、それっ!」

 どういうことだよ?
 あたいの名前と、イクのを止めるのとなんの関係があるんだよ!?

 だけど、あいつの口から思いがけない言葉が出てきた。

「だけど、イカせるのはやめてやろう」
「ほっ、本当にっ!?」
「ああ、おまえはもうイケない」

 やった、これでこの地獄が終わる!
 ……て、ええ?

「い、イケない?」
「ああ、おまえはどんなに感じてもイクことはできない」
「ど、どういう……あっ、あああっ!」

 いきなり、あいつが手を伸ばして、バイブを奥まで押し込んだ。
 体がビクンと跳ねて、目の前でチカチカと火花が散る。
 頭のてっぺんまで痺れる快感に意識が飛びそうになる。

「いやあああっ、もう気持ちよくさせないでっ!あああっ、イクっ、イっちゃうよ、あたいっ!」
「心配するな、大丈夫だ」
「何がっ!?いああああっ、だめっ、イクうううっ……あふ?あ、あれ?あうううっど、どうしてっ!?イケないっ!?」

 本当ならもうイっててもおかしくない刺激なのに、イケない、あの、頭の中が真っ白になって意識が飛ぶ感覚がない。
 それどころか、体中がじんじんと痺れてるのに、頭の中もぼんやりしてきてるのに、最後の最後で弾けることができない。

「だから言っただろうが。どんなに感じてもイケないって」
「そんなっ!それって……くあああっ、イクっ!」
「まだわかってないのか?」
「いっ、イケないっ!?こんなに激しくされてるのに!?あっ、うあああああっ!」
「でも、もうイカさないでくれって言ったのはおまえだからな」
「そ、それはっ!ひぎいいいいいっ!いやっ、熱いっ、頭の中が熱いいいいいいっ!」

 頭の中が焼けるように熱い。
 もう、火花が散るどころじゃない。
 さっきから、神経が焼き切れそうなくらいにカーッと熱くなってる。
 もう、完全に容量オーバーなのに、後から後から快感が押し込まれてくる。
 行き場をなくした快感が溢れて、燃え上がってるみたいだ。
 イケないって、こういうことなの?

 頭がクラクラして、目の前の光景が霞んでくる。

「ひぐうううううううっ!ああっ、だめっ、もうだめっ、いあああっ、熱いっ、熱いいいっ!」

 風邪で熱がある時みたいに全身が熱い。
 苦しいのから逃げようと、ばさばさと頭を振る。

「いぎいいいいっ!ああっ、くあああああっ!……ああっ?」

 その時、押し寄せてくる快感の波がピタッと止まった。

 なにがあったの?

 あたいは、思わず頭を上げた。
 でも、焦点が上手く合わない。

 ……そこにいるのは、あいつだよな?
 手に持ってるのは、バイブ?

「まあ、おまえのアソコの具合も確かめないといけないしな、俺のこれで」

 ぼんやりと輪郭が滲むようなあいつの顔がにやっと笑うと、下の方を見た。
 そこにあるのは、大きくなったあいつのチンポ……。

 そのまま、あいつがあたいにのし掛かってくる。

「あ、あああ……いま、そんなの入れられたら……あたい、あたい……」
「なんだ?おまえの望みどおりにイケなくしてやったっていうのに。ほら、いくぞ」
「いや……だめ……ああっ!いいいいいいいいっ!」

 熱くて固くて、そして大きいのがあたいの中に入ってきた。
 思わず、首がきゅっと反り返る。

「うん、なかなかいい締めつけしてるじゃないか」
「いぎいいいいっ!そんな熱いの入れちゃだめええええっ!」

 バイブの比じゃない。
 大きくて、アソコの中がチンポでいっぱいになってる。
 熱くてどくどく脈打ってるぶん、バイブよりもたちが悪い。
 だって、もうあたいの体も頭もこんなに熱くなってるのに、こんな熱いの入れられたら、燃えちゃうよぉ……。

「じゃあ、動くぞ」
「ひぐううううううっ!激しいっ、いあああああっ!だめっ、だめええっ!熱いっ、全部が熱くて、あたいっ、あたいいいいっ!」

 あたいの中で、固くて熱いのが動き始めた。
 アソコに擦れて、どんどん温度が上がっていくみたい。

 そんな……これ以上熱くなったら、本当に壊れちゃう。

 さっきからあたしの目の前は真っ赤になってなにも見えなくなっていた。
 全部が燃えていて、熱くて、苦しくて、それでも、気持ちいいのが止まらなくて、行き場のなくなった快感が、気持ちいいのを通り越して痛いくらいだ。

 イクときの、全部が真っ白に弾ける開放感とはほど遠い。

「ひぎいいいいいいっ!お願いっ、もう許してっ!イカせてっ、お願いだからもうイカせてくれよおおおっ!でないと、あたい、おかしくなっちゃうううううっ!」

 気がつくと、あたいはイカせてくれるように、必死でお願いしていた。
 だって、イカないと、この貯まりに貯まった快感をどうにかしないと、あたい、おかしくなる。

「いいのか?もうイカせるなって言ってきたのはおまえの方なんだけどな」
「ひいいいいいいいっ!そんな意味で言ったんじゃ!あああっ、お願いっ!もう本当に壊れちゃうっ!イカせてっ、イカせてええええええっ!」

 もう、あたいの頭の中にはイカせてくれるようにせがむことしかない。
 熱くて苦しくて、すぐ目の前にいるはずのあいつの顔もわからない。

「しかたないな、いいだろう。イってもいいぞ」

 救いの声のようなその言葉が聞こえた瞬間。

「ああっ、ふあああああああああああああっ!」

 全部が一気に爆発して、真っ白になった。
 壊れたように体がガクガクと震えてる。

 でも、イクのってこんなに気持ちいいんだ……。

「ひいいいいいいっ、イクっ、またイクうううううううっ!」

 うそ……イってるのにまたイっちゃった!?

「あぐうううっ、またイクっ、らめえっ、イクのが止まらないっ!ひいいいいいいいいいいっ!」

 またっ、またイクっ!
 あたい、チンポが中で動くたびにイっちゃってる。 

 痺れた体が、自分の体じゃないみたいにひくひくしてる。

「ひぎああああああっ!らめっ、もうらめえっ、いあああああっ!イっちゃうっ、イっちゃううううううっ!」

 いやあああああああっ!
 だめっ、だめだよっ!
 これ以上イっちゃうと、あたいっ、戻れなくなっちゃう!
 でもっ、止まらないっ、イクのが止まらないいいいいいいっ!

「あひいいいいいっ、チンポが、中でびゅくびゅくってしてるっ!あひいいいっ、またイクっ、イクうううううううっ!」

 だめっ、抜いてっ、イっちゃうっ、またイっちゃうっ!
 気絶したいのに、イキ続けてて気を失うこともできない!

「くううっ、そらっ、全部飲んでイってしまえっ!」
「んぐぐぐっ!ぐむむむむむっ、んくっ、んぐっ、こくっ!んんんっ、んんんんんんっ!」

 いきなり、アソコからチンポが引き抜かれて、口の中に押し込まれた。
 そのまま、熱いものが噴き出してくる。

 口の中が熱いものでいっぱいになる。
 そう感じたのが最後だった。

「んぐぐぐっ!はああぁ……んんっ、ん……」

 そのまま、目の前が真っ暗になった。





* * *






 なんで、あたいはここにいるんだろう?
 いつからここにいたんだっけ?
 あたい、いままでなにしてたんだっけ?

 ……わからない。
 わからないことはどうでもいいや。

 ……それよりも。

 バイブがアソコの中で震えて気持ちいい。
 こうやって、手で押さえるともっと気持ちよくなれる。
 でも、こんなんじゃ足りない。
 こんなおもちゃじゃなくて、チンポを入れて欲しい。

 ……あ。
 あの人が来てくれた。
 あたいにチンポを入れてくれるあの人が……。

 欲しい、あの人のチンポ。
 こうやって、ズボンをずらすと、ほら、出てきた。
 でも、まだちっちゃい。
 大きくしないと、気持ちよくなれない……。

「なんだ?最初はあんなに嫌がっていたのに、今日はえらく積極的なんだな」

 いやがってた?あたい、いやがってたの?
 なんだかよくわからない、思い出せない。

「いやがってた?……わからない。思い出せないよ」

 それよりも、チンポを大きくして、アソコに入れてもらって、気持ちよくしてもらうんだ。

 ……あ、チンポ、大きくなってきた、
 ……うれしい。

「おい、おまえの名前は何だ?」

 なに。いったい?
 あたいの名前?

「……え?あたいの名前?あたいの名前は……」

 えーっと、あたいの名前……?
 なんだったっけ?

 ……あ、そうだ!
 ミキだ。あたいの名前はミキだった。

「……そうだ、ミキ。あたいの名前はミキだよ」

 なに?
 なんだか楽しそうな顔して……。
 うん、あたいもなんか楽しくなってきた。
 だって、チンポ、もうこんなに大きいんだもん。

 あん……我慢できないや、しゃぶっちゃえ。

「ん、んふ、ぺろ、あむ……」

 うん、チンポ、おいしい。
 おいしくて、チンポしゃぶるの、気持ちいい。

 でも、あたい知ってるんだ、もっと気持ちよくなれるのを。

「あふ、じゅるる、んふ、えろっ……ねぇ、もっと気持ちよくさせてよぉ……」

 そう、チンポをアソコに入れるともっと気持ちいいんだから。
 いま、あたいのアソコにはバイブが入ってるけど、こんなまがいものじゃ比べものになんないくらい気持ちいいんだから。

「ねぇ、はやくぅ……こんなおもちゃじゃなくて、チンポ入れてくれよぉ」

 あたいは、あの人に向かって大きく足を開いてみせる。

「ああ、わかったわかった」

 あの人が笑いながら、あたいのアソコからバイブを抜き取った。
 そして、あたいの両足に手をかけて体を近づけてくる。

 ……ああ、あの人のチンポが近づいてくる。
 もうすぐ……もうすぐ気持ちよくなれる。
 ほら……アソコにチンポの先が当たって……。

「ふああぁ、うふううぅん……」

 ふああ、熱くて固くて、すっごく気持ちいい。
 あたいの中がチンポでいっぱいになる。
 これが欲しかったんだよ、あたいは。

 でも、どうして動いてくれないの?
 動いたらもっともっと気持ちいいのに……。
 いいや、自分で動いちゃえ。

 ああっ、中でこすれてるよう……。

「あふううんっ、いいっ、チンポ、おおきくて、きもちいいよう!」

 あたいは、いっぱい気持ちよくなれるように夢中で腰を動かしていた。





* * *






 ン?ダレカキタ……。
 アッ、アノヒトダ!
 アタイニ、チンポヲイレテクレルヒト。

 チョーダイ、チンポ、チョーダイ。
 ネェ、ハヤクゥ……。

 ココヲコウシテ……ホラ、チンポ、デテキタヨ。
 アア……オイシソウ……。

「ンッ、ンックッ、ンフ、ジュルルッ、ジュボッ……」
 
 ン……ヤッパリオイシイ……。
 ア……オオキクナッテキタ。
 カタクテ、ドクンドクンシテテ、ドンドンオイシクナッテクル。

「おい、おまえの名前は?」

 エ?ナニ?
 アタイノナマエ?
 ナンデソンナコトキクノ?

「ンム、ンフ……アタイノナマエ?アタイノナマエハ……」

 エエット……アタイノナマエ、アタイノナマエ……。
 ナンダッタッケ?…………ワカラナイ。
 ワカラナイヤ。

「……ワカラナイ」

 デモ、ナマエナンテ、ワカラナクテイイノ。
 ダッテ、チンポ、コンナニオイシインダモン。

「おまえはなんでここにいるんだ?」

 エエ?ダカラ、ナンデソンナコトキクノ?
 アタイハ、ナンデココニイルンダロウ?
 ……ワカラナイ。
 ……ワカラナイ、ワカラナイ、ワカラナイ。

「……ワカラナイ。デモ、チンポ、オイシイ」

 ソウ。メノマエニ、チンポガアッテ、シャブッテルト、オイシクテキモチイイ。
 ソレデイイジャン……。

 ホラ、モウ、コンナニオオキイヨ。
 アタイ、ガマンデキナイ。
 コノ、オッキイチンポ、アソコノナカニイレテホシイ。

「ンッ、ジュボッ、ンンッ……ネェ、アタイニチンポ、イレテクレヨォ」

 ネェ、ハヤクチンポチョーダイ。
 アタイヲキモチヨクシテヨ。

 ナンデ、ソンナ、コマッタミタイニワラッテルノ?
 ネェ、ドウシタノ?



 ウアアアアッ!
 ナ、ナニ?
 イマ、ビリビリッテシタ……。
 ナンダカ、アタマガボンヤリスル……。

「”あたい”じゃないだろう、自分のことは”わたし”と言うんだ」

 アア、ソウカ。
 アタイ、ジャナクテ、ワタシ、ッテイワナクチャ。

「……ウン。……ワタシ」
「それと、返事をするときは”うん”じゃなくて”はい”だ」

 ヘンジヲスルトキハ、ウン、ジャナクテ、ハイ……。

「……ハイ。ネェ、ハヤク、ワタシニチンポ、イレテクレヨォ」
「”入れてくれよ”じゃなくて”入れてください”だろうが」

 ソッカ、イレテクレヨ、ジャナクテ、イレテクダサイ、ダ。
 アア、ムズカシイナ……。
 デモ、コノヒトノイウコトヲキカナイトイケナイ……。
 ソウシナイトイケナイキガスル。

 ハヤク、チンポ、イレテホシイノニ。

「ハヤクゥ……ワタシニチンポ、イレテクダサイ。ネェ……」

 ソウ、ナンデモイワレタトオリニスルカラ……。





* * *






 わたしはここの召使い。
 でも、とってもダメな召使いでいつも失敗ばっかり。
 いつも、ご主人様に怒られている。

 でも、わたしのご主人様は本当は優しい人だから、召使いとして必要ないろんなことを教えてくれる。
 それは、わたしのことを思ってのこと。
 わたしが、はやく一人前の召使いになれるようにって。

 だから、今日もわたしはご主人様にご奉仕する練習をしているの。
 そう……こうやって……。

「んふ……気持ちよろしいですか、ご主人様」

 おっぱいでご主人様のおちんちんを挟んでご奉仕しているわたし。

「いかがでしょうか、ご主人様。わたし、ちゃんとご奉仕できていますか?」

 ご主人様を気持ちよくしてさしあげないといけないけど、ちゃんとできてるかしら?
 さっきから、ご主人様は難しい顔でわたしを見ている。

「……だめだな」
「ええ?ご主人様?」

 やっぱり、気持ちよくしてさしあげられなかったんだ、わたし。
 ちゃんとご奉仕するのって難しいな……。

 わたしが、シュンとしていると、ご主人様が優しく諭すようにおっしゃった。

「主人に奉仕するのはおまえにとって最大の悦びだろうが、もっと嬉しそうな顔をしたらどうなんだ」

 ああ……そうだわ……。
 わたしったら、なにしおれているのよ。
 ご主人様にご奉仕するのはわたしの最大の悦びじゃないの。

 そうよ……こうしてご奉仕していると……んんっ、ああっ!

「……はい。……ん、ああ、ご主人様にご奉仕するのがわたしの悦び……んっ、こうしてると、わたし、とっても幸せな気持ちに……いかがですか、ご主人様?」

 そうよ、この幸せをかみしめるのよ。
 こんなに優しいご主人様にお仕えすることができて、わたし、なんて幸せなのかしら。

「ああ、だいぶ良くなったぞ」
「ありがとうございます、ご主人様」

 ああっ、ご主人様に褒めていただいた!
 それだけで、わたしの胸は幸福感でいっぱいになってくる。

「で、おまえはどうなんだ、気持ちいいか?」
「わたしのことはよろしんですよ。ご主人様が気持ちよくなられるのがわたしの幸せなんですから」

 そう。わたしのことは本当にどうでもいいの。
 わたしはこうやってご主人様にご奉仕しているだけで幸せなんですもの。
 わたしのお仕事はご主人様を気持ちよくしてさしあげることだけ。
 わたしは気持ちよくならなくてもいいの。

「ほら、そうやってるとおまえも気持ちよくなってくるだろうが」

 ええ?なんなの、この感じ?
 ああ……なんだか、体が芯から熱くなってきて……。

「……あっ!んんんっ……ほ、本当です……こうしてると、わたしもとっても気持ちよくてっ、ああああっ!」

 んっ、気持ちいいっ!
 ご主人様のおちんちんが熱くて、おっぱい、感じちゃう……。

 あんっ……アソコがじんじんして、腰が勝手に動いちゃうわ。
 やだ、わたしったらはしたない……。
 ちゃんとご奉仕しないといけないのに。

「あんっ、あはぁ……ご主人様のおちんちん、こんなに熱くて……ああ、わたし、本当に幸せですぅ……」

 わたしのおっぱいの中で、おちんちんが熱く固く膨らんでいく。
 それが擦れて、まるでおっぱいがアソコになったみたいに気持ちよくて……。

 でも、なによりご主人様が気持ちよくなってくださっていることが嬉しい。

 わたしは、まるで夢の中にいるような気持ちでご奉仕を続けた。





* * *






 そして、今日もご奉仕の練習。
 でも、今のわたしには不安はない。
 ご主人様にご奉仕できるのが、心から嬉しくて。

「それでは、次は何でご奉仕いたしましょうか、ご主人様?」

 まずは、手を使ってご主人様のおちんちんを大きくしてさしあげた後、そうお伺いを立てるわたし。
 きっと、わたしは今、幸せに満ちた、満面の笑みを浮かべているに違いない。

「そうだな。今日は後ろの穴でやるとするかな」
「かしこまりましたご主人様」

 そう言って頭を下げると、わたしはさっと身を翻してご主人様に向かってお尻を突き出し、スカートをめくり上げる。
 もちろん、下着など身につけていない。
 だって、そんなもの、ご奉仕するのには不要のものだから。

「どうぞ、わたしのいやらしいお尻に、ご主人様の逞しいおちんちんを突き挿してくださいませ。そして、存分に気持ちよくなってください、ご主人様」

 ご主人様の気持ちを高ぶらせるように、体をくねらせながら精一杯のいやらしい調子で言う。

 それが、「男の人をそそらせる」んだって、ご主人様はおっしゃっていた。
 そして、それを態度で示せ、と。
 そのための話し方、表情、姿勢を、何度も練習してきたんだから。

「うん、上出来だ」

 今では、怒られることよりも褒められることの方がずっと多くなったけど、やっぱりご主人様に褒められると嬉しくてたまらない。

「じゃあ、行くぞ」
「はい。……あっ、ああっ!」

 お尻を掴まれたかと思うと、ご主人様の熱くて固いおちんちんがお尻の穴から入ってくる。
 中をいっぱいにおちんちんに満たされた、その息苦しいくらいの快感に、思わず短い喘ぎ声が漏れて、体がきゅうっ、となる。

「あっ、あああっ、入ってますっ!ご主人様の熱いおちんちんが、あんっ、ああーっ!」

 すぐに、ご主人様のおちんちんがわたしの中で動き始める。
 わたしも、その動きに合わせて腰を動かしていく。

 気持ちいいのと幸せな気持ちでわたしの心はいっぱいに満たされていく。







「あああああんっ!ご主人様のおちんちんが熱くてっ、わたしのお尻の奥に当たってますううううっ!」

 ご主人様のおちんちんが奥までごつごつと当たって、ついつい大きな声が出てしまう。
 それくらい、お尻をおちんちんを突かれるのが気持ちいい。

 でも、わたしはご奉仕するのを忘れない。
 わたしがどういう風に腰を動かせばいいのか、どういう風に力を入れたらご主人様が気持ちよく感じるのか、今のわたしには手に取るようにわかる。

 でも、でもっ!

「あふうううんっ、ああっ、いいですっ!ご主人様のおちんちん、とても気持ちよくてっ、わたしっ、わたしいいいいいいっ!」

 やっぱりだめ。
 足がガクガク震えて力が入らない。
 気持ちよすぎて、いつも最後は快感に流されちゃう。

 でも、それでいいんだってご主人様はおっしゃっていた。
 ご奉仕することを、わたしの体が覚えているんだって。

 ああっ!いまっ、わたしの中でおちんちんがぶるぶるって震えたわっ!
 出るのねっ、ご主人様の熱いのがっ!
 あっ、来るっ!ふあああああっ!

「いあああああっ!出てますううううっ!熱いっ、ご主人様の精液が熱くてっ、ああっ、わたしっ、イってしまいますうううううっ!」

 お尻の中がご主人様の熱い精液で満たされていく。
 気持ちいいのが振り切れて、頭の中が真っ白になる。
 でも、わたしの体はもっと精液が欲しくて、お尻の穴を緩めない。

 ああ……幸せ……。
 頭の中がぼーっ、として、夢の中にいるみたい……。

 腰が抜けたみたいに、そのままわたしはへたり込む。

「んふうううぅ……」

 あ、ご主人様の顔が近づいてくる……。
 こういうときはわたしの方からお迎えしないと。

「あ……ん、んむ……」

 ご主人様の唇がわたしの唇に当たる柔らかい感触……。

「……おい、もっとちゃんと舌を動かせ。どんなに疲れていても舌を使うことを忘れるな」

 いけない。
 わたしったら、気持ちよすぎて気を抜いてたわ。
 そうよ、キスをするときは舌を使って気持ちよくしてさしあげないといけないのに。

「あ、ふぁいぃ……んふ、んむ、んむむ」

 わたしは、ご主人様と何度も練習したとおりに、自分の舌をご主人様に絡めていく。

「んむむっ、んんっ、んんんーっ!」

 すると、ご主人様の手がわたしの体のあちこちを優しく触ってきた。

 あんっ、いま、イったばかりで敏感になってるから、どこを触られても感じちゃう……。

 いやらしい気持ちでいっぱいになってきて、両足をご主人様の体に絡みつかせてしまう。
 はしたないとは思うけど、そのまま腰を揺すってアソコを擦り付けてしまう。

 でも、ご主人様の目は笑ってる。
 ……よかった、怒っていらっしゃらないわ。

「んっ、はああんっ!」

 ご主人様に乳首をつままれて、思わず甘い声が出る。

「あうっ、ああっ、ごっ、ご主人様ああああっ!」

 今度はクリトリスを弾かれた。
 頭の中で、パチッとなにかが弾ける。

 どうしたのかしら?
 今日のご主人様、とっても激しいわ……。

 その日、ご奉仕の練習は遅くまで続いた。
 途中から、わたしは意識が飛んでしまってよく覚えていない。
 ただ、気持ちいいのと、幸せな気持ちがずっとずっと続いていた。





* * *






 ――次の日。

 わたしの部屋に来たご主人様は、椅子と、大きな道具箱を手にしていた。

「さあ、ここに座るんだ」
「はい、ご主人様」

 何をするのかはわからないけど、ご主人様に言われるままに椅子に座る。

「じゃあ、少しの間じっとしてろよ」
「はい」

 ご主人様が、首から下を覆うようにわたしにシートをかぶせた。

 そして。

 あ……。

 ご主人様が、鋏をとりだしてわたしの髪を切り始めた。

 ……いやだ。
 わたし、召使いなのに、ご主人様に髪を切ってもらってる。
 本当なら、ご主人様のお世話をしないといけないのはわたしの方なのに。

 そんなの、あべこべできまりが悪い。
 でも、じっとしているように言われてるし……。

 わたしが、むずがゆい思いで座っていると、ご主人様は鋏を置いて、今度はわたしの髪になにか当てていく。
 ……なにをしていらっしゃるのかしら?
 鏡がないのが本当にじれったい。
 なにより、自分が座っていてご主人様を働かせていることが歯がゆくてしかたがない。





「よし、もういいぞ。ちょっとシャワーを浴びてこい」

 だいぶ時間が経ってから、ご主人様がそうおっしゃった。

「はい、ご主人様」

 ご主人様の命令だ。
 わたしはシャワールームに向かう。

 そこで鏡を見てびっくりした。
 この間、お化粧のやり方を教わったときには、長い金髪だったわたしの髪は短めに切り揃えられて、黒く染めてあった。

 でも、こっちの方が可愛らしいかも。
 今の、ベリーショートの黒髪が自分にあっているように思える。
 なにより、ご主人様に髪を切っていただいたんですもの。
 申し訳ない思いと、嬉しい気持ちで複雑な思いになる。



 シャワーを浴びた後、元通りにメイド服を着てご主人様のもとに行く。

「あの……ご主人様、シャワーを浴びてきましたけど」
「よし、じゃあ、これに着替えろ」

 ええ?これは?

 ご主人様がさし出したのは、白のビキニだった。
 ちょっとびっくりしたけど、ご主人様の命令だから着替えないと。

「はい」

 ビキニに着替えると、ご主人様はもう一度椅子を指さした。

「よし、じゃあ、もう一度ここに座れ」
「はい」

 言われるままにわたしは椅子に座る。
 シャワーを浴びている間にご主人様が掃除をしたのか、髪を切った跡はどこにもなかった。

 そんな……お掃除ならわたしがするのに……。

 でも、それだけじゃなかった。

 ご主人様は、道具を取り出すと、わたしにお化粧をし始める。

 お化粧のやり方なら教えていただいたのに……。
 髪は自分では切れないけど、お化粧なら自分でできる。
 なにも、ご主人様のお手を患わせなくても。

 申し訳ない気持ちでいっぱいのわたしには構わずに、ご主人様はわたしへのお化粧を続ける。

 そして。

「よし、どうだ、ちょっと鏡を見てみろ」

 そう言ってご主人様が折り畳みの鏡を広げる。
 その中を覗き込んで、わたしは一瞬言葉を失ってしまった。

「はい……あ…可愛らしい…です……」

 鏡に中にいる可愛らしい少女。
 ……これが……わたし?

 お化粧の仕方を教えてもらったとき、自分でやってみたのとは全然違う。
 もちろん、あの時と今では髪型と髪の色が違うせいもあるけど。

 思わず見とれてしまうほど可愛らしい顔。
 鏡の中の自分も、ぽっと頬を染めている。

 これがわたしなんだ……。
 すごいわ、ご主人様は……はっ!

「あっ、も、申し訳ございません」
「ん?なにがだ?」
「わたし、ご主人様に髪を切ってもらって、そのうえ、お化粧までしていただくなんて……」

 そうよ。
 わたしは召使いで、ご主人様にお仕えしないといけないのに。
 そのご主人様にこんなことまでしていただくなんて。
 申し訳なくて、情けなくて泣きそうになる。

「ふ……。ああ、それならいいんだ」

 ご主人様が柔らかい笑みを浮かべた。

「とにかく、今は、俺が一番合うと思う感じにしてるから。メイクのやり方はこの間教えただろう?次からは自分でするんだぞ」
「はい」

 もちろんだわ。
 そんな、いつもご主人様にしてもらうなんてとんでもない話よ。
 これからは、自分のことは自分でやらないと。

「後はおまえの本当のご主人様の好みに合わせて調整するんだな」

 それも当然よ……て、ええっ?

「わたしの、本当のご主人様?」

 ご主人様、なにをおっしゃってるの?
 わたしのご主人様はひとりだけなのに……。

「あっ、うあああっ!」

 い…や……。
 なに……?体が…動かない……。
 それに…心まで……縛られてるみたいな……。

「いいか、これから俺が言う言葉を忘れるな」
「……はい」

 ご主人様の言葉が心に直接染み込んでくるみたい……。
 わたしはこれからご主人様が言う言葉を忘れない……。

「ANH246KMK832BBT2262」
「……ANH246KMK832BBT2262」

 よくわからないけど、すごく大事な言葉……。
 ANH246KMK832BBT2262
 ANH246KMK832BBT2262
 ANH246KMK832BBT2262……

「よし、次におまえがその言葉を聞いて、最初に見た相手がおまえの本当のご主人様だ」
「……はい」

 ……次にあの言葉を聞いたとき、最初に見た相手がわたしの本当のご主人様。
 なんでだろう?
 言われることがものすごくすっと心の中に滑り込んでくる。

「おまえにとって主人の言うことは絶対だ」
「……ご主人様の言うことは……絶対です」

 それは、召使いとして当然のことですもの。

「主人に奉仕し、気持ちよくさせるのがおまえの最大の幸せだ」
「……ご主人様にご奉仕して、気持ちよくしてさしあげるのが……わたしの最大の幸せです」

 これも当然のこと。
 そのための練習を、何度もしてきたんだから。

「よし。で、おまえの名前だが、ご主人様につけてもらえ」
「……はい」

 わたしの名前?
 そういえば、わたしの名前は?
 ああそうか、わたしの名前はご主人様につけてもらうんだ。

「もし、名前を聞かれたらこう答えるんだ。どうぞご主人様の好きなようにお呼びください。ご主人様が付けてくださった名前がわたしの名前です、と」
「……はい」

 ……どうぞご主人様の好きなようにお呼びください。ご主人様が付けてくださった名前がわたしの名前です。
 うん、ちゃんと言える。

「よし。じゃあ、眠れ、深く、深く。眠っている間におまえは俺のことを全て忘れる。そして、次にあの言葉を聞くと目を覚ます。その時目の前にいるのがおまえの本当の主人だ」

 わたしは眠る……。
 そして、ご主人様のことを全て忘れる……。

 え?そんなのいや……。
 ご主人様のことを忘れるなんて……いやだ……。

 でも、忘れないと……。

 次に目を覚ましたときに目の前にいるのが本当のご主人様なんだから。

 忘れる…忘れる…ご主人様のこと…すべて…忘れる……。

「……はい、眠ります。そして、忘れる……すべて……わすれ……」

 そのまま、わたしの意識は暗闇の中に沈んでいった。





* * *






 夢の中で、声が聞こえたような気がした。

「ANH246KMK832BBT2262」




 ……あれ?わたし?

 ……あ、起きないと。
 ご主人様が、待っていらっしゃる。



 目を開くと、心配そうにご主人様がわたしの顔を覗き込んでいた。

 白髪混じりの髪、ピンと張った口髭、恰幅のいい体。
 見慣れ……てない…きっと、この人とは初めて会うはず。

 でも、間違いない、この人がわたしのご主人様だ。
 この人が、わたしがずっとお仕えしなければいけない方だって、心のどこかでもうひとりの自分が言っている。

「私のことがわかるかね?」
「はい、ご主人様」

 すんなりとその言葉が出てきた。
 この方をご主人様と呼ぶのになんの違和感もない。
 だって、きっとわたしはこの方にお仕えするために生まれてきたんですもの。

 そして、わたしは起きあがる。
 安心したのか、ご主人様も嬉しそうに笑った。

「うん、そうかそうか、私がご主人様か」
「はい、ご主人様」
「かわいいやつだな。……ところで、なんだ、その、おまえの名前は?」
「どうぞご主人様の好きなようにお呼びください。ご主人様が付けてくださった名前がわたしの名前です」

 自分でもびっくりするほど、その言葉がすっと出てきた。

 そういえば、わたしの名前は?
 なんで自分の名前が思い出せないんだろう?

 でも、そんなのどうでもいいわ。
 ご主人様に付けてもらった名前で呼ばれる方が素敵に決まってるもの。

「そうかそうか、本当に可愛らしいやつだな。よし、メグにしよう。おまえの名前は今日からメグだ」
「はいっ、わたしの名前はメグです。ありがとうございますっ、ご主人様!」

 嬉しい。
 今、この時から、わたしの名前はメグ。
 ご主人様に付けていただいた、大事な大事な名前。
 これで本当にご主人様の召使いになれたような気がして、嬉しくてたまらない。

 ご主人様も、嬉しそうに微笑んでいらっしゃる。

「よし、じゃあ、ちょっとこっちへおいで、メグ」
「はい」

 ご主人様が手招きして、わたしを長い廊下の先へと連れていく。
 大きなお屋敷……。
 でも、これからはご主人様にお仕えするんだからこのお屋敷にも早く慣れないと。

「ここだよ、メグ」

 ご主人様が招き入れてくださったのは、それ程大きくない部屋。
 いや、部屋と言うよりも、大きなウォークインクローゼットみたいだった。
 その右側にはたくさんのメイド服が、そして左側には色とりどりのドレスや洋服が掛かっていた。

「おまえのためにこれを用意しておいたんだ」
「わたしの、ために……これを全部……ですか?」
「ああ、そうだよ」

 わたしなんかのために、こんなにたくさん……。

「あ、ありがとうございます、ご主人様……」

 ご主人様の優しさに、わたしは思わず泣き出しそうになってしまった。

「かまわないよ。メグ、おまえの好きに使うといい」
「はい……はいっ!ありがとうございます!」
「じゃあ、私は向こうで待っているから、好きなものに着替えておいで」
「はいっ。……あ、あの、なにかご主人様のご希望はございますか?」
「うん、そうだな、じゃあ……」

 そう言ってご主人様が開けた棚の中には、いろんなかつらが置いてあった。
 その中から、オレンジ色のおさげのかつらをご主人様は手に取った。

「今日はこれをかぶってくれないか?」
「はいっ、かしこまりました」
「服は、これに合うと思うものを着たらいい」
「はい」

 わたしにかつらを手渡すと、ご主人様は部屋を出ていく。

 私の手には、赤いリボンの付いた、明るいオレンジのお下げ髪。
 それを、そっとかぶってみる。

 ……あ、ここで留めて、固定できるようになってるんだわ。
 外から見えないところに付いているピンで留めて、かつらが動かないようにする。

 それにしても、わたしのこの格好。
 白のビキニなんて、いつ着たんだろう?
 こんなもの、必要ないのに……。

 わたしは、身につけていたビキニを脱ぐと、たくさんのメイド服の中からひとつを手に取った。
 肩や裾にフリルがたくさん付いていて、可愛らしいメイド服。

 これならこのおさげ髪によく合うだろうし、ご主人様も喜んで下さるに違いないわ。

 まずは、ストッキングを穿いて、ガーターベルトで留めた。
 そして、メイド服を身につける。

 思った通り、胸元が大きく開いていて、スカートの丈も膝上までしかない。

 下着を付けなくてよかったわ。
 こんなに胸が開いていたら、ブラが見えてきっとご主人様は興ざめなさるはずですもの。

 次は、やっぱりフリルの付いた、小さくて可愛らしいエプロンの紐を結わえる。
 そして、白いフリルの付いたカチューシャを付けて、鏡の前に立つ。

 そこに立っているのは、目のクリッと大きな、オレンジ色のおさげ髪の可愛らしいメイドの姿。

 これなら、きっとご主人様も気に入ってくださる。
 わたしは胸を躍らせてご主人様のもとに急いだ。





「あの……ご主人様、着替えてまいりました」
「ほう、これはこれは……」

 おずおずと、ご主人様にメイド姿を披露する。
 すると、ご主人様は嬉しそうに目を細めた。

「あの……いかがでしょうか?」
「うん、よく似合ってるよ、メグ」
「ありがとうございますっ!」
「これから毎日、私の身の回りの世話をよろしく頼むよ」
「もちろんですとも。わたし、一生懸命ご主人様にお仕えさせていただきます!」
「うんうん。……ああ、そうだ。メグ、ひとつだけ私の頼みを聞いてくれるかな?」
「そんな、ひとつといわずなんなりと。わたしはご主人様にお仕えするためにここにいるのですから」

 そうよ、ご主人様にお仕えするのがわたしの務めなんですもの。

「じゃあ、自分のことは、”わたし”じゃなくて、”メグ”と、名前で呼んでくれないか」
「はい、かしこまりました」

 そんなの、とても簡単なこと。
 それがご主人様の望みなら、そうするのがわたしの悦びですもの。

「あの、それで、メグはなにをしたらよろしいでしょうか?」
「そうだな、わたしに仕えるということは、家事だけをこなせばいいわけではないぞ。私の相手もしなければならん」
「あ……それは、ご主人様にご奉仕するということですね」

 わたしは知っている。
 いろんなやり方でご主人様にご奉仕する方法を。
 どうすればご主人様を気持ちよくしてさしあげられるかを。
 だって、ご主人様にご奉仕して、気持ちよくしてさしあげるのはわたしの最大の幸せですもの。

「む、ご奉仕…なるほど、奉仕か……」
「はいっ、ご奉仕です!」
「うむ、では、早速やってもらうとするかな」
「かしこまりました。では、どのようにご奉仕いたしましょうか?」
「おまえはどんなことができるんだ?」
「ご主人様がお望みならどんなことでも。手で気持ちよくしてさしあげることできますし、胸でも、口でも、アソコでも、お尻の穴でも、ご主人様のお望みのところで、お望みのやり方でメグはご奉仕いたします」
「そうか……。では、今日は胸で奉仕してくれないか」
「かしこまりました。……それでは、失礼します、ご主人様」

 わたしは、ご主人様の前に膝をつくと、ベルトを外して、ご主人様のズボンを下ろしていく。
 すると、もう、下着の中でそれとわかるくらいご主人様のおちんちんは大きくなっていた。
 わたしは、下着もずらして窮屈そうにしていたおちんちんを表に出す。

「ああ……。ご主人様のおちんちん、逞しくて素敵ですわ」

 上目づかいにご主人様を見上げてそう言うと、わたしはメイド服の胸元をはだけさせる。

「それでは、メグのいやらしいおっぱいで、たくさん気持ちよくなってくださいね」

 そう言って、おっぱいでおちんちんを挟み込むと、ご主人様が、むうっ、と小さな呻き声を上げた。

「いかがですか、ご主人様?」
「あ、ああっ、とても気持ちいいよ、メグ」
「ありがとうございます、ご主人様」

 わたしは、おっぱいを抑え込んだ両手と腰の動きを使って、ご主人様のおちんちんを扱き始める。
 すると、おっぱいの中でおちんちんがどんどん膨らんで固くなっていく。

 嬉しい……。
 ご主人様も気持ちいいんだわ。

 わたしのおっぱいに挟まれて、おちんちんが熱くなってドクンドクンと脈打っている。
 その熱いおちんちんを扱いていると、おっぱいから熱いのがわたしの体全体に広がっていくような気がしてくる。
 ご主人様のおちんちんとわたしのおっぱいが擦れて、とっても気持ちいい。

「んふ……気持ちよろしいんですね、ご主人様。おちんちんがこんなに固くて熱くて……こうしていると、メグも気持ちよくなってきます……あっ、ああっ!」

 わたしの体が一気に燃え上がって、アソコがじんじんとしてくる。

「んふうっ、ああんっ!ご主人様のおちんちんっ、熱くて、固くてっ、メグも感じちゃいますうぅっ!ご奉仕しなくちゃいけないのにっ、あんっ!んふうううううぅっ!」

 おっぱいでおちんちんを扱きながら、わたしは大きく喘ぎ声をあげる。
 こうやってご奉仕してると、本当に気持ちよくて、幸せを感じる。

 でも、それだけじゃない。

「はああぁん!メグはっ、メグはとっても気持ちいいですうぅ!ご主人様も、気持ちよろしいですかあぁ?あふうん、ご主人様あぁ!」

 わたしは、甘えるように、少し子供っぽい声を出して喘ぐ。
 その方が、おさげ髪の子供っぽい姿と合っていると思ったから。
 それに、そうするときっとご主人様は喜んでくださる。

 ご奉仕しているのはわたし。
 ご主人様を気持ちよくしてさしあげるためなら、わたし、なんだってするの。

「んんっ!ああぁ……おちんちんの先から透明なお汁が……ご主人様あぁ、舐めてもよろしいですかぁ?」
「あ、ああっ、いいぞっ、メグ!」
「ありがとうっ、ございますうぅ……ん、ぺろ、んむ、じゅる……んふう、ああ、おいひいれすうううぅ……」

 ご主人様のおちんちんから、とろりと透明なお汁が溢れてきた。
 それを、舌を伸ばしてすくい取ると、熱くて痺れる味がした。

「じゅっ、じゅるる、ん、ちゅむっ、んふう、あふ……」

 口の中がエッチな匂いでいっぱいになって、頭がぼんやりとしてくる。
 ご主人様のおちんちん、固くて、熱くて、美味しくて、気持ちよくて……わたし、もう、もう……。

「んむっ、ちゅばっ、じゅるるっ、んむ、じゅっ、じゅぼっ、ちゅぽっ、んむ、じゅるっ……」

 なんだか、頭の中が痺れてきて、とろんとしてきて、わたしは、夢中になっておちんちんの先をしゃぶり、溢れてくる汁をすすり上げていく。

「あっ、あああっ、メグっ!」
「じゅぼっ……んんんっ、ふあっ、ふあああああっ!」

 ご主人様が短く呻いたかと思うと、おちんちんがぶるぶる震えて、熱いものが噴き出してきた。
 それをいっぱいに顔で受けとめた瞬間、わたしも軽くイってしまった。

「んふうううっ……ああ、こんなにいっぱい……んふ、ぺろろ、ちゅる……」

 わたしは、舌を伸ばして口の周りに付いた精液をすくい取り、まだ少し精液の溢れてきているおちんちんの先にしゃぶりつく。

「むふううう……ご主人様の精液、熱くて、おいしいですうぅ……」

 初めて飲むご主人様の精液。
 その味が、わたしの体に、そして心に染み込んでいく。
 初めてのご奉仕がちゃんとできた悦びと一緒に、ご主人様の味がわたしの中に深く刻み込まれる。

 でも、まだまだだ。

 これから、アソコで、お尻で、わたしの体全体で、もっとご主人様のことを覚え込まないといけない。

「ご主人様ぁ……メグのいやらしい体で、もっともっとご奉仕いたしますねぇ」

 夢見心地でそう言うわたしを、ご主人様が優しく撫でてくださる。

 なんて幸せ者なの、わたしは……。

 わたしの名前はメグ。この家の召使い。
 わたしの務めは、ご主人様のお世話をして、ご奉仕すること。

 ご主人様に頭を撫でられながら、わたしは、これからもずっとご主人様にご奉仕できる幸福感をいっぱいに感じていた。

 
 
< 終 >


 

 

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